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2011年11月14日 (月)

光悦会

東に春の大師会あれば、西には秋の光悦会あり。

ウン百万、ウン千万級のお道具が、ごろごろでてくるという、そのオトロシイ名前はかねてより知っていましたが、その光悦会に参席できる日がくるとは、、、うるうる。
さる御方のご厚情により、紹介いただきまして、そらいろつばめ様とつれだってでかけましたの。

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そら、気合いをいれて、(手持ちの中では)ええ帯締めていきました。
(この模様はすべて刺繍なんです)


(光悦会は、かねて関西茶道界の力を誇示しようとしていた土橋嘉兵衛、山中定次郎らを世話役に、三井松風庵、益田鈍翁、馬越化生、団狸山などの賛助を得て、1915年(大正4)三井松風庵を会長にして発足したもの。YAHOO百科事典より)

場所はもちろん、かの本阿弥光悦の屋敷跡に建てられた洛北鷹ヶ峰・光悦寺。
紅葉の名所でもありますが、交通の便がきわめて悪いため、それほど観光客がおしよせる、ということはありません。

学生の頃、このほんちかくの自動車教習所にかよっていて、路上教習で泣かされた道をのぼります。

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洛北はそれでも洛中よりは紅葉が進んでいるようですが、まだまだ楓も青いですね。

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受付で荷物もろともカメラもあずけてしまったので、画像があんまりありません。
(もとより茶室内は撮影禁止ですが)

光悦寺のゆるやかな高低差がある境内には、七つの大正時代の茶室が点在していて、植栽や、かの有名な光悦垣によって互いが上手に隠されているので、少し早めに紅葉した木々を愛でつつ、歩をすすめると茅葺きなどの情趣にとんだ草庵がふと現れる、、というすばらしい舞台装置になっています。

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この散らばった茶室をそれぞれ寄り付き、本席にして、今回は東京、京都、大阪、金沢の美術商が席をもうけられていました。

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お菓子、濃茶、薄茶と各席でいただけるのですが、点て出しにて待合いでいただき、本席ではお点前はなく、オトロシイ茶道具が展開され、それを拝見(物によっては手にとって)する、というもので、茶会としてはかなりイレギュラー。
まあ、主人公はあくまで茶道具。

ちょっと目録をのせてみます。

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こちらは東京席のもの。

寄り付きでは主に炭道具を拝見。
至近距離で見ることができます。もう食らいつかんばかり。
紹鷗が持っていた唐物炭斗とかぁ、松花堂昭乗筆・江月宗玩賛の軸とかぁ、遠州の箱書きのある灰器とかぁ、、、coldsweats02

それをこともなげに手にして説明される席主さん。

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本席では俊成の住吉切、しかも五首連続ですよ〜。
茶碗は高麗の熊川(こもがい)。これは手に取らしていただきました。
思ったより、重。
光悦自ら作った茶杓は中興名物。

大阪席ではのんこう(楽家三代・道入)の黒楽、いつもは美術館のガラスの彼方、、、がこの掌の中に。むふ、、むふふ。
「春秋」の銘のついた斗々屋茶碗、初代宗哲の凡鳥棗、信楽の鬼桶水指は馬飼桶か?と思うくらい大きくて迫力がありました。


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金沢席では紹鷗所持の籐組釜敷、長次郎の灰器、片桐石州所持の火箸、金森宗和の父・高山藩主可重が所持していた古井戸茶碗「金森」。
ここでは金沢の有名な上菓子屋さん、吉はしの「山時雨」という斬新なお菓子をいただく。

さて、三席まではわりとスムーズに入れたのですが、最後の京都席が大人気で、なんと1時間待ちでした。
でもならんだ価値がありました。
ここが一番すごかった。

なにしろお席主が、かの有馬頼底師(臨済宗相国寺派管長)なんですもの。
しかも席が小間の騎牛庵。少人数で名物と膝つき合わせて対峙できるのです。

まあ、見て。

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重要文化財が四つ〜〜!!!


き、、砧青磁の花器〜。
大名物の茶器・珠光茄子、しかも利休の添え状付き〜。
旧国宝(本物は焼けちゃったので)金閣寺古材の炉縁〜。


ちなみに重要文化財
1)絶海中津(15世紀初頭の禅僧)筆、騎牛帰家(十牛図のひとつ)、しかもここは騎牛庵。
2)鎌倉時代の古芦屋尾垂釜
3)平安緑釉四足壺・猿投窯 織田有楽所持
4)「加賀光悦」の銘のついた光悦の茶碗  これがよかったのよ〜。さすがにさわらせてくれなかったけれど、光悦らしい形と、明るい朱に曜変のはいった肌の色。

これらが目の前に、、、

なんだかすごすぎる物に酔ったような気分。
こんなものが飛び交う世界があったなんて、全然しりませんでしたわ〜coldsweats02

最後は瓢亭さんの点心で締め。
瓢亭の女将みずからお給仕されていたのは、光悦会の格の高さを示しているようです。

われわれはその場限りの臨時会員ですが、なかには「会員」のリボンをつけておられる方もそこそこいらっしゃいました。
どんな方が正会員になられるんでしょうねえ。
さすがにそういう方達は品格というか、なんだか違う雰囲気を身につけておいでです。

一生こういうお道具とは縁がなかろうと思いますが、見ることができただけでも幸せ。
ガラスの向こうではなく、生きた茶室の中で、他の道具との組み合わせで拝見できることがなにより、こういう会のすごいところだろうと思いました。

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帰りは光悦寺から徒歩1〜2分の源光庵へ。
そこの有名な「悟りの窓」です。
実際はお隣にある、方型の「迷いの窓」のほうが私にはふさわしいのですけれどね。

ちなみにこの窓、裏から見たことあります?


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こうなっています。
うへへ。
皆さんの撮影のおおいなる邪魔になりつつ撮った写真です。


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光悦会を参照しているブログ:

コメント

お天気にも恵まれて、緊張しながらも楽しく充実したお茶会でした。こんな稀有なチャンスが私に巡って来ようとは信じられない幸運です。しぇる様とご紹介下さったN様に心から感謝致します。四席とも夢心地でした。
その中でも、加賀光悦(赤い中に青い窯変がある)、五首の住吉切、芦屋と天明のとてつもなく大きな釜の数々。茶の湯成立以前の釜だから炉の大きさと関係ないんですものね。
お茶室もそれぞれ素晴らしいのに、見る余裕が全然ありませんでした。出直さなければ。
アーアー、こんな由緒ある道具を茶室の中での取合せで見ることができたのが嬉しいです。近代数寄者たちはこんな道具を手にしてどんな会話をしたのでしょうか。
そうそう、しぇる様の素晴らしい帯、ちゃんと見てたのに、お道具に気を取られてコメントするのを失念しました。格調高くて素敵でした。無地のお着物も光悦寺の少し色付いた紅葉とシンクロしてましたよ!


光悦会ですか・・・話には聞きますが、さすがと言うか、驚きですね。

私もいつか行ける時がくることを願って、ひび精進したいですね。

春の茶会が中止になったため、光悦会の方を御世話をさせていただきました。
御約束が果たせましてやれやれです。
存分に楽しまれたご様子、目に浮かびます。

しぇる様
すごいですねえ。ふう〜!

良い経験をされましたね。私も以前、ある茶道具屋さんの伝手で連れて行っていただいたことがありますが、ただびっくりでした。折角連れて行ってくださった茶道具屋さん、立派な道具しか扱っていないので、いつもカレンダー貰うだけですが・・・(笑)。
光悦寺は表流に縁があるお寺なのでお茶会で行ったこともあります。梅雨時で蚊が多かったことを良く覚えてます。けったいな思い出です。
そういえば東京では大師会っちゅうのがあります。裏方の手伝いで一度行きました。西の光悦会、東の大師会らしいですね。

そらいろつばめ様

こちらこそご一緒いただいてよかった。
ほんとうにすごい会でしたね。いままでそんなものに縁なく生きてきましたので、こんな世界があったのか、、、と。場所がまた秋の光悦寺、というのがすてきでした。
待ち時間もおしゃべりで全然苦痛ではなかったし、茶道文化学会のおもしろい研究のお話しはとても興味深く、かえって楽しいくらいでした。
これからも光悦会の共通の思い出で、またおめにかかったときに盛り上がれそうです。happy02

山名騒然様

私も行ける日がくるなんて思わなかったんです。
もし機会がめぐってきたら是非是非。
いっとき戦前の数寄者になった気分が最高です。

さる御方様

もしご迷惑をおかけしては、と匿名(?)にさせていただきました。
ほんとうにこのたびの光悦会へのお手配、感謝してもしきれません。
想像以上でびっくりしました。
このブログでどれだけ私たちがうれしかったか、少しでもくみとっていただければ幸いです。

ひいらぎ様

これもひとえにさる御方さまのおかげにて、、、、

へちかん様

すでに光悦会デビュー済みですかcoldsweats02
さすが〜。
本当にここに出ておられるような道具屋さんへは、敷居が高すぎて中へ入る勇気すらありません。正会員の方は、そういうところでお道具を購入されているんでしょうかねえ。
そらいろつばめ様がおっしゃっているように、道具があまりにすごかったので、茶室にはあまり目がいかなかったですが、また改めて茶室自体を見に行きたいですわ。

いつも拝見しております。身近に京都が感じられる今日この頃、京都に行く折に、ここで、拝見したところを参考にしたいなあと思っております。
京都に住むこともあこがれですし、そしてお宅に茶室があるのもとても素敵です。わたしもお茶を習い始めていて、とても参考になります。今回光悦会の記事をみて、その会はどんな方が参加できるのでしょうか?

ななしのごんべい様

お茶をやっている者には京都はやはり最高の場所だと思います。
人的にも物的にも。
ここにいたるまではいろいろ大変でしたが、今は毎日が楽しいです。(仕事さえなければねえ)

>その会はどんな方が参加できるのでしょうか?

私もはっきりは存じません。
まあ、あまりに違う世界の話なんで、、、

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