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お茶と着物 Feed

2009年11月 2日 (月)

月釜のお手伝い〜時雨・紅葉〜

朝はまだ晴れていました。

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すがすがしい朝の空気に見事な紅葉の北摂です。

私といえば、、、、


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朝から月釜の水屋のお手伝い。

茶室近くの先生のおうちから、熾した炭を運びます。

いきなりの開炉、炉に入れる下火ですが、火のついた方を下にして炉にいれて、おこられましたcoldsweats01あは。
(火のついた方を上にしないと消えてしまいます。まあ、当然といえば当然。理科系なんですけど、、、、あれ?)

炭を日常生活に使わなくなって久しく、いつも炭点前などしていてもこれです。

茶人への道はまだまだ険しく遠い、とがっくりしたひとこま。


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点て出しのお茶碗も順番が決まっているので、前日撮ったデジカメ画像をプリントして、水屋係だれでも順番が確認できるようにしたので、ここでは先生にほめられる。(挽回、挽回happy01

どの席も20名以内でしたので、数茶碗も十分足りて、点て始めるタイミングさえ気をつけていれば楽勝でした。


点て出しがあたったお客さんにとっては、一期一会の大切な一碗、という心構えでがんばって点てましたよ。


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主菓子は芋のきんとんです。

干菓子は紅葉と流水。「ながれもあえぬ もみぢなりけり」竜田川の風情で。

これを一つずつ懐紙の上にとると、色がなんとも、、、そこには秋ワールドが無限に広がるような気がしました。


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軸はお家元の「山屋見幽勝」。(山の住まいで美しい景色を見る、、、、という意味でしょうか)

ちなみに待合いは扇面で「時雨洗紅葉」。

竹の花入れは黒田正玄。眼福、眼福。


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棚は紅葉透かしの秋泉棚、淡々斎好。

真ん中の棚の替茶器はタイのおみやげだそう。

「タイの焼き物はなんてったっけ?」と聞かれて「タイヤキ!」と答えてまたおこられる。

(このタイプはベンジャロン焼だそうです)

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煙草盆は六瓢、棗も六瓢の蒔絵でした。

六瓢=無病(むびょう)で喜ばれますし、炉開きには「織部、ふくべ(瓢箪)、伊部」の三べのいずれかがよい、とされていますし。

この日は昼頃から時雨れてきて客足はやや悪かったのですが、かえってゆっくり秋の風情を楽しんでいただけたのではないでしょうか。

水屋の総指揮は無理ですが、点て出し部門だけは指揮をとってあれこれ指示をだしてコントロールするのが実はお点前をするより楽しかったりします。

将来、茶事をするときのための修行、修行。

後片付けもすべて終わってほっとして外に出るとけっこうな雨でしたが、この紅葉のバリエーションがかえって美しく見えました。


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まさしく「時雨洗紅葉(しぐれ紅葉を洗う)」ですねえ、、、、

2009年10月23日 (金)

新・逸翁美術館

ようやくこの10月からオープンした、池田市の新・逸翁美術館へ。

以前の美術館は小林一三の旧宅、雅俗山荘そのもので、和洋折衷のすてきな場所だったのですが、(以前の逸翁美術館の記事)逸翁の質量ともにすばらしいコレクションを独立して展示する美術館としてを少し離れたところに建てられたのが新しい美術館です。


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(以前の記事の雅俗山荘の写真)

こちらは今は閉じられていますが、中をもう拝見できないのか、と残念に思っていますと、来年には逸翁記念館としてオープンするらしいです。よかったhappy01


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エントランスはこんな感じ。


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以前の物と比べてずいぶん無機質な感じです。

建物自体が美術品みたいだった雅俗山荘に比べてどうなのよ、、、という感じですが。


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少し離れてみたところ。

手前はカフェスペースでけっこうしっかりしたランチがいただけるところは良いですね。


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さて展示品ですが、以前に行ったときに拝見した物にいくつか再会できました。

逸翁がコレクション=茶道具の蒐集を始めたのが20代のころといいますから、若い頃から美に対する鑑識眼、そして財力があったのですね。

当時は益田鈍翁や松永耳庵、野村美術館の野村得庵など、大実業家でありしかも茶人であった方々が綺羅星のごとく活躍された時代。

有名な佐竹本三十六歌仙絵巻断簡(あまりの高値に、もともと上下2巻だった巻物を益田鈍翁の指揮で、一歌仙ごとに切って売却したもの)のうちのひとつ、藤原高光の軸が。おまけにどの絵をとるかきめたくじ引きのくじ棒まで展示されていました。

ちなみにこの佐竹本三十六歌仙絵巻断簡、だれがどこにいったか、いまどの美術館にあるか、を見てみるとけっこうおもしろい。まんべんなく全国に散っていて、鈍翁の三井や住友、野村などのきらびやかな名前がもれなくはいっています。

逸翁の茶道具コレクションには見立てもたくさんあって、どこか民芸に通じる物を感じました。用の美、というか、飾ったりしまいこんだりしておくのではなく、とにかく茶会、茶事に良く使い込まれた物ばかりで。

セーブルやマイセンの水指があったかと思うと、東南アジアあたりのナプキンリングを蓋置きにみたてたり。

でもそこに茶道具としての筋の通った美しさがあるものが選ばれている、という印象をうけました。

あと、逸翁のネーミングのセンスには脱帽です。

有名な「家光公」。つぎはぎだらけの茶碗に「よう継いだ。(徳川家と茶碗の継ぎをかけている)」、にはユーモアのセンスが。(このお茶碗、実物は意外と小さいです。)

あともう一つ。南宋時代の青白磁刻花文茶碗。逸翁銘「一輪」。

高台が小さく、ふわっと朝顔のように広がった薄青の繊細な茶碗で、まさしく朝顔の花のよう。

そこに利休の朝顔のエピソード(垣根に咲くたくさんの朝顔を楽しみに利休の茶室を訪れた秀吉を、垣根の花すべてを取り除いて、一輪だけ茶室に飾ってむかえた)をからませた銘。

う〜ん、感動的。

もとの雅俗山荘には三畳台目の茶室を土間で取り囲んで椅子を置き、畳の面をちょうどテーブルのようにして参席できるユニークな茶室「即庵」があります。

↓オリジナルの即庵(以前の記事より)

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これを写した茶室がこれ。


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「即心庵」と名付けられていました。


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それにしても畳座の点前を見ながら立礼風に楽に参加できるこの茶室、なかなか斬新なよいアイデアですね。

さすが、阪急電車とともに沿線分譲地や宝塚少女歌劇を作るアイデアを生み出したお方です。

即庵は広い庭に面していましたが、即心庵はこんな坪庭風庭に面しています。

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開放感がいまいちかな。

土日にはここでお茶が呈されます。

次回はここでお茶をいただこうと思いながら退出。

さて、実はこの日、先生の先生宅(箕面)での花月のお稽古の帰りでした。

お稽古でいただいたお菓子はこちら。あまりにかわいいのでアップします。


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中まで柚子餡の柚子薯蕷でした。happy01

2009年10月17日 (土)

成田不動尊さんで献茶式

大阪のタクシーや個人の車で成田山の交通安全のプレートをつけてる率はかなり高いのではないかしら。

交通安全の御札所として有名ですが、正式名は「成田山大阪別院 明王院」、成田の不動さんとして親しまれています。


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なんで別院かというと、本山は千葉のほうにあるそうで、大阪の信者さんの熱望でここに別院として建てられたのが昭和9年。

今年は開創75年にあたり、その記念行事の一環として裏千家大宗匠の献茶式がおこなわれました。

たまたま券をいただく機会があり、はるばる1時間かけてやって参りましたのは、一つには献茶されるのが大宗匠だから。

私は家元至上主義ではないのですが、一つの道に生涯精進された方はやはり尊敬いたしたく、またご高齢であることを考えれば、この先拝見できるそれほど多くの機会はないと思いまして。

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まずは受付で成田さんのお守りを拝領。


本堂の不動明王さんの荘厳はそれは華麗でした。

献茶の前に、お坊さん総出で読経されましたが、腹の底に響くような太鼓の音と、音楽的読経の声を聞いていると、宗教的高揚感はこのようにかもされるのだなあ、、と思いました。(カソリックのミサも同じですね)

献茶は、前に座られたおばさまの頭が邪魔になって手元はあまりよく見えませんでしたが、おばさまがコックリされるとよく見え、思い出したように意識を取りもどされると見えなくなり、、、、で「ずっと寝ててください」と思わず言いそうになりましたわ。coldsweats01


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大宗匠は濃茶、薄茶を不動さんに献じられました。

30年以上昔、学生の頃、京都吉田神社で当時現役の家元であった大宗匠(鵬雲斎)の献茶式を見たことがあります。

当時は茶道の入り口にちょっと足を踏み入れた、、、、程度でしたので、献茶の意味すらわかっていませんでしたが、真台子をやってから拝見すると、基本的には同じなので、ちょっと理解できました。

気合いを入れて練習しなければできない真台子に苦労している身としては、さらさらとすすみ、いつのまにかお茶が点っている、というのは感嘆ものです。

理想的なお点前とは、見せ場を誇張してみせるものではなく、こういういつのまにか、、、、というお点前なのだと思います。

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家元制度というシステムの功罪はともかく、ひとつの道に精進するのも大変なら、多くの人を率いてトップに立つ、というのも並大抵のことではできないでしょうね。

前に拝見した献茶式から30数年、円熟とはこういうものかと、我が身をつい振り返ったりしてしまいます。

(裏千家では禁断の書coldsweats01宮尾登美子の「松風の家」を読書中なのでよけいにそう思うわ)

さて、ここからは眼福、口福のお時間です。

献茶式には今日庵、淡交会支部、青年部支部の茶席+点心がついています。

まずは今日庵、業躰部席。

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何畳あるのかわかりませんが、とにかく広〜い席です。

なので点前座が遠くて写真では見えないと思いますが、五行棚がでています。

いつもお稽古で使うのは焼杉板なのですが、玄々斉考案の本歌は漆塗りだそうです。


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お菓子は末富さんで、銘を「山土産(やまづと)」。

中の栗が絶品でしたわ〜。

さすがに今日庵席、お道具も良いですね。主茶碗は一入の黒楽「喫茶去」。

釜は古天命釜で伽藍釜といい、伽藍の柱の礎石の形、なんだそうな。珍しい。

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香合は鎌倉彫、金森宗和・書付。


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花は秋明菊、照り葉。

古銅の花入れ、すばらしいですね〜lovely

次はがらりと雰囲気をかえた青年部席。


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菊置き上げの火鉢を瓶掛けにみたてて、千歳盆のお点前でした。


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お菓子は成田さんのお供え、紅白の白雪糕(はくせっこう)。


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琵琶の香合がまたかわいらしい。


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10月に付きものの藁灰をおもわせる煙草盆。

取っ手の金具が銀杏なのもすてきです。


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写真では見えにくいですが、この棗、花兎文様が描かれていて、これもかわいい。

う〜ん、さてはこの席のテーマは「かわいい」なのかも、、、coldsweats01

最後は淡交会支部の席。


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お菓子は「米の花」。

そういえば透明なお米を中にひそませた籾のようにも見えますね。


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上が八角、下が四角の淡々斎好みの寿棚。


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お茶をいただいたお茶碗は俵型。

しかも、、、

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香合は稲束。

このお席のテーマはさしずめ「稲熟(イナアガリ)」でしょうか。


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籠の名前を「寿籠」といわれたようなのですが、自信はありません。

白ホトトギス、秋明菊、赤いのは、、、これも聞き漏らしました。どなたかご存知でしょうか?(←山芍薬だそうです。nageire様、ありがとうございました〜)

美味しい物、美しい物ばかりで、肝心の軸の写真が一枚もないやんか〜、と思われた方、スミマセン。

夢中になって、すっかり忘れとりました。coldsweats01

おぼろげな記憶によると、、、

  今日庵席:「独座大雄峰」  玉舟和尚  (碧巌録:百丈禅師のエピソード)

  青年部席:「千里一望秋」  

  支部席:「寂然不動心」         (易経)

とどめにおいしい京樽さんのお寿司点心をいただいて、さわやかな1日をしめました。


2009年10月 6日 (火)

久松真一先生献茶会 in 神戸ポートアイランド


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お出かけの日、10月というのに汗ばむほどの暑さでしたので、袷はまだ敬遠して単衣にしました。

帯は名物裂、獅子狩文様錦の写し。茶人好みですhappy01


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神戸はひさしぶり、かつポートライナーにのるのは何年ぶりかしら。

この日はたまたまの神戸行きでしたが、実は京都引っ越しまでの間に、神戸散歩をテーマにしようと考えていました。

なぜかというと、京都に行くと神戸は心理的にすこし遠くなりますからね。神戸、阪神間は独特の雰囲気のあるエリアなので今のうちにしっかり味わっておこう、と思ったのです。

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ポートアイランドはご存じの通り人工島ですが、いつも閑散と人通りも交通量も少ない、という印象があります。

神戸空港を作ったり、大学や研究施設を招聘して学術都市にしようとしたり、人工的な町なので、通りも建物も整っていて、きれいはきれいなのですが、対岸の元町や三宮の猥雑さの方が人の生活感にあふれて魅力的です。少なくともここに住みたい、と私なら思いません。


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この日心茶会創設者の久松真一先生への献茶会が行われたのは、某大学のポートアイランドキャンパス。

2年前にできたばかり、ということですがまあなんと!広大なキャンパスだこと!

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日曜日なので、学生がいないせいか人気のないこんな長い回廊を一人あるくのはシュールな感じがします。

デ・キリコの絵を思い出したりして、、、、)


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しかし、キャンパスからこんな神戸港の景色が見られるとはなんともぜいたくな。

遠く、マリンタワー、オリエンタルホテルが見えています。息子が小さい頃、よく魚釣りに連れて行った第1突堤のあたりも見える。(現在は立ち入り禁止)

潮風がここちよいです。


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心茶会の遠い大先輩がこの大学に寄贈された茶室。ここで会は行われました。

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外構は大学の校舎にあわせた赤煉瓦作り、という少し変わった茶室です。外からではこれが茶室とは誰も思わないでしょうね。

さて、大学学舎の一画を待合いとして、茶室に入る前にこの蹲居を使います。


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蹲居の周りは木賊と椿。

海風が強くて椿がうまく育たないそうですが、ここの椿は塀が風をさえぎってくれるので、なんとかきれいな花を咲かせています。


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茶室は八畳+六畳。洞庫(どうこ:茶室の道具畳の脇に設ける一種の戸棚。 点前座にあって、亭主が座したまま使用できる)付き。

花はこの季節まで、なんとかもってくれた白木槿、ホトトギス、藤袴、水引、コムラサキ。


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床には久松先生の写真と、書が飾られ、お菓子とお茶を献上し、参会者がこれにご相伴させていただきました。

ここでは久松先生に直接指導を受けられた先輩方の先生にまつわるエピソードなど拝聴できるのがうれしいのです。

私が、現在の世間の茶道の現状になにか違和感をおぼえる理由はなにか、を考えるのにいい場所でもあります。

先輩方の御清談をうかがっていると、自分が目指すわび・すきの茶の湯の方向性はそうそう、こういうものだった、と勇気づけられ、めざすべきものがなんとなくわかったような。(実践できるかどうかは別として、、、coldsweats01

年代はさまざまに違えども、同じ茶道に対する考え方、同じ言語を有するというのは居心地のいいものです。

ふだん、特に大寄せの茶会でいつも感じる、なにかちがう、というストレスが解消です。

ついで心茶会の先輩でもあり、野村美術館学芸部長でもある谷 晃先生の講演を興味深く拝聴。

「近代数寄者の果たした役割〜野村得庵を例として〜」

南禅寺畔の野村碧雲荘の写真などもたくさんみせていただきましたが、これは機会があれば是非一度は中にはいってみたいものですわ。(東山を借景にそれはそれはみごとなお庭で、、、、いつも外側を指をくわえて通り過ぎるだけですので)

大寄せの茶会、というものを広めたのも得庵ら近代数寄者の功罪だったとか。彼らはわびさびの茶の湯からはじかれた大名茶を再び復活させた(意識あるなしに関わらず)のだそうです。

それにしてもビジネスの世界では(得庵は野村證券をつくった)辣腕をふるい、片方では茶の湯の世界に遊び、昔の財閥は文化的に高い価値観をもっていたのですね。(最近の経営者はゴルフしかしよらん!とはある大先輩のお言葉coldsweats01確かにあまり文化の香りがしませんわね)

戦後財閥解体で、もう得庵や益田鈍翁などのような数寄者はでないであろう、とのことでした。

最後に床の久松先生の書についてのお話を聞きました。


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「花」だけ読めたのですがあとが解説をきいてもさっぱり漢字が解読できませんので、解説だけ。

拈華微笑(ねんげみしょう)のエピソードからきています。

*インドの霊鷲山上で釈尊が黙って華を拈(ひね)ったところ、大衆はその意味を理解することができなかったが、迦葉尊者だけがその意味を理解して破顔微笑したため、迦葉に禅の法門を伝えたという伝説。

この花は釈尊が差し出した花。

ただし最後にこの霊山でのできごとを「一場もうら(←漢字不明)」つまり「なんという恥さらしな茶番だろう」とくるのが久松先生らしい。また禅の公案のようでもあります。

事実、禅宗ではめちゃめちゃけなすのが実は最大の讃辞だとか。

なんだかこのお写真の中のように、久松先生が呵々大笑されているお姿が目に浮かぶような言葉です。

そして、久松先生という大きな山の前で、自分は全然修行も知識もたらんなあ、、、と自分の小ささを思い知らされるのです。

2009年10月 4日 (日)

名月とお茶の一日

先日は仲秋の名月、前日までの大雨がうそのようなめぐまれたお天気でした。

この日仕事を終えまして、大阪は今福西と呼ばれるエリアにありますお茶屋さん、袋布(たふ)向春園さんへ。

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こちらで京都遊びのブロガー友達で、喫茶文化の歴史の研究者、もちや様のお茶の歴史講座が4回シリーズであります。

残念ながら、仕事を終える時間からいって、ご講演を拝聴できません。

でもせっかく大阪におでましですし、職場から30分以内でいける場所ですので、講演後にお茶でもとおさそいを。


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袋布向春園さんのサロンで講演後のもちや様。(顔出ししなければOKの許可をいただきました〜coldsweats01
凡蔵さんで誂えはったシックな紬のお着物で。

(なんとこのあと、このまま行かれた下鴨神社の観月茶会で、かの麻生圭子さんにまちがわれたそうですよ〜。happy01すらっとしているお方は着物姿もいいですね〜)


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向春園さんは1Fにお茶カフェスペースもありますので、こちらでいただいたのがこれ。

ロールケーキにほうじ茶のアイス(さっぱり後口で、んまい!)+煎茶。

今年の春、御所の出水の小川でお花見会をしたときにお目にかかった、紅茶と日本茶を愛する(?)三十路のA君もおいででしたので、ごいっしょに。

あれこれお茶の話(+アホ話)を。私は前の記事で書いた工芸茶の話を。

次回の講座は闘茶(茶歌舞伎)についてで、しかも実際に楽しめるそうです。

茶道の七事式にもある茶カブキですので、これには参加したいけどな〜、ちょっと無理なのが残念。sad


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さて、名月の日のお茶のお稽古、お菓子はもちろん名月にちなんだもの。


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銘を「芋名月」。

(手前のがへこんでいるのは、私がつまんだときつけちゃったものです。反省)

仲秋の名月の日(陰暦8月15日・今年は閏月がはいったので現在暦で10月になりました)にはお月見団子、ススキ、里芋をお供えしたことから。(ちなみに陰暦9月13日は豆名月)

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お稽古は中置きと風炉の流し点て。

10月だけのものです。やや肌寒い日もあるので、少しでも火(=風炉)をお客様に近づけるようにしたもの。

こうした点前をするころになると、まもなく始まる炉の季節が楽しみになりますね。

中置きの濃茶を初めてしたのですが、拝見を乞われたとき、ものの本では勝手付に水指、仕覆、茶碗、建水、蓋置きが並ぶことになっています。

そんなせせこましいところにすべて並ぶのか、懐疑的だったのですが、意外とすんなりおさまりました。

ここの畳は京間よりやや小さめですので、それで大丈夫だったら、京間の点前座なら余裕ですね。

茶杓の銘は「敷波草(ススキの異名)」にしてみました。

さてすっかり暗くなって家に帰って名月を見ようと庭に出てみたところ、月あかりのなかに見事に輝く白い花の大群が。

名月に似合って幻想的な雰囲気をもりあげています。

翌朝になって太陽光のもとで見てみました。10年以上の株になるわが庭自慢の白孔雀の花でございます。


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2009年9月18日 (金)

花月のお稽古〜且座・茶通箱付花月

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気がついたらいつのまにか庭の萩がもっさもっさ。

これは何かを連想させるぞ、、、、おおそうじゃ!これじゃ!

このもさもさ具合があの縁切り縁結びの怨念のようなあれ、、、、

さて、7月、8月、といそがしくておやすみしていた先生の先生のところでの、花月のお稽古。3ヶ月ぶり。
秋になって再開です。

、、、、で。頭がすっかり空っぽになってますので、いきなり且座(しゃざ・表さんでは”さざ”といわれるようです)といわれても〜〜〜coldsweats02しかも月=東(とう)が当たるし、、

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お軸は、北宋の詩人、蘇東坡の「無一物中無尽蔵(むいちもつちゅうむじんぞう」。
「花有り月有り楼台有り」と続きます。

臨済録か碧巌録くらいの禅語かとおもっていましたら、実は漢詩だったんですねえ。

無一物=なにものにも執着しない心をもてば、無尽蔵=つきることのない魂の自由を得ることができる、、、というくらいの意味でしょうか。まさしくこれは禅の悟りの境地ですね。

でも、煩悩まみれ、執着いっぱい背負ってるわたくしはひたすら頭の中で且座の手順を必死で思い出そうとあがくのでありました。


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キキョウ、水引、秋明菊、、、とお花はすっかり残花の風情。


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お菓子は栗蒸し羊羹。

栗がちょうどお月様みたいで季節にぴったり。

且座は次客の花からスタート。


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すばらしい。lovely

秋明菊と底紅ムクゲ。

三客の炭、正客の香、東の濃茶(ゆえに私は濃茶が飲めません、残念)、半東の薄茶。

半東が一番動き回って、1回席に入るごとに2つの仕事をしていくのが特徴でしょうか。

仙遊と微妙にちがうのでけっこうごちゃごちゃに覚えてしまっています。

ああっ!それにしても足運びが、、、忘れとるなあ、、、。

次なる課題は茶通箱付。わああ〜〜coldsweats02

また月(最初の濃茶)あたるし、、、、

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茶通箱、このなかに、茶入れと大津袋にはいった棗、2種の濃茶が入っています。

2服、濃茶がたつのですが、まあ、あとの濃茶(いろいろめんどうな所作があるのです)でなくてヨカッタ。

茶通箱の扱いすらおぼろげだったし、、、、。

みんなどこかまちがえ、つっかえしましたが、なんとか最後までいきました。

そのあと軽く濃茶付き花月、久々の頭にはけっこうヘビーなお稽古でございました。はあ〜、、、勉強しなくちゃ。


***

で、夏の間いそがしくていけなかった恒例の旅行に、やっとこの連休でいけます。
短いのでまあ近場です。(留守中猫は娘がめんどうみてくれます。娘の猫付きで)
ですので、コメントいただいてもご返事がおくれますこと、どうぞお許し下さいませ。
ではではhappy01

2009年9月 8日 (火)

お宝(?)探訪

茶道具をゆずってくれるというので、さるお茶室を探訪。


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私の大好きな瓢箪の掛け軸が。このお軸もほしいわ。

さて、前回はお茶碗をいろいろ物色させてもらったので、今回は花入、お釜などを。


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うししし、、、、smile お宝、お宝、、、、

有名な作家物もあれば、そうでない物もありますが、すぐにでも茶事に使えそうなものがそろってること!

ツバをつけたものをいくつかご紹介します。


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竹一重切の花入。ちょっとかしいでいるのがいいです。


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「好日」の銘、大徳寺大亀和尚在判。


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青磁鶴首。この色が好きなんです。

夏にも涼しげ、冬には雪のイメージで。


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唐銅、曽呂利の花入。曽呂利は鶴首よりさらに首が細長く輪高台があるもの、、、と書いてありますが、ぱっとみて違いがよくわからん。

曽呂利にはこういう曽呂利盆を添わすものだそうです。

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ちょっと華やかな蒔絵の炉縁。

メインの茶室は小間なので、木地の炉縁になるので使えませんが、八畳の部屋で使うと映えそうです。

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無骨な感じの伊賀水指。

磁器の冷たく整った水指も好きですが、こういう土ものも大好きheart01


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溜塗りの折敷五客分。

これは茶事には必須ですね。


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つい最近なくなった人間国宝の方の五徳。

鬼爪といわれるごっつい爪です。こんな大きいのは初めてみました。

これは炭点前のとき、羽根で掃きごたえがありそうです。

茶人を目指しながら、実は釜ひとつもっていないという矛盾を解決するため(?)、これをいただかなくっちゃ!


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炉用の真形釜と、、、、、、


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唐銅鬼面風炉と切合せの風炉釜。

これで私もめでたく「釜持ち」。(なんじゃ、そりゃ?)

あと、こんなものも、、、


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露地行灯。

まあ、これを使える、夜咄や夕ざりの茶事ができるようになるのは、はるか先でしょうが、、、。


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この季節にぴったりの待合掛けになりそうな、お仕舞用の扇。

ちなみに裏は秋の花野の風景が描かれています。


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大正時代のものとおぼしき梅に鶯、の菓子碗五客そろい。

華やかでかわいいです。菓子の茶事に使えそう、、、、でも季節を選びますね。

こんなものまで、、、、


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訶梨勒(かりろく)。

”かりろく”とはもともと北インド産の薬用になる実だそうですが、その芳香が、邪気を払い悪疫を防ぐ、ということで、古く室町時代より書院飾りとして使われてきたそうです。


この春行った「千家十職展」で、友湖の訶梨勒がでていましたが、それはそれはりっぱな物でした。

さて、これらのいただき物(と、いうか略奪に近い、、)、いっぺんには持って帰れないのでツバだけつけて、あとは京都に家ができてから4トントラックで運ぶ予定に(ウソ!)

結局持ち帰ったのはこれだけ。↓


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火おこし4点セット!!

炭を上手におこすのってお茶の基本でしょ!wink

、、、、というわけで、炭の扱いに慣れようと思います。

え?

そんなに物をゆずってくれる気前のよい人って誰ですって?

ふふふふふ、、、、、smile

もちろん実家!

2009年9月 5日 (土)

本日のお稽古〜続き薄

忙しい夏をまだひきずっています。

そして奥歯がまたズキンズキンと、、、、、眠れないくらい痛い、というわけではありませんが拍動するような鈍痛。

ああ、また昨年治療したのが悪くなったのだわ、こんどこそ抜歯かしらweep

で、「ものすご〜く痛いんです!!」と、芝居してcoldsweats01、ごりおしで歯医者さんの予約をとって、覚悟を決めて行ったのですが、、、、、、

「どこも悪くありません。肩こりとストレスのせいとちがいますか?」、、、、え?  (○_○)

恥をかきました。

しかし、これが心身症ってやつでしょうか。確かにちょっとお疲れです。ストレスもありました。

心のストレスが身体症状となってあらわれる、、、そんなのは神経質な人の病気、自分には関係ない、と思っていましたが、いや、心身症をばかにしてはいけませんね。


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癒しの猫足。(友情出演?プリさんの足)

さて、そんな忙しい日々の心のオアシス。

着物を着て、気持ちをきりかえてお茶のお稽古です。


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本日は鰹縞のしじら織(木綿です)と麻のの荒磯模様の帯で。

そう、お魚つながりでまとめて(?)みました。


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参加はできませんでしたが、本日は花月で三友之式をされたもよう。

花寄せでそれぞれが花を入れ、香をたいて、薄茶は花月です。


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それぞれが活けられた花。個性がでますねえ。

左の風船かづら、かわいいですね。(種はもっとかわいい)


目を引いたのがこれ。


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始めてみましたが、唐胡麻(とうごま)というアフリカ、インド原産の植物だそうです。

別名、蓖麻(ヒマ)。そう、種はあのヒマシ油の原料。

漢方の材料でもあるそうですよ。

花だけ見ると千日紅みたいです。


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お菓子の銘は「水引草」。

そういえば、我が家の水引草ももう少ししたら花がつきそうです。うちのは白とピンクなんですが、茶花としては真っ赤なのが好きです。

お稽古は久々に続き薄を。

濃茶のあとに席を改めずに後炭を省略して、そのまま薄茶をさし上げる時の作法で、実際の茶事にはよく使われる実践的なお点前です。

朝茶や夜咄の茶事などは続き薄が基本ですし。

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あとから持ち出した薄茶茶碗の茶筅通しが一番手順を落とすことと、茶入れ拝見のときに棗の置き換えをするのがミソでしょうか。

実は近々先生のところであるお茶事があるのですが、残念ながら参加できません。

身代わりにといってはなんですが、この季節にぴったりの秋草鈴虫の十二角虫籠香合をお貸ししました。

そして本番で見ることができませんので、この場で茶事に使われる予定のお茶碗をいくつか見せていただきました。


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立杭焼、直作窯の平茶碗。ものすごく平べったいので、お茶をたてるのが大変そうです。(飲むのも大変かも、、)

直作窯は立杭でもっとも古い歴史を持つ由緒ある窯元。(立杭焼そのものも平安末期までさかのぼれるくらい長い歴史があるそうです。しらなんだが、、、、)

右上からななめに左下にはしる白い釉薬がきいています。


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こちら片手のなかにすっぽりおさまるかわいいサイズの茶碗。

茶箱用に作られたのかもしれません。古い物で、釉薬がこれも印象的。茶筅ずれなどあるのもまた良い雰囲気です。

これも少しお茶、点てにくそうだなあ、、、。

お茶事にはなにをさておいても参加するのがポリシーですが、今年は予定がたてこんで、断念。

残念です〜。

2009年8月23日 (日)

お茶のお稽古・溜精棚

本日のお稽古のお花


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金水引、ひよどり草(アゲラタム?)と、、、、、、


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これがまた玄人受けのする、シラサギカヤツリソウ(白鷺が羽根をひろげたようですね)

よくみると地味な花なのに、すごく目をひきます。

こうして1本だけ活けてあるのもすてきですが、写真などで群生しているのを見ると白鷺の群れのようでさらにすてきです。

名前がわからないのがこちら。


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1本の茎から、風車のように小さい花がついています。

キキョウ系のようですが、どなたか名前をご存じでないかしら?

(こもれび様におしえていただきました。ツリガネニンジンというそうです。ありがとうございました。)

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お稽古は溜精棚(りゅうせいだな)を使って、貴人清次濃茶のお稽古。

溜精棚は淡々斎好みで、棚の片袖が茶杓の柄を組んだもの、というのが特徴です。

裏千家にある逆勝手六畳の茶室、溜精軒の使いふるしの柄杓の柄でつくられている下地窓を写したものだそうです。

(溜精軒は除夜釜の時だけに使われるそうです。)

始末の精神が生きていますね(というか作為的な貧乏ったらしさ、、、って気もするんですが、、、coldsweats01

寂びたるはよし、さばしたるは悪し、、というか)

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お菓子の銘は「氷花」

裏返しになっていますが、いそいで使わなくちゃ、、、の酸漿の懐紙で。

貴人清次濃茶は、薄茶とちがって、お次の茶碗は貴人さんがお茶を飲まれてから持ち出しになります。

茶巾、茶筅の置き換えなし、仕舞つけは貴人茶碗で。

ははは、、、、さっぱりおぼえとらんなあ、、coldsweats01

貴人清次濃茶付き花月、、、なんて頭の体操以外のなにものでもない花月もありましたなあ、、(遠い目)


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この日の薄茶器は、これ。

実は、昔中国では、お茶をこういう陶器の入れ物に入れて売っていたそうで、その入れ物なんだそうです。

現在では、茶葉は缶や紙箱で売られていて、こういう入れ物はもう手に入らないんですって。


なんだか龍がとっても、おちゃめ。

一つほしいなあ。


<おまけ>

ちょっとめずらしい(私にだけかも、、)お茶のお菓子をいただきました。

宇治のお茶屋さん、伊藤久右衛門さんのゼリーなんですが、、、

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焙じ茶ゼリー!!

もひとつおまけに煎茶ゼリー!!


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そりゃ抹茶プリンなんかもあるけれど、私にはちょっとびっくりの組み合わせ。

でもしっかり焙じ茶、煎茶の味がします。

おまけにほんのりの甘さが意外と調和しています。

お子ちゃまには向きませんが、大人のゼリー、、、でした。

2009年7月26日 (日)

淡交社・逸品茶道具展〜小川寺之内界隈

ここ一月ほど、家と仕事場の往復で、気分的に鬱々としていましたが、もちや様からありがたいお誘いが。

え〜え、よろこんで出かけましたとも、一月ぶりの京都!


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京都ではめずらしいゆるやかな曲線をえがく紫明通り、ここにくるのは15,6年ぶりくらいかしら、、、。

そこに建っているのがこちら。

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いつも雑誌とか書籍とか、お世話になっているわりには、どこにあるのかすら知らなかったcoldsweats01淡交社のビルです。

こちらでひらかれている逸品・茶道具展へ、もちや様とごいっしょに。


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もちや様のお茶の先生の先生が、道具展の添釜としてのお茶席をもたれるのでお誘い下さったのです。

それがまあ、ビルの中にこんなりっぱな四畳半のお茶室があるなんて、、、とびっくりするような数寄屋のお茶室で、出てくるお道具も淡交社がもっているというだけはある、玄々斎ゆかりのすごいお道具でして、、、(さすがに写真は撮れませんでした)

きっと立礼の簡単なお茶席かな、なんて思っていた私は扇子を忘れるという大失態を。

もちや様は「初心者のわたくしは後ろからつき従う所存で参りましたの」と、お書きですがcoldsweats01、とんだ先輩で失礼いたしました!

お席のあとにも、展示してある古〜い時代の物から、現代の作家さんのものまで、すばらしいお道具をなんと手にとって(!)見せていただけるのです。

印象に残った物をいくつか。

写しではなくほんまものとおぼしき安南茶碗、かせた青の染め付けが渋いわ。遺跡から出土した茶碗に見える、とはさすが日本史専門家のもちや様。

お茶席で出た古伊羅保の茶碗も、伊賀の無骨な香合も好みやわ〜heart01

良く使いこなされて底の釉薬がはげ、貫入が目立つ隅田焼のお茶碗、銘が都鳥。なるほど。隅田焼ってしらんけれど、、、
ぽってりとして、持った感じがとても手になじみます。

どう見ても骨壺にしか見えなかったcoldsweats01楽の舟曳水指。(舟をひく人夫の姿をかたどった物で、蓋が笠の形を表しているそうです)

最後に「夜桜棗」を。

名前を良く聞くわりに、実物を見たことがなかったのです。

これがまた、「こうやって光に透かしたら見えます。」と言われてすらなかなか桜が見えない。

そこが手にとってもOKのありがたさで、こねくりまわしてやっと、ああっ!桜や!見えた!(ちょっと感激)

なんともほんとに微かな微かな桜で、昔の薄暗い茶室でこれが見えた人はほんまにいたんでしょうか???

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まさしく逸品ぞろいの品々を堪能いたしましたあとに、もちや様おすすめの俵屋吉富さんの茶ろんたわらやへ。

表・裏千家にほどちかい小川寺之内にある明るくてきれいなお茶サロンです。いただいたのはこちら、さわやかな色のきんとん、銘が「露の光」。


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この界隈、こんなお店もあります。

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京和傘の日吉屋さん。(ガラス戸に姿が写り込んでますね。お目汚しでスミマセン)

伝統的な和傘を作っているのは京都ではここだけとか。

紙貼りたての傘を、お隣の宝鏡寺さんの境内で干している、、というのでも有名です。

野点席などでよくみる赤い野点傘もこちらのものなんでしょうね。


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表千家の表門。紀州徳川家拝領の武家屋敷門。


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裏千家の兜門。門の中ほどが刳ってあって、兜をかぶったまま通れるように、ということで兜門というらしいです。

檜皮葺、竹の樋と侘びた雰囲気が茶家らしいです。

かつて大学心茶会の稽古は1週間に一度、この中で行われていました。

だから当時はこの門をくぐって中に入っていたのですが、そのありがたみが全然わかっていませんでしたね。

今はもう入ることもかないませんので、あの時もっとよく観察しておくべきだったなあ、、と。

なにしろ表千家の前をとおって通っていたにも関わらず、なんだかでっかいお屋敷があるなあ、、、、というくらいの認識で、バカというか物知らずでした。


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振り返ってみる、寺之内のたたずまい。

ほんまに京都はええな〜、とまた思うのでありました。

くりかえし、お誘い下さったもちや様、ありがとうございました。confident

すっかり気持ちのリフレッシュが出来、明日からまた仕事にせいをだせそうです。

2009年7月23日 (木)

お茶のお稽古〜行台子

この週は、お茶三昧、1日おいて、お茶の特別稽古、行台子です。


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ここぞとばかり、夏着物を、虫干しがわりに着ていきます。

これは私が「蝉の羽根の着物」とよんでいる(あは、ちょっと良く言いすぎですかね)ゼンマイ織りの着物。

透け感があるので、見た目涼しげですが、着ている方は涼しい、、、とはいきません。wobbly


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帯は絽綴れの一種、、、でしょうか?帯芯が薄いので、柔らかく、締めやすいです。(ふつう絽綴れはスルスルすべって締めにくいのですが)

行台子です。

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先生はあわてて出されたと見えて、この写真に一カ所間違いがあります。


どこでしょー?happy01答えは最後に。


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お花は先日のお稽古の時とほぼ同じですが、花入れが変わると又雰囲気がかわります。

これは胡銅の花入れなんですが、中ほど、わかりますでしょうか?

この季節ぴったりな、、、、

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蝸牛が!

行台子は始めてからもう長年たちますが、点前の所作がとても合理的にできていて、意味を考えながらやるととてもすっきり、覚えやすいのです。

これまた、反対に、小習い、四ヵ伝がベースにあって初めて理解できるのですが。


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前日の夜は梅雨の終わりを告げる、激しい雷雨でしたが、茶室の葦戸の向こうにはもう本格的な夏の気配です。

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こちら、この季節に使わなくちゃ、のあんのちゃんにいただいた、大原三千院の梶の葉の懐紙。

梶の葉は、七夕や葉蓋に使われる、夏の風物詩なので、今まさに使い時、なんですが、実はこちら、三千院がかつて梶井門跡とよばれていたところから来ているので、季節とはあまり関係がないのです。coldsweats01

さて、さきほどの間違い探しの答え。

台子の竹の柱の位置が違います。

三節のが右手前、左奥。二節のが右奥、左手前になるのが正しいのです。

易学で客は陰、亭主は陽、奇数は陽、偶数は陰、その考え方で、三節、二節の位置が決められているのだそうです。

茶道の道具や所作は、陰陽五行ととても密接に結びついていて、その意味を知っていると、なるほど、と納得できることが多いのですが、特に台子はその考え方が顕著に現れていると言います。

行台子では八卦盆を使いますし。


さらに陰陽五行の考えがちりばめられているのが、10月の中置きに使われる、その名も五行棚。

陰陽、五行・木火土金水(もっかどこんすい)、すべてを含む作りになっているとか。

さらに、なんと華道にも陰陽五行の考え方が活かされているらしいです。

うう〜む、、勉強することは尽きませんねえ。


2009年7月20日 (月)

お茶のお稽古〜文月・小習

忙しい日々にちょっと心のうるおい →→→ お茶のお稽古。

着物をしゃっと着れば、なんだか背筋がのびて、しゃんとします。そして、気持ちも切換え完了!


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梅雨時とて、ポリの着物ですが、麻混なので、肌触りがひんやりしてとても気持ち良いのです。

帯は羅(風?)。


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この日は祇園祭の山鉾巡行の翌日でしたので、お軸も長刀鉾。

お花はミソハギと女郎花、それに桔梗なのですが、桔梗は1日花、既にすこしくたびれて、うなだれていました。


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お菓子は「朝の露」。

昨年はこれは朝顔のつぼみだ、いや木槿だ、芙蓉だ、と物議を醸したのですが、やはり木槿が一番いいですね。

本当は茶箱をしたくて、雪点前、月点前を予習していったのですが、瓶かけがすぐでてこない、ということで、貴人清次を。

いやあ、小習いはとうに卒業、と思っていましたが、なかなかどうして、細かいところが抜け落ちているのが判明。


結局のところ、真台子まで一応ひととおりやってきて、一番むつかしいのは実は小習いではないかと、思うのです。

高校で難しい数学をやっても、日常生活では全然役に立たないから、勉強しても無駄、という人がおられます。

高校時代、数学は好きで、数学的なものの考え方、考え方の道筋、解答をえるためのデータの整理の仕方、などをきっちりたたきこまれました。

日常生活で微分・積分などはほぼ無用ですが、日々の問題の整理の仕方、解決までの考え方の道筋、というのは数学的な考え方がおおいに参考になっていると思います。

それと同じで(同じかどうか、、まあ、比較が変かもしれませんが)、普通のお茶会で行台子、真台子を使うことはまずありません。

しかし、そこで身につけた点前のロジックというものは、小習いをする上でとても大切なベースになっていると思います。

というわけで、小習い卒業、、ではなくて、さらに精進せねば、と思った次第であります。

ちなみにこの日の茶杓の銘は「白南風(しらはえ)」、梅雨の終わりを告げ、夏の到来を告げる風です。


さて、うむ、今日は大事なことを教わってきたぞ、と勢い込んで家に帰りますと、、、、

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なんとものどかな、シェルプリのお出迎えに、思わず脱力、、、、、でございます。

2009年7月17日 (金)

灰形を作る

茶人をめざすなら、クリアしなければならない関門、それが風炉の灰形。

名人になると茶事の始まる直前に20分くらいでちゃちゃっと作れるという話です。

しかし、私の先生でも灰形は時間がかかるので、前日に作っておかないと、当日あわただしい中ではとてもとても作れない、とのことでした。

お茶歴は、途中ブランクがあったとはいえ長いのに、実は私、灰形未経験。

茶室を作ろうとしているのに、それではイケナイ!と一念発起、自己学習をまず始めようと。

ほんとは灰形教室などにまず行って、基本的なことをおさえたほうがよいのですが、なにせ通う時間がありません。


まず最初に揃えましたのがこちら、灰匙6本セット。

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一般的には灰匙は3本セットの事が多いのですが、ある先達の方に勧められまして、この灰匙セットを揃えました。

未使用ですので、きらきらと赤銅の色がきれいです。lovely


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しかし、このアイロンのような、鏝のような匙はどう使うのか???

先達様がおっしゃるには、灰の底をならすのに、これが一番使える、、、、とのことでした。


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本来、灰は自分であく抜きして丹精しないといけないものですが、少々荒くてもOKな炉の灰に比べると、風炉の灰はさらに細かくないといけないし、ちょっと手に負えそうもないので、手抜きですがcoldsweats01市販のあく抜き風炉灰を購入。


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とりあえず6袋(約3kg)でこのくらいになります。


ネットで超安値でゲットした、五徳と前土器付きの伊賀焼の紅鉢型風炉は小振りなので、このくらいで十分です。


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テキストに従いまして、底に奉書(ならぬ和紙便箋)を敷いて、底土器(ならぬ小皿)を置きます。

まあ、ここらへんは練習ですので、、、、


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だいたいの形に灰をいれたところ。

この風炉灰は本当に細かいパウダー状です。


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なので五徳を置いたら、自分の重さでずぶずぶっと沈んでくれました。

前土器も簡単に差し込めました。


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まずはおおよそどの風炉でも使える「二文字押切」に挑戦。

テキストと首っ引きです。

しかし、本で見るのと自分でやるのとでは大違い。

なかなか思うように灰は表面なめらかになってくれません。やっと綺麗な平面ができた、と気を抜いたとたん、灰匙のあとがついてしまったり、五徳の爪のまわりを綺麗にしようとすれば、平面ががたがたになったり、、、


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この柳の葉のような匙は細かいところに便利そうですが、うまく使いこなすのはむつかしい。

しかし、6本あると、ここはこれ!と自然に必要な匙を手に取っている、、というか選択肢があって使いよいです。

一番大きい匙はその重みを利用して引いていくと綺麗な表面ができることもわかりました。

、、、、、、しかし!まだまだです。むつかしいbearing


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えっと、、、シェルさん、あなたのお手伝いはいりません!!

それから二文字になっている灰のエッジがなかなかうまくたちません。

本では鋭く、ぴしっと直線の稜になっているんですがね〜、、、、なんでかな〜、うまくいかない。


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さて、謎の(?)アイロン鏝の使い道はこう、、のようです。

真ん中の谷をならしていきます。

底に水の卦である、坎(かん)の卦を書いて、(火の陽に対して陰の水で火を鎮める、という陰陽五行に基づいた意味だそうです。)一応、、、完成。

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まあ、笑わば笑え、、、でございますよ。初めなんかそんなもんです。(←言い訳)

ちょっとゆがんでるし、エッジは鈍いし、匙のあとが残りまくりだし、、、、。

まあ、これから毎日こつこつと練習いたしますわ。当分どこにも行けそうもないし、、、。

しかし、、、これ、炭点前できるんかなあ?

よほど小さい胴炭でないと入りそうもありませんなあ、、、、(←いいのか?それで)

2009年7月 5日 (日)

七夕のお茶のお稽古〜しじらの着物

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我が家のネジ花。

この花は大好きで、茶花にも使えますが、タネがどこからともなく飛んできて、あちこちに顔をだすのがおもしろいのです。

いつも感心するのは他の花の鉢にちゃっかり根をおろすことです。

ちなみにこの子は、タイムの鉢植えにいつのまにかはえておりました。


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さて、これは、お土産にもらったしじら織りの小ぎれをつないでカバリング用の布にしたもの。


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しじら織りは阿波の国、今の徳島県の伝統織物です。

独特のしぼがあって、サッカー地によく似ている木綿生地で、夏場これが涼しいので普段着の着物や浴衣によく使われたそうです。

で、なんでこんな話をするかというと、、、、

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じゃ〜ん!

しじらの着物を入手いたしましたのでゴザイマス。

ちょっとカツオ縞に似た涼しそうな伝統柄を選んでみました。

しかもこれ、木綿ですし、しぼがあるので、お家で洗ってもしわしわになりにくいのです。

この小ぎれをもらったときから、いいなあこれ、と思っていたのです。

普段着用に気を使わずに着られそうだし、さらっとして気持ちよさそうだし、、、と。

で、早速今日のお稽古に着ていきました。


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半襟は”京のてんてん”さんで買ったトンボの手ぬぐいを使ってみました。

木綿なので、おはしょりのあたりがちょっともこもこしますが、肌触りがしゃきっとして涼しくて軽い!

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今日のお稽古場はテーマが七夕のようです。

短冊にそれぞれが願いを書いていきます。

なかには織姫、彦星に託して恋の歌を書かれた方も。

まあ、お若い方はいいわねえ。(←すっかり枯れているおばさんのセリフ)


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お菓子は華やかな色の餡が入った葛餅、梶の葉にのせて。

銘を「氷室の花」。

梶の葉は、墨がのるので、かつて七夕の願い事を書くのに使われたとか。

葉蓋にも使えるし、料理やお菓子をのせても涼しげだし、お庭にほしい木です。


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お床の花も、涼しげな半夏生、檜扇水仙。


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お点前は、つるべの水指にしめ縄を張って、名水点てを。

実際先生が山からくんでこられた名水なんですが、「どちらのご名水でしょうか?」と聞かれると、「梨木神社の染井の井戸のものでございます。」と、言いたい放題。happy01(←昔友人の家が近くだったので、よくここのをもらってきていた)

で、お茶杓の銘は、昨年の楽しかった七夕茶会 in 京町屋でいただいた亀末廣さんのお菓子を思い出しながら、同名の、七夕の中国でのルーツ、「乞巧奠(きっこうでん/きこうでん)」にいたしました。

今年は七夕の夜、晴れると良いですね。

2009年7月 3日 (金)

夏越のお茶事

2年ほど前の厳寒のころ、夜咄の茶事にお招きに預かりました。初めての夜咄、幽玄な雰囲気にすっかり魅了され、感動いたしました。

久々にそのご夫婦の正午の茶事におよばれ、五名で参加させていただきました。

資産家さんですので、お屋敷は別の場所あるのですが、お茶事や、ミニコンサートなどの、うちわの催しだけのために建てられた別邸でのお茶事です。(われわれ庶民には、遠い世界〜coldsweats01


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入ってすぐの寄り付きにあたる部屋は、飛騨高山の民家をおもわせる、太い梁がそのまま見える造り。

ところどころにステンドグラスの丸窓や天窓があって、囲炉裏もあって、さりげなく李朝家具がおかれて、、、ともうため息ため息、、、、でございました。

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八畳の待合(お茶室にもなっている)の煙草盆。

こちらから外露地へ。

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こちら、お庭もりっぱです。井戸もあれば藤棚もありますし、お掃除も行き届いています。

この露地の掃除が一番たいへんなのよね。

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腰掛け待合で迎えつけを待つみなさま。

わたくしは露芝の絽のお着物で。


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腰掛け待合から見た内露地。

迎え付けの前の、ご亭主の蹲居の点検。

青楓がとても美しく、今日の一席への期待が高まります。

ここのお茶室は三畳台目の小間、理想的な間取りです。

お床の軸は「河海不択細流」。

秦の「戦国策」が出典で、黄河や海は小川だからと言って選り好みせず、併せ入れるからこのように大きくなる、という意味で、それと同じく、人も心を広くもって色々な意見を受け入れることで初めて大成できる、という意味だそうです。

不肖、わたくし、お詰めをつとめさせていただきました。

懐石はご亭主の心づくしの手作りです。(プロ級です、ほんま)

写真を取るのも忘れて、おいしいのでいただいてしまった汁は、星形の冬瓜と、たばねたお素麺。

ああ、これは一足早く七夕の意匠ですね。

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向付は栄螺の形の陶器、現代作家さんのものです。

煮物椀がまた、私が理想とする、外は黒い真塗り、蓋をとるとはっとするような鮮やかな蒔絵のお椀!

松竹梅蒔絵、時代です。

煮物はこの季節ですものね、関西人はやはり鱧(祇園祭は鱧祭とも)です。

星形に抜いた柚子2片は織女、牽牛の見立てでしょう。

こういうのはいただく方も楽しければ、考える方はもっと楽しいに違いありません。

だから、気づかれなかったら悲しいし、客としてはそういう神経もアンテナもはっておかねばなりませんね。

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器は、旅された先の世界各国で入手されたものが多くてこれまた楽しい。

これなんか、お酒をいれる閒鍋のかわりに使われたイタリア製の気泡ガラスの瓶です。

かと思うと、先代から伝わった時代物の由緒あるお道具も、おしげなく出てきます。

小吸物の中身がなんだかさわやかで、ちょっと酸っぱい物が入っていました。

何なのかわからずお聞きしたところ、青梅の皮、なんだそうです。へええ〜〜っ、びっくりcoldsweats02

もっとびっくりしたのは、八寸の山の物、なんと食用サボテンの葉!

スターフルーツに似た酸っぱいお味でした。でもこれで口中さっぱり!

初炭は奥様がさらさらとされました。美しい。炭斗は蛍籠。

灰型もご自分で作られています。(ただ今私も勉強中、むつかしい!!)

さて、中立、というときにけっこうな雨が、、、、

そして、今日の茶事で一番うれしかったのはこれかもしれない。


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雨用の笠と雨下駄!

話には聞いていたけれど、使うの初めて〜。これはご連客みなさんそうだったらしく、うれしそうに記念写真におさまりました。

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ほんとうは片手でかざすのですが、ちょっと重かったので、こんなアジアの物売りスタイルになっております。


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後座です。

点前座だけにあかりがつくようになっています。


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後座では軸は片付けられ、お花になります。

さて、これは何かわかりますか?

薔薇の実に似ている、と思われた方は良い線いってます。

そう、バラ科のハマナスの実です。なんとまあ、心にくい。

花器は現代作家の金属細工。

濃茶の茶碗は19世紀に朝鮮半島でつくられた井戸茶碗(19世紀というと写しでしょうか)。

薄茶の茶碗はうってかわって、内側が鮮やかなトルコブルーのまるでガラスかと思わせる質感のイギリス製ボウル。


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薄器はこの季節にぴったりなアメンボウの棗です。

この蓋は裏返すと千筋の同心円になっていて、まさしくアメンボウのまわりに広がる水紋に。

見事なお道具組でしたlovely

いいなあ、、、、すばらしい!


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茶事が終わって、茶室を辞する前に、末席のため見ることができなかった水指の中を拝見。

これまた見事な鉄絵が中にすずしげに。四つ耳がついているのがめずらしい。

これも朝鮮半島のものだそうです。


ほんに目も心もお腹も満たされた、すばらしいお茶事でした。

参席できたご縁に感謝いたします。

いつか自分でお茶事の亭主をするときのため、とてもとても勉強になりました。

及ばずながら精進いたす所存です。