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2012年11月30日 (金)

遊秋・ 菜花茶菓器事〜kitさんにて夜会

卅春・茶菓花器事好日居さんで楽しんだのは今年の桜の頃でした。

その夜会は、初顔合わせのチームのコラボだったそうですが、その後さまざまな場所で会を重ねるに従ってメンバーも増え、さらに固い結束に成長しつつあるようです。

今日は秋遊びの会に参加してきました。

今回の会場は先日ちらっとご紹介した河原町丸太町の雑貨(李朝雑貨もあるのよheart01)屋kitさん。

ごいっしょしたのは、10月に高麗美術館主催のツアーで知り合って、偶然ご近所だということが発覚(?)したKちゃん。
kit さんには高麗美術館を作った鄭さんの娘さんのカフェにちなむ李青文庫があるので、なんとなくご縁を感じてしまう。

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この大きなガラス窓が特徴的なこのお店は、昔から知っていた元・洋装店。

夜ともなればこのように中がすかっとみえる思い切りの良さ。
この店から漏れる灯りが懐かしいような、暖かさを感じさせます。

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準備中。
なんと、床中に落ち葉を敷き詰めて、ここはどこかの山中?

枯れ葉の香りがとてもここちよい。

外を通る子どもたちが、なぜ枯れ葉が家の中にあるのか、不思議そうに見てゆきます。

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踏むとカサコソ、、、

さあ、夜会のはじまりです。

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いろんなかたちのアンティークグラスでリンゴの飲み物を。

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きれいな色lovely


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この壁に掛かっている背負子で、茶菓花器事のメンバーさんがそれぞれ秋を山からつれかえったそうですよ。
このおびただしい落ち葉もね。

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テーブルの上に胡桃とくるみ割り。
それぞれこれで胡桃を割って、、、


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小さなすり鉢でごりごり。

今日の器は、焼物も木製のも金工も、もちろんすべて市川 孝さんのもの。


こんな器があったらなあ、、、というと翌日にはすぐ作ってくれるので、「市川商店」とよばれているとかcoldsweats01


使う人の意見を聞きながら工夫して、さらにこんな使い方も、と提案してくれる熱い陶芸家はなかなかいませんよ。
この日も熱いお話しをたくさん伺いました。

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胡桃を砕いた物は、このナッツ(10種類くらいの木の実が使われている)のスープのトッピングに。

淡泊で、とても滋養がありそうなあたたかなスープ。
料理担当はchie さんです。

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スダチをくりぬいたカップにはいっているのは、おからベースのペーストなんですが、おからとはとても思えない。
イタリアンみたいな前菜。


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市川さんのそのまま火にかけられる陶板で焼いた厚揚げはしっかりした味付け。
これも山のお土産の枯れ枝の串で。

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市川さんお釜で炊いた雑穀入りのご飯。

このかわいいお花はみたてさん。

この日kitの店内をあちこち山で見つけた植物や花で飾ってくれました。

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この天井から鉄製自在(これがまた市川商店)になにげに飾った枯木もまた、みたてさん。
ほんとにこんなセンスとアイデアはどこからでてくるのだろう。

お茶事の時に、こんなアイデアをまねして生かしたいなあと思うのですが、いかんせんわたくしにはセンスがいまいち、、、sad

さあ、「懐石」のあとはお菓子でお茶を。


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おお!
作るところから!
そうきましたか、、、


和菓子は最近あちこちでよく拝見する創作和菓子のユニット日菓
さん。


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枯れ葉をかき集めるように、秋色のきんとんを作ってくださいます。

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一方でお茶担当の好日居さん、市川さんの大きな器に山土産の葉っぱやドングリをいれて、この上から抹茶をふりかけます。

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葉影を写し取ってお抹茶を点てる。

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しかも黒文字の代わりが山土産の枯木の小枝の先を削ったもの。

枯れ葉の佳い香りに包まれて、ほろほろと甘いお菓子をいただき、お茶をいただく、、、最高の贅沢です。


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いわば茶室の花は、これまたみたてさんのオリジナル、4寸、6寸の木箱シリーズ。

カラスウリやら、珍しいところでは桐のつぼみやら、秋がいっぱい。


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このエビ天のしっぽみたいなの、なんだかわかりますか?

松ぼっくりをリスがかじった残りの芯の部分なんです。coldsweats02
初めてしりました。

Kちゃんによると、御所にもよく落ちてるらしいです。
こんどみつけにゆこう。


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2種目のお茶は、、、、


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武夷岩茶の奇蘭。

茶葉そのままの香り、温めたチャフーに入れたときの香り、お茶の香り、とそれぞれ変化します。

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もちろん、聞香杯にいれて、香りを楽しみつつ飲みます。
岩茶独特のさわやかなほのかな香りを楽しむ。


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2種目のお菓子の方は、陶板で裏を炙った「焚き火」のお菓子。(だから枯木の上に乗っています)
しかも木の枝付き。


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ういろうの中の火の色の餡が、ほっこりあたたかくて、ちょうどあんこ餅を焼いたときの懐かしい味。

お茶は三煎まで楽しんだあと、この席だけのオリジナルブレンドを作ります。

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すなわち、チャフーのなかにそれぞれがお好みのものを付け足していきます。


生姜(一番人気)、オレンジ、リンゴ、クローブ、粒胡椒、角砂糖、バラのつぼみ、シナモン、八角(これは不人気で入れず)。


とてもさわやかでフルーティーで、生姜のおかげで体が温まりそうな佳いお茶になりました。


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なんだか夢のようなひとときでした。
殺伐とした日常を忘れて、ふわふわと仙人のように遊ばせていただきました。

菜花茶菓器事、チームのみなさま、御連客様、ありがとうござました。

2012年11月24日 (土)

曼殊院門跡の紅葉

洛東も北の方、一乗寺なる曼殊院
格式高い門跡寺院であります。

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寺の中には重要文化財や国宝・黄不動、古今和歌集曼殊院本、などお宝がたくさんあるのですが今回はそれらはすべてすっとばして、ひたすら紅葉をめでることにいたしましょう。


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くねくねと、白川通りからすごく細い道をまがりくねってたどりつく参道も紅葉が美しいトンネルに。

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紅葉シーズン以外はひっそりとしたお寺ですが、さすがにこの季節はたくさんの方であふれております。


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寺院のモノトーンの建物に対照的な彩り。


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玄関から大書院へ通じる渡り廊下より。
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龍田の川のごとき小路。

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大書院前の庭園。

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こんなかわいい二畳(一畳台目?)の茶室が。
しかも洞庫付き!


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この奥には予約すれば拝見できる八窓軒茶室が。
江戸時代建築の重要文化財。


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枯山水と紅葉のいろどり。

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有名な梟の手水鉢。
梟と言うより、、、、まのぬけた烏にみえるがcoldsweats01

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美しいですが、日ごろのお手入れもさぞや大変でしょう。

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仰ぎ見る東山も紅葉がすすんでいるのがわかります。

春は「山笑ふ」。

秋は 「山粧ふ」。


さてさて、曼殊院まででばったのは、実はこちらに用事があったから。


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北白川の和菓子屋さん、山もとさん。
(本店は馬町)

こちらの上生はとてもおいしいので、今度のお茶事に使うお菓子の注文に。
オリジナルをお願いすることができるんです。
これこれこういうイメージで、とお願いして、さあ、当日どんなお菓子ができるかお楽しみ。


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山もとさんのある北白川あたりの疏水べり。
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桜がなんとかまだ散りきらずにがんばっています。
こういう日常の中で楽しめる紅葉もよいですね。


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白川通りは車で走るのがとても気持ちのよい紅葉のトンネルです。

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歩きながらほおばる、山もとさんの銀杏餅もFantastic!!

(11月19日の宗旦忌に裏千家では、宗旦が植えた裏千家のシンボル宗旦銀杏にちなみ銀杏餅がでます。)

2012年11月23日 (金)

御土居の紅葉と茶室・梅交軒

北野天満宮の境内西側、梅林の奥には、秀吉が洛中洛外の境界として築いた御土居の一部が残っており史跡となっています。

ここがもみじ苑として、また意外と穴場の紅葉の名所。

以前からここには梅交軒という茶室があったのですが、その由緒や、いつごろからここにあったのか全くわからないそうです。
天満宮の古文書をしらべてもわからないくらい古いらしい。

それが今年、有職菓子御調達所・老松さんの肝いりで使える茶室に再建なりました。

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こちらでは薄茶ではなく、濃茶がいただけるのです。
(明日までです!おいそぎを!)

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紅葉を楽しみながら、まずはこちらでお茶をいただきましょう。

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梅交軒からみた見事な紅葉。

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建具の額縁付で。

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貴人口からの眺め。

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残念ながら、お点前は見られませんが、お道具は拝見できます。

この風炉先は天満宮の古材でできたもの。
お軸は牛に乗った天神さんの画賛。扶桑(=日本)の文字の祖、、云々(仮名文字のことね、たぶん)
茶杓は妙喜庵袖摺り松からできためずらしい松の茶杓、銘も「老松」。


桂窯・檜垣青子さんのお茶碗で濃茶をいただく。


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そうそう、お菓子はもちろん老松さん。

銘を「手向山」。

   このたびは幣もとりあえず手向山 もみじの錦神のまにまに

これは天神さん(菅公)のお歌でしたね。


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点前座から見える正面のまだ青いもみじが一番最後に紅葉するのだとか。


さて、お茶もおいしくいただいたし、紅葉を愛でに御土居周辺をそぞろ歩きいたすことに。


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おお〜coldsweats02


底を流れるのは紙屋川。
かつては紙を漉いていた川だったとか。


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真っ赤ではなく、この微妙な色がなんとも美しい。


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これがその御土居本体。

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もう、説明なしでいいですね。


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青紅葉襲。


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爪紅。

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青竹の結界には結び目ひとつひとつに照葉がくくりつけられているにくい演出。

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ちなみに早春の頃、花を楽しませてくれた梅林はもうすでに葉を落としたあとでした。

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天満宮の境内にも見事な銀杏が。


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少し足をのばしたところの千本釈迦堂のあの阿亀桜!
春は花の瀧でしたが、今はこんな紅葉の瀧がなだれうっていましたよ。


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      龍田川もみぢみだれて流るめり
              わたらば錦なかや絶えなむ
  (詠み人知らず)

2012年11月18日 (日)

錦繍・京洛の夜を徘徊す

錦繍の頃、京洛はあちこちの庭園でライトアップ。

昼間忙しいこの身にはなんとありがたい。

仕事を終えたあと、家に帰って猫の世話もそこそこに夜の京洛へくりだそう。

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家からチャリで5分の南禅寺・天授庵。
紅葉の名所。

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応仁の乱(京都人がいうところの先の大戦coldsweats01)で失われた天授庵を再建寄進したのは細川幽斎。
よって、この細川の九曜星紋も納得。

(近くには細川別邸もあるし)

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書院より。

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人の姿はあっても、ここではみんな言葉を失うのか、静かです。
秋の夜の空気の底。または海の底のような。
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書院にかざられた花。
このツクバネのような、小柿のような実は何の実だろ?
(nageire様より、つくばね柿 または 老鴉(ろうあ)柿とお知らせいただきました)

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本堂の前の庭へまわる。


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おお!
お見事!


南禅寺の西門から暗い道にチャリを走らせれば、、、


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ごぞんじ永観堂・禅林寺。

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市中のかなり離れた場所からでも眺められる多宝塔を真下からみあげる。

ここはさすがに人が多く、(ウルサイ)修学旅行生もいて、ちょっと落ち着かない。
時間選択を間違えたか。(閉門間際がよろしい)

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それでも紅葉は美しいのだ。

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爪紅(つまぐれ)。

たおやかな白い指の先の紅いろを連想させる。
なまめかしい。


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紅葉のトンネルをとおりぬけ、阿弥陀堂へ。

「永観、遅し」


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(多分)シダレモミジ。

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モミジだけでなく、苔庭にふりしく銀杏も美しいのだ。

  

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*  *  *  intermission *  *  *


さて、きょうもきょうとて雨をおして夜くり出せば、雨もあがって空には三日の月。

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町家の格子からもれるあたたかい灯り。

これがたまらなく好き。

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西陣・浄福寺通り大黒町、石畳の町。(昼間の景色はこちらからどうぞ)

おりしも雨に濡れた石畳は夜に美しさを増す。


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あちらも、、、

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こちらも。


実はこれは大黒町と上七軒を舞台に静かにおこなわれるイベント都ライト
同志社、造形芸術大の学生が地域の協力を得ておこなってる「町家から漏れる暮らしの灯り」。

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なにか催しがあるわけではなく、ただ静かに町家から漏れる灯りを楽しむ。
その家の中の普段の暮らしに思いをはせる。

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道の境界に受付があって、こんな提灯を貸してくれる。
またこれが螢の光より淡い光で、なんてそぞろ歩きに似つかわしい。

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格子の向こうに晴れ着。

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暗い道を歩くとき、よそのおうちの窓の明かりがどんなに心をあたためるかということを、思い出した。

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それでも西陣界隈の町家は住人がいないので、真っ暗で明かり一つ見えない家が多く見受けられる。
残念なことだが、数年以内には更地になるところも多いだろう。

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浄福寺通りの北の端から、GPSだけを頼りに入り組んだ路地をぬけて上七軒へ。

こんなことでもなければ、通ることなどないだろう細い暗い道を行くのは少しスリリングだが、わくわくもする。


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北野天満宮。


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上七軒を南下してバス停へ。

夜の徘徊、きょうはこれにて終了。

2012年11月13日 (火)

真如堂・秋 2012

なかなか紅葉だけを見にでかける時間的余裕がありません。

でも日々の忙しい暮らしの中でも、ちらっとでも紅葉を愛でたい。

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これは市立美術館の裏のモミジバフウの紅葉。

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ツィターの音が聞こえてきませんか?
(第三の男、、、なんちゃって)


急ぎ足で通り過ぎないといけないのが残念。


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黒谷さん(金戒光明寺)から真如堂へぬけましょう。


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文殊塔をめざしてこの階段をのぼります。


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途中で左折していつもの「墓場コース」。

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ここに眠る人たちはこんな紅葉を毎年楽しんでおられるでしょうか。

ほんに京都の紅葉は特別だといつも思います。
京都を離れていた間、その思いはさらに強くなりました。
湿度と寒暖差の大きさで説明はつくのですが、それだけではないような、なにかspiritualなものもあるような気がして。
(自分は科学者のはしくれだとは思っていますが)

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会津藩墓地で手をあわせて、(来年の大河ドラマの主人公、八重さんは会津出身なので、ここもまた賑わうかな?)

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真如堂へ。

正門からはいるより、このコースが一番感動する、、と私は思うのですが。


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雨の降る肌寒い日なので、観光客の姿もまばら。
こういうときを狙って来ることができるのがジモティの強み。smile

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まだ青い葉もあれば、真っ赤に色づいている葉も。
お堂からは間断なく鉦の音が聞こえてきます。

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うわ〜!
きれい!

まるで極楽浄土の散華のよう。


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猫広場(よく野良ちゃんが接客している)も今日は猫の姿がありません。
どこかあたたかいねぐらですごしていることを、こんな雨の寒い日には願わずにはいられません。


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おりしも真如堂はお十夜法要期間。
「この世で10日10夜善いことをすれば、仏国土で千年善いことをしたことに勝る」という『無量寿経』 からきた法要のようです。


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この期間、こんな白い紐が本堂につながっています。
これは「縁の綱」といって、本堂の阿弥陀如来様の右手とつながっており、これを握ることにより阿弥陀様に直接触れているのと同じ功徳があるとか。

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はい、早速握っておきました。

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本堂からの紅葉もみごと。


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茶所では、お蕎麦の河道屋さんが期間限定で店開き。
この寒さではあたたかいお蕎麦はさぞあったまるだろうなと後ろ髪引かれつつ、、、

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お見事なコントラスト。

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表門手前、向井去来が檀家であった覚円院へ続く道。


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逆行して表門から帰ります。

足早に通り抜けただけですが、来た価値はありました。

美しい季節です。
take my breath away です。


<おまけ>

御苑にも散華。


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2012年11月 1日 (木)

清水茶碗坂〜五条通り界隈

真正面に清水寺の塔。
ここは京都観光の王道、清水坂。

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修学旅行生やら団体さんやら、たくさんの人でにぎわってます。

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でも清水さんではなくて、訪ねたのはこちら。

クラフトショップ朝日陶庵さん。

清水さんのちょっと手前の主に焼き物のお店。

(ちなみにこの近く、清水三年坂美術館はお二人の方にそれぞれ別にお勧めいただだいたのですが、残念ながら休館日にて、、、、bearing

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作家物から普段使い〜お土産物まで、焼き物を扱っているお店なので、あれこれ手に取りながら楽しめます。


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この日は付設のギャラリー、アートサロンくらにて開かれている、若い作家さんの個展へ。

以前、文博のアートマーケットでゲットしたこの作家さん(黒川正樹さん)の金属釉の背高片口が、とてもよかったので覗きに来ました。
さまざまなタイプの釉薬を使いこなしておられますが、一見金属のようにみえる黒金釉シリーズがいいですね。

ちょっとやつれた唐金のように見えて、手に取るとおもいがけず軽いというギャップがおもしろいし。
というわけで、茶室の花入に使える金属釉の花入(とっくりか?)を購入しました。


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清水さんはスルーして(もうウン十年も中に入っていない)、茶碗坂から東大路まで下ってゆきます。


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ここらは小高く洛中が望めます。

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茶碗坂から振り返ってみる清水さんの三重の塔。


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茶碗坂はお休みのお店も多かったですが、ぶらぶらと魅力的な器をガラス越しにながめるのも楽しい。


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清閑寺窯の祥平さん。
色絵がきれいな京焼茶碗で有名。
ひとつほしいなと思えど、ちとお高いのと、色絵は場面を選ぶから使うのはむつかしいし、うちの茶室にはちょっとマッチしないかもなあ。

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坂を下りきって東大路に面したところにある古伊万里のお店、青華堂さん。

ところせましと積み重なる器のあいだを、こわさぬよう気を使いながら拝見。

ぱっと見にいいな!と思ったのは赤玉瓔珞のおおぶりな蕎麦猪口。

これ煙草盆の火入れにしよう。
と言ったら「火入れなんかにつかったらもったいない!」と言いながらも、煙草盆をおまけにつけてくれた青華堂さん、ありがとう。happy01

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東大路から五条通へ。


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ここらは夏の陶器祭の時にいつもきているはずなんですが、露店がないとなかなか良い風情の町家が続くことに気づく。


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ここは人間国宝、故・清水卯一さんのお宅なのね。


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こんなろうじもあったのか。

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実はこの奥、浅見与し三さんの工房。
彼の茶碗は私も持っているし、心茶会の道具の中にもあったので、懐かしいお名前。


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真清水蔵六邸跡。これは初代かな。
蔵六さんも高麗系の茶碗が得意。


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川端通り手前には半兵衛麩さん。

ここの茶房では予約すると、麩料理の得意な京都ならではの麩をふんだんに使ったむしやしないがいただけるそうです。
いつかいただかなくては。

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隣接する建物の2Fではお辨當箱博物館(大名達が使っていたような蒔絵の弁当箱ですよ。アルマイトぢゃありませんよ)もあるんです。(無料)


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めったに歩いて渡ることのない五条大橋からは京都タワーが見えるんですねえ。
気づかなかった。


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鴨川を渡り、西岸にあるカフェefishさん。

なかなかスタイリッシュなカフェ(+雑貨)なんですが、残念ながらお目当ての鴨川ビューの席はとれませんでした。
鴨川を漠然と眺めるのではなく、大きな開放的なガラス窓に切り取られて見る鴨川がとてもすてきなんです。

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遠景ですが、その雰囲気が少しは伝わるかしら?

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お一人様でもゆっくりくつろげる雰囲気です。

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日替わりの実だくさんスープをいただく。


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このあたりの鴨川はまた雰囲気がちがいます。

南下しておもしろそうな建物がある、、、、と思ったら、そこはかの有名な五条楽園!coldsweats02

はからずも足を踏み入れてしまったようです。
その筋っぽいお兄さんも歩いていたので、写真も撮らすそそくさと退散いたしました。dash


(五条楽園お散歩ルポをぽん様がお書きなのでリンクしとくわね。→

2012年10月27日 (土)

秋一日 佳日哉

東山がことのほか美しいこの一日。

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まずはお庭の手入れ。

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紅葉の影も、こんなところに届くようになりました。
日ざしが淡い。

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昨年は一つしか実をつけなかった薮柑子が今年はたくさん赤い実をつけて豊作。
うれしい。

さて、おでかけでおとずれたのはこちら。

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北村美術館の四君子苑、特別公開。

春と秋の数日のみこっそり(?)公開されています。
前回は枝垂れ桜の美しい春でしたが、今回は秋たけなわの四君子苑です。

P1010118(中は撮影できませんので、美術館のエントランスから)

北村謹次郎の邸宅で、竹中大工道具館の数寄屋大工展にも名前の出ていた名匠・北村捨次郎の手になる数寄屋棟と、吉田五十八の新座敷棟。

お目当てはもちろん数寄屋棟の二畳台目の茶室・珍散蓮。

いつもは中へはいれないのに、着物のおばさまの団体が中へ入って木下館長の説明をきいてはったので、自分もなにげにまぎれこむcoldsweats01

初めて洞庫の奥の水屋が格子越しに見えたし、お客さんが多いとき、襖を移動して少し広くできる、ということも初めて知った!(おばさまの団体様、ありがとう)


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美術館では、展示が「追憶の茶事」というテーマなので、だれかをしのんで?と思っていましたが、鎌倉の古刹、円覚寺の開山となった無学祖元禅師の墨蹟を中心に蒙古襲来のころをしのぼう、ということらしい。

ここの展示は茶事のながれにそった道具組がみられるので好きなのです。
懐石の道具がすごかったなあ。
向付ものんこうだったり、煮物椀は宗哲、焼き物鉢なんか重文だもん。coldsweats02

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美術館のあとはセットでおとずれる李青
さんでランチ。

つい先週、高麗美術館主催の李朝青磁・白磁の旅をしていたものだから、よけいにここへは来たかったんです。
(オーナーは高麗美術館創始者・鄭詔文さんの娘さん)


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李朝家具、白磁の壺、、にかこまれカヤグム(朝鮮の琴)のBGM、、、、ええなあ、この時間と空間。

朝鮮芸術、工芸の文庫も充実。

あ!
あれは!

木製の小さな人形は、韓国・利川でコレクションを見た、木俑ではないか!
ここでまた会えるとは。

木俑は、かつて韓国ではほとんどが土葬のため、棺をかついで運ぶのですが、その時棺の上にさしこんで飾る人形なんです。
最近はほとんど土葬をみないため、だんだん数少なくなってきているとか。


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お花は野の花を摘んで鄭さんがいけたもの。
さりげなく美しい。

たまたま同席した鄭さんの神戸の古いおともだちと、なぜか祇園祭の話題でもりあがる。
この55年間、いちどたりとも欠けずに毎年山鉾巡行を見ておられるとか。

なにより55年の間、事故もなく健やかで続けられたことを言祝ぎたい。
あやかりたいものです。

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ここで盛り上がりすぎて灰型教室に遅刻。
ごめんなさい。


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なので灰型の写真、忘れてとれず。(庭の写真をかわりにおいておきます)
今回も向山に挑戦。

この日は調子があがらず、いまいち、いまに(?)くらいのでき。

野暮用のあとは、この日スタートした岡崎ときあかりへ。
P1040497これは近代美術館。市立美術館とともに期間中(明日まで)は8時まで開いています。


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昨年も楽しみました。


新しく復刻完成した東京駅のオープニングですっかり有名になったプロジェクション・マッピング、実は昨年初めて見たんです。ちょっと感動しました。

幻想的なBGMとともに、少し寒い中、恋人同士が手をつないだり、家族が肩寄せ合ったりして、あ、もちろんおひとりさまでも、シュールな映像を楽しめます。

昨年も背景になった市立美術館だけでなく、今年は図書館も参戦。
クラシックな建物にとてもあうのですね、この手法。

それでは静止画像ですけれどcoldsweats01、幻想的な景色をお楽しみ下さい。


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図書館側に移動して、、、、
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図書館もお花だらけ。

見上げると、十三夜に一日足りない月が平安神宮の大鳥居の上に。

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佳き一日哉。

2012年10月22日 (月)

神無月雑記2012

<その1> 着物の染め替えと髪飾り


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これは私が学生時代から着ている色無地・一つ紋です。

学生の頃は淡いクリーム色でした。
嫁にいくにあたって母がこのカレー色金茶色に染め替えてくれました。

なにかにつけ便利な色無地ですが、なんだかね〜、この色顔写りが悪いというか、顔色が悪く見えて老けるんですよね。(まあ、確かに老けては来たが)

で、2度目の染め変えをお願いしました。

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明るい臙脂色にしました。

生地がよかったのか(おかあちゃん、ありがと)2回染め替えてもつやが失われていません。


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太陽光でみるとこんな感じで、やっぱりこの方が顔写りよいし、ちょっと若く見えるしcoldsweats01正解でした。

まだまだ活躍してくれそうです。
そう思えば着物ってほんとうに経済的。


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四条祗園近くの和髪飾りのお店、金竹堂で欲しかった柘植の髪飾りを買って、、、


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こんな感じでお茶会へ行きましたとさ。


<その2> 灰型・向山


10月はお茶では名残の月。
風炉もそろそろおしまいです。

この季節独特の中置(風炉を畳の中央において、水指が勝手付に移動)用に向山を作る。

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おお!
美しい向山!

、、、、、ってこれは師匠のです。

私のはこちら。

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なんだかなあ、、、coldsweats01

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家の風炉はとうとう片付けました。
いよいよ炉の季節ですね。

<その3> ソウル旅行・補遺

キンキラキンの華やかな建物が立ち並ぶ宏大な昌徳宮(李朝の離宮)の一部に、こんなひっそりした渋い建物群があります。

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楽善斎とよばれる建物で、王亡き後の未亡人になった王妃や王の側室が住んだ場所。


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この渋さが日本人にはしっくりきます。

日本の梨本宮家長女であり、李朝最後の王妃となった李方子(まさこ)はここで暮らして、1989年、ここで亡くなられたのだそうです。
(以前来たときに説明は聞いているはずですが、さっぱり記憶にない。というかそういう説明なかったのかも。パンフレットにも書かれていないし)

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日韓併合による確信的政略結婚でありながら、ご夫婦のお互いへの愛情は深かったそうです。

敗戦によって李垠・方子夫妻は王族ではなくなり、一在日韓国人となり日本で細々と暮らされ、希望した韓国帰国も当時の大統領李承晩により拒否されました。

1963年夫妻はようやく帰国を果たされましたが、7年後御夫君と死別され、韓国に帰化し、ここ楽善斎で暮らしたそうな。

以後亡くなられるまで、韓国の障害児教育にとりくんだり、日韓関係改善のために尽力されました。

かつての宮家の中にこんな背筋をのばして、激動の歴史の中、自分の分を見事に生き抜いた方がおられたとは。
ここはそんな方が暮らした場所だったのだなあ。


<その4> 三条京阪で、「重陽に寄せるお茶ノ時間」


10月23日は旧暦で9月9日、重陽の節句です。
新暦だと菊がまだそれほどきれいに咲かないけれど、今は菊の盛りですね。


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三条京阪にあるレストラン街・KYOUENの真ん中に突然お茶室が出現。


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好日居さんが2日間だけ出張茶会をされました。
(京阪主催で無料だったんですよ〜)

気分は「賣茶翁」だそうです。


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菊のしつらい。
どんなスペースでも茶室になるこの不思議。
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このグラスの中の日果さんのお菓子。

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取り出してみると、、、おお、小菊だ!

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あいたグラスを差し出して、抹茶をそそいでもらう。
菊花をちらした菊茶!


寿命がのびそうですね。

2012年10月11日 (木)

秋草花の庭・詩仙堂〜金福寺

学生時代に一度行ったきりの、一乗寺なる詩仙堂へ。

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なぜか?
先日から煎茶にちょっとかぶれていて、煎茶つながりで、江戸初期の文人茶人、石川丈山を思い出したの。

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詩仙堂はその丈山の終の棲家、隠棲所。

文人らしい簡素な門がまえ。

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紅葉には早く、静かな境内。

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禅寺の坐禅堂によくかかっている板木。
時間を知らせたり行事を告げる物。

「生死事大」


「光陰可惜 無常迅速時人不待」と続きます。
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この座敷からの眺めがよいですね。
とても市中とは思えない。


さて、石川丈山の人となり、詩仙堂の由来については成書にゆだねることにして、ここでは静かに秋の庭を楽しもう。

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赤の水引草。

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詩仙堂名物、鹿威し。

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ちょうどこの白い花が盛りで、たくさん咲いている。


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試験管を洗う細めのブラシみたいでかわいい。
しらべてみたら「オオバショウマ」(大葉升麻)。


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紫陽花のドライフラワーかと思ったが、どうやら秋咲きのアジサイの仲間らしい。


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籬の菊。

採菊東籬下 悠然見南山 (陶淵明)

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酔芙蓉の大きな木。
飲むほどに赤くなるよっぱらい、時間が経つほどに紅に色づく花びら。

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秋の七草、その名もゆかし、藤袴。

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庭にある茶室、残月軒。


かすかに見える残月の襖絵。
薄野から出て薄の原に沈む、武蔵野の月か。


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秋の空を背に、大株の尾花。

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池には魚影。


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人影はなく。

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庭の白砂は朝、きれいに掃き清められていたらしい。
踏んでよいものかとしばし悩む。

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青柿はまだ色づく前。

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ほんのり色づくはクチナシの実。

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お!
見事な虎石!

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庭を一巡りしてふと見上げると、詩仙堂のシンボル、嘯月楼 。

興が乗れば、即興で漢詩を作り、ここで月に嘯く、高歌放吟す。


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あ〜、そこの君、君。

庭を眺めてなにか一句できたかね?
漢詩はさすがに無理だろう。

私も五七五や五七五七七をひねってみたが、駄句ばかり。

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秋の庭を堪能して詩仙堂をあとにする。
隣接する一軒だけあるお土産物屋さんも、良い感じにひなびている。(左京区なのに。左京区だから?)

そのまま学生時代にたどった道を踏襲して、近くの金福寺へ。

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ややこしい道だから、うまくたどり着ければおなぐさみ。


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この寺の住職と親しかった芭蕉はよくここを訪れたそうで、彼の使っていた庵を「芭蕉庵」と名付ける。

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小高いところにある芭蕉庵からは洛中がのぞめる。


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芭蕉をしたった与謝蕪村の墓もここにあるほど、芭蕉ゆかりの寺なのだけれど、私的には村山たか女の寺。

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NHK大河ドラマの第一作、「花の生涯」で村山たかを演じたのは最近亡くなられた淡島千景さん。

え?しぇるさんそんな歳なん?
と思われた方もcoldsweats01(まあ、ええ歳ですが、なにか)

いえいえ、まだまだ幼少のみぎりで、話の内容はまったく記憶にありません。
誰が主人公だったのかさえ、当時はわからなかった。

でも最終回、捕縛されて三日間、三条河原で晒し者にされたときの淡島さんの姿が幼心にインパクトがあって、記憶に残っている。

晒し者といえば、だれかは石を投げたりののしったりするもの。
ところが、たか女のあまりの美しさ、誇り高さに、みとれるばかりで、だれも悪さをしなかったとか。

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後に大学生になって、舟橋聖一の原作を読んで、あれがどういう場面だったのか、やっと理解した次第。

井伊直弼、その懐刀の長野 主膳に愛され、隠密として活躍し、捕えられたのちこの寺で尼として生涯を終えた村山たか。

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たか女が寄進した弁天堂。
弁天様は彼女をほうふつとさせる美しさでありました。

高麗美術館〜上賀茂神社〜霜月さん

高麗美術館は北山通りよりもさらに北。

こぢんまりとした私設美術館ですが、お気に入りでよくふらっと行きます。

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11月までの展示は「朝鮮王朝の意匠と装身具」。

真剣に見たことはないのですが(あ、「ファン・ジニ」はしっかり見たかcoldsweats01)韓国時代劇TVの衣裳の世界かな。

平安時代の十二単の韓国版のような衣裳とか、いちおう女子なので、とても興味があります。
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それにキセルのような形の長くて大きな簪(ピニョというらしい)を一本さしているのもTVで見て、あれはどうやって髪をまとめているのだろう、、、と思っていましたが、そういう簪も展示されています。

大きさ、材質、色は、身分、年齢、季節によって細かく使い分けがされていたよう。
貴族に当たる両班(ヤンバン)の妻は翡翠、金、玉など。庶民の妻は角、木など。

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女子の帯飾りにあたるのがノリゲ。
これもきれいです。


不老長寿などの幸福の願いがこめられていたそうで、房は1本〜3本のものがあります。

さらに香袋や護身用の銀粧刀、針入れ、墨壺、小筆などの飾りや、伝統組紐メドゥブなどで飾り付け。

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あ、そういえばうちにもあったわ。
李朝家具を買ったときにおまけでくれたもの。


ちなみに蝶は韓国では吉祥紋とされるようで、ノリゲのみでなく、簪、衣裳、家具などにもよく登場します。


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さて、ここから御薗橋まではすぐ、御薗橋をわたればもう上賀茂神社です。


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上賀茂神社は駐車場が広くて安いので、行きやすいというか、結構来てますね。

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でも私が来るときはたいてい神馬くん、お留守。

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境内を流れる御手洗川のほとりで、流水の音を聞きながらほっとなごむのもいいですよ。
水の側っていいですよね。

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同じことを考えている人は多いので、三々五々みなさん川辺にすわって写生をされたり、、、、

手作り市の時にはこのあたりまでびっしりお店が並ぶんです。


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川べりにさく草花をみるのも楽しみのひとつですが、この日はこんなものを発見。


どうみてもブナシメジ。
食せるかな?


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このあたりは五山送りの一つ、船形山が近い。

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ここまできたら、霜月さんにもいかねば。


季節の干琥珀がとっても上品で美味しいお店です。


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今の季節は紫蘇琥珀と、秋やまじ。
秋やまじは柿の干琥珀。柚子の香りもちょっぴり。

美味しすぎて写真に撮るまもなく完食したのはこちらの栗餅でした。

餡の分量、甘みがとても上品で、いままで食していた栗餅はなんだったのか?と思うほど。

これで150円なんて、なんてスバラシイんだ!

2012年10月 7日 (日)

大山崎秋茶会〜「半輪秋」

  峨眉山月半輪の秋
  影は平羌の江水に入りて流る
  夜清溪を發して三峽に向ふ
  君を思へども見えず渝州に下る
 
  (李白「峨眉山月歌」)


今回の秋の大山崎山荘の中国茶会のテーマは「半輪秋」。

半輪すなわち上弦の半月。

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昨年春の春在来の茶会は青楓を楽しみましたが、今回、紅葉にはまだ早いもののその気配は感じます。

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加賀正太郎の夢のあと、「大山崎山荘」(登録有形文化財)。

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今回会費を払うと、こんなピンバッジがhappy01参加者の目印。

まずは山荘の2階のテラスで、、、


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木津川、保津川、桂川の三川合流のパノラマを楽しむ。


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おや、庭園に陰陽の大きなオブジェが??


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と思ったら、これは大きなテーブルでした。

たしかに「陰陽太極」紋は半月の組み合わせに見えますね。
庭園をめぐって3席あるので、そこで持参した茶杯にいれてもらって、この陰陽テーブルでいただくもよし、立ち飲みもよし。

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こちらは「半輪・黒」の席。
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陰陽の陰=黒茶、つまり普洱茶(プーアル茶)。(普通固形の団茶の形で売られている。茶馬古道の時代からの伝統)

しかも熟茶(コウジカビで発酵)と生茶(経年により熟成)をそれぞれいただく。
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生茶は1980年のビンテージ物。
熟茶のあとでいただくと、まろやかでさわやか。
はっきり、ちがう。

ちなみに雲南省で普洱茶といえば生茶をさすとか。
私たちは熟茶の方をプーアルと思っていたけれど、もっと奥が深かったんですね。

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白茶に行く前に、桂花湯でお口をリフレッシュ。


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今まさに盛りをむかえようとしている金木犀の花、それを乾燥させた物。

金木犀のあの香りはほとんどしないのですが、お湯をいただくと、なぜか口中さわやか。

この桂花、黒茶や白茶に投じるとまた味がかわるのです。
こちらも試させていただきました。

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こちらの席のお菓子は陰陽クッキー。

あの宮川町の蒼穹さんのでした。


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こちらは陰陽の陽=白茶席。

白茶は日光を遮断して作られた普洱茶生茶の特殊な物。


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ちなみに玉露や碾茶はまだ茶樹の状態で遮光しますが、白茶は摘み取った茶葉の段階で天日干しでなく、夜干し、影干しをして製茶するもの。

いただいたのは「月光美人」と「白毫銀針」。

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いずれも黒茶よりさらに洗練され上品な印象。


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この茶杓置、いいでしょlovely
中国で見つけたんですって。

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こちらの席のお菓子は紙ナプキンも陰陽。
お菓子も陰陽。

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庭園席をあとにして、整理券をゲットしておいた茶室トチノキ亭の「新秋新茶席」。

ここをつくった加賀という人はお茶も愛していたので、邸内にいくつかの茶室を作っているのですが、いずれも立礼席、というのがおもしろいです。

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トチノキ亭はこんなふうに、あたかも樹上茶室の趣。

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こちらのお茶席はなんと、好日居さんが!
(いつもこちらの中国茶会ではお手伝いにこられます)

(悪目立ちする、デカイ茶杯=私のcoldsweats01


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今年とれたばかりの安渓鉄観音茶。

くるくると丸まった茶葉はよい香りがします。

これをお茶にしていただくと、さらにすばらしい芳香がたつのです。

飲んだ後の茶杯に残る香りも忘れずに聞く。


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この席のお花は菊花。
花器は竹の根っこでつくった「稲塚」。

お菓子は、、、

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波照間産の黒糖なんですが、それぞれがたたき割っていただくという趣向。

これがけっこうむつかしくて、力任せにやってもだめなんです。
かえって小さい子のほうが上手に割ったりして。

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トチノキ亭の蹲居。

この柄杓、最高lovely


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最後は小高いところにある茶室、彩月庵へ。


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外構はどうみても数寄をつくした小間?という感じなのに、こちらも立礼用の茶席。


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茶室の下を流水が流れ、青楓、紅葉を見下ろせる、というなんとも風流な席です。
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こちらでいただくのは、とっても貴重であまり市場にでまわらない「蜒香紅茶(いえんしゃんこうちゃ)」。


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蜒はウンカのことで、この虫がついた茶葉は反応してマスカットのような芳香をだし、それがかの有名な「東方美人茶」なのですが、それでつくった紅茶、ということでなお、貴重。

香りは東方美人、味は紅茶という不思議なお茶になっていました。
それにしてもたまらなく美味しい。

これは日本では手に入らないものか?


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こちらのお菓子は北京の伝統菓子、蜜三刀。

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裏に刃物で三筋ついていることから。


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こちらの花器は半輪ではなく、満月。
秋の花がたくさん。

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それにしてもすてきな茶室。

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秋の半日、茶杯をもってあちこちそぞろにお茶をたずねて。
佳き一日哉。

2012年9月30日 (日)

妙心寺・退蔵院〜仲秋の名月を愛でる観月茶会

えらい仲秋の名月になってしまいました。


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2日前は十三夜の月が「秋月揚明輝(陶淵明)」の様子でしたのにね。

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昨日は残念なことに月こそみえない小雨模様でしたが、台風が来る前でしたので、なんとかいってきました。

妙心寺の塔頭退蔵院の「仲秋の名月を愛でる観月茶会」。
まあ、観月、、、は当然ながら無理でしたけれどね。

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退蔵院は1404年開山、方丈は桃山時代の建物(重文)という歴史のある塔頭です。
年間を通じていろんな催しをされていて、この日は遠方からお越しの方も多いようで。

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その方丈の枯山水(狩野元信・作)を背景に、この黄色い丸い菊がお月様のかわり。

お寺の副住職さんのお話しをきいてから、お茶席の順番がくるまで三々五々、方丈のあちこちで待ちます。


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退蔵院で一番有名なのはこの紙本墨画淡彩瓢鮎図(ひょうねんず:ちなみに鮎はアユでなく、中国ではこれがナマズという字)・国宝。

もちろんレプリカ。
(本物は京都国立博物館に寄託されています。)

室町時代、水墨画の先駆者といわれる相国寺の僧、如拙の作といわれ、「ひょうたんでナマズを押さえる」という禅の公案を描いたもの。

どうやって小さい瓢箪の中にぬるぬるするナマズを入れることができるだろうか?
もちろん、公案ですから、そのままの解答はありません。

画面上半には、大岳周崇の序と玉畹梵芳など30人の禅僧による画賛、すなわち禅僧によるそれぞれの答えが書かれています。

よめないんですけれど、珍答、奇答もあるそうです。


かつてここで参禅した宮本武蔵はこの瓢鮎図がとても心に残ったようで、自分の刀の鍔に瓢箪・鯰をデザインしたものが残っているとか。

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これは「袴腰の門」といわれる門ですが、写真では見えないですねcoldsweats01
本当は袴の後ろみたいに破風が直線的な台形をしているのですが。


それにしても、お寺の夜の風景、、、って好きだなあ。

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茶会は広間でおこなわれましたが、出てきたお菓子はこちらの名物(?)鯰まんじゅう。

懐紙にもナマズ!

結構なお点前にて、お茶を一服頂戴す。

足がしびれたらしく「自分の趣味にヒトをまきこむな!」と同伴した帰省中の息子に文句言われつつ。coldsweats01


さて、おしまいの後、「この広間のどこかに隠し茶室があるのですが、どこかわかりますか?」との半東さんの問い。

みたところどこにもそれらしき物は、、、、

と思っているとなんと床の間のすぐ横の壁がするすると開いて、なかになんと水屋と二畳台目の小間の茶室(「囲いの席」)がcoldsweats02

参禅を第一主義とする妙心寺では、茶の道が修行の妨げになると禁じた時代があったところ、茶の湯に執心のあまり、第六世千山和尚が密かに作ったのだそうです。

それだけ茶の湯はかつて魅力があったのですね。

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お茶をいただいたあとはお楽しみの懐石を。(会席か?)

おいしかったですよ。

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途中でなんと、琴と尺八の生演奏も。


琴もよいですね。

普段はオーボエふいたり西洋クラシックファンのダンナですが、リタイヤ後は三味線をやろうかと言っておるのです。
三味線は指を痛めそうだし、琴もいいかもcoldsweats01なんて言っておりました。


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昭和の名庭、余香苑の夜の風情を楽しみつつ会はおひらきになりました。

まあ、名月はほんとうに残念でしたけれど。

2012年9月22日 (土)

梨木神社・萩まつり〜チャリで御所西めぐり

よい天気にめぐまれた初秋の一日、チャリをとばして梨木神社へ。

こちら22日、23日の両日萩まつりがおこなわれています。


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なにしろ神社に行く道すがら、寺町通りにも萩がいっぱい植えられているのです。


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鳥居をくぐると両脇に萩がしだれかかっていますが、花はまだ少し早いようです。

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萩の枝につるされた短冊には、いろんな一が歌をしたためています。
授与所で短冊をもらって、だれでも書くことができるので、歌心のあるかたは是非。


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梨木神社にはなにげなく行っていましたが、実はすごく新しい神社だったんですね。

幕末のお公家さんで、維新の原動力の一端をになった三条実萬公、実美公父子が御祭神なので、明治の神社。
三条家の旧邸のあった梨木町にちなんで梨木神社と。
(へええ〜〜知らんかったcoldsweats02


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萩まつりの間、神殿の前では狂言や弓術などがおこなわれますが、私が行ったときには上方舞をされていました。

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神社のお茶室では、いくつかのお社中がお茶の教室をされています。
(かのランディ先生もね)


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萩まつりではそのお社中が交代で抹茶席を設けられ、今年はちょっとお世話になっている先生がお手伝いされる、というので参席させていただきました。

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こんなすてきな環境で、お茶のお稽古できるなんていいですね〜。
(しかもお茶はつねに染の井の名水だし)

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茶道の心得のあるものもないものも、萩の季節を愛でつつ、ごいっしょに一服のお茶を楽しむ。


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床の花は、わ〜い、山芍薬のはじけた実だ!
我が家のはまだはじけてませんが。

山芍薬はどうしても葉の水上げがむつかしいようです。

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本席の後は茶道学園の生徒さんによる副席もあって、こちらででた富山の不破福寿堂の鹿の子餅、おいしかったわdelicious

六角形のめずらしい風炉に灰型がこれまたお見事でした。
さすが!


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境内の名水、染の井。
残念ながら萩まつりの間は汲み取りできません。
お茶席で、いただいたから、ま、いいか。

せっかくここまできたので、先日鑑賞茶会に行ったにもかかわらず、時間がなくて見ることができなかった特別展示を見に、楽美術館へチャリをとばして。


御所東の清和門から、自転車にのりにくい砂利をふみつつ御所をつっきって蛤御門から出て、ひたすら西へ。

と、思うまもなく油小路の楽美術館へ。


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ほんとうに洛中のこの距離感がとってもいいわ。
チャリでたいていのところには行けるんですもの。


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今回は楽茶碗だけでなく、大西家歴代の釜、宗哲・一閑歴代の漆器が拝見できるのがうれしい。

とくに釜は大西初代の浄林、楽さんが一番好きだという二代浄清がならんで展示。

このころはまだ大西家は千家とあまりかかわりがなく、遠州流、石州流の釜を作っていたとのことで、確かに武家好みかも。
浄林はやっぱり鐶付きがおもしろい。
ストイックな感じではなく、多分な遊び心があるような気がします。


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入り口のお花も、かわっていました。
どなたがいれられるのか、館内の竹花入、籠花入、秋の草花のなげいれが見事でした。


さて、せっかくここまで来たのだし、チャリなんだし、ここからちょっと上へ登って武者小路通りへ。


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外から眺めるだけですが、官休庵
武者小路千家。
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若宗匠の宗屋さんは、インテリでたくさん本もだしてはって、ご活躍中。
(ご著書、おもしろいです。「茶―利休と今をつなぐ」「もしも利休があなたを招いたら」など)

こちらで中に入ってお茶をいただける催しもあるのですが、曜日があわず断念。

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武者小路千家の生け垣は枳殻(カラタチ)。


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なんとそのお隣は(千家十職の塗師)中村宗哲さんのお宅なんですよ。


さて、そのまま東へ向かい、烏丸一条虎屋菓寮でむしやしない(軽食)を。


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青大豆ごはん。
来月から小豆ご飯にかわります。
こちらも楽しみ。

2012年9月 8日 (土)

大原の里つれづれ白露のころ〜2012

西行のお友達だった寂然入道の「大原十首」より。

  
 あわれさは かうやと君も思ひ知れ 秋暮れ方の大原の里


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かつては遁世の地だった大原も、いまでは秋ともなれば民族の大移動かとおもうくらいの人出なので、京都バスだとたちっぱなしですごく時間がかかるのです。

でもその観光シーズンの前の今ぐらいだと、左京区からなら車で20分もあれば着くことが判明。

、、、、って、大原も左京区だった!!coldsweats01
(大原の皆様、ゴメンナサイ〜coldsweats02

まずは野村別れのところにあるこちらで、、、

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ここは紫蘇の葉を栽培するところから漬けるところからご家族でやってらっしゃる辻しば漬本舗さん。

ここの味付柴漬の大ファンなんです。
(大手の○○や××より全然おいしい。)
いつもは通販でとりよせていますが、今日はお店で買えましたっ!

野村別れを少し西に行ったところ、ここに里の駅・大原があります。

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大原の里を守るためには農業活性化が大事、と大原の農家仲間が立ち上げたクラブを核にして設立された農業法人、大原アグリビジネス21が経営。

その中のメインとなる旬菜市場では、その日大原の里の採れたての旬のお野菜を産地直送で買うことができます。


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旬菜市場の入り口。
さすが大原だなあ、、、、coldsweats02


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野菜には、どれも作った人の写真と名前が添えられ、なかにはきっと大原に移住して新しく農業をはじめたんだろうなあ、と思われるような若夫婦もいて、なんだかほほえましい。

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中にはこんな手作り品のコーナーも。
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大原だけに紫蘇の葉も大量に買えます、しかも驚くほどのお安いお値段で!


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大原のお母さんたちの手作りレストラン、花むらさきでは、やはりこれでしょう。
紫蘇ジュース!


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こちらでのお買い物。

万願寺とうがらし、ミニトマト(炒めたり煮込みに最適なタイプ)、紫蘇ゼリー、それに左の黄色いのはなんとオクラの花なんです。
オクラの花がこんなにでかいとは、、、また食用できるとはしらなんだ。(ゆがいたら、4分の1くらいになって、やっぱり粘るんだなあ)
あと、花むらさきのお弁当。(これお野菜が豊富でとても美味しかった!)


さて、こちらには茶花に使える切り花もあれば、山野草コーナーもあるんです。


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その山野草コーナーに出品してはる大原山草園へも足をのばしてみましょう。

車が離合できないような細い山道を進むと、、、

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おお!?

こんな山の中に侘び数寄の山居が?

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洛中のどこぞの寺、、、といわれてもわからないわね。
同じ敷地内の京都庭園研究所は和庭の設作庭をされているので、そのモデル庭園だったのですね。


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なのであちこちにこんなすごい石の蹲居があったり、


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実際お茶会ができる茶室があったり(中を拝見させてもらいましたが、スサ壁がすごかったわ。茶室回りも数寄づくし)


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渓流を眺められる広いスペースがあったり。

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あ、大原の里はもう紅葉がはじまっているようです。

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山野草コーナーではあれこれ物色したあとで、はじけるまえの実がついた山芍薬の鉢を買いました。
この実ははじけるとすごくインパクトあるのよ。
かれんな白い花からは想像もできないような、、、

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なんと、苔もケースで売ってる!
しかも1ケース1000円ちょっとだって!

這苔、砂苔にいたくひかれつつも、敷くなら春先の方がよい、というアドバイスを園長の辻さんにいただいたので、これはまた来年の課題。


ここまできたら、近くの寂光院へいってみましょう。
(20代のころ来たっきり、ウン十年ぶり)

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寂光院の前に秋海棠の群生を発見。


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自生なのか、どなたかが植えたのが増えたのか。
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秋海棠の花はいいですねえ。
ベゴニアと同じ科だけれど、葉っぱが全然ちがう。

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 露結ぶ庭の萩原霜枯れて籬の菊の枯々に移ろふ色を御覧じても御身の上とや思しけん (大原入)

「平家物語」の最後の舞台はこの大原寂光院。

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建礼門院のジェットコースターのような数奇な人生に思いをはせる。

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紅白のサルスベリに守られた本堂。
ほんとうにこぢんまりとしたお寺でまさに草庵ともいうべきか。


大河ドラマで今はまだ子供の建礼門院(徳子)だけれど、阿波内侍(信西入道の娘)はもうでてきていたかな?

主人公が平清盛なので、大原御幸まではやらないでしょうねえ。
後白河が若すぎるし。(白河法皇の伊東四朗再登板だとぴったりなんだが)

(脇道にそれますが、視聴率低い低いといわれながら、私の周りの人はほとんど楽しみに見ているので、なんで低いのかよくわからない。
入り組んだ階級闘争・人間模様はみていてとても面白いし、画面が汚いといった某知事もいたけれど、私は美術もすごいと思う。十二単のテーマカラーで人物像を象徴させているところなんか。マツケンは好きだし、、、でも山本耕史さんの悪左府が最高だったな。)


えらい脇道にそれましたcoldsweats01


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 庭の夏草茂り合ひ青柳糸を乱りつつ池の浮草波に漂ひ錦を曝すかと誤たる  (大原御幸)


恩讐を越えて後白河法皇と建礼門院が対面したという心字池。
それぞれの胸の内に去来するものはなんだったのでしょう。


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当時の面影をのこす寂光院本堂は平成12年、こころない人の放火によって(犯人不明のまま時効)全焼、ご本尊の地蔵菩薩も黒こげになってしまったのです。

現在は作られた当時をしのばせる彩色あざやかな復元された地蔵菩薩がおわします。


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帰り際、入り口の木戸に誇り高い女院の紋が。

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寂光院の手前には、今も大原の里に眠る建礼門院徳子の御陵。

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帰りの道すがら、みつる工芸さんの看板を発見!


みつる工芸さんは柿渋やベンガラ、草木染めの工房なんですが、なかでものれんが有名。

洛中の町家のお店や料亭、ああ、あそこのお店ののれんもみつる工芸さんだったか、と思うくらいあちこちに使われているんです。(冒頭の辻しばさんののれんもそうですよ)

実はあまねさんとこのエステイト信さんののれんがこちらのだったのを、ちらっと覚えていたので行ってみよう!ということに。


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こちらはご家族でやっておられるのですが、お住まいもこんな大原の農家の造りです。
大きなわんちゃんと黒猫ちゃんがいましたlovely

奥の棚に押し込んである布の山は主に麻布、これを手作業で染めて縫製し製品に。

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みつる工芸のみつるさん。

かつて室町や西陣界隈で呉服関係の卸しをされていたそうです。
多分繊維業界の表も裏もご存じでしょう。

「大量生産の時代はもう終わりました。」
のお言葉が印象にのこりました。

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家屋の裏手にある染め工房。
その大量生産の対極をいく手作業をほんのちょっと拝見させていただきました。


色味の違う柿渋や、藍(藍の花もみせてもらった!)、草木染料などが大小さまざまな入れ物に入ってところせましとならんでいました。


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柿渋で染めた麻の反物を干しているところ。
伸子(しんし)張りです。


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それぞれ柿渋、ベンガラ、藍につかったブラシ。
年季がはいっています。

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染色につかう水は大原の山の水。
水道水だとカルキとか抜かないといけないので具合悪く、そこへいくと山の水に恵まれている大原は植物染料染めにはよい場所なのですね。


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模様を描くためのシルクスクリーンも山と重なっていました。
工房の歴史ですね。

私は、家の座敷においてある裁ち板を使ったローテーブル用テーブルランナーをずっとずっと捜していました。
いろいろ試しては、なんか違う、と思っていたのです。
でも、やっとここで希望のものに出会うことができたようです。

こちらでサイズ、色、麻布の種類を指定して、誂えてもらうことにしたんです。
できあがりがとても楽しみ。

さて、大原を旬菜市場で買った野菜の袋をぶら下げつつ歩いて家に帰り着いたとき、かたく閉じていた山芍薬の実、ちょっと割れて中の鮮やかな赤をのぞかせているではありませんか!

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グロテスク、という人もいますが、私は好きなの。
全開するのが楽しみです。

2012年8月24日 (金)

茶道資料館から西陣の和菓子屋さんあたり

そろそろ会期も終了に近い裏千家茶道資料館の「京三条せともの屋町」へ。

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洛中洛外図屏風に、瀬戸物屋、茶碗屋が三条通あたりに軒を連ねている様子が描かれ、おそらくそのあたりほんとうに店が集まっていたのだろうと思われていました。
(「へうげもの」の瀬戸屋もこの屏風を参考にしたものと思われます)

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平成元年に中京区中之町で大量に出土された桃山陶器(主に志野、織部)は、まさにそれを裏付ける証明となったよし。

中之町といえばイノダコーヒー三条店のあるあたり。
当時京都に住んでいたはずなんですが、全然興味がなかったのよね、あのころ。
全く記憶にございません。


展示はあちこち欠けたり、焼け焦げたりした出土品がたくさん(一カ所にまとめでごちゃっと置かれていた)と、ちゃんと由緒正しく伝世してきた茶道具(こちらも主に志野、織部。あと信楽、高取、伊賀なども)。

欠けてさえいなければ、全き姿であれば、もしかしたら名物になっていたかもしれない(それはないかな、、、そうだったら捨てられへんよな)茶碗や茶入を見るのは少し痛々しい。

とはいえ、欠けたなりに、お、これいいやん、と思うような茶碗もあって、桃山時代の陶器のレベルは焼き物の歴史上、やはり最高というべきか。

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(呈茶席:鼓月の上生)

今回は茶道具と言っても向付とか懐石道具も多く、ヨダレをたらしながら見ていました。
(懐石道具はなにひとつ十分な物をもっていない!)

単行本「へうげもの」の新しい巻では織部のあの緑釉をだすのに苦労しているくだりがあって、それを思い出しながら織部の向付をみるのもまた一興。


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(呈茶席の木槿)

織部や志野ではありませんが、今回一番気に入ったのは、16〜17世紀の備前徳利、銘:会釈。

ほんとうに会釈したように、小振りの瓢形徳利の上半分がぴょこっとかしいでいるんです。
所持していたのがかの益田鈍翁、ユーモアを解する彼が、にまにましながらこれで手酌していた姿が目に見えるよう。


資料館の1階のエレベーターの扉を見て、あら〜heart01
今まで気づかなかったわ。


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こんなところにまで裏千家のツボツボが。


さて、ここまできたからには、例のおいしいものゴールデンロード=鞍馬口でお昼にしよう。

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お気に入りのスガマチ食堂はお休みなので、少し手前のお蕎麦のかね井さんへ。


ここでは席に着くまで待って、席についても待つ覚悟をしてくださいね。
ご家族だけでやっておられるので、少々お時間かかります。
お冷やが出てこん、注文とりにこん、と怒ってはだめです。
おいしいお蕎麦を食いっぱぐれます。
待つ価値のあるお蕎麦です。


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この日は待っている間に夕立・雷雨がcoldsweats02

晴れていますがこのあといきなり来た!

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残念ながらおいしい蕎麦がきは売り切れ。
でも、うふふheart01鴨南蛮のお蕎麦。

あつあつの鴨肉とつくねがはいったタレにもちもちのお蕎麦。
おいしいかった!


お腹が満足した後は堀川通りを南下、少し西にはいったところ、一度こちらのお干菓子をいただきたい、と思っていたUCHU wagashiさんへ。

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連棟の町家がならぶ風情のある一画。

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こちらの和三盆を使った和菓子は味もさることながら、造型が遊び心に満ちていて、おもわずにっこりしてしまうんです。

購入したのは、、、


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ココア味がびっくりするほど和三盆にあうanimal干菓子。
京都の名所の「京都ものがたり」(平安神宮あり)
そして4分の1円をいろいろならべてパズルのように遊べるdrawing。


お茶会にでてきたらちょっとうれしくなりますね。


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ここの近くには、「西陣」の名前のゆかりの山名宗全邸宅跡が。

ほんとに京都ってどこを歩いても史跡だらけだな。


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小学校もレトロでしぶい〜!
、、、と思ったら、西陣小学校。
いかにも「西陣」のその名にふさわしい。(昭和初期の建物)

残念ながら1995年に統合されて、今はなく、校舎は地域の活動に使われているのだとか。


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大宮通にはいって、花屋さんで目に付いた矢筈ススキを買う。
茶花をいれるとき、とくに籠花入にはこれ、欠かせない。
いつでも使えるように、とうとう自分で育てることにしました。


さらに北上すると、、、
あ、聚洸さん、あいてる!!

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こちらの細いスパゲッティのようなきんとんは美しくて大ファンなのですが、いかんせん、いつ前を通っても「本日は予約のみ」の張り紙が。

今日はお店で買えそうです。


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念願の聚洸さんのお菓子。

泡雪で餡をつつんだ撫子は、とくにおいしゅうございましたhappy02