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町家ウォッチング Feed

2009年4月26日 (日)

西陣散歩〜2009年初夏

町家写真館を出て、すぐお向かいのろうじを入ったところにある町家紅茶館卯春さんへ。

こちらは以前も来たことがある築70年の町家カフェ。

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この日は一階は常連のお客さんがいてはって賑やかだったので、お二階へ。

本棚があって、お気に入りの本を読みながらまったりできます。

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ここは町家写真館と同じく、千本銘木さんが改修を担当。

知識不足でわかりませんが、あちこちに使われている木や板はけっこうこだわりの銘木だそうです。


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でも、この立派な松材の梁は、もともとこの町家が持っていた物だそうです。

んん〜、、、どこまでがオリジナルの材木でどこからが補修したものかわからない。けど、すごい開放感。


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ランチと食後の紅茶を。

紅茶はニルギリ。ストレートでいただきます。

卯春さんを出て、このあたり、西陣らしい町家がたくさん残っているエリアなので、ちょっとお散歩を。

以前おじゃました立派な表家作りの町家町家deほっ・夷風さんもこの近くです。

一ヵ月に3分の2しかあいていない織屋建の町家レストラン、focal pointさんも近くですが、こちらまだ行くチャンスがありません。この日もお休みcoldsweats01

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地図を見て、近くだったので行ってみた晴明神社。

、、、、、、漫画家・岡野玲子さんの陰陽師、早くからファンだったのですが、あれ〜?晴明神社ってこんなん??

もっとうっそうとした森に囲まれていると雰囲気出るんだけど、、、しかも、、、、

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ちょっと違うんじゃ〜ないの〜?sad


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むしろこっちの方がひかれるわ。

「千利休聚楽第屋敷跡」

南下して大宮通〜黒門通とジグザグに、西陣らしい町並みを訪ねて歩くと、


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こんな工房(手作り鎧鎧廼舎)も発見。


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でも西陣も町家は次々歯が抜けるようになって、現代建築に建て替えられた家も多く見ました。

なかにはこんな風に現代の町家を目指しているお家も。

格子、鶴首門灯、ちゃんと鍾馗さん!

こんなお家なら西陣に似合いますね。


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よくみかけたのがこの格子の横の杉(?)の一枚板。

これはなんなのでしょう?雨戸をしまう袋戸、、でもないようですが。


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黒門通中立売上がるの老舗和菓子屋塩芳軒さん。

こちらはNHKの朝の連ドラ「あすか」、和菓子職人をめざす女性のお話でしたが、その和菓子制作の指導をされたことで有名です。

ドラマで登場した名物「おかめまんじゅう」、予約すればこちらで買えるそうです。(今の連ドラの「甘玉」は川越のお菓子屋さんのご指導でしょうかねえ?)

写真はありませんが、立派な年季の入ったカウンターが見られますよ。


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季節のお干菓子を、自分用とお茶のお稽古に持っていく用にもとめました。

更に南下、そして西へ。下立売智恵光院西入る。


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なんだか立派なお庭に「あぶら」


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こちらの町家の前には、庭から流れてきた水の続きでこんな水車まで回っています。


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水に浮かぶ道しるべもなにやら時代の重みをかんじますねえ。


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こちら、以前から行ってみたかった山中油店さん。


以前に、コレクションの李朝家具を磨くのに通販で入手した椿油はこちらのものです。

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江戸時代創業で200年の歴史をもつお店で、食用油だけでなく、工芸・建築用油まで手に入るお店です。

こんな油屋さん、京都以外ではないですよね〜。

そして需要があって、商売としていまだに成り立っているところがやっぱり京都なんですね〜。

こちらのお嬢さんが「よそさんは京都のことを勘違いしたはる」という、老舗の暮らし、町家の暮らしについて書かれた、おもしろそうな本を出しておられるので、読んでみたいと思っています。


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しかもこの山中油さん、ご自分所有の町家を上京歴史探訪館として開放もされているのです。(残念ながら週末のみの開館で、この日はお休み)

この界隈、町家が並んでいるのですが、こんな景色も。


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一見町家の並びですが、なんと町家は外構だけ。

中は構造物すべてとっぱらい、スコーンと空間だけが。そこが駐車場、駐輪場になっているのです。

これって、、、、、

ここまでスケルトンになっていると、もとの町家へ改修、というのはやっぱりむつかしいのではないかしら。

なんだか胸がいたむ景色だなあ、と思うのは私だけ?

山中油さんの前を西へ、浄福寺通りを少し上がると、、、、実はここも山中油さんの土地なんですが、


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築100年の町家カフェ綾綺殿。もとはお米やさんだったそうです。


平安時代、このあたりはまさに内裏の中。今の千本通りあたりが都の中心、朱雀大路だったそうですから。

近くに宜陽殿跡の石碑も見つけました。

で、紫宸殿の東北、舞いや宴が行なわれていた殿舎が「綾綺殿」だそうで、このカフェはまさしくその位置に立っているそうです。

こちらパニーニが有名なそうですが、お腹はいっぱいだったので、カプチーノをたのみました。

ここのデザインカプチーノもよく雑誌なんかにのってます。

で、この日のデザインは、、、、

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かわいいパンダでした〜!

2009年4月24日 (金)

町家写真館〜水野克比古写真ギャラリー

仕事をしながら子育てをしてきたもので、時間は貴重でした。

ちょっとの時間をみつけてはいかに効率よくものごとを片付けていくか、時間の使い方ということをつねに考えてきたので、ぽかっと空いたまとまった時間ができるとかえっておちつかない、という習性ができてしまいました。

スケジュールに空白があると埋めずにはいられない空白恐怖症とでもいいましょうか。

で、、、、なんの言い訳かというと、、、今日一日のフリーデイ、家にじっとしておられずに、また行ってしまいました、京都。

先週末行ったところなのにねcoldsweats01


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桜が終わって、観光客の数も少し減って、気温もちょうど肌にここちよいくらい。

さわやかな新緑の候です。

でも御所のあたりは、天皇皇后両陛下御結婚満50年記念京都御所特別公開(あ〜〜長っ!)中なので、人は多いです。

こちらは毎年公開されるので、いずれ移住してからでも遅くはないし、、とスルーしました。

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今日、京都へ来たかったわけはこれ。

奈良の写真なら入江泰吉さん、そして京都の写真といえばこの方、水野克比古さんでしょう。

四季折々の景色を撮った写真もすばらしければ、町家の坪庭の写真がまたすばらしいのです。


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大宮通、通称千両が辻にある、明治初期の町家を改修してできた、水野先生の写真ギャラリー町家写真館。(娘さんのこれまた写真家の歌夕さんが館長をしておられます。)

こちらはいつもは予約さえすれば無料で拝見できますが、このたびこの写真集「心象の京都」の発行記念で26日まで予約なしで中へ入ることが出来るのです。

写真もさることながら、ですが、典型的な中規模のこの100年以上の町家がまた見る価値がありまして。


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残念ながら中は撮影はできませんが、玄関から玄関庭、走り庭とすこーんととおっているのがみえるでしょうか。

表の間は絨毯敷き、こちらに水野先生ご本人がおられました。

玄関の間は三畳、つづきのダイドコが三畳、つづいて四畳半、ここには2階へつうじる階段箪笥があり、また隣の六畳を茶室として使うときのための水屋もあります。

その六畳の間はこれまた緑の陰深い坪庭に縁側をへだてて面しており、庭にむかって、ガラスつきの障子の前におかれた長火鉢(火ははいっていません)。その前にすわって、見本としておかれていた新しい写真集「心象の京都」を拝見しました。

写真の美しさはいわずもがな、こうやって坪庭を見ながら好きな本を読む、というシチェーションにも感動。

この感じ、新しい京都の家で実現したいのです。


坪庭には濡れ縁もあって、そのそばに椿をうかべた立ち蹲居。こちらの濡れ縁にすわって熱心に写真集をご覧になっておられる方も。

酷暑の夏や、寒い冬はいざしらず、ほんとうに緑のきれいなこの季節、最高の贅沢だと思いました。

京間の三畳(未来の自分の書斎コーナーの大きさ)がいかにゆとりがある大きさか、ということも確認。大きな本棚がはいっても広く感じましたもの。

坪庭の奥はまだまだあって、新しくつくった蔵のような建物。こちらが居住部分でしょうか。それ以上は入れません。

走り庭は普通のサイズ、というか杉本家のように一間以上はなくて、半間くらい。火袋のあたりの壁は新たに漆喰をぬらず、煤で黒くなったまま。これがかえって効果的な陰翳を作っています。

おくどさんがあって、そのそばの棚には小さい物からだんだん大きくなる布袋さんの人形が数体。

これは昔商家で、商売が繁盛するように、とはじめ小さい物から買って、毎年少しずつ大きい物を買っていった、という習慣の名残(今もですか?)だそうです。

この日、私が行ったとき、京都のエッセイで有名な某女性エッセイスト(あはは、、だれなのかばればれですよね)さんも来ておられました。

思ったより小柄で華奢な方だな、と思いました。歌夕さんと町家のメインテナンスのたいへんさについてお話しされていましたよ。

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新しい写真集はすばらしかったのですが、大きくて重いのと、ややお値段がはるのであきらめて、かわいく絵はがきなどを購入。

春、初夏、夏、冬、、、ときてあれ?秋がぬけてました。


    *      *      *

町家写真館:
〒602-8214 京都市上京区大宮通元誓願寺下る
   電話:075-431-5500 FAX:075-431-5511

   *午前11時~午後5時
   *日曜・祝日休み
   *入場無料 (要予約)


2009年4月 7日 (火)

好日居・ひさのちゃんへ供花〜nagiの消しゴムはんこ

こちらは岡崎の白川のほとり、三条を少しあがったところです。

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こちらのお家、すてきだと思いませんか?

壁の古さ加減、枯れた蔓性植物のからまりぐあい、なんといっても掃き出し窓をあけたらすぐ白川の清流ですよ。

この日は少し汗ばむような陽気、住人さんも窓を思いっきり開けて、風を入れ、水の冷気とせせらぎの音で涼をとっているようです。

いいなあlovely。住まいは夏を旨とすべし、、、、ですね。

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こちらやはり岡崎白川べり、南座横にある祇園饅頭さんの工場・直販店。

いつも小さい間口でおはぎや桜餅、草餅など売っている知る人ぞ知るの店。

、、、、だからこんなに人が並んでいるのを見たのは初めて!

意外と有名やったんや、ここ。

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さてめざしたのは、お気に入りの岡崎・町家のお茶カフェ好日居さん。

ここでちょうど1年前、好日居さんのおばあさま、98歳になるひさのちゃんの作ったおびただしい数のミニQPさんに出会ったのです。

お話を聞けば聞くほど、ひさのちゃんのきばらない、どこかお気楽な、ユーモアのある、そしてすべてに感謝しつつ、いつもにこにこ、みごとな生き様に、かくのごとき老境にいたりたい、ひさのちゃんはすばらしい人生の先輩と思ったのでした。

お写真をみても、とてもよいお顔をされていました。その生き様がそのままの。

P1000276(好日居、玄関の桜)

今年1月、98歳のお誕生日、お手紙を好日居さんにたくしました。

ブログで拝見した、たくさんのプレゼントに囲まれてとびきりの笑顔をみせてくれていた、ひさのちゃん。

なのにとうとう2月に天へ召されたのです。

大往生だったそうです。少しも苦しまなかったそうです。

ああ、なくなるときまで、私のお手本です。

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せめてものささやかな供養に、と花束を持参しました。

ひさのちゃん、ピンクが好きで、明るい色が好きだったそうです。


P1000279(好日居、洋間のクリスマスローズ)


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さて、中に入っておやおや、、、

この日は特別展、「nagiのつくりかた -消しゴムはんことスケッチブック展-」やってました。

これは小6の女の子nagiちゃんのパパ(建築家)がイタリアの旅行で撮った「門」づくしの写真を展示しているところなのです。←すみません、これまちがいでした。なんとこの写真すべてnagiちゃん自身が撮った物だったんです。すごい!

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そしてnagiちゃんの作る消しゴムハンコ展。

11歳の女の子ながら、パパとデザイナーのママの血をうけついだのかしら、その作品にとっても鋭いセンスを感じました。


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しかもどことなくほっこりさせるのは、ひさのちゃんのQPさんとどこか通じるものがあります。

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バンダジの上にも、ちょこっとハンコの作品が。

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そしてnagiちゃんはパパとママと世界のあちこちを旅したんだねえ。

展示されているのは彼女とその家族の旅日記なんです。

イラストやスケッチ、写真、そして思った事をきれいに書き綴っています。

文章家としてもなかなかです。


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そしてハンコ作品はこんなところにも。

これは特別展のときだけの「ハンコのお茶セット」

紙コップ、懐紙、シール、そしてティーバッグのタグにまでハンコが。

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こうしていただきます。

お菓子の薯蕷(じょうよ)饅頭は好日居さん手作り。

おまんじゅうの顔の表情は選べるんです。やっぱりニコニコがいいなあ。


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お連れの方の中国茶についてきたお顔はこれです。

やっぱり、楽しくておちつくな、ここは。

いつもはお客さん、私ひとりのことが多いのですが、この日は特別展のせいか、たくさんの方がお見えでした。

また次々と好日居ファンが増えることと思います。(気持ち、あまり増えてほしくないんだけど、、、coldsweats01

ひさのちゃんはいなくなっても、ひさのちゃんのQPさんと同じ、ほんわかな雰囲気は消えることはなさそうですね。


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最後にハンコのプチカード、買って帰りました。

うん、味があるんです、nagiちゃんのハンコ作品。


2009年3月30日 (月)

京都・杉本家の雛飾り〜膏薬図子

実は本来の目的は京都大骨董祭だったのですが、杉本家の一般公開・雛飾り展がこの日までだったので、骨董の戦利品をかかえて、綾小路は西洞院まで足をのばしました。

杉本家は京都に現存する表屋造りの町家のうちで最大級の規模の家のひとつです。

昨年秋、NHKハイビジョン特集「杉本家 歳中覚の日々〜京の町家200年のレシピ」を拝見して、そこにただよう、町家独特の陰影に富んだ雰囲気、そこでいとなまれてきた質素で堅実な暮らし、の一部をかいま見て、一度実際に拝見したいものだとおもっていたのです。


同じ規模で、現存し、いまでも生活がいとなまれている町家として、私がすでに訪れたのは、吉田家(・2回行きました)、秦家

一般公開されていない同じクラスの町家はまだまだあるんでしょうけどね。


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享保雛をはじめ、時代物のお雛様が町家独特の陰翳のなか、あちらの座敷、奥の座敷、と飾られています。

一人で見ると少しこわいような。

訪れたのが午後3時ごろ、の良い時間帯だったので、西向きの座敷の障子いちめんに庭木の影がうつって、お雛様のお顔は逆光になり、えもいわれぬ雰囲気で最高でした。

でも、見たかったのはお雛様ではなく、なんといっても家そのものです。

黒光りのする磨き込まれた建具や柱の木の美しさ!

濡れ縁と苔と石の庭、蹲居の風情。

そしてクライマックスはなんといっても火袋(走り庭の上の吹き抜け部分)。

ここのはしり(台所部分、通り抜けできる)は計15畳に相当する幅も奥行きも大きな物なので、それにみあった火袋はもう、言葉を失わせるのに十分でした。

大きな梁に垂直に平行に木が組まれる準棟纂冪(じゅんとうさんぺき)とよばれる化粧木組、そのあたりにただよう翳、みあげたままず〜と見つめていたい。次に上をむいたまま目を閉じて聞こえる音に耳をすます。

あんぐりバカみたいに口をあけて上を見てたんですかねえ、杉本家の現当主の奥様が訪問客をもてなす茶菓のための台所仕事をされながら、

「もう一段下におりてご覧になってもいいですよ。」

と、声をかけてくださる。(恥ずかし、、、)(あ、ここのおくどさんも、荒神棚に飾られた伏見人形も必見ですよ)

TVで見たとおりの上品ですてきな方でした。こちらのいわゆるダイドコで、ここのお庭の夏みかんをつかって三女の歌子さんが手作りした、という夏みかんパウンドケーキと夏みかん湯をいただく。

この日は寒のもどりで町家の中は風びゅーびゅーで(ここらへんが、寒がりは町家に住めへんなあと思うところ。)さぶ〜だったのですが、足元のホットカーペットのぬくもりがなんともいえずほっとします。

町家改修に床暖房は必須、といわれるわけがよ〜くわかります。

走りに続く普段使いの庭、かつてはここにも蔵があったそうですが、いまや柚の木が大きな黄色い実をつけています。その足元にたくさん咲いている白い花は花ニラでしょうか?遠くからだったので確認できませんでしたが。

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次の当主になられる次女の節子さんが、杉本家に関わる本など販売されていたので、一冊もとめました。

まあ、ほんまに色の白いお肌のきれいな京美人さんどすなあ。(なぜかいきなり京ことばcoldsweats01

この本はTV特集にもなった「歳中覚」に即してさらに詳しく、杉本家に代々伝わってきたしきたりや、季節ごとの行事、代々のご先祖さまからつたえられる心構えなどが、ご自分が子供の頃の思い出や家の様子にからめて書かれています。

京都のむかしながらの商家の暮らし、というのは私にとっては外国以上に知らない世界なので、読んでいておもしろかったです。

どうして京都の商家には布袋さん(の人形)が、それも大中小、いろんなサイズがあるのか、この本で初めて知りましたし、、。


その季節季節に即したつつましいけれど、堅実なくらし、その器としての町家。


私など、町家の外見的な美しさばかり追いかけてしまいますが、よくあまね様がおっしゃるように、中で人の暮らしがちゃんと営まれていないと、その価値はないに等しい、という意味が拝読してわかるような気がしました。

おそらく年代的には、私が大学生ではじめての祇園祭の宵山でうかれていたころ、節子さんは小学生くらいで浴衣を着て「ろうそくいっぽんけんじられましょう〜」と歌いながら粽を売っていたのでは?と思うとなんだかおもしろい気がしました。

(杉本家は祇園祭の伯牙山のお飾り場所です)

祇園祭宵山では杉本家でも屏風飾りがありますし、奈良屋記念杉本家保存会の会員になると、いろいろな催しに参加できるそうですので、これも京都生活の楽しみになるかもしれません。

さて、長くなりますが、杉本家を出て、家の西側をみると細い路地があるのです。


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眺めてみると行き止まりに見えるし、知らなければスルーしますよね。

こちら膏薬図子(こうやくのづし)とよばれる綾小路通から四条通へ通り抜けられる路地なんです。

なんでもかつて空也上人がひらいた「空也供養の道場」がなまって膏薬図子になったとか。

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目印は杉本家の壁にかかったこの看板。

このあたり矢田町というのね。


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風情のある町家が並んでちょっと不思議な良い雰囲気。

道は鍵の手に曲がってさらに北へ。


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こんなろうじもあって、迷路のよう。ここにくると新釜座(しんかまんざ)町になるんだ。

中に入ってみると、


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行き止まりにお地蔵様。

これが京都の醍醐味だわ。


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こちらでは郭巨山になるのね。


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こちら日曜はお休みの木版印刷竹笹堂さん。

ここに移転される前の店できれいな木版のブックカバーを買ったことがあります。

京都市の有形文化財に指定されているおうちなので、今度お休みじゃないときに是非いかなくちゃ。

、、、、、ところがこの図子、結構多くの町家が空き家になっているらしいです。

歩いていると「売り家」「貸し家」の無粋な看板がかかった家が2つや3つじゃないのです。

おまけに四条に出る手前に、、、、


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左手にぽっかり空いた区画が、、、。

ホテルが建つらしいです。どんなデザインになるかしりませんが、ここにホテルのような大きなビルが建ったら、そこはもう壁を失って「図子」、とは呼べなくなるのではないかしら。

時代の波とはいえ、この図子も消える日はそう遠くないのかもしれません。weep

2009年3月 9日 (月)

飛鳥〜懐石・神籬(ひもろぎ)

<飛鳥・点描>


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お水取りの翌日は毎年、奈良のあちこちを歩きます。

その時の気分に任せて、”山辺の道”を歩いたり、ならまちあたりを散策したり、、、。今年は久しぶりに飛鳥に足を伸ばしました。


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飛鳥はほんに万葉の頃のままの「里」という感じです。

ここのところ全国いたるところでおこった市町村合併。それをかたくなに断って、「飛鳥ブランド」を矜恃を持って守っている土地です。


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まだ春とも言えず、冬でもない、こんな今頃の季節の飛鳥をあるくのが一番好きです。

それに他の観光客はほとんどみかけませんし。wink

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奈良県立万葉文化館前の梅。

この背景の丘は開発されないように、奈良県が買い取ったもの。

万葉の里を守るにはそれなりの努力が必要なんですね。

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犬養万葉記念館

今でも全国に犬養節の万葉詠歌を愛するファンは多いですが、実際の犬養先生を知る人は少なくなってきました。
少し淋しいですね。

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この右手の鳥居が飛鳥坐(あすかにいます)神社。

夫婦の和合を神事とする、天下の奇祭、おんだ祭が二月におこなわれるところ。

この角を左に曲がると、築100年以上の古民家の懐石料理のお店神籬(ひもろぎ)があります。


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実はこちら、7〜8年前に一度来たときは料理店ではなく、奥さんが集められた古布を使った手作りのバッグや、人形、衣類、そして作家もののトンボ玉などを扱うお店でした。

トンボ玉を一つもとめ、中の大きなおこたにいれてもらって、将来はここで懐石料理を出したい、という夢をお聞きしたのを覚えています。

その後また伺ったときにはもう料理店になっていて、夢をかなえられたんだな〜と思いましたが、完全予約制なので、はいれずじまいでした。

なので、今回はきっちり予約して、おじゃましました。


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玄関脇の蹲居の椿。

今ここのお庭でさかりをむかえている木からとったものだそうです。


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これがそのお庭。

黄色いのはまだつぼみのサンシュユ(山茱萸)。


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これもまたほれぼれする蹲居。

しだれかかる椿がすてき。

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以前来たときと、基本的な造りは変わりませんが、しつらえなどすっかり変わっています。

でもみごとな古民家の造りです。


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玄関の上がり口には餅花が飾られ、古伊万里の器にも椿が、、。

なんとも町家・古民家・日本の古い物好きのこころをくすぐってやまないしつらえです。


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これまたすてきな時代箪笥!

その上の古布のお細工物は奥さんの手作りだと思います。


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以前おこたがあったあたりの座敷の襖はとっぱらって広々、お雛様も飾ってあるようです。

ここにも椿の飾りが。

唐傘の照明も素敵だと思いません?


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私ももってる李朝の小盤(ソバン)に花器をおいて。

後ろの屏風のパッチワーク風の古布も奥さん作。

自分でこういうのが作れる人はいいですね。

さて、おまえは食べに来たのか、家を見に来たのか、といわれそうなので、そろそろ食事のことなど、、、coldsweats01


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まあ、まず見てください。

この万葉集の大伴家持の歌は、ご主人の手書きです。

この季節にぴったりの。

友人のには「春の苑 紅にほふ 桃の花 下照る道に いでたつ 乙女」と同じく家持の歌が。

添えられた桃の花が手に取るとかすかに香ります。

梅の花ほどの芳香はありませんが、それでも甘いにおいがするのですね。


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最初の一皿です。

縁高にもられたかわいいお料理がひとつずつ。

まさしくお雛様の懐石の名にふさわしい。しかも、この錦糸卵ののった一口寿司は下が蛤なんですよ。

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向付けのお刺身は、菱形の模様のお皿で。

桃色がかわいいheart01


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あと、ずんだをのせたガーリックトースト、豆乳鍋などあって、最後の締めはやはり茶粥です。

この昆布と白菜のぬか漬けについてきた菜みそ(舐め味噌ともよばれ、味噌にししとうやなす、生姜などいれて煎った物)がまたおいしくて。


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で、売ってたので、即買いました!

なんでも自家製で、味噌にお酒、野菜各種をいれ、4時間ず〜っと混ぜながら煎って作っているとか。

おいしいわけだわ。


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奥さんと。

ここのお店は大々的な宣伝はしませんが、口コミでいまでは東京などからもお客さんがこられるそうです。

そして私たちみたいに、以前古布やトンボ玉のお店だった頃のお客さんも、その縁でこられるとか。

この季節、観光客などほとんど来ない飛鳥で、満員のお客さんがはいるのは、お料理だけでなく、この奥さんのお人柄や、古民家の美しさ、しつらえの手抜きのなさの、たまものでしょうね。

ちなみにいただいたお昼のお値段は3500円でしたが、京都でこれだけいただくと倍以上はすると思います。

損はいたしませんよ。


   *    *    *

懐石 神籬(ひもろぎ)  奈良県高市郡明日香村飛鳥614
              電話: 0744-54-2646

             (お昼は前日まで、夕食は3日前までに要予約です)

2008年11月30日 (日)

四条通り〜太極殿茶寮「栖園」

まだ、京都、ひっぱってますcoldsweats01

久しぶりに四条通を西から東へ歩きました。(京都にはよく来ているのに、意外と四条、河原町って用がないのよね。)

昔からず〜っとあるお店もあれば、目新しいお店もあります。懐かしいお店を一つ一つ数えていくのも楽しい。

ちょっと行くと人だかりのできているお店が、、、えっ?!これかづら清さん?と、ちょっとびっくり。

なんでも昨年リニューアルされたそうですが、売れ筋の椿油を全面におしだして、簪なども、おみやげ物としても十分手が届くくらいの品揃えになっています。

紅葉めあてで一気にふくらんだ観光客が、ここまで流れ込んだようで、店内はおすなおすなの大盛況。

う〜〜ん。正直、昔の店舗の方が趣があってよかったな〜。同じならびの和傘屋さんは変わっていなくて、ここもそれと同じような良い雰囲気の店構えでしたが。通りに面したガラスケースに、芸妓さんしかささないような鼈甲の簪なんかが飾られていて、、。

同じ簪、櫛を扱ってるお店はこの四条通に他にもあって、そこは昔のままの店構えでした。ただ、そちらはお客さんは1組くらい。こちらは大盛況、店の運営を考えると、これも時代の流れ、いたしかたないのでしょう。なじんだ懐かしい景色が消えていくのは少し寂しくはありますが。

そういえばS&Y様も書いておられましたが、河原町を歩いていて古本屋の赤尾照文堂がなくなっているのにびっくりしたことが。

実は1階がちりめん細工屋になり、その2階にリニューアルされて移動されたようです。

大学一回生の時、なけなしのお金をはたいて、宮沢賢治全集を手に入れた懐かしい本屋で、夜などは通りに面したガラス戸のむこうに白熱灯にてらされた、うずたかく積まれた本が見えて、風情がありました。

懐古の思いばかりでは、いけないのでしょうけれど。
(あら、これは町家を思う気持ちにも通じますね。)

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四条通をいろいろ店を冷やかしながら、高倉まで。

ここを北上すると和菓子の太極殿さん。

お目当ては、ここをさらに北上した六角通りにある太極殿茶寮栖園さん。

これは100年以上の大きな表屋作りの町家を改装した店です。
太極殿本店より大きくて立派!


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もともと太極殿さん所有の町家だったのでしょうか?それとも元の所有者が手放されたのを手に入れはったのでしょうか。

今は、丸に「殿」の暖簾ですが、お正月には日の出暖簾、7月には朝顔暖簾になるそうです。

雨にもかかわらず、やはり紅葉のあおりでお客さんがたくさん待っておられ、席に着けるまで20分ほど待ちました。
人気ですね。

それほどお客さんが多かったので、写真がほとんど撮れてません。


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店の間から暖簾をくぐって(本来の)玄関にでると(トイレが作られています)、棕櫚竹が風情のある玄関庭になっています。

かろうじて、ここから火袋の写真を。
幅からして、やはりかなり大きな町家です。


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格子戸の奥は、奥の間につながっているのでしょう。

店の間、玄関間、坪庭をはさんで奥の間、、と茶寮になっています。


わらび餅やおぜんざいも好評らしいのですが、ここに来たのは、巷で噂の(?)琥珀流しの
12ヶ月コンプリートを思い立ったから。

琥珀流しは、そう、寒天のお菓子なんですが、それにかけられる蜜が月替わりなんです。

京都に住んでいてもなかなか12種類全部制覇するのはちょっと気合いがいりますね。

県外からですが、がんばりまっす!


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というわけで、11月は柿シロップ。生の柿も入っております。

こんな寒い雨の日に寒天のお菓子食べるか〜?と自分につっこみを入れながら完食。

さすが和菓子屋さんの上品な甘さでした。heart01

2008年11月14日 (金)

NHKハイビジョン特集「杉本家 歳中覚の日々〜京の町家200年のレシピ」

NHKハイビジョン特集「杉本家 歳中覚の日々〜京の町家200年のレシピ」ご覧になられましたか〜?happy01

何回も再放送されている(地上波はまだかな?)ので、ご覧になる機会もあると思います。

杉本家といえば、京町家好きでこのお宅を知らない人はいないと思いますが、京都の町家の中でも最大級のりっぱなお家で平成2年に京都市指定有形文化財に指定されています。

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この写真は今年五月、綾小路通りを通りかかった時に撮ったもの。

かつては呉服を商っており、大勢の奉公人をかかえていた江戸時代からの大きな商家です。

江戸時代に、家での年中行事や日々の食事のきまりなどをしるした、和綴じの「歳中覚(さいちゅうおぼえ)」に即して今も生活する杉本家の人々(9代目当主夫婦と次女の節子さん、三女の歌子さん)

「歳中覚」に貫かれている精神は、質素倹約(しまつ、というやつですね)。贅沢は身にも心にも毒である、というポリシー。

食事も奉公人も主も朝夕はご飯と漬け物だけ。

1のつく日には魚がつく、8のつく日にはなにそれがつく、おせちのごまめは2匹、数の子は5きれ、というようなすごく細々したことまで記載されているのです。

質素だけれども、季節の野菜、土地の食物を上手に取り入れてきたといいます。

もちろん、現代の生活ですから、現代風の食事も供されているはずですが、節目節目の年中行事では「歳中覚」にのとった食事をこしらえてはります。

大きなお家で、分限者であったはずですが、この精神にのとって、家の作りも、しつらいもむしろ質素ですが、それゆえにかえってすがすがしい感じです。

印象に残ったのは、町家のりっぱなおくどさんのある走り庭の台所が現役で使われているところ。

火はおくどさんでなくごく普通のガスコンロを使われていますが、季節季節の料理を旧家らしい年季の入った鍋で母娘が仲良く手分けして作られています。

おだしもちゃんと鰹節と昆布でとって、決して粉末ダシの素なんか出てきません。

胡麻あえも胡麻を胡麻煎り器で煎って、すり鉢ですりつぶしてこしらえてはります。

昔ながらの丁寧な台所作業です。私の母の世代まではふつうにやっていたことですが、自分の迅速だけがとりえの料理をちょっと反省。

漬け物も、当主夫人が大きな樽を毎年だしてきて、ご自分で糠を調整して1年分の樽一杯の大根のぬか漬けをされます。

もう一つ印象に残ったのは、庭に先代夫人が植えた柚の木から収穫した柚でゆべしを作るところ。

一つ一つ丁寧に中をくりぬき、調合した白味噌と道明寺粉とあわせ、蒸してあとは戸外の寒風にさらして、お雛様の頃に食べるのだそうです。

ゆべしが自分で作れることにも驚きましたが、こういう暮らし、あこがれます。

まあ、憧れだけで、いまのライフスタイルでは、こんなにゆったり時間はすごせないし、寒さに対する根性なしで真冬にさぞ冷たいだろうと思われる走り庭の台所で料理することは私には不可能ですけど。

さしもの大店も時代の波にのまれて、この家は維持できなくなる寸前でしたが、その建築的・文化的・歴史的価値が高く評価され、文化財指定を受けることで生き延びることができたのです。

指定を受けることで、ある程度一般に開放しなければならないなど、制約は色々あったと思います。

それでも指定をうけて家を生き延びさせたのは、よく決心されたことだと思います。

「なんとか生き延びたい」という家の声が聞こえた、と当主夫人は言っておられました。

このくらい古い家になると、そういうことがあっても不思議ではない気がします。

次にこの家の10代目当主になる決意をされた次女の節子さん、ほんに、はんなりした中にもきりっとしたまことの京女でありますなあ。

苦労も多いかと思いますが、是非この家を守っていってもらいたいものです。

きっと京都だけでなく、日本の宝ですから。

プライベートにつっこみすぎた話ですが、11代目はどうなるのかちょっと心配したりします。

住む人がいなくなって、建物だけが残って資料館みたいに公開されるのではなく、人がいて、生活している家であってこそ魅力がある、、、そういわれる意味がわかったような気がするので、次世代へそのまた次の未来の世代へこの活きた家が、受け渡せますように。

2008年10月27日 (月)

金沢・ひがし茶屋街〜志摩

週末、ちょいと加賀百万石は金沢へ行って参りました。

晴れた、と思ったらすぐしぐれる、やはりここは北陸なんだな、と思いつついろいろ回りましたが、

なんといってもわたくしのツボをヒットしたのが、旧郭街のひがし茶屋街でした。


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江戸時代にこのあたりに点在していたお茶屋を集めて町割りしたもので、この石畳は有名です。

よく雑誌にもでています。

京都祇園に比べると、建物の仕様が北国バージョンになっているような気がします。特に2階部分は京都では見られない造りになっています。

しかし、金沢に来るのは3回目ですが、前に来たのが10数年前になるせいか、このスポットは知りませんでした。(当時はどのガイドブックにも載っていなかった)

京都祇園とまったく同じシステムで、場所だけを提供し、芸妓をよんで、食事も出前をとり、一見さんお断り、信用だけで現金のやりとりはしません。

とくにこのひがしは格式が高いそうです。

だからかつては一般の観光客などお呼びでない場所だったようです。

それが時代の流れ、あちこちのお茶屋さんが廃業し、芸妓さんもひがしには7人だけだそうで、ついに観光客に門戸を開いた、ということでしょうか。

廃業したお茶屋さんの建物を利用し、金箔細工や加賀友禅小物、カフェ、レストランがたくさんでき、観光バスもくるスポットになっています。(京都といっしょだ〜)

ただ現役の芸妓さんも住んでいるので、朝早くやお稽古に行く時間に観光客がワヤワヤいるのは嫌がる向きもあるようでむつかしいですね。


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こちらは当時のお茶屋の雰囲気をそのまま伝える国の重要文化財・志摩


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中に入ることができます。


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こちらは玄関をあがったところ。

この階段を上った2階が客間でお客が遊ぶ座敷になります。


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床の間です。壁の朱ぬりがなんとなく艶めかしいですね。

押し入れや物入れを造らずあくまで遊興を目的としたどこか粋な座敷です。


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床の間と相対する控えの間。

そう、こちらで芸妓さんが踊りや音曲をお見せするのです。

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坪庭をのぞむ窓の手すりですが、つぼつぼ模様のこれも女性的な意匠です。


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2階から、少し雨に濡れた瓦屋根が美しい。


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芸妓さんは、琴や三味線から琵琶まで、そして茶の湯や和歌、俳諧、碁までありとあらゆる芸事に精通していなければならず
一種の江戸時代一流の教養人でなければならなかったそうです。


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これはまたべつの小部屋の手すりです。

凝った意匠にこれもさぞ金に糸目つけてないな、と思われる、おそらく天然に穴のあいた一枚板。

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当時の芸妓さんの使った簪や笄(こうがい)櫛などが展示されています。

凝った作りのものもあります。日本髪にしか似合わない物ですね。

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これは他の店やらカフェでもそうだったのですが、天井がほとんど艶のある拭き漆で仕上げられています。

これも一般の住宅ではあまり見られないのではないでしょうか。花街ならでの造作でしょう。

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さて、一番美しいと思ったのはこの庭です。

雨上がりで特にモミジ、苔がしっとりした緑です。

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この庭に面した縁側の隅のカエル。いや、これはどうということはないのですが、こういう隅に活けられた花に心惹かれました。

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よく見ると、各部屋の壁や柱、なにげない廊下の隅にお花が活けられています。


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これはお茶屋の時代というより、今管理されている人の心映えでしょう。

そういう粋とも風流ともいえる精神がいまも生きているのですね、この金沢には。


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裏玄関を入ったところになにげに置いてある花を入れた手桶、水やりの柄杓。

人に見られるのも計算しつつ、各部屋に活けられた花の舞台裏がゆかしい。

なんだか一幅の絵のような感じ、しませんか?


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裏玄関の玄関庭です。

この景色を愛でつつ、こちらでお抹茶を一幅いただきました。


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お菓子はこちら。金沢の菓子司・髙砂屋のきんとん、銘を紅葉。

加賀には裏千家4代仙叟のゆかりがあり、茶碗は大樋が有名ですし(大樋美術館で十代大樋長左衛門さんのお姿を見ました〜)、和菓子も大いに発展しています。

というわけで(?)結局最後はスイーツでしめくくらせていただきました。


ああ、上品な甘さでおいしかった〜。happy02

2008年10月24日 (金)

西陣・町家ショップ〜三上長屋夜景

大黒町を通り抜け、雨宝院の前の小路を東に出ると、智恵光院通りにでます。

少し北へ上がるとこれも洛中洛外風散歩・町家ショップらりぃに参加してはる京のてんてん・西陣本店があります。


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こちらも実はすごく大きな町家なんです。

お店は「店の間」だけを使ってはりますが、残りは一般への貸し間として使われています。

以前おじゃましたときは、ちょっとだけ走り庭をみせてもらいました。昔の流しなども残っていて、広めの一間半あると思われます。

火袋もなかなかりっぱです。

こちらでかわいい手ぬぐいを半襟用に買って、らりぃ1巡目終了!

景品としてプチ手ぬぐいをゲット!ハンカチにもなるし、着物でお食事の時、膝に広げてもおされだわheart04

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智恵光院通りを南下して今出川を横断して、こちらもらりぃ参加店、アクエリエル京都cafe bebeでハーブティーをいただく。

こちらは家調合のオーガニックハーブティーがいただけるほか、ベビーマッサージ教室やアロマテラピーサロンとしても利用されています。


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ここがすてきなのは、一部屋に一組の席しか置かないことです。

私がすわったのは店の間に続く3畳間。

座り心地の良い椅子にゆったりすわってみると、目の前につやつやに磨き込まれた丸桟戸が。

もとからこの町家で使われていたものでしょうか。


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これは店の間の席です。ひろびろ。

ほんとうは奥の間の6畳の畳のお部屋を独り占めしたかったんですけどね。

坪庭を見ながら畳の上にすわって、お茶を、、、って、先客がおられたんです。

居心地のいいところをよくご存じです。私が店を出るときもまだゆっくりされていましたよ。


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たくさんの種類のハーブティーがあるので、こちらの見本から選びます。

それぞれの瓶をあけて、香りを確かめながら、「オアシス」というレモングラス、ミント系のお茶を選びました。

風邪と歩き疲れがすっかり癒されました。

もちろん、らりぃのスタンプ、2巡目いただきました。

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ここからまた智恵光院を北にもどって、おそばの有名店、にこらさんへ。

こちらのお店もらりぃ参加店ですが、いまでは雑誌にもよくとりあげられ、すっかり有名になりましたね。

京鴨もも肉のつけ汁でいただくざるそばをいただきました。

ここのは十割そばです。なんといってもつけ汁がおいしかった!薄口のうどんダシとは違って、しっかり黒くて味のはっきりしたお出汁です。

薄口好きの京都でもこれだけはやるんですからね。さすがです。

さて、外に出てみるともうすっかり暗くなっています。

ここまでぐずぐずここらにとどまったのにはわけがあります。

見たい物があったのです。

それはこちら。

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かの有名な西陣紋屋町、三上長屋(三上家路地)の夜景です。(大宮通五辻上ル西入ル北側)

以前昼間に来たことはあります。京都を舞台とするTVドラマではよくロケに使われています。

主要な登場人物がここに住んでる設定になってたりもします。coldsweats01

130年の歴史ある建物で、その昔、三上家で働いていた織物職人さんたちの住む長屋だったそうです。

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写真ではうまく再現できませんが、ぼんやりとした門灯に格子の窓、つきあたりになっている石畳のろうじ。

住人さん丹精の植木鉢など、古き良き時代の日本がここに残っています。

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特に火灯し頃は、なんとなく郷愁にかられるというか、遊び疲れて日が暮れて、早くお家に帰ろうと急ぎ足、家のあかりが見えるとほっとした、子供の頃の原風景。

いまでは陶芸家、画家などのアーティストさんがアトリエにしてはるところも。

ここで年配の長屋の住人さんと、すれ違いましたが「こんばんわ」の挨拶が自然と口をついてでてきます。

ミニ観光スポットでありながら、普段の生活もしっかりここにあるのです。


こちらには蜂蜜専門店ドラートさんが小さなお店を構えておられます。


ドラートさん(これまたらりぃのショップです)では迷ってしまいそうなほどのたくさんの蜂蜜のなかから、数種類をテイスティング。

国産クロガネモチ、レモン(あんまりレモンという感じではない)、ラベンダー(ごくかすかにあの香り)

などなど、、、。で、いちばん華やかな感じがしたラズベリーの蜜をもとめました。(ここでもスタンプを稼ぐwink


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ついでにドラートさんに写真のモデル(?)もお願い。(あつかましい〜)

ここの窓は広くオープンなので、夜は特にこのお店のおしつけがましくない灯がろうじの魅力に一つになっています。

京都を後にする頃にはすっかり風邪のことなども忘れ、満足して帰宅しました。


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本日の戦利品。

鉾参通りのお茶、たんきり飴、表具屋さんで買った表装裂の文庫本カバー、てんてんの手ぬぐい2点と、らりぃ5店目景品のプチてぬぐい(赤いの)、ラズベーリーの蜂蜜

ああ、しあわせhappy01

2008年10月22日 (水)

西陣・大黒町石畳の町

前回に引き続き写真ピントあってません。ごめんなさいませcoldsweats01


さて、鉾参通りを後にして、ほんのちょっと南下したところに、石畳がきれいな通りがあるときいたので、そちらまで足をのばしました。

寺之内通りから南下する浄福寺通りです。このあたりは町名で言うと大黒町になります。

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美しい石畳です。こんなのは祇園だけかと思っていました。

平成元年に、大黒町「まちづくり協議会」が設立され、「西陣らしいの町並みの保存と整備」が住民を中心に始まり、普通の道路がこんな石畳にされたそうです。


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石畳の道を歩こうと、踏み出したとき、おおっ!こんなところにあられの宗禅さんが!

ここは京町家・風の会主催の町家ショップらりぃのお店ではないか!(すでにスタンプ5個中3個ゲット)


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ここでスタンプをかせごう、、、と思ったわけではありませんが、ちょうどのども乾いたので石畳に面するお店付設の茶房へ。

ちゃんとらりぃのポスターも見えますね。

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ここも町家ですが、中は天井をとっぱらった吹き抜けになっています。

着物姿のお客さんも多く、さすが西陣です。

気持ちのよいお天気だったので、坪庭にある外の席で、お茶をいただくことにしました。

坪庭は狭いのですが、主木の紅葉の青が楽しめます。(もう紅葉してもいいころですがね〜)


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お抹茶と、おかきのセット。めずらしいコンビネーションです。

両端のおかきは、あつあつに焼きたてのところを、お汁粉にひたした、という新食感です。

もともとお餅大好きですから、ほんのり甘い、熱いおかきはとてもおいしかった!

お抹茶に意外にあうのです、これが!

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お腹も一息ついたところで、早速石畳の道をウォッチングです。

まず目につくのが、これは新しく建てられた町家風の近代建築ですが、井筒織工房 大根屋さん。

なんでもお坊さんの袈裟や神官の装束、雅楽士の装束、祭りの衣装などを手がけている織物屋さんらしい。

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あ、こんなところに、いつか行きたいと思っていた京繍の長艸敏明、純恵さんのギャラリー貴了館があるではありませんか!

ここだったのか〜、、、。残念ながら休館してますけど。

長艸さんの京繍の作品を2年ほど前、思文閣で見ましたが、能装束を中心にそれはそれはため息の出るような美しい芸術品でした。

それに、着物関係の雑誌には必ずお名前が出ている有名な方々です。

また、機会を作って行ってみましょう。

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この通りにはあちこちにこんな風に原種のフジバカマの鉢植えが置かれています。

もともとはKBS京都さん提唱の、藤袴プロジェクトキャンペーンのようですが、よく見る園芸種とは違って花も大振りです。色もはんなり淡めなところが京都に似合うのかもしれません。

あまね様のブログで、香りも強いと教えていただいたので、鼻を近づけてみると、う〜ん、華やかな中にも野生の香りですね。(なんじゃそりゃ?)


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こちらでは着物の展示会をされていたようです。

昔の小学校のような建物ですが、屋根にちょこんと鍾馗様が。

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この辺りは西陣の織の会社としては最大級の渡文さん関連の建物、施設がめだちます。

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このフジバカマがやはりきれいに飾られた織成館も渡文さんの織物ミュージアムです。

ここは本物の古い大きな町家なので、次回是非入ってみたい場所です。

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通りに面した空き地にさいていたオオベニタデ。

普通のイヌタデにくらべてはでですね〜。こちらの方が「あかまんま」、という名前にぴったりですが、、、


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こちらは眼科の診療所です。

れんが造りですが、木製枠のドアが、歴史のある建物なのかな?と思わせます。

このあたりで石畳はおしまい。

ふりかえって見ると、、、


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ヨーロッパの町に石造りの道が似合うように、

京都の町にはこんな石畳がなんといっても似合います。


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石畳の終わりの突き当たりにみごとな土壁が続きます。

ここは本隆寺さんという大きなお寺の壁になります。


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その壁を小さな小路ひとつ隔ててひっそり立つ、西陣聖天こと雨宝院です。

この前の道はほんとに狭く、地元の人しか往来しないのでは、、と思わせるくらい。

なんでも遅咲きの御衣黄(ぎょいこう)という八重桜が有名なんだそうです。

雨宝という字面も「うほういん」という音も、とても美しい。

今も昔も、機織りの音が聞こえた頃も、絶えた今も、ずっとここにあって西陣に生きる人たちの信仰を集めてきたんですねえ。

京都市民になった暁には、ここの桜も是非、観に行かなくてはcherryblossom

2008年9月15日 (月)

室町散歩

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室町は烏丸通りの西、糸偏関係の卸問屋さんが軒をつらねる洛中のなかの洛中というエリアです。

古い町家、家並みももたくさん残っていて、京都ならではのお商売の雰囲気も感じられるし、京都らしさを満喫できる室町そぞろ歩きです。

かつて左京区に住んでいたときは、あんまりご縁のない場所でした。

着物にもまったく興味なかったし、今のような京都ブーム、町家ブームもなかったし。

でも、このあたりもきっと昔に比べるとずいぶん町家がつぶされているんだろうなあと思います。

古い家並みの一文字瓦がふととぎれて、ぽこっと駐車場になっていたり、そっけないコンクリートの現代的家が建っていたり、、、。

着物産業の衰退も拍車をかけているのでしょうね。

あと10年、20年後、このあたりの景色は、そしてかつて繁栄をほこった京都の和装産業は、どうかわっているのでしょう。

そんなことを考えながらの室町散歩です。


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こんなおうちを発見。

すだれにこれは源氏千年紀にあわせたものでしょうか?

ここのおうちの人が描きはったのかしら?

しかし、この花は、、、、夕顔でもないし、、、。まあ、こまかいとこはスルーして、、、


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中にはこんな努力の跡がみられる新しいお家も。

まわりの家並みの雰囲気をこわさないように、とけこむように、と、格子窓、犬矢来、格子戸と町家のキーワードはおさえてます。

でも、せっかくなら、今あげたものを木や竹などの自然素材でつくればよかったのにね。やはり鉄製はつや消しです。

まあ、消防法上、問題もあるのでしょうが。

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ここは先日ご紹介した丸久小山園さんの西洞院の新しいお店の真ん前にある、におい袋のゆりのさん。

          におい袋 ゆりの  京都市中京区西洞院通御池下ル東側
                    075-213-5736

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お店の中、香をいれる季節の縮緬細工がいっぱい!さげもんもあります。

奥の間では、どうやら修学旅行生5〜6人を相手にご主人がちいさな縮緬根付けの制作体験をご指導中のようでした。


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はい、フェアレディ様、あなたならご自分で作ってしまわれますよね。

でも、私は、、、、、いろいろ(心の中で)言い訳しながら、買ってしまいました。

今を盛りの桔梗とちょっと季節先取りの、紅葉がはじまった楓。

なかにお香がはいっているので、玄関に置くと、よいかおりがドアをあけるたび楽しめます。


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古い町家で代々開業されている医院もいくつか知っていますが、こちらも雰囲気がありますね。

しかし、患者さんいるのでしょうか?と、心配しつつも、家の前の道路に大きく「急患」の駐車スペースがあったので、現役なんだな、と納得。

締めは、今年2月、前まできて休館中で涙をのんであきらめた、釜座の大西清右衛門美術館

この日、やっとリベンジできました。

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桃山時代に栄えた、九州の芦屋釜、関東の天命釜に、江戸初期にとってかわった京釜。

大西家は京・三条釜座に住み着いた京釜師の家系のひとつで、千家十職のうちにも数えられています。

代々の清右衛門の釜の名品がみられました。私はどちらかというと、あまり装飾のない、ころっとした釜が好きですが、阿弥陀堂にも惹かれます。

源氏千年紀にあわせたのか、源氏香透かしの釜が展示されていました。

こういうみごとな釜が薄暗いお茶室で静かに湯気をたてているのを見てみたいものです。

いや〜、またもや良いものをみせてもらいました。

    ♪  ♪  ♪

こうして京都の事を書いていると、お会いしたことのある京都ブロガーさんたちから、あ、その店はうちの同級生の店、とか、その人ご近所、とか、よく知ってる人とかコメントがはいります。

大阪などではまずこういうことはないかと。

衣食住すべて市内で完結する京都の物理的、心理的コンパクトさ!

京都のよさでもあり、こわいところでもありcoldsweats01

2008年8月10日 (日)

中國茶會/無茶空茶館

ここはどこでせう?

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宇治茶の看板もありますし、京町家のある洛中の景色では?


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でも古そうなお蔵のそばにそびえ立つ高層ビル、、、


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はい、京都というのはウソですbleah

ここは大阪西天満。梅田の少し南東方向になります。ここも戦前からの古い町家がたくさん焼けもせずに残っている地域です。

だいぶん前になりますが、NHKの朝の連ドラ『ぴあの』の舞台になった古い大きな町家はこのあたりがモデルだったと思います。

ここは老松通りという骨董屋街に続く場所でもあります。

たちならぶ近代的高層ビルの谷間に古い町家が点在する、町家の背景が超近代建築、という不思議な景色は大阪ならでは、

かもしれません。

さて、今日のおめあては、このエリアにある築100年になる町家。


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それなりに立派な表構えです。

ずっと行ってみたかったのです。町家の風情を見てみたくて。ただ最近は中国茶に触れる機会もあって、その方面からもこれは是非!とやっとくることができました。


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無茶空茶館さん。

中国茶を点茶していただけるお店です。


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ここは喫茶だけでなく、中国茶教室や二胡教室などもひらかれてるらしいです。

ドアをあけてみると、


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古材を使った落ち着いた色の木の床に、棚に並んだ茶壺(チャフー)や茶碗。

外見の純和風とうらはらに、ここは中国??。

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隣の部屋(本来は走り庭になる部分)との境の窓に、中国から持ってきた、という複雑な細工の建具が入って、書なのか画なのか私には判然としませんでしたが、中国風の軸がかかっています。


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これもアンティークの紫檀のテーブルセット。

眼がおもわずheart02になるようなしろものです。ここに席をとることに。

まず、本日入荷されたばかりのおすすめ中国茶を見せてもらいます。


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一口に中国茶といっても中国は広大なので、産地も北から南、山岳地帯から沿海地域までとほんとに多種で、つかみどころがないようです。

私は写真の左上、台湾産の『阿里山金萱茶』というのを選びました。

お店の方によると、紅茶のような香りで、少しミルキーな感じ、、、だそうです。


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その他にも常備してあるたくさんの茶葉!!

これはとても制覇しきれませんわね。なかにはそれこそ100g何万円もする茶葉もあるそうです。

茶壺(チャフー)などの茶器もこりだすと天井知らずらしく、昔から中国ではお茶で身代をつぶした、ということがあるそうです。(ものの例えかもしれませんが)


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さて、アルコールランプの上に大きな土瓶をおいて、お店の方が点茶してくれます。

中国茶は最初の一杯目は捨てるのでしたね。


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蒸らしたお茶はまず右側の細長い茶器に入れ、左の浅い方に移します。そして移した後、空になった茶器に残った香りを楽しむのです。

そのあとでおもむろに浅い茶碗からいただきます。

う〜〜〜ん。どう表現して良いのかわかりませんが、よく知っているような、初めての味のような、、、、。

確かにミルクティーを思い出させるところもあります。

これを一煎目、二煎目とず〜っと十煎目くらいまで味わいました。ここら辺は煎茶、玉露と同じです。

それぞれ味がかすかに違ってくるのをテイスティングするのが通なんでしょう。

この手前の木の先のとがった棒ですが、


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これはこのように使います。

茶葉はくるくるっと丸めた状態なので、お湯を注いでも、最初は中まで蒸れないので、この棒で茶壺の中をかきまわして均等に蒸れるようにするのだそうです。


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奥の間では他のお客さんのためにスタッフの方が点茶しています。

こちらも拝見したく、お願いしました。

奥の間は書院障子の入った立派な床の間もある六畳くらいの部屋です。

そして、町家のお約束、坪庭です。


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次回来たときはこの坪庭に面したこのお部屋の席にしよう、と思いました。

私がはじめて中国茶を意識し始めたのは京都の(未来の)我が家の近く、岡崎の好日居さんに行ったときでした。

好日居さんも古い町家を(ご自分で)改修されて(元建築士)中国茶、日本茶を煎れてくれるお店です。

隠れ家的こじんまりとしたお店ですが、ここと雰囲気がよく似ています。確か好日居さん、ここの中国茶教室の生徒さんだったはず。

岡崎と西天満をつなぐラインがここにあったのですね。

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もう一つのおたのしみは、こちらで点心がいただけるのです。

これは野菜の饅頭。あつあつでおいしかったです〜。他にもうまそうな月餅や杏仁豆腐、麺類などもありましたよ。

中国茶体験と、町家探訪、一つで二度おいしいお店です。

先日行ったJR天満すぐの茶藝館かぎろひさんといい、ここといい、最近中国茶をだしてくれるお店が増えました。

中国茶の世界も又楽しいのですが、これ以上手を広げると、私には収拾つかなくなりそうなので、これはちょっとした時々のお楽しみにとどめておこうとおもっています。


無茶空茶館

〒530-0047 大阪市北区西天満3-9-12
TEL:06-6361-6910
営業時間:12:00~19:00(日祝休)

最寄駅  地下鉄 南森町駅  徒歩10分
    京阪 堺筋線 北浜駅 徒歩7分

2008年7月18日 (金)

大阪・空堀(からほり)通り商店街

なかなか新しいブログに慣れない私、、、、脳の微小梗塞が始まってるのかも、、、、

先日は大阪は谷町6丁目へ。この近くにときたま利用する施設があるので、何回か来て気になってたのがこの空堀通商店街

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谷町筋から上町筋を横断する約270mの商店街なんですが、、、

名前はなんと太閤さんの時からのもので、大阪城の廻りの空堀からきている由緒正しい地名です。

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こんな家やら、(お店だったんでしょうが、ほとんどシャッターがおりてますね。)

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こんな家が、、、、。

あ、どこかで見た景色。そう京都の町家と同じなんです。

このあたりも大阪中崎町のあたりと同じく、空襲を免れ戦前からの町並みがわずかだけれど残っているのです。


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この大きなお家は2階の漆喰がかなり剥がれていて、住む人はいるのかいないのかわかりません。

2階の壁の一部をアップすると

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『醫學 川村 六郎』と読めます。昔は医院だったのかもしれませんね。

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アーケードの中をはいると

(ありゃりゃ、えらいぼけてます。すんません)

これもまた両脇に古い町家店舗がぽつぽつ残っています。

(京都の三条会商店街を思い出すなあ〜  → 三条会商店街

あんまりパシャパシャ写真をとるのもあやしいので、画像をあまりお見せできないのが残念ですが、なんだか子供の頃にみたようなふる〜い薬屋の看板とか、薄暗い町家の奥でおじいさんがひとり店番しているお店などもあって、ちょっとしたタイムスリップができます。


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こんな雰囲気、懐かしいです。

ここ空堀でも店舗は次々と後継者のないまま、閉じられて、町家も年々減っていく、というご時世です。

ただ、なんとか空き店舗を若い人たちに提供して、店として使ってもらって活気をとりもどそう、というムーブメントは京都と同じく、ここでもあって、からほり倶楽部(空堀商店街界隈長屋再生プロジェクト)など、がんばっているようです。

この界隈、やはり高齢者の店舗が多いですが、間に若者のユニークなお店もまじっていて、新しい集客源になっているようで、見て歩くと結構楽しいですよ。


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さて、歩き疲れたので、シメは喫茶店でケーキ。

生クリーム、カスタードクリーム、シロップをたっぷり吸ったブリオッシュの3連発の超甘っ!で、胸悪〜〜。

選択を誤ったようです。(>_<)

2008年7月 7日 (月)

七夕のお茶会 in  京町家

暑い、蒸し暑い1日でしたが、京都で七夕のお茶会のお誘いを受け、いそいそとでかけました。


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七夕なので浴衣かな?と綿紅梅の浴衣を襦袢も着て、木綿の着物風に。
帯は博多献上です。



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会場を提供してくださった、ぽん様のお宅はほんとに立派な町家でした。
1階の表は和柄アロハシャツのお店、『玉葱工房』さん。


立派な書院床のある八畳の和室でお茶をいただきました。

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お床の軸は前の八坂神社の宮司さんの書で、
『八雲立つ出雲八重垣妻籠みに、、、、』
素戔嗚尊が新妻に迎えた櫛名田姫との新居の前で歌った歌とか。



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お花は、七夕ですから笹百合。
お花のお心配りまで、感謝です。香合は叔父様作の茄子。なんとなくほのぼのとした形です。



X2tbb6j_ ぽん様のお点前。お道具組も涼しげで、どこかユニーク。
ユニークな柄のお着物がお好きで、またよくお似合いになるぽん様好み。



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あんのちゃんがお手配くださった亀末廣さんの『乞巧奠(きっこうでん、きこうでん)』
七夕の2日間だけの特別なお菓子です。


乞巧奠は中国からの故事にちなみ、宮中などでおこなわれてきた七夕のお飾りだそうです。梶の葉、蹴鞠、索餅、瓜などこのとき星に捧げられる物にそれぞれちなんだお菓子です。
乞巧奠がいかにして庶民の七夕祭りになったのか、そのあたり、歴史研究家のもちや様にまたご教授いただきたいところです。

Sulugrly 私は瓜をいただきました。求肥に白餡。さすが亀末廣さん、おいし〜〜。



Zqdkdf8g ぽん様は、涼しげできれいな平茶碗もたくさんお持ちで、参加した(総勢7名)みんながそれぞれちがった平茶碗でお茶をいただきました。
(わたくし、手持ちの平茶碗zero 
^_^;)




Dlveztme お干菓子は、熊五郎様がお持ちくださった季節のかわいい和三盆と(この段階でほとんど売り切れてます)私が持ってきた箕面の『かむろ』の黒糖かりんとうと、七夕にちなんだ虎屋さんの『五色の糸』


和菓子は上生菓子も干菓子も季節感たっぷりで遊べます。
私たちはこのあとさらにもちや様おもたせの、あんのちゃん好み、やや堅めの銭幸餅のわらび餅までいただきました。

さて、お茶も一段落した頃、なんと始まったのは着物教室。

Cjhmqbve 着物といえばいつもさっくり普段にも着物をお召しで、その知識もはんぱではないあまね様の出番です。
お着物初心者のちゃみ様(らくたび文庫を編集されています)が、おもちになった着物や半幅帯を前に即席着付け教室が始まり、わたしたちも興味しんしん。



Lnloowth あまね様、するするとご自分の帯をとって、『こうやって、こうやって』と、いかにも簡単に結ばれます。『着物だからって構えずに、気楽に簡単に着ればいいのよ。』
いろいろ目からウロコもののお話。


さすが『べべ(着物)の会』も、もよおされている京町屋・風の会の創設者!
着付けに自信のない方、こんな初歩的なこと誰に聞けばいいの?と思われている方、一度ご相談してみては?

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さらに、着物教室は続く。
ユニーク着物塾(?)はぽん様。これまた良いこと聞いたっ!の2部式襦袢の話や、切らずに作れる作り帯のご披露や、袖だけしかないウソツキ襦袢のお話や、、、着物談義はつきません。



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お着物で参加の皆様の後ろ姿です。
左から2番目の熊五郎様はHNとは全く反対で、楚々とした生まれながらの京美人でとおりますが、実は京都がお好きで仕事をなげうって京都に転居してきた移住組だったのですね。


お仲間〜〜。(^◇^)
大胆な市松模様の唐紙は重森三玲の旧自宅の庭に面する部屋に使われていた市松の意匠を思い起こさせます。


クーラーのない京町家の夏を堪能いたしました。帯廻りはもう茹であがりましたが、さすが着物好きの皆様は見た目涼しげです。(もちろん、お召しの本人は煮え煮えでしょうけれど)

楽しい会に誘っていただき、いろいろご手配いただいた皆様ありがとうございました。
またこんな機会がありましたらさそってくださいませ。


2008年6月20日 (金)

三条通り・素夢子古茶家〜らん布袋

学生の頃河原町三条のアーケード街の終わりが頭の中では三条の終わり、、でした。アーケードの端からさらに西はそのころお寿司屋さんなどがぽつぽつあるさびれた感じの通りで、それ以上行こう、という気にならなかったのです。

先日三条を河原町から歩いて西へ、アーケードの向こうはどんなんかな〜?と思いつつ歩いてみると、、、、、えっ?ここ知ってる!石黒香舗さんや足袋の分銅屋さん、イノダコーヒー、、、そしてこの前来た文化博物館!
頭の中で河原町三条とそれ以西の三条通がやっと開通
なんちゅう空間把握能力の欠如!
よくこれで車運転できるな〜と自分でもあきれております。

三条通を西へ西へ。
烏丸をこえてお目当ては、、

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韓国お茶屋さん、素夢子古茶家さん。



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まず玄関のアンティークなドアに圧倒。
え〜っと、え〜っと、どうやって開けるのかしら?押す?引く?と思っていたらなんと、これ自動ドアになってました。



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中は李朝時代の民家、といったかんじ。ほの暗い広いスペースにポシャギのカーテンなどがゆれて、なにより荒々しいスサ(藁)が見える土壁が圧巻です。


タイムスリップして、100年くらい前の李朝時代のお家におじゃましているような気分になりました。

こちらはなんでも大きな帯問屋さんと韓国人の奥様が経営されているとか。
思ったより広い広い茶家です。

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カウンターは荒々しい板で、舟板を利用した物だとか。
ちょっと気になったのがこの蚕の繭ランプ。なにげにおしゃれ。



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おなかもすいていたので、冷麺をいただきました。
暑い1日だったので、酸味がさわやかでおいしかったです。特に大根の酢漬けみたいなのがぱりぱりと。



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のどもかわいたので冷たい五味子茶(オミジャチャ)を一気飲み!
これも酸味がさわやかな飲み物で、韓国伝統茶の中でははずせない。
コースターのポシャギにもこだわりが感じられます。



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そしてそして、ここんところマイブームになっている李朝家具のセンスの良い飾り方を学ばせていただきました!
バンダジです。




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薬箪笥。
この板の間の雰囲気もいいですね〜。
この奥に竹で編んだ壁のある小部屋がちらっと見えました。次回はあそこの部屋、入りたいな。



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このお店のこだわりはトイレにも!
こ、、これは、染め付けのトイレ!用をたさせていただいてよろしいでしょうか?と思わず言いたくなりました。


それに照明がうんとおとしてあるので、最初水を流すボタンがどこにあるのかわからず、

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もしかして、この柄杓で流すとか?
と、本気で思いましたよ。(^_^;



   素夢子古茶家 : 京都市中京区烏丸三条西入ル
               075-253-1456

素夢子さんを出てさらに三条通を西へ。


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堀川を超えたところに三条会商店街



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実はここははじめてです。堀川から千本通りまで800mの商店街。
この日はお休みのお店が多く、人通りはそれほど多くなかったのですが、自転車がすごい。通りの幅が広いので自転車が通行するのでしょうが、ちょっと危ない。
(大阪の天神橋筋商店街の方がもっと危険だけれど)



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ガイドブックにも良く出ているお店です。
らん布袋さん。

カナダ人のお茶人さん、ランディさんプロデュースの町家カフェです。
(先日あまね様もおいででしたね。http://blog.kansai.com/amaneroom/1941

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町家の奥の坪庭に蹲居がしつらえてあります。
写真には写っていないのですが、この蹲居の左側に、この狭い空間にうまく腰掛け待合いも作ってあるんです。


月に1回はここでお茶会も開かれているそうで、ぽん様も参席されているそうですね。
コンパクトな露地から、どんなお茶会がひらかれるのか、興味深々。
いつか参加いたしたいものです。

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さて、蹲居の後ろ、石灯籠のかげに見えますか?
布袋さんがひそんでいます。


店の名前もらん布袋だし、、、、


ランディさんのお写真を見て、納得。中国の絵にでてきそうな布袋さんのイメージですね。(^-^)

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ここにはすごく立派な階段箪笥もあります。
暗くて見えにくいですが階段の各段に布袋さんの人形がのっています。
なんだかユーモラスで、見てると自然に、にや〜と笑いが。



Umothykb 坪庭に面した縁側に腰掛けて抹茶チョコケーキをいただきました。
私にしてはヘビーなチョイスでしたが、完食!
歩きすぎて血糖値を手っ取り早く上げろ、と体が要求したので、、。



  らん布袋 : 京都市中京区上瓦町64三条商店街内
             075-801-0790