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奈良さんぽ Feed

2010年5月 3日 (月)

東大寺華厳茶会

さわやかな皐月の1日、風にはためくのは幡(ばん、又は、はん:寺院の飾り)。

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こちらは南大門。


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そうです、ここはこちら。

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東大寺大仏殿。

裏千家大宗匠による盧舎那仏へのお献茶式がおこなわれました。


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大仏様の前ですが、いつもと全然ちがう雰囲気になっています。
一般の方ははいれないので、外ではおしあいへしあい、、、、。

今年は遷都1300年祭ですので、いつもよりさらに大勢の人がお参りのようです。

空いていた椅子に時間が来ると、奈良県茶業会議所の方々が、次々と、、


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大和茶をアピール?

茶業会議所の方々は皆様、直垂に烏帽子、といういでたちで、なんと茶壺道中まであったのです。


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茶壺奉納に続いて、茶業の方による、新茶の奉納。


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読経のあと、茶壺の碾茶を挽き臼にかけるため下げてきます。


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茶壺を大宗匠が口切りされ、(普通口切りは茶葉が成熟する11月ごろなのですが)挽き臼にかけられます。

まあ、少量なんですが、、、、

その引かれた抹茶を少し、茶器に入れてお茶をたてられ、大仏様に献茶されました。

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役目を終えた茶壺と挽き臼。

バッチリ見える場所に座れたので撮ってみました。

そういえば、昨年の夏、奈良県庁屋上で空中大和茶カフェ、、、なんて催しがありましたね。(行けませんでしたが、、)
奈良県も、大和茶売り出しに本腰をいれているのでしょう。

献茶式のあとは、境内のあちこちにあるお茶席巡りです。


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これは普段見ることのできない大仏殿の側面です。

この前にある大仏殿集会所では副席。

(ここに入るのに1時間ちょい待ちcoldsweats02

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席入りをお待ちの皆様。

したたる緑と、大仏殿の回廊と、和服姿がなんだか絵になっています。

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皆様が目にしているのは、このような、気持ちの良い風景。大仏殿前の境内です。

続いて東大寺本坊の家元席では濃茶を。

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若草山を借景にしたお庭が美しい。

人混みで騒々しい参道を一歩はいると、こんな庭がかくれているんですねえ。


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いただいたお菓子は鶴屋吉信(なぜに京都の和菓子?)の「唐衣」。
先日の私・作の和菓子とずいぶんちがいますね〜coldsweats01。(あたりまえか)

最後に行ったのが、真言院境内勧学院の東大寺席。


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こちらもまた、絵になるでしょう?

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お水取りの松明を発見。

ここの席が一番よかったかな。
なにしろご本尊の前に点前座があって、東(とう)さんをご住職がされていましたし。

お運びの方が歩くたびに鶯張りの床が、鳴って風情がありました。


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ええ〜と、、、銘もお製も聞くの忘れました。
中は黄身餡で、きれいでおいしかったです。

三席まわって、それぞれ生菓子を計3つもいただきましたので、もうお腹いっぱい。(辛党にはちょっとつらいかも)

あんまりお茶席の感想がないって?
う〜ん、sadやっぱり、大寄せの茶会はどこかちがうのでは?と思ってしまって。

お茶屋さんや道具屋さんに、「はい、入って」「はい、出て」と指図されていると、なんだか放牧中の牛や羊になったような気がしてねえ。

それに、肝心の道具は飾ってあるだけで手も触れられないし。
お客さんはお客さんで、席主がお話ししているのに、隣同士おしゃべりに余念がないし。

五月のさわやかな風と緑と、東大寺の読経と香の匂い、、、、それが一番の収穫かも。


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奈良公園の藤。

まだ早いようですね。

五月の半ば過ぎ、また春日大社の藤を見に行きましょう。


2010年4月 5日 (月)

遠州流のお茶席 at 薬師寺

薬師寺の玄奘三蔵院伽藍の、散る間際に薄墨色になるという、薄墨桜。


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、、、、、ってほとんど散っていますcoldsweats01

桜の見頃がむつかしい今年の春です。

この日、花会式に献茶されたのは遠州流のお家元でしたので、遠州流奈良・大阪支部の方々によるお釜が懸けられました。


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薬師寺の中にあるまほろば会館にて。

順番を待つ間、遠州流を紹介するVTRが待合に流されていました。


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宗祖・小堀遠州は大名茶人としてだけでなく、むしろ建築家、作庭家としてのほうが有名かもしれません。

千利休のキーワードが「わび」だとすると、その弟子、古田織部は「へうげ」、さらにその弟子遠州は「綺麗さび」といわれます。

茶室にも、好んだ茶碗にも、それぞれが生きた時代の変化に合わせてきた流れがみてとれるようです。

遠州は、世の中がおちつき建設と安定の時代にはいったころの茶人でした。

代表的茶室は大徳寺弧蓬庵・忘筌。
(利休の待庵、織部の燕庵、遠州の忘筌とテイストの変化と時代の変化について、茶室建築の第一人者、中村昌生先生の本にくわしい。)


私は裏千家ですし、表千家のお茶席はたま〜に拝見することもあるのですが、遠州流はまったく初めて。

武家点前だといわれるのですが、どんなものなのか興味深々です。

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お軸は現・家元の「心」。

花は牡丹。これは薬師寺の入り口を入ったところにたくさん植えられていましたので、そこの花を切り取っていけられたのだと思います。

それに美しい鳳凰耳の青磁花器。

お点前は、まずびっくりしたのが帛紗のつけ方が逆なこと。

われわれは帛紗のわの方を前にして腰につけますが、遠州流ではバラバラな方を前にしています。

帛紗さばきも四方さばき、、、と見えて途中で草のさばき。

茶巾も帛紗と同じようにさばいて、建水に湯を捨てるときに茶碗に添えます。

見ていて、あ、どこか台子のお点前に似ている、、、と思いました。

武家点前、というわりにはあまり武張った印象はなかったのですが、唯一思ったのは歩き方。

足なりに歩く、ということがなく、お運びさんまで角は必ず直角にまがって直線歩きされます。


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お茶席がおわって拝見タイムです。

ちなみにお菓子は鶴屋八幡のもので、わらび餅の中にピンクと緑の餡が透けて見えるまさに柳、桜の意匠でした。

お茶は裏ほど細かい泡立て方ではなかったですが、表さんほど荒くはない、、、、といったところ。

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螺鈿の炉縁、車軸釜、七宝蒔絵の大平棗、主茶碗は斗々屋写し。

茶杓はお家元作で、歌銘「桜散る木の下風は寒からで 空に知られぬ雪ぞ降りける (紀貫之)」

しみ竹の柄の部分がまさに花びらが散るように流れていて、散りゆく桜の季節にふさわしく。


点前の流儀は、私はまったく井の中の蛙で裏千家しかしらなかったのですが、考えてみれば表さんをはじめ武者小路千家、藪内、遠州、宗偏、宗箇(「へうげもの」にこのごろ織部のそばにいつもいる上田殿が宗祖ですよ)、江戸千家、大日本茶道会の点前などあって、すごいバリエーションがあるものなのですね。

利休の頃の点前はいかがなものだったのでしょうか。

ちょっとお点前にたいする考え方がかわりそうです。

でも他流試合にとても興味がわいてきました。


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お昼にはこのお弁当をいただいて、次は西塔近くの回廊での野点席です。


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立礼の棚も少し裏のとちがいますね。


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お茶碗は薬師寺の什器とみえ、底に「薬師大寺」と。そして、、、

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なんとここでならまち・樫舎さんのまぼろしの(?)「白鳳の飛天」にであえるとは!

これは一見、和三盆のようにみえますが、吉野葛の打菓子なんです。

いただくと、ああ、これは葛湯の葛の味、、、、とやみつきになる独特のお菓子なんです。

樫舎さんに「白鳳の飛天ください!」といって「店では売っていないんですよ。」「が〜〜〜〜んshock」となったしろもの。

ならまちのお店に行ってもありません。

欲しい方は薬師寺までおいでください。勧進所で販売されています。


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一箱(紅:飛天 白:薬師大寺)12個入りで1000円。

さて、薬師寺花会式で数々の情報を仕入れて楽しんだ後は、近鉄で奈良まで行って夕食をこちらで。


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ならまちの古い町家をいかしたご飯屋さん、カナカナ

なんでもカナカナご飯が人気だそうで、満席で中へ入れないこともあるとか。


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表の間の席はこんなかんじ。

たしかにほぼ満席でしたが、幸運にも座ることが出来、カナカナご飯を。


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お精進にちかいメニューで、なんといってもエビとブロッコリーのクリームコロッケ葛餡、は目からウロコの美味しいメニューでしたわ。

しずかなならまちにこんなにぎわっている場所があるなんて、、、

また、行きましょう。

ここを出た後はまだ明るかったのですが、駅に向かう道々、奈良に来ると素通りできない、いつもひっかかる場所にきっちり引っかかって、ちんたら帰りましたので、駅についたころはとっぷりと日もくれておりました、、、とさ。


2010年4月 3日 (土)

薬師寺・修二会/花会式

散るのは桜の花びらではなくて、雪かと思うくらい寒い寒い一日をこちらで過ごしました。


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西ノ京、薬師寺。

天武天皇が皇后(のちの持統天皇)の病の平癒を祈願して、飛鳥に建てられた寺で、平城遷都にともなって、現在の場所へうつされたものです。

度重なる大火で、伽藍のほとんどを失ったあとも、唯一残った天平時代の建築物、あまりに有名な薬師寺の東塔。


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   ゆく秋の大和の国の薬師寺の塔の上なるひとひらの雲   (佐々木信綱)

そう詠まれたこのころはまだ西塔も再建されていなくて、観音池から遠景としてみえるのはこの東塔だけだったのです。

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今ではこの西塔(1981年再建)、金堂、大講堂、回廊も再建され遠くからの眺めはすっかりかわってしまいました。

(西塔のない時代を知っている私は何歳でしょう?coldsweats01


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「凍れる音楽」といわれる東塔の水煙。

そういえば、薬師寺はいつ行ってもなにかしら工事中で、カバーがかけられた建物ばかりだったような。

檀家をもたない薬師寺が、名物管長であった高田好胤師のもと、写経勧進による白鳳伽藍復興事業の費用を捻出したのは有名な話。

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現管長の山田法胤師のお話。

お堂の中は写真ではよくみえませんが、花会式の名の元になった十種の造花が薬師如来、日光・月光菩薩に捧げられ、それはそれは美しく飾られているのです。

この花は薬師寺のご近所の2軒のお家が代々造られているそうです。

東向き商店街にこの花会式を紹介するディスプレーがあったので、参考にここに載せておきます。

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まことに華麗で美しい造花ですね。


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回廊では、かわいらしい雅楽の踊り手さんが。

童舞の胡蝶と迦陵頻(かりょうびん)らしい。


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南都楽所(なんとがくそ)の楽人さんたちのあとに練行衆が続き、金堂に上堂され日中の法要の始まりです。


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東大寺の修二会のときとはまたちがった声明をききながら、遠州流家元による献茶がおこなわれます。

さる奈良のお方から、この花会式で遠州流献茶式があるよ、とお聞きしたのがこの日参加したきっかけでした。

武家点前といわれる遠州流のお点前を見てみたくて。

(これはお茶席で拝見できました。この話はまた次回にいたします。)

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半東さんは家元のご子息。

さぶ〜いこの日、長い間吹きさらしの中に正座して、ぴくりとも動かないのはさすがです。

献茶の後は、お堂から流れる声明と雅楽演奏の不思議なセッションのなか、舞楽の奉納。

では、しばらく、はるか白鳳・天平の世界にトリップしてくださいませ。

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振鉾(えんぶ)
天地の神と祖先の霊に祈りを捧げ、舞台を清める宗教的な意味を持つ舞楽。


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同じく振鉾。

刺繍の衣装が美しいです。


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続いて子供たちが演じる胡蝶。


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最後は勇壮華麗な蘭陵王。


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西塔をバックに。


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(蘭陵王:古代中国の南北朝時代、斉の国に蘭陵王長恭という武勇才智に長けた王がいたが、この王は超イケメンだったらしい。なので戦場で兵隊が見惚れて威厳がないため、いつも戦の時には龍の仮面をかぶっていたという。右手に金色の桴(ばち)を持ち、大きく前方を指す手は三軍叱責の姿であるといわれている。)


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場所を金堂のなかにうつして見たところ。

決め所では、歌舞伎の大見得をきるようでかっこいい。


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舞楽を拝見した後は白鳳伽藍を後にして、玄奘三蔵院伽藍へ。

こちらはまだ新しく、1991年に建てられたもので玄奘三蔵をまつっています。


扁額の「不東」とは、玄奘三蔵が仏教経典を求めてインドへ旅立ったときに「目的を達成するまでは東の方、唐には決して帰らない」という強い意思を示した言葉だそうです。


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ここの目玉はなんといっても、平山郁夫が30年をかけて制作した、全長49メートルの「大唐西域壁画」。

タリバンに爆破されたバーミヤンの石窟像も描かれています。

このお堂にまつられた三蔵法師の像の前に、小さな平山郁夫さんの遺影が飾られていました。


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最後に、薬師寺のシンボルとも言うべき東塔が今年の10月から、10年間、その姿が見られなくなることをお伝えしておきます。

国が東塔の解体修理をすることに決めたのです。

最近では調査のため、ずっとカバーをかぶったままでしたが、この4月から10月初めまで、平城京遷都1300年にあわせて、この覆いをはずし、通常に東塔外観が見えるようにしたそうです。

10年先。

そのころの自分はどうなっているのかな、と思いつつ、きっとまたその美しい姿にあいまみえることができますように、と心の中で祈りました。

2010年3月 7日 (日)

早春の東大寺めぐり

お水取りから一夜明けて、霞のかかる奈良公園の朝です。


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浮雲園地で草をはむ鹿の群れ。


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二月堂ももやの中。

早くからの参拝は修学旅行生。


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歴史の勉強、しっかりしてね。

そういえば子供たちがそれぞれ小学5年生になって、日本の歴史を学校で習い始める頃、奈良巡りにつれてきたものです。

本で読むだけでなく、こういう歴史の現場に実際ふれるとふれないとでは、心に残るものがちがいますからね。(自分がそうであったように)

二月堂お隣の三月堂こと法華堂。

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お堂の前のこの柳の下で、子供たちの写真を撮ったのが、ついこの間のことのようです。


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柳はかわることなく、春になり芽吹いています。

その向こうは、菅原道真公の「このたびは幣もとりあへず手向山 紅葉の錦神のまにまに」でゆうめいな手向山八幡宮。

お寺の中に神社がある、この寛容さが仏教のいいところですねえ。

三月堂にいったのは、林立する国宝級仏像がいまのままのお姿で拝見できるのが5月まで、、、だからなんです。

不空羂索観音、あまりにも有名なクールビューティー日光・月光菩薩、梵天・帝釈天、四天王、、、、

Gakkoubosatsu
(月光菩薩  パンフレットより)


しばらくお堂の改修にはいり、いずれは日光・月光様は東大寺総合文化センターのガラスの向こうにおはいりになります。

同じ空気の中で、薄暗いお堂で神々しい美しさに触れられるのはラストチャンスですよ。

5月17日まで!

お見逃しなく!


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さて四月堂(千手堂)のそばで、おとなりの開山堂(非公開)からのぞく椿を(背景は二月堂)

「これ糊こぼし(良弁椿)だよね。」

「そのわりには斑がはいってないよね。」

と大声でしゃべっていると、四月堂の障子がすっと開いて、なかの東大寺の職員さんが

「それ、糊こぼしじゃありませんよ。」

ひゃあ〜、はずかし〜、聞かれてる。coldsweats02

というので四月堂の縁側にのぼらせてもらい、開山堂中の糊こぼしを遠景で見させていただきました。

こちら!


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小さすぎてわかりませんねcoldsweats01

ではこちら、サービスショット(?)、縁側においてあった、正真正銘の糊こぼしでございます。


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ありがとうございました。


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はるかに大仏殿です。

東大寺もまた宏大なお寺で、ひとつの町のようです。


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そのなかのひとつ、西のはしにある戒壇院、戒壇堂への道。

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わらすさの入った土壁に、、、


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白椿。

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この枯山水的な砂庭、花頭窓、は禅宗的だな、と思っていると、ここは仏教の研究所でもあったので、禅宗の勉強をしていた僧との交流が深かった、と聞いて納得。

聖武上皇が、唐から艱難辛苦の末渡来した鑑真から戒を授かり、翌年、日本初の正式な授戒の場として建立した戒壇堂。

ここには私の大好きな四天王像があります。


Jikoku_2dzocho
Komoku_2dtamon_2

(パンフレットより)


ぐっと怒りをおさえて剣を手でおさえる持国天が私のお気に入り。

はるか天平の時代の塑像に、ルネサンスの人間的な力強さを感じる。

その後の平安仏像がのぺっとしてくることを考えると、おおらかでプリミティブな生命感にあふれる時代だったのだなあ、、と思いをはせるのです。

ただ、久しぶりに拝見して初めて気付いたのは、、、四天王の手がお雛様の手のようで、あまりにきれいなこと。

剣を押さえる手は、もう少し力がこもっていてもいいのでは?と思ったら、やはり腕だけは江戸時代の復元だとか。

オリジナルはどれだけ力強い手だったのか、見たかったなあ、、、、

おまけの画像は佐保路の法華寺(国分総尼寺、光明皇后の発願)


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尼門跡らしくたおやかな枝垂れ梅。

こちらには光明皇后が、病人の体を洗い救済した、と伝えられる浴室(からふろ)があり、皇后様のお姿を写したといわれる十一面観音(秘仏)がおられます。

今年は光明皇后1250年大遠忌にあたり、3月20日からなんと公開されますよ。


   ふじわらの おおききさき(光明皇后)を うつしみに

          あいみるごとく あかきくちびる (秋艸道人・会津八一)

2010年3月 5日 (金)

東大寺修二会〜お水取り2010

近鉄電車をおりると、そこは、、、、、


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せんとくんがブランコをするシュールな世界だった遷都1300年祭にわく(?)奈良だった。

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近鉄奈良駅ちかくのもちいどのセンター街は萬々堂通則さん。

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素通りできません。この季節だけにつくられる「糊こぼし」(修二会で御堂に飾られる紙の椿:あるいは糊をこぼしたような白い斑がはいる東大寺内にある椿)

このブログにお水取りの話を書くのはもう4回目になりました。

毎年同じ事を書いているかも、、、coldsweats01

それでも毎年毎年新しい発見もあり、新しいお水取りの知識を仕入れることもあるのです。

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少し早めに宿を出て、ほのかに清香ただよう奈良公園内の片岡梅林をとおって、こちらへ。


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奈良国立博物館。

お水取りの期間中は毎年、この展示です。

ここでまた新しい修二会の知識などを仕入れます。

知れば知るほど奥の深い行なんです。

某外国人にお水取りはお祭りか?と聞かれ、いや祭ではなく、一種の行だ、と答えたのですが、ではなんのためにするのか?と聞かれて、ええ〜っと、、、、、、、coldsweats02あれ???

でも、ここで学習したから、今度から「興隆仏法、天下泰安、万民豊楽、五穀豊穣などを祈る法要行事」とちゃんと答えられるぞ。(かな?)


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くれなづむ浮雲園地をつっきって二月堂へ。

ちなみに右手に見えている建設中の建物は東大寺の国宝級仏像をおさめることになる東大寺総合文化センター。

いよいよ仏像は信仰の対象ではなく、美術品になってしまうようです。

でも現状のままではいずれ損傷がひどくなるということもあり、保護、という意味で苦渋の選択でしょうか。
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二月堂の前にある、12日深夜、お水取りの由来となった香水(こうずい)をくみあげる閼伽井屋(あかいや)。

つまり1年に1度しか開かない扉です。

前の年の香水は香水授与といって、いただける日と時間があります。

外陣外の局の格子から、手をさしだして、練行衆に一滴、それぞれ香水をいただくのだそうです。(これは未体験)


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これは閼伽井屋の屋根の「鵜瓦」。

鳥の鵜(う)が湧き上がる水の上にいる姿。

これは二月堂縁起によるもの。

若狭の遠敷明神(おにゅうみょうじん)が二月堂でおこなわれる神々の参集に、漁をしていて遅れたお詫びとして、香水を湧かせて献じよう、と約束されたそうな。

すると黒と白の鵜が飛び立った後に甘泉がわき出したので、これを石で畳んで井戸とした、のが閼伽井屋の若狭井の伝説とか。

この鵜は遠敷明神のお使いだそうです。


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2時間ばかり前に行って、例によって一番前のかぶりつきの場所をゲットしましたが、この日は直前まで細かい雨が降っていましたので、いつもより人はまばらでした。(それでも直前にはけっこういっぱいになりましたけどね)

ちなみにこの斜めの回廊は、お松明に先導された上堂される練行衆たちが登ってくる通り道です。

さて、午後7時。境内の灯りがすっとすべて消え、お松明のはじまりです。


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今年は松明の杉の燃えさしをたくさんゲットしようと、たくさん落ちてくる南の端におりましたので、たっぷりたっぷり火の粉を浴びました。

これで無病息災まちがいなし!というくらい。

ただしかなりの火の粉なので、用心のためビニールカッパを着用していたのですが、ビニールはとけて穴があく、髪の毛は焦げる匂いがする、で周りの人と火の粉がついたらお互いに「あ〜、燃えとる、燃えとる!」とおおさわぎで払いあいっこです。

知らない方々と火の粉をめぐって大笑いできるのは楽しいことですね。

私の被害はこちら。


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たたんで足元においていた傘にしっかり穴があきました〜coldsweats02


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松明のあいまには練行衆の差懸け(さしかけ)という独特の下駄が床をふみならし入堂する音が聞こえます。

タ〜ンタ〜ンタ〜ンタタタタタ、、、というこれも独特の作法にのっとった踏み方。

修二会の行は帷の中でおこなわれるので、みることはかないません。だから修二会は音で感じる、ともいいます。

この差懸けの音、読経、過去帳、神名帳読み上げ、五体投地の音、どれも音楽的で聞き惚れますよ。

お堂正面の西の局に座って30分ほど、お灯明のだけの灯りの中、読経を聞きました。

時々薄布の戸帷(とちょう)に練行衆の影がお灯明に照らされてゆらゆらうつるのは、また幻想的な美しさです。

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まだまだ居残って深夜におよぶ行の作法につきあう、という少数の方もおられましたが、我々は宿にひきあげです。

あんなにたくさんの人で埋まっていた二月堂前ももう閑散として、おわるのを見計らったように細かい雨がふっていました。

なんらかの大なり小なり悩みをかかえながら(それが人生だ)も、毎年こうしてお水取りに来ることができる、というのはありがたいことだといつも思います。

今年も無事、行くことができました。

(宿への道すがら、東大寺境内にまだ残っていた鹿さん。)

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2009年10月31日 (土)

奈良〜秋のひと日

足が痛い云々で人の同情を買っておきながらなんだ!といわれそうですが、、、、coldsweats01

あまりにも気持ちの良い秋の1日、でかけちゃいました。奈良まで。

一番のお目当てはこれ。


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奈良国立博物館でひらかれている正倉院展


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年々人が増えて、来年の遷都1300年祭にむかってさらに観光客はもりあがりそうです。

関東の方から来られている方々も。


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いつも思うのですが、出陳されている品々の芸術的価値の高さはもちろんのこと、これらの御物がよく1000年以上の時を越えて、こんなにきれいに遺ってきたものだ、、、ということ。

この当時、西欧、ペルシア、中国、朝鮮の芸術、工芸技法がなだれこんできた極東ターミナルが日本だったわけで、すべての美しい文様、デザインはこの時にすでに完成されていたのではないかしら。

後世のものはみんなその焼き直しにすぎないのではないかと思ってしまいます。

古文書は(読めないのですが、)今、筆を紙から離した、とすらおもえる水茎の跡、文字の数々、書いた人の息づかいまで聞こえるような気がする、、、といったらロマンチックにすぎますかねえ。


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奈良の街路樹はナンキンハゼが多く、季節の一番に紅葉するそうです。この日もみごとな赤。(春日大社参道にて)

さて、博物館で古代の夢にひたった後は、奈良に来たら素通りできないあーとさろん宮崎さんへ。

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こちらは古い町家をほとんどそのまま使われているギャラリーです。(参考:以前の記事

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走り庭の一角にカウンターをおいてコーヒーがいただけるのですが、この上は火袋の高い天井、この開放感を味わいながらすわるこの席が特等席。


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実はこの意匠、京都の家にいただきました。(後ろ姿は友人です。)

まあ、ここのように走り庭に相当する部分がそう広くはないのですが、、、。


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いつもほれぼれする火袋の意匠。

さてこの日は「お手頃古い物市」のご案内をいただいていました。


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こんな感じで、傷物、半端物なんですけれど、十分に良い物が、ええ〜っ!?という安さで売られています。

え?私?

そりゃ買いましたよ、買わいでか!coldsweats01

なにを買ったかは最後に。

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オーナーさんのご自宅でなった渋柿を焼酎に数日つけて、すっかり甘くなったものをご馳走に。

おいしかったんです、この柿が。

おまけに友人とそれぞれ5個ずついただいてしまいました。happy02

宮崎さんを後にしてその道をひたすら西へ、ならまちの方へ。

実は以前来たときに一人ではいりづらかった場所へ。


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酒蔵春鹿
、今西酒造さんです。

重要文化財今西家書院を有しておられます。


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中にはいると、こんな感じ。

築130年の酒造り建築で、昔ここは釜場で火を入れる場所だったとか。高い天井が印象的。

そして、そして、、、、


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400円の聞き酒グラスを購入すると、5種類のお酒の聞き酒ができるのです!!

これがしたかったのよね〜。

あ、やっぱり気になります〜?左端のお酒のラベル。


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こちらの醸造元はまんとくんではなく、せんとくんを応援されている公式サポーター(?)だとか。

聞き酒グラスは小さいながらも5杯も飲むとさすがに良い気分です。


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ほろ酔い機嫌で夜のならまちをふらふら。気分最高、豆名月も顔をのぞかせてました。

ならまちは夜になるとほんとに人気がありません。まあ、そこが奈良のよいとこ。

お腹もすいたので、雑誌などによくのっているレストランカフェ+雑貨のくるみの木さん、一条店へいこうということに。


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そこはふつうの町中、殺風景なJRの踏切のすぐそばに、え?こんなところに北欧が、、、と、そこだけちがう空間が、、、

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私は最近ここをしったのですが、じつはもう25年の歴史のあるカフェの草分け的存在だったそうですね。

いつも人気で待ち時間がある、とは聞いていましたが、ウェイティングルームもちゃんとあって、退屈しないように本や雑誌までおいてある気配り。

同じ敷地内にある雑貨コーナーではオーガニックな食品から作家物の食器まで。


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ここでいろいろ見ていると待ち時間などあっという間でした。


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お店の中も居心地がよいというか、飾り付けもなにげなく、おしゃれです。

このでかいテーブル、真ん中は枝を折り採ったばかり、という風情のスグリを投げ入れ。

おしゃれカフェにいがちな(?)若い女性ばかりでなく、中年の男性も、子供も、わたしらのようなおばさんも、いろんな年代層のお客さんがおられて、ここの地に足の着いた人気ぶりがわかります。

そして奈良の中心から少し離れて決して行くのに便利な場所ではないのにも関わらず、、ですよ、この人気。


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和食膳1470円。

お値打ちです。ひよこまめご飯、ゴボウなど野菜たっぷりのヘルシーメニューに、お腹にちょうど良い鶏肉の南蛮、デザートとして小さな黒糖ゼリー+コーヒーorリンゴジュース。

お野菜がおいしかった〜。又来よう!

お家に帰ったら9時をすぎてました。

で、あーとさろん宮崎での、戦利品を、、、、


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雪華文様の茶箱です。

お稽古用にと一つすでに茶箱を持っていますがその3分の1くらいの値段でした。

もちろん、振り出し、茶碗、棗、茶杓、それぞれの仕覆、茶巾筒つきですよ。

なにより気に入ったのは、、、、、

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箱が雪なら、蓋裏が月、掛合が花。

雪月花茶箱なんです。

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おまけに振り出しが大好きな青海波文様となれば、もう手に入れるしかないでしょう。

塗りはすこしいたんでいるのでこの値段ですし、すごく良い物、というわけではありませんが、友人を招いてするお茶なら十分美しく、話題にもなりそうです。


    *     *     *

くるみの木 一条店
  奈良県奈良市柏木町581-1
    営業時間 [月~金]11:30~18:00  [土・日・祝]11:30~22:00ランチ営業、日曜営業
       定休日 第3水曜日

2009年8月15日 (土)

なら燈花会〜春日大社万灯籠

(きょうは黒い写真ばっかりですcoldsweats01

お盆の時期にあわせて10年前からおこなわれるようになった、なら燈花会。

考えてみればここ10年以上、お盆の時期はず〜っと旅行中だったので(よって五山の送り火も何年も見てない!)、この時期うちにいるのも滅多にないチャンス。

というわけで、夕暮れ時から奈良に。

駅をおりると、、、、、

なんじゃ、こりゃ〜〜〜!!(松田優作風に、、、)

あの、いつ行ってもあんまり人気がなくて、夜は怖いくらい真っ暗な奈良公園が、人・人・人、、、でうめつくされているではないか〜っ!!

暗闇にぼんやりうかぶ燈火、目をわきにそらすと漆黒の闇、、そこをそぞろ歩き、、、という思惑は見事にはずれましたが、、、

それでもなお、いつもと違う顔をみせる奈良公園、幻想的なほの暗いロウソクの灯りにみちびかれて涼しい夜風に吹かれて歩くのは素敵な体験でしたわ。


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さあ、夜の滑走路のような灯りに導かれて、幻想的な奈良のanother worldへご案内しましょう。

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まずは土産物屋がたちならぶ三条通の階段。

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猿沢の池。

背景に興福寺の五重塔が見えるでしょうか?

この灯りはひとつひとつ、ちゃんとロウソクがはいっているのですよ。

写真ではうまく再現できませんが、しいていうなら20Wくらいの電球(かなり暗いですよ)の明るさです。

灯りなのに、その周囲の暗さがひきたつ、、、というか。


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春日大社へ通じる一の鳥居から、人混みを少しでも避けようと、いつもお水取りのときにお世話になる青葉茶屋のある、片岡梅林の方へ。

ここに数寄屋風離れがいくつか点在しています。公園内の旅館・江戸三です。

その離れの一つ。玄関の風情が、特に夜灯りの下で見るとすてきなので写真に。


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鷲池にほのかに浮かぶ、浮見堂。

舟も何艘もでていて、揺られて動く、舟の灯りがまたすてきでした。このあたりとても涼しい風が吹きます。


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燈花会から連続して、この日は春日大社の万灯籠神事もおこなわれます。

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この春、藤を見に来た春日大社の長い長い参道が、まったく違って見えます。

人が大勢いなければ、ちょっと異界へ導かれてしまいそうで怖いです。

春日山原生林、もう夜気にしっとり森の匂いというか、木の匂いというか、、満ちています。

さすが、神聖な場所、という感じが不信心な私でもしました。

この灯りの道からちょっとでも目をそらすと、そこは何が潜んでいるかわからない、闇です。

都市の中にこんな広い範囲に闇があるなんて、奈良だけだと思うのですが、、、、。


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飛火野あたりもまっくらで、山の稜線だけがかすかに見える、、、そんな奈良だから、このような大規模な灯りのイベントができるのでしょうねぇ。


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(なんだかわからない画像ですねcoldsweats01

これは春日大社の灯籠に火がはいっているのを木立越しに参道からみあげたところです。

灯籠が宙に浮いているように見えて、一番幻想的な景色。

ほんとうに暗いくらい灯りです。一つ一つがお精霊さんの魂にみえて、おもわずこちらの魂もひきこまれそうに、、、

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もともと万灯籠神事は雨乞いのために行われた、という記録があるそうですが、明治の頃から節分に、昭和4年から中元にも行われるようになったとか。

この時期のは夕涼みがてらよろしいですが、厳寒の節分のころの灯もまたいいでしょうねえ。

一度こちらも行ってみなければ。


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若宮さんの前で献灯をつのる巫女さん。

前髪にさした藤の花のビラビラがいつもすてき。夜見るとさらに神聖度があがります。


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灯籠の意匠はさまざまですが、寛永、とか天保などの年号も見え、「天地人」の直江兼続が献じたものもあるそうです。

お参りして、また奈良公園、燈花会にもどってきました。

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東大寺をめざします。

ここらは大仏殿の鴟尾をのぞめる春日野園地。お水取りの時に、いつもここをつっきって二月堂をめざします。

一面の燈火はこれまた圧巻でした。

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これを準備されたり、片付けたりされるボランティアのかた、大変だったと思います。

でも、静かに感動させていただきましたよ。

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東大寺に近くなると、夜にも関わらず、営業にいそしんでおられる鹿さんたちも。

残念ながら大仏の夜間拝観は時間切れで終わっていました。

なんと2時間以上も歩き回っていたことになります。

翌日は東大寺の万燈会で、大仏様の顔の高さにある、観想窓が開いて、外からお顔をおがむことができるようです。


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南大門をみると、、、おおっ!

いつもお水取りの後、ここを通るのですが、暗闇に近い中で見るこの金剛力士は、ほんとに怖い。

天邪鬼でなくてもびびる、、という感じなのですが、この日はライトアップ。

美術品としては、この方が効果的ですが、怖さは半減しますね。信仰の対象としてはどうなんでしょう。


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夜も更けてきました。

帰りの駅に向かう途中で、最後の燈花会会場を。

この規則的な配列、ここはどこだかわかった人は奈良通ですね。

はい、そうです、奈良国立博物館です。

ここにお別れして、奈良・another world trip から帰って参りました。

2009年5月 4日 (月)

高畑〜奈良国立博物館・鑑真和上展

(前の続き、、、、)

高畑の交差点近く、みごとな竹林。

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そして、高畑といえば、お気に入りの町家ギャラリー、あーとさろん宮崎さん、素通りはできません。


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3月に来たときにはお雛様のしつらいでしたが、この日は兜に菖蒲。


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こちらの火袋のある元走り庭のカフェコーナーでコーヒーをいただきながら、オーナーの娘さんとおしゃべり。

彼女もお茶をされるし、着物にも興味をおもちなので、ついついもりあがります。

今東京で評判の阿修羅像の展示については、「あれは興福寺では他の仏像と一緒くたにガラスケースのなかにほおりこまれてるのにね〜。」と、東京での待遇の違いについて意見一致。


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このコーナーが居心地良くて京都の家の台所に是非とりいれたいのですよ。

ここで、この日は奈良国立博物館が夜7時まで開館していることを聞き、早速いってみることに。


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その前に、こちらの杯台を購入coldsweats01

あまり古いものではありませんが、七宝透かしがすてきなのと、ちょっと蓋置きに使えないかしら?と思って。


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あーとさろん宮崎さんの前の道はまっすぐ西に行くと、もうならまちのどまんなかにでます。

博物館に行く前に、せっかくなので、ならまちへ寄り道。

ならまちは元興寺の旧境内になるので、いろいろな史跡もちらばっています。

ここは「頭塔」。(スミマセン。入り口しか写っていません。)8世紀に築かれた土塔のあと。

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今西家書院

室町時代に建てられた元福智院氏の屋敷で、(重文)今では奈良の酒蔵「春鹿」の所有。見学もできます。

(春鹿さんではきき酒もできますよ〜)

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こんな立派な町家も現役。


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なにげに飾られている華鬘草。


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お水取りの時のお松明がなんとオブジェ(?)に!

大回りをしてやっとこちらへ到着!


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奈良国立博物館、鑑真和上展

こういうのが夜おそくまでやっているっていうのがありがたいですよね。

鑑真和上といえば、やはり井上靖の「天平の甍」です。

高校生時代、井上靖の西域物は夢中でほぼ読み尽くしましたが、その記念すべき第1号が、これだったんです。

最初の展示室内は暗く、照明を極度におとして、唐招提寺の四天王が四隅に、梵天、帝釈天が中央に、そして中央バックに勅額「唐招提寺」、それらがやや暗めのスポットを受けて、なかなか神秘的な、宗教的な効果をあげています。

そして、国宝、鑑真和上座像。

  「若葉して 御目のしずく ぬぐはばや」  芭蕉

12年もかけて、5度の渡航失敗、失明をのりこえて、日本に仏教の礎を築くためにおいでになった鑑真和上。

その強いくじけなかった志がただただ尊いです。

「天平の甍」、最後の方、既に失明した鑑真のそばで、ともに苦難をのりこえてきた日本人僧、普照は鑑真の今までの苦難の道のことを思い、こっそり涙します。

 鑑真が声をかけます。「照(普照)よ、泣いているのか?」

なぜかこれだけ、覚えているせりふ。印象的なシーンでした。

その他、唐招提寺が所蔵する宝物、資料、東山魁夷の襖絵など見ることが出来ます。5月24日まで。

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そして、この博物館、古田織部作、といわれるお茶室をもっているのです。

(いろいろな考証の結果、古織作、というのはどうも怪しいらしいのですが)

こちら、その茶室・八窓庵の待合いにあたるところ。

もともと興福寺の大乗院にあった江戸時代の茶室だそうです。


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こちらに明治時代に移築されてから、このように池のそばに建てられたのか、もともとそうであったのかは不明ですが、橋を渡っての席入りは風情がありますね。


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萱門です。ここからが内露地。

残念ながら、茶室の中は見ることができません。(茶会などの利用はできるようです)


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茅葺きの田舎家の趣。

三畳台目+貴人畳一畳、下座床、という説明があります。


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茶室前から待合いを振り返ると、池の向こうに良い景色になっています。

あたりは静かで、ときおり、池の鯉がはねる水音だけがしていました。


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八窓庵というくらいですから、連子窓、下地窓など、窓が八カ所ついているのでしょうか。

ずいぶんと明るそうなお茶室を想像してしまいますが、、、。

ただ、八窓庵、ときくと小堀遠州のものの方が有名かもしれません。

なぜか北海道の札幌にあるんですけれど、、、。(札幌中島公園内、これも外からのみ見たこと有り)

、、、というわけで、この日もよく歩きました。

歩くのはつらくないのですが、帰りの電車、一時間座った後、きました〜!!筋肉痛!足のこわばり!

昔はそんなことなかったのになあ、、、、。crying

2009年5月 2日 (土)

春日大社

さわやかな五月。

みなさま、あちこちへおでかけでしょうか。

私は春日大社の藤が気になり、今年は1週間ばかり早い、と聞いていたので、例年より早めにおでかけ。


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近鉄をおりるとすぐに、こんな方がお出迎え。

不気味とか、仏への冒涜とか色々言われたわりには、すっかり定着した感が。

あ、右の奥のポスターも見てね!(こんなところにもせんとくん)


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春日大社への一の鳥居。

この日は平日でしたので、たくさんの遠足のグループに出会いました。(先生はたいへんそ〜)


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参道は砂利道で歩きにくいので、奈良公園内の片岡梅林のなかを通り抜けます。

ここはお水取りの時にはたくさんの種類の梅がきれいな花をさかせていた場所。


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もしかして、、、と思ったら、やっぱりたくさんの梅の実がなっていました。


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その名も素敵な、飛火野。

このスコーンと広い低い山が奈良の山。

ず〜っと昔のさだまさしの歌、ごぞんじでしょうか?

いまでもここにくるとくちずさんでしまいます。

♪ 春日山から 飛火野あたり ゆらゆらと影ばかり なずむ夕暮れ

 馬酔木の森の迷い木に たずねたずねた 帰り道 


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春日大社の参道にはいります。

ここまでくると、駅からそんな距離ではないのに、もう深山の香りがして、神聖な森の雰囲気が。

まあ、ここでも鹿たちは「せんべ、おくれ」とおじぎをしまくっているのですが。


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春日大社本殿入り口。

ここを入るともう左手に見えてくるはずです。樹齢800年といわれる「砂ずりの藤」。

花穂が1m以上垂れ下がり地面の砂を擦るほどのびることから、この名前がついています。

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う〜〜ん。今年はちょっと早すぎたようです!

例年はもっと雨のように花房がたれさがっているのですが、、、、


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それでも、丹塗りの神殿に、藤の花はよううつります。


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今年は1m何cmまでいくでしょう。

これから房の下の方の花が開いてたれさがってくるようです。


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この時期、巫女さんはみんな、この藤の簪をさします。

なんとなくいにしえの女人の感じがして、いいですね。


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この大社がある、春日山原生林には野生の藤もたくさんみられます。

派手さはありませんが、新緑の中、藤色はふと目をひきます。

なんでも鹿が藤の花を食べるので、そのフンの中から発芽したとおもわれるのが野生の藤。


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隣接する万葉植物園にはもっとたくさんの藤が育てられているのですが、今回はパス。

二の鳥居ちかくのこの下の禰宜道、通称ささやきの小径を通って、神聖な山を下り、市街地へ。

この道は、高畑の社家町から禰宜(神官)たちが春日大社へ通った道だったそうです。


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春日山原生林の中。

この日は何人かの方にすれ違いましたが、ふだんはちょっと一人ではこわいような、森の中なんです。

まあ、一本道なので、遭難する心配はありませんが。


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終点付近の竹林。

この細い坂を登るとそこはもう高畑というお屋敷エリアです。

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すぐ目の前にあるのが、志賀直哉、自らが設計した屋敷。
(公開されています。)

このあたり、京都で言えば南禅寺草川町あたり(野村美術館周辺)、大名の別邸を彷彿とさせる大きな家がつらなります。

そしてまた、彼を中心とする文化人たちがつどった高畑サロンともよばれるあたり。


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洋画家の中村一雄氏の南欧風の家(有形文化財)の庭を開放して、オープンカフェにしているたかばたけ茶論もすぐおとなりですよ。

歩くだけでも良い雰囲気です。

2009年3月 9日 (月)

飛鳥〜懐石・神籬(ひもろぎ)

<飛鳥・点描>


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お水取りの翌日は毎年、奈良のあちこちを歩きます。

その時の気分に任せて、”山辺の道”を歩いたり、ならまちあたりを散策したり、、、。今年は久しぶりに飛鳥に足を伸ばしました。


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飛鳥はほんに万葉の頃のままの「里」という感じです。

ここのところ全国いたるところでおこった市町村合併。それをかたくなに断って、「飛鳥ブランド」を矜恃を持って守っている土地です。


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まだ春とも言えず、冬でもない、こんな今頃の季節の飛鳥をあるくのが一番好きです。

それに他の観光客はほとんどみかけませんし。wink

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奈良県立万葉文化館前の梅。

この背景の丘は開発されないように、奈良県が買い取ったもの。

万葉の里を守るにはそれなりの努力が必要なんですね。

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犬養万葉記念館

今でも全国に犬養節の万葉詠歌を愛するファンは多いですが、実際の犬養先生を知る人は少なくなってきました。
少し淋しいですね。

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この右手の鳥居が飛鳥坐(あすかにいます)神社。

夫婦の和合を神事とする、天下の奇祭、おんだ祭が二月におこなわれるところ。

この角を左に曲がると、築100年以上の古民家の懐石料理のお店神籬(ひもろぎ)があります。


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実はこちら、7〜8年前に一度来たときは料理店ではなく、奥さんが集められた古布を使った手作りのバッグや、人形、衣類、そして作家もののトンボ玉などを扱うお店でした。

トンボ玉を一つもとめ、中の大きなおこたにいれてもらって、将来はここで懐石料理を出したい、という夢をお聞きしたのを覚えています。

その後また伺ったときにはもう料理店になっていて、夢をかなえられたんだな〜と思いましたが、完全予約制なので、はいれずじまいでした。

なので、今回はきっちり予約して、おじゃましました。


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玄関脇の蹲居の椿。

今ここのお庭でさかりをむかえている木からとったものだそうです。


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これがそのお庭。

黄色いのはまだつぼみのサンシュユ(山茱萸)。


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これもまたほれぼれする蹲居。

しだれかかる椿がすてき。

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以前来たときと、基本的な造りは変わりませんが、しつらえなどすっかり変わっています。

でもみごとな古民家の造りです。


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玄関の上がり口には餅花が飾られ、古伊万里の器にも椿が、、。

なんとも町家・古民家・日本の古い物好きのこころをくすぐってやまないしつらえです。


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これまたすてきな時代箪笥!

その上の古布のお細工物は奥さんの手作りだと思います。


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以前おこたがあったあたりの座敷の襖はとっぱらって広々、お雛様も飾ってあるようです。

ここにも椿の飾りが。

唐傘の照明も素敵だと思いません?


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私ももってる李朝の小盤(ソバン)に花器をおいて。

後ろの屏風のパッチワーク風の古布も奥さん作。

自分でこういうのが作れる人はいいですね。

さて、おまえは食べに来たのか、家を見に来たのか、といわれそうなので、そろそろ食事のことなど、、、coldsweats01


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まあ、まず見てください。

この万葉集の大伴家持の歌は、ご主人の手書きです。

この季節にぴったりの。

友人のには「春の苑 紅にほふ 桃の花 下照る道に いでたつ 乙女」と同じく家持の歌が。

添えられた桃の花が手に取るとかすかに香ります。

梅の花ほどの芳香はありませんが、それでも甘いにおいがするのですね。


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最初の一皿です。

縁高にもられたかわいいお料理がひとつずつ。

まさしくお雛様の懐石の名にふさわしい。しかも、この錦糸卵ののった一口寿司は下が蛤なんですよ。

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向付けのお刺身は、菱形の模様のお皿で。

桃色がかわいいheart01


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あと、ずんだをのせたガーリックトースト、豆乳鍋などあって、最後の締めはやはり茶粥です。

この昆布と白菜のぬか漬けについてきた菜みそ(舐め味噌ともよばれ、味噌にししとうやなす、生姜などいれて煎った物)がまたおいしくて。


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で、売ってたので、即買いました!

なんでも自家製で、味噌にお酒、野菜各種をいれ、4時間ず〜っと混ぜながら煎って作っているとか。

おいしいわけだわ。


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奥さんと。

ここのお店は大々的な宣伝はしませんが、口コミでいまでは東京などからもお客さんがこられるそうです。

そして私たちみたいに、以前古布やトンボ玉のお店だった頃のお客さんも、その縁でこられるとか。

この季節、観光客などほとんど来ない飛鳥で、満員のお客さんがはいるのは、お料理だけでなく、この奥さんのお人柄や、古民家の美しさ、しつらえの手抜きのなさの、たまものでしょうね。

ちなみにいただいたお昼のお値段は3500円でしたが、京都でこれだけいただくと倍以上はすると思います。

損はいたしませんよ。


   *    *    *

懐石 神籬(ひもろぎ)  奈良県高市郡明日香村飛鳥614
              電話: 0744-54-2646

             (お昼は前日まで、夕食は3日前までに要予約です)

2009年3月 8日 (日)

奈良・高畑〜入江泰吉写真館〜あーとさろん宮崎

奈良ホテルがあるエリアは高畑といい、かつて志賀直哉、武者小路実篤、小林秀雄、会津八一など奈良ゆかりの文化人がつどった地区で、別名「文人地区」ともよばれるとか。

近くには志賀直哉の旧居、国宝十二神将像で有名な新薬師寺、白毫寺などもあります。

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この高畑のランドマーク、入江泰吉記念奈良市写真美術館に行きました。

数年前一度いったことがあるのですが、最近S&Y様のブログの記事をみて、また行ってみたくなったのです。


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入江さんはず〜っと奈良の風物の写真を戦後から撮り続けておられた写真家で、奈良の古刹の代表的写真はほとんど入江さんのものです。

だからだれでも一度は見たことがあるはずです。

中でも有名なのは、東大寺二月堂の裏参道の写真で、私も大好き。見るたびに奈良への郷愁をかきたてられます。

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この日は大和歳時記をテーマに、奈良のあちこちで行われる伝統的祭の写真が各月ごとに展示されてました。

撮った日付をみていると、私が生まれたころのものも結構多く、当時の奈良の町並みなどもわかって、今ではずいぶん町も変わったんだな〜と興味深い。

一番嬉しかったのは二月の部、もちろん東大寺の修二会の写真です。

特に女性は中に入れないので、一生見ることの出来ない、おこもり中の二月堂内陣の貴重な写真がいっぱいで、、、、。

中には修二会の事を書いた本にのっていた、見覚えのある写真も多く、やはり入江さんの写真だったんだ、、、と。

紙衣作り(練行衆はおこもりの間、紙で作った紙衣を着る)、三石六斗の餅つき(おそなえの千面の餅)、灯心そろえ(もちろん、おこもり中は灯りは灯火だけです)

花ごしらえ(紙の椿:糊こぼし、南天)などの別火(べっか)とよばれる前準備の修行の期間のものから、

五体投地、走りの行、などの内陣での行法、食堂(じきどう)作法、神名帳、過去帳の読み上げ、私が見たくてたまらない
達陀(だったん)という火と水の行法、

朝の上堂するまえの、練行衆のほっとひといきつく一時、、、、修二会の魅力をいやがうえにも更にかきたててくれます。

お水取りに行かれる方は、その前に、是非こちらへもお立ち寄り下さい。

   *     *     *

高畑のもう一つのお楽しみは、お気に入りのスペースあーとさろん宮崎

こちらは昨年も来ました。(→ 以前のブログ

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この日は作家さんのグラスや焼き物が展示されています。


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店の中から外の小路をみたところ。


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季節柄、アンティークなお雛様も。


ここは築100年以上の奈良の典型的町家を改修したギャラリーです。

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この昔の碍子(がいし:電線の絶縁体)も現役なんですよ。


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中でもこのカフェコーナー、火袋を利用した吹き抜けになっていて、開放感もあり、町家の情緒もあり、いつもため息です。

コーヒーを入れてくださったのは、オーナーの娘さん。

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すみっこに席をとってコーヒーをすすります。

後ろには大きな布団箪笥があって、ほんまにすみっこ、、という感じが落ち着くのです。(猫みたいだな)

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この布団箪笥がまたすぐれもので、扉をとっぱらってパソコンデスクに、そして引き出しを少し出してキーボード台に!

実はこのカフェコーナーの作りがいたく気に入りまして、京都の家のキッチン、カウンターをこの写しで、、、とお願いしている建築士さんに無理いってます。

彼もここまで実際におでましくださいましたそうで、雰囲気を感じていただけたことと。

完成した暁には、入り浸りのコーナーになるはずですhappy01

そして、昨年来たときに奥の土間にあった、李朝家具のモリジャン。


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↑ こちら

一目でもうほれこんでほれこんで、、、、

でも値段を聞いていったんはあきらめたのですが、、、、

ど〜〜〜しても忘れられず、後日とうとうこちらに再来して入手したのです。

「思い入れはあるけれど、そんなに気に入ってくださるなら、これもそういう人の元に行くのもいいのかな。」

と、オーナーさん。少し値引きしていただきました。

今、これは京都の家のリビングの主役になる予定で、まだ梱包したまま、静かに出番を待っています。

で、そのあと、その空になったスペースはどうなっただろう、と気になっていたのです。


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以前奥にあった、李朝のバンダジがおかれています。

そのバンダジがもとあった場所には、立礼用の御園棚(点茶盤の一種)が新たに仲間に加わったようです。

でもやはりあのモリジャンの方が存在感がありましたね。大切なものをとってしまって申し訳なかったのですが、大切に大切に使いますので。


  *    *    *

入江泰吉記念奈良市写真美術館:奈良市高畑町600-1 0742-22-98110

あーとさろん宮崎: 奈良県奈良市高畑町812 0742-23-2588

2009年3月 7日 (土)

奈良ホテル

毎年お水取りに行くときは、奈良公園内の青葉茶屋に泊まるのですが、この日はあいにく予約がとれず、以前よく利用していた奈良ホテルに久々に宿泊です。


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エントランスです。

明治42年、関西の迎賓館として創業された、瓦屋根、御殿風総檜造りの格調高い建物です。


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ガラスと木だけでできています。

東京駅や日銀本店を手がけた辰野金吾の設計。


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窓の枠ももちろん木製です。

奈良にある寺院の造りを思い出させる造作です。


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本館。やはり、とてもホテルとは思えない。

この前の枝垂れ桜、春の盛りにはきれいでしょうね。

手前のほんのり赤いのは赤の馬酔木です。


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重厚なホテルのロビーです。


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フロント前の上村松園さんの絵。必ず、この前で足をとめます。

このほかなにげに飾ってあるので見過ごすこともあるのですが、横山大観、堂本印象などの絵画もあります。


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フロント、売店の横の2階への階段。

天井は格天井。大きな寺院や、大名のお城などでみる天井です。

皇室の方々は奈良にこられると必ずこのホテルにお泊まりだとか。

またアインシュタインやオードリー=ヘップバーンも宿泊されたそうです。


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客室のドアも重厚な木製。足が沈むほどの分厚い赤絨毯。

客室は機能的で、それほど他のホテルとの差はありませんが、やはり泊まるなら、近代ホテルよりこのようなホテルに泊まりたいものです。

ここは何回か泊まっているのですが、ブログネタ用にたくさんの写真を撮りまくりました。happy01
他の宿泊客にすごいおのぼりさんと思われたと思いますが、、、、

ブロガーの鏡ですね! ← 自画自賛


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こちらもまるで、どこかのお寺かお屋敷か、という雰囲気ですが実はダイニングルームを外からみたところ。


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ダイニングルームの中。

朝はこちらで茶粥定食をいただきました。

まあ、舞踏会でもできそうな広さと天井の高さですねえ。


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中庭から見上げた二階部分。

窓の意匠と檜の木製部分と白い漆喰がきれいです。


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お水取りの季節にはいつも咲いている馬酔木の花が、この中庭にも咲いていました。


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毎年、ロビーのよこで、あい変わらずガラスケースで展示販売されている赤膚焼の器。

奈良絵のものは有名ですが、私は後ろの古寺瓦文様の白い釉薬のお皿がほしい、、、。

ただ、それなりの値段なのと、使い道を考えて二の足を踏んでいます。

昔のガイドブックの赤膚焼のぺージにのっていた、この瓦紋が正面に一つだけ、ばちっとついた白い水指、それがあればためらいなく買い!ですが、、。


他のことも書こうと思っていたのに、奈良ホテルの写真をこんなにうれしがって撮っていたのかと、われながらびっくり。

ということで、本日は奈良ホテルの写真だけでおわりです。

すみません。

奈良の話はまだまだ続きます、、、、、

  *    *    *

奈良ホテル : 630-8301  奈良市高畑町1096 0742-26-3300   HP

         

東大寺修二会〜お水取り2009

今年も、お水取りの季節がやってまいりました。

この時期になるともうむずむずするというか、やっぱり今年もでかけます。

お松明の記事は今年でもう3度目。(昨年の記事→こちら

毎年同じ事を書いているかも、、、


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いつもは奈良公園を突っ切っていくのですが、今年一緒に行った友人が膝をいためていたので、

正攻法で、南大門からはいります。


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「二月堂はこちらだよ。」

と、物知り顔の鹿さんに教えられて?参道へ。


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ほの暗くなった石畳の参道を歩く。

実際はもっと暗く、人気がないとちょっとこわいような、、


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毎年毎年、一番前の場所をゲット。(すりぬけて前まで行くこつがあるのですscissors

静かにお松明をまつ二月堂です。


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下を見下ろせば、もうたくさんの人が集まってきています。

耳をすますと、堂内から練行衆の差懸(さしかけ・下駄のような履き物)が木の床を打つ音が響いてきます。

どきどきの時間が過ぎて、、、

そしていよいよ消灯、北の階段から先触れの松明を持った童子が。

ついで大きな松明が、、、、


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学生の頃から、またここ10年くらいは毎年、このお松明を見に奈良に来ています。

そして、今年も来ることができたことに感謝。

火の粉を思いっきりかぶってこの1年も無病息災でありますように。

お松明のあと。

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お堂の正面。

こちらから少し中に入ると、西の局と呼ばれる場所。

ここまでなら女性も入れます。暗い中で座っていると、外陣の中に座っている関係者のお坊さん(練行衆ではない)の姿が見え、帷のむこうに、ほのかな燈火に照らされ、かすかに供えられた1000面の餅や飾られた紙の椿の花が見えます。

読経の声も聞こえてきます。

この日はお水取りの期間中2回(5日と12日)読み上げられる過去帳〜東大寺建立に関わったり、援助や寄与された人たち、聖武天応から始まる方々(源 頼朝から18番目、青衣《しょうえ》の女人が有名)の名前〜の読み上げがあるので、その前の神名帳の読み上げとともにお堂の中で聞こうと思っていたのですが、膝の悪い友がつらそうだったのであきらめました。

来年は少しスケジュールが楽になると思うので、その時のお楽しみにとっておくことにしましょう。

それにしても外陣まで入れるのは男性だけ、、というのはちょっと、、、、weep

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お堂の北側にある茶所へ。

こちらで無料でお茶がいただけます。


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いただいたあとはこのようなレトロな流しでちゃんと自分で洗うのです。


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こんな釜まであります。

現役だそうです。講の集まりの時など、これでお湯をわかすとか。


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北の、松明が登ってきた階段の登り口に、役目を終えた松明が。

勧進した人の名前、かつぐ童子(練行衆のお世話係)の名前がかいてあるそうです。


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お堂のはしにあるお守りなど売っている窓口でもとめたもの。

二月堂で十一面観音に捧げられる紙の椿の根付け。東大寺開山堂の良弁椿(”糊こぼし”)とも。

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そして、そして!

やっぱりゲットしたお松明の燃えさし。

台所に飾ります。

杉の焼けたあとの良い匂いがただよっていますよ。

2008年10月15日 (水)

ならまち逍遙

今ならまちが結構人気らしい。

この日は連休で、お天気も良くて、雑誌にも取り上げられたらしく、今まで見た、どのならまちよりも観光客の数が多くてびっくり!

この4月、雨の平日(しかもお店はほとんどお休み)に来たときには(こちら)中国人のツアーグループ1組に会っただけで、まったく無人といっていいならまちを堪能できたのですが、この違いは何?

しかも、知らないうちにひっそりしていた町家が次々となにやら店舗に変わっています。

あれ?こんなににぎやかなところだったっけ、、、と思いながらも、町家の並ぶ小路をぶらぶらはやはり楽しい。

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今回特に気に入った物件(?)はこちら。

手の込んだ建具が美しい。風船かづらとおぼしき蔓性の植木が、お住まいの人の心映えをしのばせます。

あとひとつ。


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ここは立派な厨子二階の町家です。玄関前には立派なつるバラの木が。

でも「売り家」の看板がかかっていました。

もし、このままで住みたい、という人が現れなければやはり壊されるのでしょうか。

できれば店舗やレストランなんかで活用されるといいのに、、、と思って、はっと気がつく。

ならまちに店舗が増えるのをあまり歓迎してなかった自分ですが、そうでもしなければこのあたりの古いお家は維持できないのでは、ということに。


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さて、お昼は故・河島英五さんファミリー経営のお気に入りのTEN TEN Cafeでてんてんのお昼ご飯を。1日15食しかでないのですが、最後の1つをゲット!(友人ははずれて別のメニューをcoldsweats01


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こちらもふるい町家でこの高い吹き抜けの天井が開放感あってお気に入りの場所です。

さて、食後はやはりスイーツがほしい。(食前にも樫舎さんでスイーツ食べてますけど、、、)


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ここも老舗の御菓子司なかにしさん。

ここの生菓子はとてもかわいくてきれいです。


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創作和菓子、「団栗(どんぐり)」

まあheart01、なんとケーキみたいです。

季節に合わせていろいろかわいい生菓子ができるそうですよ。

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定番の生菓子はならまちのシンボル、「身代わり猿」

以前、京都・和菓子の会で、京都では赤を生菓子には使わないそうです。はんなりした薄紅くらいでしょうか。

かえって奈良の御菓子はお水取りの時の萬々堂さんの「糊こぼし」の椿の花弁みたいに真っ赤を使いますね。

この身代わり猿も真っ赤です。そこらへんが奈良と京都の美の基準、それぞれの個性が分かるような気がします。

あてもなくぶらぶらまさしく逍遙して、ちょっと疲れた頃に、こちらのお店へ。


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こちらも町家の中国茶・大和茶のカフェ心樹庵

ここのところ、中国茶とみると、すぐ反応してしまいます。

日曜はお休みと聞いていたので、たぶんだめかな?と思いながら行きましたが、

「今日は急遽、おばあちゃんがきてくれて子供のめんどうをみてくれるので。」

とオーナーご夫婦。(いずこも共働きの家庭は大変です。)


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座敷から坪庭を眺めながら、私は岩茶(中国の武夷山産のお茶)の「白韻」というのをいただきました。

ついてくる小菓子が干し柿と黒砂糖をまぶしたクルミ。

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友人が頼んだのは「八宝茶」

お湯の中でいろいろな成分が花開いてきれいです。

なんでもシルクロードを旅する回教徒が愛飲したお茶だそうで、緑茶、陳皮、ナツメ、クコ、白菊などいろいろはいっています。

なかでもびっくりは氷砂糖がはいること。

2煎目、3煎目と飲むうちにだんだんほのかな甘みが濃くなってきます。

見た目もお口の中も華やかな気分にさせるお茶なので、ついつい、、、、買ってしまいました!


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1缶に8回分はいっています。家で楽しめそうです。あ、ガラスのポットは必須ですね!

夕刻、ならまちを後にして、近鉄奈良駅に向かいつつも、もちいどの商店街にある、お気に入りの和裂の洋服やお細工物のお店、

ギャラリー朱生(あきお)(奈良市餅飯殿町9 0742-24-7898)さんで目の保養をして、細工物の和の端布を、ただ!でいただいてwink、(→パッチワーク用)

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お菓子屋さんの店頭の美しい干菓子を愛でて、、、

帰途についたのでありました。

(住めるか?といわれるとどうも、、だけれど)奈良はやっぱりええな〜。

ならまち・樫舎(かしや)

奈良は元興寺近く、ならまちの中に今年7月からオープンした和菓子のお店+カフェ樫舎(かしや)さんを訪ねました。


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ならまちは町家が連なる町です。

この樫舎さんも大正年間に作られたとおぼしき古い町家です。

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玄関をはいってまず目を奪うのがこの立派な階段箪笥!

しかも現役です。

この樫舎さんはもともと大和郡山で注文の和菓子だけを作ってきた老舗だそうです。

その注文主の中には奈良の名だたる古刹もあったそうで、その縁でしょうか。

この箪笥、薬師寺の管長だった故・高田好胤師が愛用されたものだそうです。

「皆様の後押しもあって」と言っておられましたが、このたび奈良にお店を構える事になったそうです。

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この階段箪笥を(畏れ多くも)上りまして、2階はお茶をいただけるスペースになっています。

まずでてきたのがこれ。

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これは抹茶茶碗ですが、なかには氷と番茶がはいっています。

IYEMON カフェでも、まずでてきたのは水ではなく、よく冷えた緑茶でした。

この絵はおそらく飛鳥あたりの古墳の壁画のものでしょうか。


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私はお煎茶と和菓子をいただきました。

お茶のセットは奈良の赤膚焼に素朴な奈良絵です。

(*奈良絵..........室町〜江戸にかけて奈良絵本、絵巻物の挿絵になったもので、東大寺大仏殿の銅座の蓮弁図が原本らしい。
         素朴で明るい色彩。奈良ではこの奈良絵のモチーフの食器多数あり)

砂時計で煎れる時間を計りながら、4煎目までいただきました。

う〜ん、おいしかったです。

このごろコーヒーよりも外で日本茶や中国茶をいただくことが多くなりました。

ある程度、年をとって、その味がわかるようになったのと、日本人の多くがその味を再発見している時代になったからですかね。

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お菓子はもちろん、樫舎さんのお菓子です。

いっしょに行った友人と半分こ。

わらび餅と葛焼

どちらも上品な甘さで、幸せ〜〜なひとときをすごしました。

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こちらは表のガラスケースの中のお菓子の見本です。

見た目、地味なお菓子が多いのも奈良風でしょうか。

麩の焼きにオリジナル焼印をおしてくれる「樫舎の会」のサービスなどもあるようですよ。

ならまちにおでかけの際は、おたちよりください。おすすめです。


樫舎(かしや)
電話/FAX. 0742-22-8899
〒630-8392
奈良市中院町 22-3
営業時間 午前9時〜午後6時
定休日 毎水曜日