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町家ウォッチング Feed

2012年9月27日 (木)

富田林・寺内町(じないまち)〜江戸時代の町へGo!

先日の峯風庵さんのある富田林・寺内町は奈良・橿原市の今井町とともに重要伝統的建造物群保存地区に指定されたエリア。

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今井町よりは狭いものの、その街並みはまけていません。

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古くは17世紀、江戸初頭からの建物もあるそうですが、今井町と同じく、皆さん、現在でも住んでおられるお家がほとんど。
生きた江戸の街並みなのです。


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歩いてぐるっとまわって小1時間、タイムスリップした気分で気の向くままに歩くのがおすすめ。

こちらのお家の前の「水」槽は防火用でしょう。
時代劇によくでてくる桶を山積みにしているアレです。

標識の「城之門筋」は町の中央を南北に通る道ですが、建設省の日本の道100選に選ばれています。


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寺内町の起源はなんと室町時代にもさかのぼるんです。

西本願寺派興正寺の僧・証秀が、1560年に、このあたりの荒芝地を百貫文で購入し、地元の村の協力も得て、芝地の開発、興正寺別院の建立、畑・屋敷・町割等を行い、富田林と名を改めたことに始まるといいます。
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寺を中心に建設された町=寺内町。

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右手の立派な建物がその興正寺別院です。

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寺内町はそのころから町民の自治を行っていたのですが、当時の支配者、本願寺を敵とみなす織田信長とも、本願寺派でありながらうまく折り合って「寺内之儀、不可有別条(じないのぎ、べつじょうあるべからず)」との書状を得ることに成功。

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今井町が信長と戦って舌を巻かせて自治を勝ち取ったのもすごいですが、正面からぶつからず、したたかに戦略的に自治をかちとった寺内町もすごい。(今の日本の政治家はこれに学んでほしいわ)


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ではちょっと、建物の意匠ウオッチングを。

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この複雑な瓦の重層。
一番上は煙出し。

鍾馗さん?もいてはるよね。

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こちらの瓦も手が込んでいます。

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お蔵の窓の意匠も手を抜いていませんね。

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玄関のファサード。
この板はいったい何のため??

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格子の向こうにオリジナルの瓦を飾るお家。
なぐりの格子、出格子、二階の格子、、、、縦の線がとってもリズミカル。

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モチーフが今井町ではシンボルになっていた駒繋ぎの輪。


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こちらにも。


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こちらの全景はこんな感じで、ここは仲村家。
酒造業を営み、幕末期には吉田松陰が20数日滞在したそうですよ。
18世紀後半(1782年~1783年)の築造だそうな。

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こちらの格子も京都のはんなり格子とちょっと趣が違いますね。


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こちらは木綿業をいとなんでいた木口家。

京都のばったり床机によく似た跳ね上げ式の板は、商品をならべていた「あげ店」とよばれるもの。


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掲示板も街並みの雰囲気を壊さぬように。

寺内町ではたくさんのイベントが住民主催でよくおこなわれているようです。

10月13日には後の雛祭りなんて魅力的なイベントもlovely

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古い家を、ギャラリーや陶芸教室、カフェ、花屋さんなどに利用しているところもあって、これを見て歩くのも楽しいですよ。

こちらはおいしい、と評判のパン屋さんですが、峯風庵さんからの帰りに寄ったときにはもう売り切れ閉店でしたwobbly

最後に今井町で言えば今西家にあたる、寺内町開闢以来の町の重鎮であった旧杉山家住宅のご紹介。


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杉山家は江戸時代から明治時代にかけて、この住宅で造り酒屋を営んでおり、江戸時代中期17世紀中頃の建造。
寺内町の中でももっとも古い建築物とされていて、また現存する町家の中でも最古と考えられているそうです。
(重要文化財)

現在では富田林市が買い取り、解体修理工事ののちに一般公開されるようになりました。


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堂々たる土間です。
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その一画にはおくどさんが。

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ここは二条城の座敷?
かと思うくらいのりっぱな大床の間。


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奥座敷にめんする庭も風情があり、小間の茶室もちゃんとあります。

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この杉山家、与謝野晶子らとともに活躍した明星派の歌人・石上露子の生家なんだそうですよ。


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ちょっと住んでみたい。
(掃除はしたくないけれど)

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庭には見事な萩の垣根。


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よき秋の1日でした。

2012年9月26日 (水)

峯風庵で懐石料理教室〜富田林じない町

こちらは天王寺から近鉄で25分、富田林の駅をおりて歩けばすぐにタイムスリップできるじない(寺内)町

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奈良・橿原市の江戸の町今井町には規模的に少しおくれるものの、こちらもなかなかすばらしい街並みが残っています。

こんな楽しい♪町のご紹介はまた後日、今回はこのじない町にある築140年以上の町家で、茶事・茶会のサロンである峯風庵さんへ、茶懐石料理教室のおはなしを。

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庵主さんは、茶道を探求し、人間力開発プログラムとしての茶道の普及に努めることをライフワークとしている、と言い切られる方。
お茶への思いのその強さ、深さに圧倒されます。

じない町のみならず、千里や塚口などにもでかけて茶事、茶会、懐石料理教室などをされるなど、すごいバイタリティをもつ魅力的な方なんです。

実は昨年末、某所にて初めてお目にかかりまして、お話しをうかがい、「懐石料理教室、是非いきます!」、、、と言ったものの、ここまでくるのに4分の3年もかかっちゃった。


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じない町の古い街並みをすぎてたどりついた峯風庵と庵主さんは、見てすぐに入居を決めたという運命的なめぐりあいだったとか。


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こちらはメインのお茶室。
囲炉裏の炉に、江戸時代の古い屋敷の重厚な表戸を天板にしたテーブル。
正座しなくてよい、足にやさしい茶室です。

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こんな垂涎の階段箪笥もあるんですよ〜lovely


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欄間も江戸時代のもの?

漆喰の壁も江戸時代からの生活の空気を吸ってくすんでいます。渋い!

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坪庭もあって、厠は本来戸外だったもよう。
トイレは設備もとってもレトロでした。


さてさて、本日の懐石の献立は、少し季節を早めにさきどりした10月、名残の茶事の懐石です。

最初に庵主さんから簡単な献立の説明を聞いてすぐに実習。

細かい役割分担を決めてはいないのに、自分から用事をみつけては、さっさとてきぱきと、ぶつかることなく7名がスムーズに動く様は、さすがにみなさん、ベテランのお茶人さん!と感動いたしました。

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私と言えば、一応主婦歴も長いので、まあ、それなにり料理はできますが、実は基本的な事がわかっていなかったことに気づいたりして、、、、
人生死ぬまで勉強ですわ。
でも、小器用なのでcoldsweats01、悪目立ちせず、さりげに無難にがんばったかしら。


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庵主さんは、主菓子も含め10種類の献立同時進行を、あっちへいって指導、こっちへきて注意、、、とこれぞ八面六臂。
どこにあんな体力気力バイタリティがあるのでしょうcoldsweats02

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これは実際の茶事・懐石の配膳に便利そうな棚。

こういうのがあれば、空間を上手に使えそうですね。


約1時間半、さあ!ついに完成!


ではご紹介しましょう。
ヨダレをたらしながら見てくださいhappy02

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飯・汁(さつま芋)・向付。

向付はしめ鯖のおろし和え。おろしは葡萄の粗みじん、わさびなどで味付け

普通茶懐石に、背の青い魚は使わないのですが、名残の時期に限って格を落とす、という意味で使われ、和え物にすることが多いのだそうです。

葡萄の粗みじんがほんのり甘さをそえて、こんな意外な組み合わせもあるのね、と感心。

この写真ではわかりませんが、今回向付の器はお客さんごとに違うものをばらばらに使っています。
本来向付器は同じ物を使うのですが、名残の季節ということで、あえてわびたものをかき集めました、という風情で。

この名残の季節はやつれ風炉や、藁灰など一番侘びた物が使われる季節ですので、私の例の自分で(ぶさいくに)金繕いをした茶碗も、だせるかな〜、、、っとcoldsweats01

汁は白味噌多目の赤味噌少々。
寒くなるにつれて白味噌は多目に、逆に夏場は赤味噌、八丁味噌など。


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煮物碗。

菊花豆腐。
中に(私がみじん切りにした)海老が入っています。
お出汁は素材を生かすため、ごく薄め。

飾りの三度豆、縦に半分に切ってあります。
こんな切り方、いままでしたことがありません。
一手間でこんなに美しくなるのね。

それから画像が行方不明、、、の焼物は戻り鰹の雉焼。

名残の季節はやはり戻り鰹。
(春は登り鰹)

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強肴(しいざかな)

昆布巻き・さつま芋・三度豆。
彩りよく。

強肴のコンセプトは、本来材料の余り物を使うこと。
あまり豪華な強肴はお腹にもたれて、お茶を飲めなくなってしまいます。
(時々そういうのをみかけますが)

昆布巻きはコンニャク、ゴボウ、干し椎茸入り。
実は私、初めて昆布巻きを巻き巻きしましたの。
あれは買うものだと思っていたので。
でも、意外と簡単なのにはびっくり。

炊くのに少し時間がかかるけれど。

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小吸い物は茗荷の細切り。
茗荷の上手な皮のむき方をおしえていただく。

ちなみに小吸い物椀は出張中(?)とのことで、小さい椀を使っています。


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八寸。

秋刀魚の甘露煮芥子まぶし・松茸

普通八寸は杉の木地を使いますが、名残の頃にはそれももう古くなりました、ということで陶器などを使うそうです。


市販の甘露煮は味も濃く、べたべたして八寸にこびりつきますが、これを煮立てた酒にさっとくぐらすと、あら不思議!
べたべたはとれて、味も上品になるんです。
目からウロコのテクニック!

これは試してみよう。


香の物の切れ目、隠し包丁の入れ方も学習。

最後にこれが最高においしかった栗きんとん。

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主菓子です。

栗と白餡を火練りしたもので、こんなに美味しい物が自分でつくれるなんて、、、lovely

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茶事の流れに沿って、亭主側と客側に別れていただきました。
もちろん、千鳥の盃もいたしましたよ。


飯後の茶事がいまのところ私のせいいっぱいですが、教えてもらいながらでもいったん自分でやってみると、手作り懐石の敷居が下がったような気がします。
これはこれでまた楽しい世界がひろがっています。

しかし、実際に自分で懐石を作るとなると、一体何人水屋のお手伝い、しかも料理がある程度できる人、をたのまないといけないのでしょう。
一人や二人ではちょっと無理なような気がします。
やっぱりまだ遠い道のりかな。


それにしても、御指導くださった庵主さんのお茶への見識、情熱はすばらしい。
教えていただくことがまだまだたくさんありそうです。
毎月は無理としても、また行きたい。

それに、、、


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うふふ、、、、

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庵主さんも大の猫好きでいらっしゃる!!

こちら先代の猫の後を継いだまだ1歳にならない、いちごちゃん。

当方、猫を見たらヨダレがたれるので、、、、lovelyいや〜ん、らぶり〜heart01

2012年9月 5日 (水)

卯sagiの一歩

う〜ん、なぜか卯年の女性が元気だ。

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先月宮川町を歩いていてたまたま見つけた町家カフェの名前が「ろじうさぎ」さん。


もとらくたびのガイドさんだった女性がオープンしたばかりのお店ですが、この方が卯年なので「ろじうさぎ」という名前をつけたとか。

京都に関する図書コーナーも充実なんですよ。


ロケーションといい、町家の雰囲気といいすてきなお店でしたが、実はここ、岡崎にも元気な卯年の女性がオープンさせたお店があったのです。

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なんと、わが愛する(?)好日居さんのお向かい。

ここはまえから大きなよい雰囲気の仕舞屋で、分限者が住んではるんやろうなあ、、、と思っていたのです。
それがつい最近、ランチもいただけるおばんざいカフェになって、これは一度は行かねば、と思っていました。


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お店の名前は卯sagiの一歩

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かつての仕舞屋の雰囲気をほとんど壊さず残しているのを見て、なんだか安心した気分。

それもそのはず、ここの仕舞屋はオーナーさんのお母さんがつい最近まで住んでらしたというご実家だったんですね。


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玄関の小上がり。
いいですね〜、この感じ。

築80年だそうです。


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庭をへだてるガラスの引き戸はもちろん、なみなみガラス(表面が波打っている昔のガラス、もう作れない)。
蹲居もありますね。


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玄関をふりかえったところ。

この左手のだいどこのあったところがカウンターになっていました。

残念ながら火袋はふさがれていて見ることはできません。
でも以前住んではったときからふさいでいたそうでbearing

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町家に住んでる友人宅に遊びに来た、という感じでこの庭の景色を独り占めできるこの席に。

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おばんざいセット。

どれも京都でずっとケの日に家庭で作っていたであろう「おばんざい」。
左端の蓮根餅がおいしかった。

これに、メインディッシュが選べます。


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茄子の挟み揚げを選びました。
どれも家庭で作るような懐かしい味で、これにわらび餅デザートが付いてもうお腹いっぱい!

(自分で料理しろよ〜という声が聞こえてきそうな、、、coldsweats01

このおばんざいセット、夕方8時までいただける、というのもポイント高し。
ワインなどのアルコールもおいてあるんですよ。


年代からすると、ろじうさぎさんと同い年だろうな、オーナーさん。
卯年はぴょんぴょん跳ねて、元気いっぱいの女性が多いのかな。

近いので、またよらしてもらおう。


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帰る道すがらの白川にかかる橋。
用もないのに、ここにきたら必ず渡ることにしていますの。

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春夏秋冬、大好きな風景です。


2012年1月28日 (土)

京都・京町家ステイ・アートプロジェクト vol.1

庵 Iori Co.が主催する京都・京町家ステイ・アートプロジェクトに参加してきました。
(本日が最終日のため、参考になりませんが、、、、ゴメンナサイ)

まずは富小路仏光寺にある庵さんのインフォメーションセンターをめざします。
四条より南はあまり行く機会がないので、よく知らないエリアなんですが、風情のある町家、仕舞屋がまだまだたくさん残っているんですねえ。

お?
これは、、、

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ライブハウスの草分け、磔磔ぢゃありませんか!
学生時代1回だけ来たことがありますが、どこにあったか全然記憶になく、こんなところにあったんだ〜と感慨深いわ。

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このつきあたりが庵さんのオフィス。

ちなみに庵のコンセプトは、、、

「美しい日本の文化と伝統を守り、次の世代に伝えるには、極めてたくさんの人たちの献身的な努力と、資金が必要です。
 そこには、持続可能なビジネスモデルが必要です。そのビジネスモデルをまずは京都で開発しようということになりました。」ということで、京都のモデル事業は、京町家ステイとオリジン・アートプログラム(伝統文化研修・体験事業)。

そして今回第一回目の「京都・京町家ステイ・アート〜アートと町家が出会う日」プロジェクトだそうです。

こちらで入場料(?)をお払いして、この近隣徒歩圏内にちらばる四軒の町家の地図をもらってスタート。
(四軒の町家はすべて現在は宿泊施設)


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まずはオフィスの入り口にある「藍の町家」(筋屋町町家x染織家・福本潮子)。


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こちらはもとは大きな木綿問屋さんだった町家。

表のミセの間。
テーブル代わりになっているのは、もとはといえば大きな蔵の戸でしょうか?

壁のタペストリー、おざぶが福本先生の藍染作品です。

こんなしつらえの中でお泊まりできるなんていいですねえ。


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内玄関。


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ここからミセの間を見ると、格子ごしの灯りが風情ありますね。
いや〜京都やわあheart01


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こちらは元だいどこの間でしょう。


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奥のお座敷。
おざぶがまた藍染。


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宿泊施設なので、通り庭の土間はふさがれて使いやすそうなキッチンになっています。
バス、トイレも快適に使えるように改修され、町家に住むのに改修する際のひとつのモデルになっていると思います。


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床は上がっていますが、上の火袋は健在でうれしい(←なんどもいいますが、火袋フェチ)

さて、次に向かいましたのは藍の町家より少し南にある「映像の町家」(石不動之町町家x映像作家・大西宏志)

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こんな細いろうじの奥にあります。

こちらはもとは普通の民家、というか仕舞屋だったそうです。


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座敷になにやら電気機器が、、、


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おお!

散らばるモニターのなかを金魚が自在に移動する、、、という映像アートになってました。
タイトルは「ビデオの池」。
なるほど〜。

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掛け軸の中にも泳ぐ金魚が。
これは楽しいかも。


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こちらもおだいどこは使い勝手よさそう。
井戸のつるべも残されています。

その井戸は、、、


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完全に蓋されてますね〜coldsweats01


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二階踊り場から見下ろしただいどこ。
ほんとうに火袋がある台所は美しいなあ。

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二階にあった作品、ビデオテーブル。

これは世界地図をあらわして、日本は動く金魚として表されているんですって。


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ねころんでミニモニター(上の世界地図と同じ映像)をみる涅槃仏さん。
これ、笑えます。

さて次はそこから東に向かって高瀬川をめざします。

途中こんなところが!


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「千と千尋の神隠し」のモチーフになったといわれる鮒鶴さん、いつもは鴨川の東岸から川向こうに眺めているだけなので、表側をみたのは初めて〜!!ひゃ〜!(←意味不明の感動)


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高瀬川沿い、木屋町に面した道を奥に入るこちらは「万象の町家」(美濃屋町町家x陶芸家・近藤高弘)。

近藤高弘さんと言えば、染付の人間国宝近藤悠三さんのお孫さんなんですよね。
お父さんの濶さん(超男前でしたのlovely)の工房には学生の時分一度お邪魔したことがあります。

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こちらは元医院だったそうで、表が医院、奥の坪庭を茶庭にしつらえて、奥を茶室にしていた、、、という雰囲気。

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細かいところはけっこうお金がかかってる造作で、さぞ分限者であったことがしのばれます。

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茶室(?)から表の建物を見る。


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床の花器は高弘さんの作品。
表面に水滴がにじみ出ているような材質感(銀滴)がすてき。

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庭造りも凝っています。

この右手の廊下に横たわる板のような物も作品で、アップすると、、、

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これも銀滴、思わず手でぬぐいそうになりました。

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こちらは医院だったころの名残。

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ここから木屋町を少し北上します。
四条以南の木屋町はほとんど来たことがないので、たくさん風情のある町家、仕舞屋のお店がたくさんあるのにおどろきました。

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最後四軒目はもと商人達が定宿にしていた明治の建物。

「品格の町家」(和泉屋町家x日本画家・畠中光亨)

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こちらも内装は完全にリノベーションされています。

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ここのごちそうはなんといってもこの鴨川の眺め!

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いやあ〜気持ちいい〜。

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大文字もちらっと見えます。
送り火の時にはここから楽しめるんですねえ。

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二階の窓は額縁付き。

ここには畠中先生のインドをテーマにした日本画の他、アンティークのコレクションもなかなか見事。

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バンダジの上の李朝白磁にいっぱいの水仙。
良い香り。

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こちらはデルフトの古い壺にデルフト(オランダ)だからチューリップを!


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四軒でスタンプをもらって、コンプリート!
とっても楽しかったわ。
想像した以上に、町家も室礼も改修の仕方もアートもすてきでした。

そしてなにより四条以南の情緒たっぷりの町家、家並み町並みをみるのが楽しゅうございました。


しっかり歩いてお腹が減ったので、やはり高瀬川沿いにみつけたこちらへ。

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中華の大傳月軒


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表は大正時代の洋館。
こちらももと宮大工さんの自分で建てたお屋敷だったとか。


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いかにも際コーポレーション的。(膳所漢ぽっちりによく似ています)

どうも元座敷に土足であがるのが抵抗あるんだけど、、、

しかし、「大傳月軒」って、どっかで聞いたような、、、
おお!そうだ!
内田康夫さんのミステリ「壺霊」に登場して、けっこう重要な鍵になるお店だったわ!
(舞台が京都なので、まさにこのお店)

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いただいたのは大傳月軒弁当と、、、、

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「ちょっと多いんとちがいますか?」
とお店の人に心配されながらもどうしても食べたかった小籠包。

おいしかったわ、おほほ。
ご飯を残して調整しましたので、大丈夫でしたhappy02

2011年12月 2日 (金)

風散歩・町家ショップらりぃ〜洛北編

京町家・風の会主催の町家ショップらりぃ(町家ショップ4軒のスタンプをあつめて、最後の店で景品をゲット)、1巡目の景品としてまんまとプロの陶芸家(といってもマスターのお父上なんだが)のミルクピッチャー
を手に入れたわたくし、いよいよ2巡目に突入いたしました。

今回は効率よくまわろうと、お店が固まっている洛北エリアねらい。

堀川の北山通りよりさらに北、上賀茂神社にほどちかいエリアになりますので、この際こちらにも行っておこう。

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高麗美術館。

朝鮮白磁を世に紹介した浅川兄弟のことを教えてもらったのがこちらでした。

とてもこぢんまりと、アットホームな美術館です。

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現在の展示は「朝鮮陶磁の美」。
朝鮮青磁、白磁、粉青沙器(粉引、刷毛目、三島などが)、鉄絵などなど。
私、白磁はなんとなく本物の李朝白磁か現代のレプリカかはわかるんですが、青磁の方はさっぱりわかりません。
中国の青磁に比べて好きか?といわれるとなんとも、、、、


さてさて、美術館をあとにして玄以通を西へ。


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ここにはらりぃ参加の町家ショップが2件並んでいます。

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まずは以前もおじゃましたことのあるバウムクーヘンのお店、ズーセス・ヴェゲトゥスさん。

こちらのお店のバウムクーヘンそっくりのフェルトのオブジェがかわいい。
カフェコーナーもできて、一服できるようになりました。

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こちらではプレーンのバウムクーヘンと左のケーゼゲベック(チーズの焼き菓子)を。
バウムクーヘンのおいしさもさることながら、このケーゼゲベックのスパイシーでおいしいこと!

ワインのお供に、と書いてありましたがワインより、ビールもってこ〜い!というおいしさ、といえばわかるかしら。
すっかり気に入ってしまいました。

こちら、ご主人は女性なんですが、ドイツで菓子職人のマイスターの称号をもらってはるんですよ。
厨房で、火の前なので少し上気したお顔でにこやかに、バウムクーヘンを焼いているお姿が印象的でした。


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お隣はパン屋さんのbread house BAMBOO

こちらはご夫婦でやっていらして、ご主人が奥の厨房でパン生地を練っておられるのを、店舗からすぐ近くで拝見できます。

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こぢんまりしたお店なのに、パンの種類がすごくたくさんあるので、選ぶのに苦労しました。
お腹のサイズには限りもあるし。
で、チョイスしたのはこちらのパン。

、、、、で、1日でお腹の中に全部おさまってしまいましたが。


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さて、ここから玄以通りを一筋南に下がって東へいくと、みごとな連棟の町家があらわれます。

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まずは町家ギャラリーricoさんへ。

こちらはいつもは作家物の器とかおいてはるのですが、この日はプリザーブドフラワー展開催中。

プリザーブドフラワーは枯れなくて、しかもドライフラワーのようにかさかさでなく、みずみずしいのが特徴。
、、、、でもやっぱり花は枯れるからよい、、と思うので、私はちょっと苦手。

なので、木の実がメインのこちらを購入しました。

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その次は1軒おいたおとなりの手しごとの店・工藝百職さん。

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このお店。

しぇるのお気に入りの店! に認定いたしました!


(って、なんの権威もありませんがcoldsweats01

まず、織屋建の町家の建物がすばらしい!!


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これは奥の間から庭をのぞんだところ。
左手は大きな水屋がみえているとおり走り庭です。

実は数年前来たときには、ここは別のお店がはいっていました。
表のミセの間しか入れなかったので、奥がこんなにすばらしいとは知らなかった。

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採光のための高い天井。


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火袋フェチにはたまらん走り庭!現役ですよ。


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ええなあ〜このタイルの流し。


さて、次においてある物が私のツボのはまりすぎてこわい!

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京都伝統工芸の技を受け継ぐ若手職人集団・京都匠塾の作品をメインに、庶民が昔から作り、使いしてきた伝統的な手仕事作品を展示販売。

たとえば、竹で編んだ籠やザル、木彫のコーヒーカップやカトラリー、粉引の器、軟質ガラス器、箒など。

どれもナチュラルだけれど「用の美」も。
私の大好きな奈良の中川政七商店のものもあるんですよ。


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お店のディスプレーもまたセンス抜群。
こういう空間ってだ〜い好き。
いつまでもここに座っていたいなあ、、、


ところで、ここを知ったのは、コレクションしている工房いろ絵やさんの作品があると聞いたから。
実際思った以上の収穫があり、笑みがとまりません。

いろ絵やさんのは今までは小皿中心に集めてきましたが、今回こんなかわいい花器をゲット。

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いろ絵やさんはご夫婦で作陶されていて、イカや海老、カエルといったモチーフはご主人が、小さな花はマイセンで絵付けの修行をされた奥様が担当されているとか。

とするとこれは奥様の作品ですね。

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反対の面はアザミです。

そして、こちらでらりぃ4軒目、いただいた景品です。happy02


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らりぃ、12月10日までですよ〜。


2011年11月 6日 (日)

1)油小路を行く 2)一条通りを行く

1)油小路を行く

油小路は堀川通りの一本東側、南北にはしる通りです。

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この日は丸太町から北へ向かって、てくてく。
町家ウォッチングです。


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琴や三味線の絃(糸)を作っている鳥羽屋さん。
代々小篠長兵衛を名乗り、雅楽の弦を作っているのは全国広しといえどもここだけだとか。
りっぱな虫籠窓。

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ここは町家の外観を改修中。
ミスマッチの石張り壁を元の漆喰腰板に戻そうとしているのでしょうか。

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こういうそそられるろうじ、残ってくれるかなあ、、、

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古書と茶房ことばのはおとさん。
油小路にあったのね。
残念ながらまだオープン前でした。

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こちらは「絹綿糸組物諸飾房」と見えます。
そういえばさきごろTV「美の京都遺産」で房飾りを作っている職人さんの回があったけれど、ここかな??(自信なし)

こちらで寄り道。

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お、ここでも原種フジバカマ。

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現在は楽のみならず、永楽と仁清のいいのが見られます。(12月23日まで)

なんといってもお目当ては重文、仁清の色絵鱗波文茶碗。
教科書などにはよくのっていますが、実物には何回目かの邂逅。
やっぱりいいわ。
仁清は香合シリーズも可愛くて、モダンなデザインがすてき。
玄猪香合は、(たぶん)亥の子餅の包みに紐をかけたものに、イチョウの葉を一枚はさんである意匠。すてき。


↓ 右のやつね。


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エントランスに生けられたホトトギス。

2)一条通りを行く

楽美術館を辞したあとはそのまま一条通りを左折。
堀川より西の一条通を歩くのは初めて。


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このあたりは西陣どまんなか。

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このあたりも町家が結構残っていますが、朝顔のからまった一見洋風のお家もすてきです。


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なぜか顔が溝にはまりこんでるお昼寝わんこ。


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う〜ん、そそられる3軒長屋。

しばらく行くと、こんな表札が目に付きました。
え〜と、、、、どこかで聞いた名前、、、、
おお!


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羅と縦錦の人間国宝、北村武資さんのお家ではないか!

こちらに工房もあるのでしょうか。


しばらく行くと、あら浄福寺。


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浄福寺通りの名前はよく聞くものの、そのお寺には行ったことがなかったのです。
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しかも西陣の狭いエリアにあるのに、中へ入ると、え?西陣にこんな大きなお寺が?と思うくらい広いのです。(京都ではこういう現象によく出会います)


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運のよいことに秋の特別公開中。
しかも、秋の特別公開のポスターになっている十王図(重文・土佐光信筆)をもっているお寺だったとは!

この十王図を前にご住職の絵解きを聞くこともできてラッキーでした。

恥ずかしながらこの歳で、わたしは仏教行事について浅学でして、聞いていてそういうことだったのか!と思うことが多かったです。
たとえば、三途の川は3通りの渡り方(善人・橋をわたる。 やや悪人・浅瀬をわたる。 悪人・深いところを苦しんで渡る。)があるので三途の川、というなんて知らんかった、、、。

満中陰とは、中陰=あの世とこの世のあわいの中途半端な世界が四十九日で終わるから、、、だったんですねえ。

三回忌までする意味もよ〜くわかりました。
ありがたや、ありがたや。


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ランチは浄福寺の前の町家カフェ、cafe 1001さんで。

こちら町家ショップらりぃ参加店。
らりぃ参加も4回目です。
スタンプ1個ゲット。(あと一つで記念品と交換できるんだhappy01


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1001とは千本一条にあるからなんですって。
板の間にすわって、ゆったりまったり漫画1冊読破。

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日替わりランチ。
ケーキのようなのは、ケーク・サレというお食事パン。
ごちそうさまでした。

今日もよう歩きました〜。

2011年9月17日 (土)

弘道館〜茶席菓子展「京菓子から歴史を考える〜若冲〜」

いちどお邪魔してすっかり魅了された洛中のお屋敷があります。

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KBS京都の北を西に入ったところ、上菓子の老舗、老松さんが保存・維持してはる大きなお屋敷、弘道館です。

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長い玄関先のろうじを振り返ったところ。

その建物だけでなく、こちらでは、ギャラリーの他、和菓子のみならず日本の伝統文化に関連したイベントや、講演会をたくさんやってはって、なかなか楽しいのです。
そうそう、月釜や、茶事などもあるんですよ。

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19日までのイベントは、「京菓子から歴史を考える〜若冲〜」。


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お、玄関脇のこのなんとも不思議でとぼけたオブジェは、、、夢風庵様の陶芸のお師匠さん、脇山さとみさんの作品では。
昨年5月こちらで作品展があり、その時見たような、、、)


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入り口をもひとつはいるとこちらが有斐閣・弘道館です。
建物は大正年間に建てられた物。


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全室庭に面するという贅沢な造りで、障子を開けはなつと、すばらしく開放的な空間になります。


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さて、この開放的なお座敷に展示してあるのは老松の若い菓子職人のみなさんが、若冲の絵によってインスパイアされた創作菓子の数々。

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お菓子をみて、ああ、あの絵だな、とニヤリとする物や、一緒に展示されている若冲の絵と比べてなるほど、と思う物まで様々な力作がならびます。

そのうちのいくつかをご紹介しましょう。(小さく添えられているのが若冲のオリジナルの写真です)

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「菖蒲と蜥蜴」。和三盆と生砂糖製。これはこのままお茶菓子に使えそう。


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「南天雄鶏図」。寒天製。3Dです。


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左下は「百犬図」。こなし、またはねりきり製でしょうか。

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「菊花図」。
若冲の墨絵を生砂糖(?)で。
一見、あら器も飾ってるわ、と思いましたがよく見ると、このお皿、お菓子です。びっくり!


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これが一番よくできているかな、と思った作品。
若冲と言えば、すぐに出てくる「群鶏図」、それをこういうメタファーできたか!

☆参考


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さらにサプライズはこちら。


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そう、あの若冲の「鳥獣花木図屏風」の有名な白象!
あれは方眼の目の中に彩色してありましたが、こちらは、、、、


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一つ一つが老松さんの看板菓子、「御所車」ではありませんか!
いやあ、これには感服いたしました。


そしてさらなるお楽しみは、日替わりのミニお茶会なんです。

薄茶席だけでなく、薔薇の茶会なんて魅力的な名前の茶会から、こども茶会、珈琲茶会など。
この日は中国茶会でした。

しかも私とあとお一方だけ、という贅沢な。

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七畳のお茶室にて。

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薫り高い台湾の烏龍茶。
(けっしてサ○トリーの烏龍茶といっしょにしてはいけませんよ。本物の烏龍茶とは全くの別物です!)

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聞香杯で香りを楽しみながら。


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お菓子はお亭主手作り。(なんたって本職ですから)

もう一種のお茶は浙江省の西湖龍井茶(しーふーろんじんちゃ)。西湖の周辺でとれるお茶だけがこの名前を使えるのだそうです。

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こちらは微発酵の緑茶ですので、なじみのある日本の上等な煎茶のような味です。

ちなみにこのお茶は四絶、つまり色、香り、茶葉の形、味が絶品なんだそうですよ。


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おわりに烏龍茶の茶葉を少しわけていただきました。
おうちで、透明なポットに入れて、その丸まった葉が開く様もあわせて楽しもうと思います。

もうひとつのお土産。


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老松さんの季節の上生菓子のカタログ代わりに、和菓子トランプ〜!

2011年9月 7日 (水)

料理「秦家」〜好日居・フェルメールによせる

台風は去ったとはいえ、しとしとじめじめの雨模様。

それでもちょっとご無沙汰していた友人達との集まりを料理「秦家」で。

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え?
秦家ってあの京都市有形文化財じゃなかった?
、、、と思われた方も多いと思いますが、秦さんちではお願いすると、めぐみさんが祖母様やお母上から伝えられてきた暮らしの知恵を生かした家庭料理を、一日限定一組で作ってくださるのです。
しかもあの文化財のお庭を眺めるお座敷で!


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玄関庭あたりの風情。
のれんの文字は「秦」の篆書体(隷書?どっち?)

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夏建具を透かしてみる坪庭。


こちらは和菓子の会や、笙の会などで何度かおじゃましたことがあるので、なんだか友人のお宅におじゃましているような錯覚をおぼえてしまいますわ。
しかも築140年の立派な表屋造りのお宅!
(秦さんのお家は元禄年間創業の薬種業で、昭和の終わり頃まで小児丸薬「太子山竒應丸」を作られていました。ちなみに太子山はこのあたりが祇園祭の太子山がでる場所、太子山町だからなんです)


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まあ、奥の座敷庭の緑の美しいこと。
雨に濡れる青楓の風情が一段と。

苔はこの暑さに少し焼けてしまいましたが、また涼しくなると青々と復活してくるんです、とめぐみさん。
もとはここには苔は無かったそうですが、周りにビルがたち、日陰になる時間が増えたために生えてきたとか。
初夏の候、伺った折には、それはそれは苔の緑が美しかったのですが、そういう由来だったのですね、いいようなわるいような。


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奥の間から次の間、坪庭をのぞむ。
床にしかれた簀、夏の建具、簾、、、、町家の夏の室礼はいいですね。

秦家では町家の暮らし体験会や親子体験会などもされていて、実際に夏の室礼、建具替えとか、お掃除とか、素麺流し、祗園囃子を聞きに行こう(で、吉田家へ)、お蔵の中で怪談の朗読とか、これは是非参加したい!というイベントがてんこもり!

特に親子体験会のイベントはやってみたいものばかり、、、、なんですが、あくまで小学生までのお子同伴でないとだめなんですweep
我が子はもう大人やし、孫はまだやし、、、、参加するためには、どこかで小学生調達しなあかんなあ、、、coldsweats01

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まだ、のぞいたことのないお蔵。


めぐみさんからこの家のこと、子供時代のこと、などの思い出話をお聞きする。
なかでも祇園祭の思い出は、そういう思い出があることがとてもうらやましい。

今でこそ秦家は太子山のお飾り所になっていますが、子供の頃は向かいの会所の奥の奥にあって、太子さんへのお参りがとってもこわかったんですって。
太子山は鉾町の西南のはしなので、昔は夜店もなく、床机に座って涼む町内の人しかいない静かな宵山だったそうです。
できればこれ以上観光化されて、昔の風情がなくなるのはいやだなあ、、、とおっしゃってました。
同感です。学生時代の祇園祭といまとではずいぶんかわりましたもの。(とはいえ私も観光客なんですが、、、、coldsweats01

(ちなみに今年はこの太子山の厄除けちまきを求めて飾っていますの。)

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さてさて、最初のお料理です。


左上のは大福豆。
豆嫌いの友人が、これあっさりしておいしい、食べられる!と絶賛。
刺身のけんも、こだわってご自分で作ってはるんです。


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おとふ(お豆腐)のあんかけ。
おだしも鰹節をそのたびに削ってひかはるそうです。
(うわ〜、まねできない。でも実家に鰹節削りあったなあ、、、と懐かしい)

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茄子の丸煮。
この、、この、、包丁の切れ込みの細かいことにみなさん感激。

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ついつい笑顔になりますね。

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鮎の塩焼きにすだちをぎゅっとしぼって。
付け合わせはパプリカ、キュウリのいためもの。

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これが私の一番のサプライズ。
ワカメと玉葱の一見酢の物にみえますが、ドレッシング和えなんです。
鮎を食べたあとのお口直しにとってもさわやかでした。

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ご飯についてきたこのどぼ漬け(京都ではぬか漬けをこう呼ぶらしい)がまたおいしくて。
ぬか漬けは自分でも何回かチャレンジしたけれど、寒くなるとだめになってました。(乳酸菌が働かない)
めぐみさんに伺うと、一夏楽しめればそれでいいので、毎年新しいぬか床をつくるとか。(このときビールを使うのがひけつだそうですよ)

な〜んだ、そうか、何年物、、、のぬか床にこだわる必要はないんだわ。

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いちじくのコンポートとアイスクリームは相性がいいんですね。

なんということもない家庭料理なのに、一手間かけてていねいに作るとこうおいしくなるのか。
どぼ漬けの切り口を見たら、包丁もしゅぱっとよく研いであるのもわかります。

私の料理なんて、所詮兼業主婦の超スピード手抜き料理ですので、反省すること多々です。
見習って、(たまには)ちゃんと手間と時間をかけて料理しよう!

というので、以前購入しためぐみさんのご本を家に帰って読み直しです。

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あ、まずは包丁をちゃんと研ごう。


そうこうするうちに、もうひとかた、このお家のあるじが、、、、

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御年12歳のムーンちゃん。
お客さんをちらっとチェックして、あたりを睥睨して、女王様の風格で去っていきました。

帰る間際には、、、、

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ミセの間で丸くくつろぐ女王様。

う〜ん、、、やっぱり町家には猫がよく似合う、、、、


秦家を辞したあとは、みなさまをご愛用の岡崎・好日居さんへご案内。


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好日居は一足お先の秋のようです。
玄関の吾亦紅。


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3人は薫り高い岩茶をいただきます。

そしてあとお一人は、「一人茶会・フェルメールに寄せて」のセット。

好日居は市立美術館のすぐ裏ですから、美術館で開催中の「フェルメールからのラブレター展」にちなんだメニューなんです。
どんなんかな〜、、、、


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こんなかわいいポットでサーブされる紅茶は中国紅茶・滇紅(てんこう)。
(カップはリモージュでした)

フェルメールの生きた時代のオランダ。
東インド会社が活躍していて、さかんに中国から茶葉をヨーロッパに輸入していた歴史にちなんで。

右の楊枝にさしてあるのは、チーズ(オランダのゴーダはチーズの名産地)、チョコレート(アムステルダムは世界のココア豆の約30%を加工している)、レーズン。
オランダ人がお茶請けに好みそうな物を。

そして今回私が初めて知った、オランダ・ゴーダ地方で誕生したストロープワッフル

最近までヨーロッパ雑貨のお店をされていて、なんども買い付けに渡欧されているI様は、さすがにご存じでした。

こんなふうにして食べるんですよ。

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こうしてお茶を入れたカップの上にのせておくと、ワッフルの間にはさんであるキャラメルシロップがとろりと溶けておいしいのです。

う〜ん、気分はフェルメールの時代のオランダ人。
こんなおしゃれな見立ての一人茶会、これがあるからここ、好きだわheart01

みなさまこれで満足して、楽しくて優雅な1日はおひらきとなりました。

2011年9月 5日 (月)

柳馬場通り〜京うちわ・阿以波〜菜根譚でランチ

「寺御幸麩屋富柳堺(てらごこふやとみやなぎさかい)、、、」で、やっと京都の南北の通りの名を(半分)覚えました。
(寺町、御幸町、麩屋町、富小路、柳馬場、堺町、、、)

この日は柳馬場(やなぎのばんば)通六角下ル、京うちわの老舗阿以波さんへ。


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今でこそ、きれいな透かし団扇で有名ですが、創業は元禄2年(!)、もともとは絵師による手描きや、木版による絵団扇を作っておられた老舗なんです。

先日お茶のお稽古に行きまして、床飾りが阿以波さんの木版の団扇だったので、「こんなのも作ってるんだ。」と思ったら、こっちの方が歴史が長い、、、と知ってびっくり。

団扇が実用としては使われなくなっていった時代に、透かし団扇を主力商品にしていったのは、先代〜当代なので、歴史は浅いにもかかわらず、いまでは立派な阿以波の代名詞になっているんですから、これは「ルソンの壺」もの、ですよ。
それもこれも、長い歴史と伝統の技を守ってこられた確かな技術あってこそですね。

お客さんが他におられなかったのをいいことに、あれこれ色々手にとってみせていただきました。
例の木版の団扇もありました。
大和絵のきれいな物で、それ1枚で70もの版木を使っているとか。
お値段も、、、10万円前後coldsweats01

透かしの団扇も、作家さんが作った胡粉の置き上げの菊だとか、螺鈿を使った秋の虫とか、紙に漆を塗って仕上げた物とか、兎を日本刺繍で刺したものとか、、、、、買う買わないに関わらず、女将さんの対応もとても感じが良くて、ついついあれこれと、、、、もうめいっぱい目の保養をさせていただきました。

ただの透かしだけではなかったんですねえ。
もう伝統工芸の粋を凝縮した美術工芸品、というべきでしょう。
手の込んだ物は10万以上しますし安くはないですが、美術品と思えば納得です。

本来のあおぐ目的の3000円くらいのかわいい団扇もありますよ。
(え〜、、、私は実用の団扇としてはビールの宣伝用のタダのものを使っとりますが、、、coldsweats01


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包装紙がまた良い感じ。
うちわ双六になっていて、上がりが「名代京うちわ江月堂」。

江月堂は七代目(現在は十代目)さんが大徳寺のお坊さんから賜った店名だったそうです。

さて、阿以波さんを出て、2〜3件北に行くとこんなお店が。


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菜根譚
この堂々たる町家にひかれてランチをここですることに決定。

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店を入ったところに立派な、しかも現役のおくどさんが!

もともとこれは通り庭にあったものを、実用にするために玄関の間へ移動したんだとか。
いまでも湯気を上げているところがうれしい。

何でもこの町家は築100年以上、なるべくよけいな手をいれないように改修したとのこと。

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階段の奥にはバンダジ(李朝家具が!)

古い町家の作りと、なんと李朝家具まで楽しめる(どちらもわたくしプチ・フリークなんですの)空間になっているではありませんか!
心の中でブラヴォーをさけびました。

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火袋もそのまんまlovely(前からいっていますが、火袋フェチです)

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ちらりと見えた坪庭!


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おお〜!
ええ感じや〜!

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さすが鰻の寝床で、通された部屋は奥の奥の奥。
これはお隣との間の通り道かな。

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位置的には蔵だった部屋でしょうか。

この窓の格子がね、これ多分李朝時代の扉。

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こういうふうに、周りに板をつけたして、ドアにしてしまっているのもありですね。

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バンダジに鎮座する白磁。


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李朝の棚。

確信して李朝趣味を貫いているわね。
こういう手法はもしかして、、、と、思ったら、やはりこちら際(きわ)コーポレーションのプロデュースだったんだわ。

室町の膳處漢ぽっちりになんとなく雰囲気にているもの。

、、、、で、いつも肝心のお料理が最後になりますcoldsweats01


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菜根譚の日替わりランチ1200円。
右上の東坡肉がやわらかくておいしかった!まんなかのは茄子の田楽。
さすが菜根というだけあって、お野菜がふんだんにいただけるのがうれしい。

目もお腹も満足して家路につきました。
ほ〜smile

2011年1月31日 (月)

町家でちくちく

京町家・風の会さん主宰の町家で「ぬいっこごっこ」に参加して参りました。

当日は頬も切れるようなつめた〜い風が吹き、雪もちらほら。

そうでなくても底冷えの京都なのに、例年にない寒さに町家はどんなに寒かろう、、、、と覚悟しておでかけ。

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場所は上七軒ちかくのみつばち舎さん。
織屋建の町家です。
こちらで着物やお裁縫を愛して和やかにお暮らしのみつばちさんに、今回は指導していただきます。

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もと織屋だっただけに玄関の間の天井がとても高くて、びっくり。(玄関から天井が高い町家はめずらしいそうです。by あまね様)

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走りもとの三和土はそのまま活用されているし、レトロなタイルの流しはなんだかとても懐かしい感じ。

ちゃんと現役で使われている、こういう普通のお家の町家のお台所(大きな商家のは見たことありますけどね)を見せていただいたのは初めて。

三和土は冬寒いでしょうねえ、、、(実際寒かった)と聞くと「寒いですよ〜。」というご返事。
なのにこのスタイルで住んでおられるのだから、寒さごときにはまけない魅力があるのね、町家には。

さて、今回作るのはこれ!


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スーパーサ○ヤ人じゃありませんよ。
彼はたまたまモデルになっただけで、そのはいているモノです。

着物の上からはける水屋袴というもの。

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みつばちさんが着用されるとこんな感じです。(着物の上にはいておられます)

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こんな風にけっこう足を開いても裾がわれないので、家事や防寒にお役立ち。
でもなんといっても、これを着用すれば着物で自転車にのれる!というのが高ポイントです。

そう、着物で自転車、、、、京都巡りになんて似つかわしいlovely、、、、という妄想あこがれをいだき、これは縫い方をマスターせねば!と。


もちろん、実寸で縫い上げるのは短時間では無理ですのでミニチュアを作って、その構造を知ろう、という試みです。

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縫い上げるのはこれ。
ちなみに左はしのは例のスーパーサ○ヤ人が着用していたモノ。

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材料も用意していただいて、早速ちくちく。

だてに10年以上キルトをしていたわけではありません。(えっへん)
縫うのは早いですよ〜(えっへん)

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少人数でテーブルを囲んでの作業なので、みなさん手だけではなく口もよう動かしました。
若いお母さん、その赤ちゃんといっしょにちくちく。
つい自分の子育ての時を思い出しちゃいますね〜。
皆様、たのもしいお母さん方です。


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右足と左足の部分の縫い付け方がミソですね。
これがうまくバランスがとれれば大成功です。


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でもあいまにちょっと休憩。
おお!!
これはあの京都和菓子の会ででた虎屋さんの非売品の羊羹千里の風ではありませぬか!(非売品ではありませんでした。ただし赤坂店でしか手に入らないそうです。)

和菓子の会主宰の中川典子様からの差し入れとか。
やった〜!
この微妙な寅の模様がすてきなの。そしてとてもおいしい。

おやつをいただいたあとはラストスパートで紐をつけて完成!


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しかもこのミニチュア、用がすんだらばらして、二枚合わせると巾着に再利用できますよ〜、紐も利用して。とのこと。
わあ、これもエコかしら。

このあとはしばしおしゃべり。
着物生活を楽しまれ、お裁縫だいすきなみつばちさんの独創的な作品を次々みせていただく。

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このスツールは、みつばち舎でときどき開かれる落語会用の椅子なのですが、、、、


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ひっくり返すとこんなん。
アイデアですねえ。
もちろんカバーはみつばちさん手作り。

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こちら手ぬぐいを利用した巾着。
これを籠に入れると、、、

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まあ、おしゃれheart01

飽きたら糸を切ってしまえばもとの手ぬぐいにもどっちゃう、というのがミソ。


なんだかんだでわいわいおしゃべりを楽しんで、ふと思うとそんなに寒さを感じないことに気付く。

ホットカーペットとストーブ一つなのにね。
(走りもととの間の戸を開けるとさ〜っと寒いけど。)

ちゃんと建てられた町家はそんなふうにできているのかしら。
住んでおられる方の暖かさのせいでしょうか。
とても居心地の良い町家のおうちでした。

2010年11月15日 (月)

町家で仕出し〜西陣・ぎゃらりぃ澤

京町家・風の会主宰の例会におでかけ。
うふふん♪
ご近所におでかけ気分で行けるのhappy02

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黄八丈におろしたての草履をはいて。
宝づくしの刺繍入りです。

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お出かけ先は西陣。
まだ町家のしっとりしたたたずまいが残るエリアです。
おや、このおうちにはバッタリ床机がありますねheart01

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本日の会場、基礎は築140年以上という町家でギャラリー、カフェをしておられるぎゃらりぃ澤さん。

実はこちら、3年ほど前にお邪魔したことがあります。(→
あまりにりっぱな町家、そしてすてきな室礼に感激しました。
当時、京都に建てる家についてどうしようかあれこれ悩んでいたころでしたので、このお家をみて、「こんな家にしたい!」と思ったものでした。

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玄関をはいると、手入れの行き届いたろうじです。
よい感じ。


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奥の間から、あかるい庭へ視界がぱっとひろがります。
空気はややひんやりですが、それでも戸を開け放っているとすがすがしい気分。
背筋をのばさなきゃ、、、と思えるような。

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奥の間から表をみる。
いろんな作家さんの器など、たくさん展示されていて、おもとめできます。

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玄関の間から格子をとおして表を見ると、これこそ京都のイメージですね。
格子の向こうも町家。
ええ景色やなあ、、、、
ここらはたくさんの織屋さんがかつてあった場所。


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本日はいつもカフェになっている奥の間をつかって、京の仕出し文化について、まさに仕出しをいただきながらお話をうかがいます。


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届きました。本日の仕出しは七本松の魚鶴さん。
(上京区下立売通七本松西入西東町368 TEL(075)-841-7385)

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わ〜いheart01

味付けはやはり京都らしく薄味で上品。
品数も多くて、ボリュームも十分。

さてさて、私は「出前」と「仕出し」の違いがわからなかったのですが、皆様はご存じでしょうか?
出前は食堂があって、そこのメニューを配達してもらうこと。
一方仕出し屋さんは食堂スペースがありません。調理場だけです。

こんな仕出し屋さんは、私の育った実家の周辺ではついぞ覚えがありません。

ところが京都では少なくなったとはいえ、それでもお町内に一軒や二軒は仕出し屋さんがあるとか。
私が今住んでいるあたりにも一軒みつけましたわ。

京都では昔から職住一致のお商家が多く、奥さんも当然家内労働にいそしんでいたわけで、なかなかご飯をつくる時間的余裕がない、、、なので「今日は忙しかったから、仕出しでもとろか」というのはごく当たり前のことだったとか。
一方江戸は、外で働く職人さんの町なので、おかみさんたちはお弁当、夕食を自前でつくるので仕出しはあまり発達しなかったとか。


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また私たちの感覚では、お客さんが来たら手作り料理でもてなすのが普通かな?なんですが、京都ではよほどしたしくならないと手料理をふるまう、ということはないんですって。
そう、お客さんにも仕出し。
これだけたくさんの材料をそろえて、自分で料理して、、、ということを考えると、仕出しを使う方が時間的にもお値段的にもたしかに合理的かもしれません。

ただし、これはそれを理解してくれる人にやらないと、「あの家では客に手料理を食べさせず、お手軽に出前ですませた。」なんて文句をいわれるかも。
ディープ京都文化を体得するのはむつかしいわ。

仕出し屋さんはおなじみさんになると、今日はおつくりだけお願い、とか、ご飯はじぶんとこで炊くからおかずだけお願いとか、いろいろ融通がきくようです。
考えてみると、これは働く主婦にとってはとても便利なシステム。
むふふ、、、これは利用しない手はありませんね。

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おいしい仕出しでお腹いっぱいになったとは、澤さんところでいれていただいたおいしいコーヒーをいただきながら、仕出しのこと、京文化のこと(たとえば、京のぶぶづけは本当か?など)などよもやま話を。
今回もガイドブックには書かれていない京都人の生活について楽しくお勉強させていただく。

またここでも、初対面の方に共通の知人がいることが判明しびっくり!!
(京都はこの手のことがおこりやすい!?)


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こちらはごいっしょさせていただいたぽん様のトレーナージャケットなんです。
玉葱工房のもの。
歌川国芳の、あの化け猫の子分猫ぢゃありませんか!(参照
すてきlovely
こんなゆるい、おまぬけな化け猫なら許す!

さて、お話も尽きてそろそろおひらきに、、、となりまして、
「あ〜、今日はよくしゃべって疲れたし、晩ご飯作る意欲がわかないな〜。」と言いましたら、みなさん、すかさず
「じゃあ、仕出しでもとったら〜?」!!coldsweats02

オチがつきましたところで、今日はオシマイ。


2010年1月11日 (月)

室町錦・膳處漢 ぽっちり

上棟式は夕方だったので、終了後は少し歩いて時間をつぶして、夕食を京都でいただこうと決めました。

河原町御池からスタートして、夕暮れ時の洛中を、碁盤の目をジグザグにななめに南下します。

目指すは室町通り錦。(ほんま洛中は座標がわかりやすい)

♪姉三六角蛸錦、、、、、寺御幸麩屋富、、、、と数えながら、あれが有名な老舗旅館、有名なお豆腐屋さん、日本画材屋さん、、、と看板をみていくだけでも楽しいですね。


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実はこちらの京風ステーショナリーのお店、ROKKAKUさんに寄りたかったのですが、夕食のお店に入れた予約の時間に間に合いそうもなかったので(あちこちキョロキョロしすぎて時間を浪費したようです。)外からのぞくだけに。

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これまた次回の課題ということで。

その並びはご存じ甘味処、太極殿 栖園さん。


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この、お正月限定の日の出暖簾を見たかったのよね。(夏の朝顔も有名)

烏丸を超えて室町通り錦の中華のお店、膳處漢(ぜぜかん) ぽっちりさん。

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このあたりは室町、着物の町です。

この大きな古い建物は、かつては呉服屋さんだったそうですが、外見はなんだか銀行のように見えますね。

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凝った飾りガラス窓の向こうに、少し揺らいで見える灯りが暖かい感じです。

多分この装飾ガラスも古い物なのでしょう。


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玄関を入ってすぐの、この中国風の仕切りは、オリジナル、というより中華料理をするにあたって中国から仕入れてきた物でしょうか。

ウェイティングルームはバーにもなっていて、おしゃれな感じ。

さすが飲食業界にブームをしかける際コーポレーションのプロデュースですね。
(参照:「そのお店、いまなら再生できます」by 際の中島社長)

中はやはり鰻の寝床で、奥行きが深く、坪庭、奥庭、広い座敷、離れ、蔵(ここがバー・ぽっちり、になっているらしい)と続きます。

通されたのは襖をとっぱらって30畳くらいになる座敷。


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鴨居や建具などおそらく当時の古い物がそのまま使われているので、座敷の中に土足で入っていくのは絨毯をしいてあるとはいえ、少しためらわれます。

特に縁側は直接足を踏み入れるので、ちょっと抵抗感が、、、、。床木が傷みそう、、、。


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席からはこんなお庭が見られます。

奥の離れは個室になっている模様。

右手の格子窓がバーになっている蔵です。灯籠や、軒下にロウソクの火がともっているので、良い雰囲気です。

お料理の方をいくつか。


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前菜。ヌーベルキュイジーヌ風中華か。


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これが一番おいしかった豚ロース団子の黒酢あんかけ。

黒蜜団子を連想させる、つやととろみ。

黒酢のあんは全部、なめるがごとくいただきましたわ。


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金目鯛の清蒸(チンジャオ)。

白髪葱と大好きな香草(シャンツァイ)を汁に絡ませて食べると、多幸感が、、、lovely

(香草はカメムシの匂い、といってお嫌いな方も多いですが、、、、coldsweats01

全体的に中華の伝統はまもりながら、ありきたりな中華ではない、、、といったイメージでしょうか。


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烏龍茶をたのむと、何回でも差し湯をしてくれるので、たくさんいただきました。

おまけにデザート前にrefreshmentとして茘枝(らいち)茶がポットででたので、お茶も楽しめました。

量的には私にはちょうどくらいでしたが、男性には少し物足りないかも。

なにより、さすが際コーポレーション、と思ったスタッフの接客がとても感じよかったです。

ここは祇園祭の霰天神山のご町内で、宵山には「しみだれ豚まん」というのがでるそうです。

これは移住後一度試してみないといけませんねえ。


     *     *     *

膳處漢ぽっちり

〒604-8221 京都府京都市中京区錦小路通り室町西入る天神山町283-2
  TEL  075-257-5766

2009年11月15日 (日)

錦秋和菓子の会〜下京船鉾町・長江家住宅

半年ぶりの楽しみにしていた京都・和菓子の会。今回は下京区の表家造りの京都最大級の町家、長江家住宅で。

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気楽に着られるお召しの着物に、ちょっと遅いかな、と思ったけれど、この季節しか結べないのよね、この菊の帯。

長江家のほん近くにやはり有名な杉本家があります。

時間があったのでちょっと杉本家の横の膏薬図子へ。


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前回きたときは日曜でお休みでした。今日はやってますね、木版画のお店竹笹堂さん。


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実はこちらもすごく古いりっぱな町家なんですよ。木版のブックカバーをお買い上げ。

さて、長江家です。


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丹波亀山(現・亀岡市)出身のご初代が上洛されたのが元文元年(1736)とのこと。

なによりここのお家がすごいのは、今も現役で白生地卸しのお仕事(屋号大阪屋)をされていて、職住一致の町家の基本の暮らしをされているということ。

京都市の指定有形文化財ですが、いまでも昔からのお商売をされているところは数えるほどしかないそうです。


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店の間。もちろん現役のお商売の場。

格子戸越しの外の光がきれいです。


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玄関の間。長年磨き込まれてつやのある建具がすてき!


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玄関の間の奥は天井に灯りとりがあります。

あつかう生地がよく見えるようにとの工夫ですね。これがあるだけでずいぶん玄関の明るさが違います。


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数寄屋の奥の間。

ここから眺めるお庭がまたすばらしい。

こちらの母屋は慶応4年(1868)の建築。

当代のご当主にこの家の来歴をいろいろ伺いました。亀山からでてきた初代が、初めてこの鉾町に入町できたときの感激は大きかったと思う、とおっしゃいます。
(ちなみにここ長江家は船鉾を出す町で、ご当主は祇園祭船鉾保存会理事長も務めておられます。お向かいには船鉾の会所もあります。)


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そして町家で一番美しいと私が思う、走り庭の上の火袋、準棟纂冪(じゅんとうさんぺき)。

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風格のあるおくどさん。

消防法などいろいろむつかしくこちらは今は使えないそうです。

じんとぎ(人造石研ぎ出し)の流しがなつかしい。(←年がわかります)


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井戸。こちらもやはり地下鉄ができてから水脈がとぎれたそうです。


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庭から離れの眺め。

この離れのある場所はもともと蔵があったそうですが、曳家で後ろに下げて、明治40年(1907)離れ座敷を建築したそうです。


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これがそのバックしたお蔵です。


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渡り廊下から離れを眺める。手前は立ち蹲居。

離れに行く途中にちらっと見えた、、、
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もしやこれはお風呂では?


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まあ〜これはマジョルカタイルの粋なお風呂じゃありませんか!lovely

純和風の町家の中になんてハイカラな。さらさ西陣を思い出しますわ。


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離れのお座敷に面する廊下は二方向すべて、なみなみガラスの建具です。

一枚でもわれたらもう代わりがないので大変。大切に扱われてきたのですねえ。


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離れのお座敷。このつやつやの床柱にご注目を!

鉄刀木(たがやさん) という硬い唐木(紫檀、黒檀、鉄刀木が有名)が使われていて、こんなに長い鉄刀木の床柱は他に類をみないのだとか。


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アップです。つるっつるです。100年以上代々磨き込まれきたのです。これからもずっとここのお家を守って残っていてほしいです。

長江家の話が長くなりました。お待たせしました、和菓子の会です。


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いつもの名調子の中川さんと、今回久々のご参加の東京虎屋文庫の中山さん。

今回のお菓子担当は聚洸さん。

西陣の塩芳軒さんの息子さんで、京都和菓子界の若手のホープなんだそう。


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これはモンブランみたいなおだまきのお菓子。写真では色がうまくでていませんが、この季節の紅葉をうつした微妙な色です。

こちらの白生地卸商=糸偏のお仕事にちなむもの。


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こちらまた繊細なきんとん。色は長江家のお庭の紅葉(あまり紅葉しない種類)をあらわしているそうです。


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もちや様とはんぶんこして、両方を堪能です。

きんとんの方、割面もまた微妙な色で、日に日にうつろいゆく紅葉のイメージでしょうか。

<注意!!聚洸さんは予約注文のお菓子しかありません。いきなりお店に行っても売るお菓子がありませんので、必ず注文して下さいね。少量から注文可だそうです。>

今日のお茶に合わせて甘さを調節された、という細かい心遣いのお菓子です。

お菓子の銘はわざとつけなかったそうです。それぞれが心にうかぶ銘をつけてくださいね、と中川さん。

ちなみにご当主がつけられた銘が(きんとんの方だったかな?)「町家」。

う〜ん、100年以上のお商売の歴史、町家のこれから、いろんな思いがこめられているような。

特にここ、長江家のような町家でいただくからこそ感動するお菓子なのかもしれません。(近代的ビルの明るい電灯の下でいただくと、またちがうものになりそうです)


ちなみに私は、おだまきは「絹の糸」きんとんは「坪庭の秋」、、、、おそまつcatface

お茶は和束の煎茶「おくみどり」。

日本茶インストラクターの松石三重子さん指導でいれていただきました。


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松石さんのおたくで育てられている茶椿。(ピンクの方です。白いちいさいのが本来の茶の花)

茶の木に椿を接ぎ木したもの。茶はもともとツバキ科の植物ですからうまく接ぎ木できるんですね。

今回ははずれなしのくじ引きがあり、皆様いろんな老舗のお干菓子や風呂敷などの和小物、あんのちゃんはかわいいガラスのころんとした一輪挿し、などを景品としてもらえました。私は大好きな御池煎餅happy02やった〜!

最後に、ぽん様の本の上梓祝いの例の帯、(→
)締めてこられたのを拝見しました〜!


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まあ、町家の風情にもぴったりなすてきなお姿です〜happy02

京都・和菓子の会の皆様、共催の京町家・風の会の皆様、ごいっしょさせていただいたすてきな皆様、すばらしい秋の1日をありがとうございました。

2009年6月13日 (土)

路地町家”有”さんで〜和紙の灯りと赤穂緞通展

昨年、夷川通りの大きな古い骨董屋さん、万市さんで、一枚の赤穂緞通を手に入れました。(「嵯峨」という模様だそうです。)

しばらく制作する人がいなくて、幻の緞通になっていたため、市場に出回っているものは、いずれも京都他の旧家から出た古いものです。

中国の緞通とちがって、色は藍、茶、など渋くて少ない色数が基本です。

そして糸は木綿です。だから手触り、気持ちいいです。

かつて京都の少し大きなおうちには、この緞通が座敷にしかれていたそうです。とてもほの暗い町家にあうのです。


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楽町楽家という毎年ひらかれる、町家を舞台としたさまざまなイベント、その一環として、和紙のあかりと赤穂緞通展が、中京の路地町家 有さんでひらかれています。

これはいかねば、、、、とおでかけ。

主催はお若いあかり作家のYUKIYOさんと、一度とぎれた赤穂緞通を復活させよう、と赤穂市が育成指導した、新しい赤穂緞通を制作されている工房ひぐらしさん。

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有さんは、え?こんなろうじに奥があるの?というようなろうじの奥にあります。

典型的京都のろうじでうれしくなりますね。

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こちらはギャラリーに使ったり、簡単なお茶会をやったりできるスペースで、オーナーさんは私と同年代くらいの女性で、子供の頃からこのお家で育ったそうです。

痛んでいたり、戦時中の無理な改修を改めて、ここちよい空間に変えられました。


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(半間の走りの火袋ともとからある水屋箪笥)


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(ダイドコからはしりを見る。このはしりには、今は枯れている井戸と、つるべも残っていました。)

町家での不便で冬は寒い生活、けれど、一度離れてから見えるようになったこのお家のよさをお話ししてくれました。

冬、寒いはしり(台所)で仕事をしていると、「はようこっちであったまり。」とこたつのある部屋にさそってもらう。

そのあたたかい部屋のぬくもりが家族のぬくもりだったと。


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この急な階段の傾斜は半端じゃありません。(この角度からの写真ではよくわかりませんが、45度よりもっと傾いていると思う。)

上りはまだしも、降りるときはちょっと危険です。

でも、有さんのお母さんは90才でもこの階段を上り下りされていたそうで。

ずっと使い続けているとちがうんでしょうかねえ。鍛え方のちがいかしら。


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玄関の間です。

まあ、なんてすてき〜lovely

水に浮かぶ睡蓮のような幻想的でさえある和の灯。

それもですが、やっぱり目がいくのはその下の「藍地花紋」の赤穂緞通!!

こんな貴重なもの、もう流通してません。

しっかり「非売品」とありました。やっぱりね〜〜〜。

「これはもう市場でみることはないでしょう。次に見るとしたら、私が作った新作です。」

とは、赤穂緞通コレクターで、復活した赤穂緞通の制作者でもある工房ひぐらしのHさん。

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痛んでいたため、半分にした緞通と和の灯りです。

緞通は痛みがひどい物も多く、どうしても使えないくらいひどいのは、縁だけ、あるいは一部だけ切り取って、額にしたりタペストリーにしたりされているそうです。

(緞通はもともと畳一畳の大きさが基本です。)


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奥座敷に敷かれた緞通。

こういう感じでかつては使われていたのでしょうか。

こちらの物は全部アンティークで修復、補修、洗いがかかっています。

ちょっと足でふむのも気がひけるくらい、立派。

奥のがポピュラーな利剣文、真ん中が十字唐草文、手前のも多分利剣文。(ちがってたらごめんなさ〜い。)

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こちらは二階の座敷、書斎の雰囲気ですね。

ああ、こんなところで本を読んだり手紙を書いたりしたい!

(もちろん、ねっころがりもしたいcoldsweats01


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ランプ、ペン立ての下も緞通の切れ端です。

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修復作業中のHさん。

握りばさみで、痛んだりよごれたりしているところを掻きだしてカット、という根気のいる作業をされています。

鍋島緞通は毛足が長いのですが、赤穂緞通は7mm!と決められているのだそうです。

短いです。だから文様がより鮮やかにはっきり浮き上がるのかもしれません。

お話しているうちに、Hさんもやはり去年、万市さんで緞通、しかも私と同じ「嵯峨」を一枚、よそにおさめるためではなく、あまりにきれいなので自分のために買われたことが判明。

あの時嵯峨が、確か5〜6枚ありました。まとめてどこぞのお屋敷からでたのでしょう。その中の一枚をもとめたのですが、彼女の一枚ときっと兄弟(?)だったにちがいありません。


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Hさんはもちろん、新作もてがけておられます。

この大きなつづら(?)の上にのっている松竹梅文は新作です。

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こちらも新作。丸花文、これも伝統的な柄だそうです。

これだけにかかりきりになったとしても、半年はかかるという根気のいる仕事です。

畳の上のものは本藍をつかって染めた糸で作った物。

今では化学染料を使うことがほとんどだそうですが、やはり年月がたつとさらに丈夫に、さらに美しくやつれる、という点で本藍にまさるものはないのですって。

ただし、藍を使うと糸が硬くなって、作業はとても大変になるそうです。


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こちらも新作の大作、蟹牡丹文。

美しい!これから100年後には使い込まれてさらに風合いを増すことでしょう。

しかも、もうお目にかかれることのない、伝統的文様の再現も可能ですから。

ただ、お値段はアンティークの約5〜6倍しますが。


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アンティークの桐唐草文。縁はほつれていたので、Hさんがきれいに巻きかがりで修復された物です。

この藍のやつれた色がもう美しくて、、、、、(おほほほ、、、買ってしまいましたわcoldsweats01

一年に1枚、手に入れてあちこち敷き詰める野望にもえてしまいました。


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おまけにいただいた、修復のさい出た緞通の糸くずをまるめたオブジェ。

和箪笥の上においても絵になりますね。

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こんな冊子もありました。

まず、アンティークではお目にかかれない、美しい文様の数々を眺めて、その美しさにしばしうっとり、、、でしたよ。


2009年6月 2日 (火)

空堀(からほり)レトロ〜ほんのさわり

なんで「さわり」なのか?

地下鉄の駅で言うと谷町6丁目が一番便利。


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そこは難波宮のころからの歴史を持ち、江戸時代に発展した町並みが、戦災からからくも免れ残っている空堀地区です。

この近くにたまに用事があるので、空堀通り商店街は知っていたのだけれど、1年前に行ったとき、その明治〜戦前のものとおぼしき古い建築物がたくさん残っていることに興味を持ちました。

ここらは大阪のどまんなかなのに、上町台地といって町並みに、高低差があり、坂や石の階段、お地蔵さんや井戸、お稲荷さん、そして古い町家や仕舞屋がそここここにある、そう、まるで京都みたいなレトロな町なのです。

でも、仕事がらみなので、ゆっくりできず、いつかこのエリアを探訪しようと前々から思っていたのです。

マップも手に入れました。

でもなかなかチャンスがないまま、ぽん様kasparek様に先を越されましたわ〜。coldsweats02


この日も用事でいったのです。でも、マップ持ってくるの忘れました。もとより時間的余裕がありませんでした。

でも、悔しいので時間が許す限り(超・短時間でしたけれど)ウォッチングを。

なので、「さわり」です。

近いうち本格的に探訪します!


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まずはレトロな町並みの背骨部分にあたる空堀通り商店街。

この商店街だけでも戦前の古い建物がたくさん残っていて、今も現役でお商売されているところも多いです。

この写真ではわかりにくいですが、ずっと西に向かってゆるい上り坂になっています。

私が知っている限り、こんな勾配のあるアーケードの商店街は他にありません。


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この白い表の看板の後ろがもろに古い建物だってわかりますか?

町家の看板建築ってよくあるけれど、こういう無造作に、建物と密着しないで看板だけ立ててみました的なのは、初めて見たなあ、、、。coldsweats01


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こちらは個人のお宅で厨子二階の仕舞屋。もともとの建物を行かして再生改修したもよう。

オリジナルの雰囲気がよく残っていて、白い漆喰壁がすてきです。

さて、この背骨部分の商店街から、肋骨のように左右あちこちでている細いたくさんの路地。

実はこれが見所なのですが、今回はほんにさわりだけ。


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商店街が高台になってるので、路地はこんな坂になっているところが多いのです。

突き当たりの家、わかりにくいですが、二階部分の格子の向こうは年代物の土壁(あるいは黒くなった漆喰壁)なんですよ。


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こんな、京都でよく見かけるトンネル路地もあります。


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このちょっと急勾配の坂の路地を入ってみると、、、、


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お稲荷さんが見える袋小路。


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また、別の道を入ると、これこれ!

私の大好きな雰囲気のろうじがありました。

他にも以前、nnya様に教えていただいた、かわいい黒猫がいるおもしろい雑貨屋さん、Sally MacLennaneさんもこのあたりにあるはず。

じつはたどりつけなかった。

でも、この日は午前中だったし、サリーどん(雑貨屋さんの女主人)は朝寝坊?らしいから、きっとまだあいてなかっただろうな。

、、、、というわけで、今月は何回かこの近辺に用事があって行く予定ですので、ちかぢか「空堀・本編」を書きたいと思います。(あんまり期待しないでね。いそがしくてやっぱりだめだった〜ということもありかも、、なので)