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2011年4月

2011年4月29日 (金)

生誕120年河井寛次郎〜生命の歓喜

かつてある美術商のお店で河井寛次郎の茶碗を見たことがある。

信楽のような土肌に赤・緑・黒の色釉がたたきつけられるように刷かれていて、とても迫力があった。

、、、、で、値段を見て沈黙。
ゼロがひとつ多いよなあ。

河井寛次郎は柳宗悦とともに民藝運動の中心的存在であり、民藝とはもともと名もない職人がつくる生活のための器や道具にこそ美が宿る、というスピリットだったはず。

なのに無名どころか、大家になってしまって、河井先生、きっとあの世で苦笑いしてるんじゃないだろうか、と思った。

でも、現在、高○屋で開かれている「生誕120年河井寛次郎〜生命の歓喜」展をみて、それは違う、、、と思い直した。

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展示作品は

1)若い頃、彗星のごとくあらわれた天才といわれたころの精緻な作品群
2)民藝をおこしたころのプリミティヴなエネルギーを感じさせる作品群
3)晩年のもっとつきぬけた、陶器のみならず木彫、金工などもふくめた作品群

に分けて展示解説されている。

この2)の時期の頃でさえ、彼の作品のもつエネルギーはもう「民藝」を越えている、と思った。

器はどれも肉厚。
鉄釉、辰砂、呉須を駆使した伸びやかな具象のような抽象のような絵付け、筒描き手法の盛り上がった絵付け。
時にはみたこともないような不思議な形。

それでも、これにはこんな料理を盛ったら、こんな花を活けたら、と日常で使いたくなるような器たち。

しかもどれも暖かくて、民藝の骨子のひとつである形容詞、「健全」。
(そうか、健全な器ってこういうものなんだ、とわかったような気がした)

中でも小皿や、盒子(ごうす:香合になりそうな小さなふた付き入れ物)がとっても魅力的で、ひとつほしいなあ、、、と。
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ちなみにこれは、会場のショップで購入した、この本の裏表紙。


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この本には展示されていた作品のほとんどが載っているので、あとで見返して、なおいいなあとの感を深くする。

この表紙の壺は私が見て、ほしいなと思った茶碗と同じ時期の作品のようだ。雰囲気がよく似ている。
そして、李朝の十二角小盤(ソバン)に載っている様はどきどきするくらいカッコイイ。


河井寛次郎が新聞に載せていた「いのちの窓」というカット絵と箴言のような言葉の数々も展示されているのだが、そのあまりに哲学的なことにも驚く。

「深い精神性の持ち主」と解説されているが、まことにその通りだと思う。

どれもポジティブ。
人生への肯定感にあふれていて、読む人にどれだけ元気をあたえてくれるだろうか。

河井家には訪れる人が絶えなかったそうだ。
人生に向き合う覚悟と知性をもった人間は魅力的だ。
そんな人のまわりには気持ちのよい人間関係ができる。
そんな中で、濱田庄司、富本憲吉、棟方志功などとの交流も深まっていったのだろうか。


  新しい自分が見たいのだー仕事する

  おどろいている自分におどろいている自分

  この世は自分をさがしにきたところー居たか、居たか この世は自分をみにきたところ

  この世このまま大調和

  なんといふ今だ 今こそ永遠 


この世は自分を、、、で「無門関」の「主人公」を思い出す。

なんといふ今、、、過ぎ去ったあの時が貴重な時間だったとあとで気付く。「今」の大切さが凡人にはなかなかわからない。

そして、「暮らしが仕事 仕事が暮らし」といえる仕事に巡り会うことができた彼は、きっと幸せな人だったのだろうと思う。

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「いのちの窓」のカット集をシールにしたもの。
こんなものを買いました。


    *   *   *

生誕120年河井寛次郎〜生命の歓喜
高島屋京都店グランドホールにて
5月5日まで

2011年4月26日 (火)

西陣・織成館

雨宝院から西に歩くと浄福寺通、通称大黒町石畳のこみち。

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地元の方の心意気で、新たに作られた西陣らしい石畳です。

この通りに大きなスペースをしめる染色工芸展示館織成館があります。

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何度か前を通ったことがあり、着物を愛する者としては気になる存在だったのですが、なかなか行けず。
この日はひどい通り雨にあったこともあり、中へ。

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こちらは堂々たる西陣織屋建の京町家です。

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西陣帯製造業「渡文」さんの初代の方の店舗兼住居として昭和11年に建てられたもの。
ただし、近年展示館にするにあたっていくらか改築されています。


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でも1階の奥座敷は当時のままだとか。
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こちらではお菓子とお茶をセルフサービスでいただけるので、すっかりくつろいで、この大町家の主になった気分が味わえますcoldsweats01


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坪庭は枯山水、、といった感じ。
(高そうな貴船石〜)

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奥座敷から店の間をのぞむ。


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ミセの間の一画にショップがあって、ここで鞍馬口の唐紙グッズのお店、かみ添さんのポストカードを発見。


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火袋フェチにはたまらん、垂涎の準棟纂冪(じゅんとうさんぺき)。

かつての西陣織り元のだんさんの経済力がどのくらいのものだったのか想像できるようです。

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こちらは2階の展示室。
アンティークの着物や帯などが展示されています。

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2階の床の間はシンプルにみえますが、意外とこまかいところに凝っているんです。
欄間はツボツボの透かし、床框は竹。

こちらは奥様がお使いだった部屋でしょうか。

この2階の渡り廊下をわたると、その先は帯の渡文さんの機場になります。
この日は休日なので機(はた)はお休みですが、工場長さんが実際に機をうごかして説明をしてくださいました。

(工場の写真はNGでしたの)

画像ではよくみるものの、実際の織機を目の前で見るのははじめて。

こちらでは能楽の衣装を納品されているとのことで、能衣装に使われる唐織りをみせていただきました。
唐織りは着物好きの方ならよくご存じかと思いますが、模様の部分がまるで刺繍でもしたように盛り上がっている織り方です。

機織り中のものは地模様が七宝つなぎで、そのうえに蔦の葉の唐織りがはいるのですが、地模様と、浮き模様を同時に織る、、とは知りませんでした。びっくり!
まるで魔法のようです。


かつてはジャガードの紋紙(パンチで穴を開けた厚紙)で模様をコントロールしていましたが、現在ではそのデータをフロッピーにいれて操作するとか。

ジャガードのなかったころはどうしていたのか?とお聞きすると、人間が機の高いところに登って糸をコントロールする、人間ジャガードだったとのこと。
気の遠くなるような入り組んだ作業だったでしょうねえ。
西陣の帯は値打ちがあるはずだわ。

目にも止まらぬ早さで飛ぶ杼(ひ:シャトル)の動きも初めて間近で見て感動。

機場のおとなりに商品が置いてある部屋もあって、目の正月をさせていただきました。
渡文さんはどちらかといえば、色数、彩度をおさえたシックな帯がほとんどです。

きもの雑誌でモデルさんが一度締めたために、破格のお値段になっているものもあって、若干心が動きましたが、ガマンガマン。

そしてめったに拝見できないものも見せていただきました。

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山櫨、蘇芳、などの草木染めで再現された「黄櫨染(こうろぜん)」。
高貴な方にのみ許された袍(ほう:衣冠束帯の衣装)の色目。

特に真ん中の黄土色は黄櫨染の御袍といって、天皇だけに許される絶対禁色なのだそう。

なんといってもビックリするのはこの糸に電灯光をあてた瞬間。

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紫系の色にかわるんですよ〜coldsweats02

化学染料では絶対起きない現象だそうで、室内と太陽光の下ではまったく違う色に見えるのです。

たしかに、やんごとないお方にふさわしい染色なんですねえ。

かくして、着物や帯ひとつひとつにかかっている気の遠くなるような手間を思えば、大事に大事に着たいものです。


いろいろ勉強させていただき外に出ると、、、

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さきほどの雷雨がうそのようにからりと晴れた石畳の道でした。

気持ちがよいのでそのまま東へ足をのばし、堀川通りをこえると表・裏千家のある寺之内。

ここまでくると素通りできない俵屋吉富さんの茶ろんたわらやさん。

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抹茶に俵屋吉富の上生菓子、、、がいつもの定番なんですが、この日は季節限定のこちらを。

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釜あげ餅。

お湯の中にうかぶお餅を、右手の醤油蜜や抹茶、きな粉、粒あんなどにつけていただくというもの。
特にこの醤油蜜、おいしかったわ〜。

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宝鏡寺の白壁のうえには気持ちの良い緑が生い茂って、早くも次の季節の到来を予感させるようでしたよ。

Oh! Brisk!

2011年4月25日 (月)

今日の京の桜〜西陣・雨宝院

智恵光院通と五辻通が交わる付近は、紋屋町とよばれます。

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紋屋町は西陣の糸屋町八町のひとつで、天皇・皇族などの高級紋織物を織る紋屋さんがいて栄えた町内だそうです。
かつては六家あった紋屋も今では三上家だけ。この三上家の路地は、「職人長屋」と呼ばれて陶芸家、建築家などのアーティストが入居されています。

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あら、TVで見たことある、、、と思われた方、正解です。
ここ、京都もののドラマによく登場する場所なんです。

ここの長屋の住人さんもけっこう入れ替わりがあって、2年前に来たときとまた違った方が入られているようで、、、

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こちらはずっとかわらない蜂蜜専門店ドラートさん。
残念ながらお休み。

まあ、この時は雷鳴を伴う大雨だったんだもの。


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表札も焼き物、おされね。

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奥から長屋の門の方をみたところ。
雨の風情もまた乙なもの。
(雷さえなければね〜、コワイコワイ)

長屋のお向かいのりっぱな町家は、以前はこの長屋の中においでだった遊墨漫画家 南久美子さんのギャラリー。
(ご主人の友禅着物絵師、南進一郎さんに付下げを作ってもらったことがあります。→

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いやあ、りっぱな町家やわあlovely

さて、三上長屋をあとにして、お目当てはこちらの遅咲きの桜。


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西陣聖天こと雨宝院。
(京都市上京区智恵光院上立売西入る聖天町9-3)

音の響きもゆかしい、うほういん。
その名の通り、雨の日の訪問になりました。

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門を入ってはっと息をのむ桜吹雪。
(コンデジでは再現できていませんが)

はらはら、はらはらと雨とともにとめどなくおちてくる花びら。
雷鳴にもまけず、ここへ来てよかった。

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雪の如く、地面に、石畳に積もる花びら。
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真っ赤な椿の花にもふりかかる。

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起源をたどれば平安時代にまでさかのぼれるお寺だそうですが、以前桜以外の季節に来たときには他にだれもいなくて、静かでひっそりした印象でした。

地元の人しかしらないのでは、と思える小さなお寺がかくも有名になったのは、近隣のひとたちがボランティアでお世話しているこの桜ゆえなんですね。


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丹精のたまもの。
雷雨にもかかわらず、何人かのかたがシャッターをおしておられました。


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入り口を振り返ってみる、南接する本隆寺の土塀もみどころの一つです。

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境内よりも外からの方がよく見える御衣黄(ぎょいこう・薄緑色の桜)もお忘れなく。

今日の京都は里桜があちこちで盛りをむかえています。
これがおわると京は初夏に向かって姿をかえていきます。

そういえば、今年初のツバメを私も見ました。

2011年4月22日 (金)

おうちでゆるゆる〜デジイチ劇場

ここのところ、お休みの日という日、すべておでかけの怒濤の春でございました。

今日はめずらしく用事もなく、追いかけていた桜も一段落して(あ、まだ八重がこれからですが)ぽっかりあいた一日は、おうちでだらだらゆるゆるすごしました。
たまにはいいなあ、こんな日も。

ついヒマなので、では一眼レフの写り具合のチェックなどを。

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まずはこの方たちから。
せまいミニミニホットカーペットを仲良くシェア。
いつもはどちらかがどちらかを追い出すのですが、肌寒い日は仲良くね。

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桜を追いかけているすきに、一体いつの間にこんなに緑が、、、

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庭の主木の楓ですが、この季節ちいさいかわいい花をつけます。

実はうちの庭、いろいろな種類の楓がありまして、少しずつ葉の風情がちがうのです。
ついこのまえまで、丸裸の木だったので、この季節になってはじめて気付いたのですが。


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爪紅(つまぐれ)の楓。

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こちらは白い斑入りみたいな葉。

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こちらは春に赤い紅枝垂れ。

雨がふってきたので、ほんとうに枝垂れています。

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昨年の秋、楓がとばした種があちこちで発芽しています。
双葉の次に本葉がでると、小さいながらちゃんと紅葉なんですねえ。


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ドウダンツツジ。
これは宝塚のお庭にもあったんだわ。
春はこの小さい花、秋には燃えるような紅葉が楽しめる低木。


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宝塚の庭から移植した梅の木は、すっかり都に馴染んでたくさん花をつけましたが、日当たりが以前より良いせいか、実がいっぱいつきました。
ただし、今年は実をつけるエネルギーを節約して、しっかり根を張るのに使って欲しいので、青梅はちいさいうちにとってしまいます。
来年は自家製梅だけで梅ジュースがつくれそうだなあwink


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vivasan様にいただいたフタバアオイ。
自然が描いた葉脈のデザインがすばらしい。

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フタバアオイがこんな花をつけるなんて、全然しらなかった、、、


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ご近所の茶花の名花、椿の卜半(ぼくはん)。
さすがに枝をこっそり折るのは犯罪なので、おちているお花をいただいて帰りました。

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家の中にはこんなお花も。
中国の工芸茶、「シャングリラ」。
クロイソスさんのもの。

飲んでおいしいだけでなく、見てもうれしい。

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1年前の御所のお花見の時に二人静様に注文していた「乙女缶」。
ちゃんとおぼえていてくださって、作ってきてくださいました。
渋くてかわいい〜。
とっておきの茶葉しか入れられませんわ。

最後にこの方にしめていただきましょう。

え?

こ、、こらあ〜〜!!annoy


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苔玉食うな〜!!

2011年4月21日 (木)

北村美術館・四君子苑

北村美術館は創設者である北村謹次郎さんの茶道・古美術の蒐集品を公開している美術館で、いつも季節をテーマにして茶事を開いたらこんな道具組になりました、,,風の展示をされるので、小さい美術館ながら私はけっこうお気に入りなんです。

彼は奈良の旧家出身、林業で財をなした方で、この美術館のある地(鴨川べり、今出川に近い梶井町)に四君子苑というすんばらしい数寄屋のお家をたてはったのです。

ここで奥様とともに茶の道にはげまれ、(わが憧れのlovely)数寄なる生活を実践された方なのです。

四君子は菊(き)、竹(た)、梅(むめ)、蘭(ら)であり、その頭文字に「北村」をあてるという、しゃれっけもたっぷりなお方だったようですね。

いつもは堅く門を閉ざされている四君子苑、この日は開いていました。


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あら、こんな風になっているのね。

そう、四君子苑は年に2回、春・秋にほんの数日だけ公開されるんです。
で、この日をねらっておりました。

ただ!

残念なことに写真は玄関までしかだめ、ということでした。
1〜2年前まではOKだったようですが、だれかマナーの悪い人でもいたのでしょうか。

なので、私の拙文では四君子苑のすばらしさを、うまくお伝えできないかもしれません。
写真OKだったころのよそ様のブログもたくさんありますので、どうぞ参考になさってね。

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四君子苑の玄関。

左手の竹箒をひっくり返したような垣根からすでに数寄の意匠が。

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四君子苑では

1)数寄屋の名匠、北村捨次郎による茶室棟  昭和10年代
2)モダン数寄屋の代表的建築家、吉田五十八による座敷棟  昭和38年

の2テイストの建築が堪能できますのよ。

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ああ〜っ、この奥からの写真がないのです。

なので、あとはご参考までに印象的だったポイントをならべてみます。

玄関の寄付に上がるとまずは立礼席。
ここはちょっと立派な応接間、といった感じ。
ここから右手の茶室棟、左手の座敷棟とわかれるのですが、まずは何を置いてもお茶室を。

屋根付きの渡り廊下、土壁付きといった感じの、細い道をとおりぬけるとぱっと視界がひらけて、そこは池あり、小川ありの庭園、しかもこの季節でしたので、庭の中心に見事な枝垂れ桜が満開lovely

最初の小間はちょっと小上がりになった二畳台目、席名を「珍散連(ちんちりれん)」。
かの松永耳庵が、祇園の囃子から命名したとか。

当時の財界人は、教養も茶の湯の素養もちゃめっけもたっぷりあったのですねえ。
良い時代でしたなあ、、、(遠い目)

茶室自体はそれほど珍しい作りというわけではないのですが、茶室に入る前の一段低い縁側?というのでしょうか。床が木の板でつくられた市松模様、手すりの造作も名人芸です。

蹲居は池の中に立っていて、水に浮いているようにも見えます。
ちなみにこの袈裟型蹲居は14世紀のものとか。

さらに蹲居へ通じる寄付の沓脱石が、水の中に横たわる、、、、なななな〜んと、石棺の蓋なのですよ。
北村謹次郎さんはまた、名石のコレクションでも名高いのです。(重文級のものもある)

これを踏んづけるのは若干勇気がいったのではないかしら。
棺の主もまさかこんなところで踏んづけられるとは思わなかったのでは。

よく太古の石棺が発見されたとき、棺の壁は赤く塗られているのを見ますよね。
あれは防腐成分や魔除けの意味があるとききますが、この石棺の蓋の周りがまた、この赤を連想させる赤い春日部石にとりかこまれているんですよね〜。ちょっと私的にはNGですわ。
棺としらなければOKですが。

さて、さらに奥に行くとまたまたぱあ〜っと開けた広間が、、、
あら、あの生け垣の向こうはもう鴨川では、、と思ってふと目を遠くにやると、、、

おおっ!
そこには真正面からみる大文字が!

額に「観大」とあるのは「大文字を観る」ということだったのね。

実際謹次郎さんは五山送り火の日にこの部屋で釜を懸けて、茶会を楽しんだそうです。
なんて雅なお遊び。

くるっと茶室棟をもとにもどって今度は座敷棟へ。

こちらの見所はなんといっても座敷から茶室棟が見えることと、角柱のないオープンな掃き出し窓からの庭(この日は枝垂れ桜)のパノラマでしょうか。

昭和38年、今から50年前の建築だなんて思えない。
最近はやりの和モダンなんて、このころからすでに実践済みだったんだ。

謹次郎さんが執務したとおもわれる広いテーブル、ここに腰掛けてみごとな庭、茶室を眺めながら、今度の茶会はどんな趣向にしよう、、などとあれこれわくわくしながら考えておられたのでしょう。
ビジネスでは修羅場もあったでしょうが、だからこそお茶のことを考えるその一ときは、うらやましいほど幸せな時間だったのではないでしょうか。

ここを拝見してから後、北村美術館の茶事の道具組を拝見するのがより楽しくなりそうです。
四君子苑のあそこで、ここでこう使って、、というのが想像できますもの。

ここを後にする前に、玄関はいったところのたたずまいを画像に残しておきます。


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いや、これだけでも絵になりますね〜。


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公開はほんの数日ですし、おおっぴらに告知もされないので、春と秋の展示には欠かさず出かけて、受付のお姉さんにしつこくいつごろになりそうか聞いておかねばなりませんよ〜。

秋も行こうっと!

2011年4月18日 (月)

出水の小川で宴会〜2011

今年も御所の出水の小川で、里桜を愛でながら、京都loveブロガーさんのお花見です。

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今年で5回目だそうです。
私は今年で3回目、でも京都からの参戦は初めて〜happy02

いままでは、遠いところからえっちらおっちら重い荷物をかついでくるのもしんどかったのですが、今回はチャリで10分ですのよ〜。

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なので、その日の朝に高○屋のデパ地下でこんなものもゲットしてもってくることもできるのです。

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写真いまいちですが、ここは京都のいろいろな上生菓子屋さんの生菓子をあれこれ選べる夢のようなコーナーなんです。

でもいつもは遅い帰りなので、1種類しか残っていないことも多々ありまして、このように15種類!大人買いできるのがうれしくて〜。

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私がいただいたのはこれ、水渦ですかしら。
出水の小川、みずのほとりにぴったりですわlovely

酒盛りをするのになぜ甘い物を?
と思われたかもしれませんが、皆様甘い物でもお酒はいける、、、というだけでなく、もちや先生のミニ茶屋がひらかれているからですの。


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キャリーバッグにお茶道具をつめて、(写真には写っていませんが)大きなポットまでご持参くださいました。
そこでいろいろな種類の煎茶、和製紅茶をきれいなお点前でいれてくれたのが、もちや先生の助手(ウソです)お茶(+スイーツ)男子、AKH様。(HNはややこしいから却下)

私、煎茶道のお点前はみたことがありませんが、きっとこのように端整なものなのでしょう、、、と想像いたします。

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このように食べるものも皆様持ち寄りで、豪華豪華。
ぽん様は手作りのピクルスやビーツとビーフの煮物などなどご持参。

さすが〜!というくらいおいしかったです。(とくにピクルス!)

夢風庵様は手作りのご馳走はキケンなので買った物で、とおっしゃいましたが(なにしろ塩をひとつかみ入れて、と言われてほんまに指じゃなく手のひらひとつかみ塩をいれちゃったらしいので、、、)私も買った物でスミマセン。


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私の個人的好みで日本酒ばかり写しましたが、ワインもいっぱい並びました。
ちなみに右からvivasan様ご持参の、京都佐々木酒造の「九条」。九条葱の九条かと思いましたら、「平和憲法9条」だったのですね〜。
真ん中は同じく佐々木酒造さんと京都の水を考える・カッパ研究会とのコラボのお酒「雅多露(がたろ=河童)」、もちや先生ご持参。
左のは私のがんばろう東北!の祈りをこめて福島の大七酒造さんの「箕輪門」。

ちなみに高○屋の地下のお酒売り場では「東北の地酒フェアー」をやっていました。
昨今、風評被害で東北のお酒をおかないお店もあるとききましたが、見上げた心がけです。

ただし、お酒造りにたいせつな水脈が塩害にやられて、今年の仕込みはむつかしいかも、、、という酒屋のオヤジの言葉につらいものを感じました。

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この美しいうなじと、シチュエーションにぴったりの桜の耳飾り、、、はどなたかと申しますと、やはり御所で他のグループの宴会の幹事をしておられた、いけこ様。

今年もお顔をだしてくださいまして、ほんの短時間しかおられなかったのに、そのたちふるまい、気遣いのすばらしさに、またまた感動。(冗談ですが)「是非、息子のヨメに。」と言いまくっております。残念ながらすでに人のヨメですが。

去り際に、さりげなく他人の脱ぎ散らかした靴をさっと整えていかれた姿に一堂「ほ〜、、、」とため息。

あんのちゃん曰く、上人・中人・下人がいるように、上嫁・中嫁・下嫁で判断すると、上嫁やなあ、、ということです。

わたしらは下嫁ね。coldsweats01(下々嫁、ゲゲゲの嫁、、、という説も)

あんのちゃんもがんばれ、と言いますと、「私はけっこうすごいんですよぅ〜」、、、らしいです。coldsweats01
早く園遊会へいける相手さがそうね。

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ついであいかわらずおもしろい夫婦漫才(?)をきかせてくれるカップル、二人静様、才谷くん。
なんとおふたりとも日本茶インストラクターの資格をおもちです。
で、二人静様に玉露をいれていただきました。お見事な手際で。

玉露って茶杯の底にちびっとあるのをゆっくり味わうのですよ。
う〜〜ん、玉露らしい玉露を久々にいただきました。
お茶つながりのお友達の茶庭様(HNは別ですが)もごいっしょに。

相変わらず異様な(?)テンションの才谷くん、ご持参のイタドリを皮をむいてむしゃむしゃと。
これ、意外といけます。すっぱくて、しいていえばスターフルーツに似ているかな。

彼と同郷のvivasan 様と(かくれ才谷ファン)私とで「虎杖(イタドリ)倶楽部」をたちあげることに(冗談です)。

vivasan 様には先日のユキワリソウの苔玉に続いてフタバアオイの鉢植えをいただきました。

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そういえばまもなく賀茂の祭(葵祭)ですね。
フタバアオイは京都に住むからには育ててみたい植物なんです。


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ぽん様のお供は、最近新しくシェルターからぽん様一家の家族になったムサ君。

私たちのたべものをねらったりせず、じ〜っとおとなしくしていました。
おりこうさんです。

わんことしては、もう中年ですが、いろいろ辛い思いもしてきたでしょう。
よくぞぽん様のところに来ましたね。
愛情をうけて、かわりに幸せを与えて、、、きっといい犬生をおくることでしょう。

ちょっと顔をだしてくれたMaikyちゃんも最近子猫と同居をはじめたばかりだそうです。そのためにわざわざお引っ越しまでして。


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それからそれから、もちや先生のお手製の募金箱。
(まあ、上にのっている盃はスルーして。)

みんな東北を応援しています。
これくらいのことしかできませんが。

今年も楽しいお花見宴会ができました。
今ある時間に感謝です。

2011年4月15日 (金)

今日の京の桜〜野村美術館講演会第2回:唐物銅器

観光のピークは先週末だったようですが、京洛の桜、まだまだ盛りどす。

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ご近所のお寺のソメイヨシノ。
枝垂れにちょっと飽きてきた頃、このすがすがしさはいいですね。

いつのころからか、京都には枝垂れ系がすごく増えたような気がします。
観光客誘致の一環として、鴨川べりではさかんに枝垂れが植えられた、とききました。
それでもソメイヨシノははずせない。風格がありますもの。

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丸太町から荒神口へむかう鴨川沿いの道。
桜はきれいだし、花びらははらはら、宙を舞うし、この道をサイクリングするのは実に爽快。
京都住まいのありがたさを実感する時。

紀貫之さんではありませんが、

  桜散る 木(こ)の下風は寒からで(あ、実際ちょっと寒いけど)  空に知られぬ雪ぞ降りける

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葵橋からみた高野川賀茂川の桜並木。
これだけは学生の時からかわりません。


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これはその高野川並木を道路側から撮ったものです。
車の中からでしたが、おもわずカメラに手をのばしてしまうくらいステキでした。

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冷泉通り、岡崎疏水の見事な花筏。

とぎれることなくずっと花びらが流れてくるのがおどろきです。
ここは来年もお気に入りスポットになりそうです。

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足をのばした哲学の道のそばにたたずむ猫ちゃん。
手前の子は木と色がシンクロして保護色になってますねえ。
それにしても寒そう。雨上がりだったし。


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哲学の道のそばには薮椿の大木が、たくさん花を咲かせていました。


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野村美術館へ行く道の清流亭の枝垂れもまだまだ元気です。

それにしても観光客が少ない気がするのは雨のせいだけではないようです。

そして今日は野村美術館講演会の2回目。

今回は京都国立博物館企画室長・久保智康先生の「茶の湯における唐物銅器」。
文献史学で唐物銅器をやっているのはこの方くらいだとか。

それほど唐物銅器の定義はややこしいということらしいです。

前回の講演で「唐物」の定義を「16世紀までに中国から請来された茶道具で、侘数寄の理念、美意識にかなったもの」として理解しましたが、こと銅器に関してはそう簡単にはいかないらしい。

もともとのオリジナルは宋代の「倣古銅器」というのだそうですが、周、商などの古代の銅器を模して作られた銅器を当時のインテリが生活文化へとりいれたもの。

それが後代にいたって、コピーのコピー、そのまたコピーという感じで、日本でもコピーされ、一体どれを本物の唐物というのか、非常にむつかしいらしいです。

話の本筋は茶の湯と唐物銅器なのですが、先生、ご自分の得意分野とあって脇道にそれることそれること。
喜々として「これもついでですからお話ししますが、、、」で始まって、拝聴していてとても面白いし興味もあったのですが、結局本筋は一体、、、、coldsweats01


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しかも講演会始まって以来の野村美術館研究紀要(ご自分の論文が載っている)を全員に一冊ずつ配ってくださるという。
(実はもうひとり、知り合いの方がこの紀要に論文を載せておられるんです)
なんと中には三大茶会記その他にあらわれる唐物銅器のリストがえんえんと数10ページにわたって、、、、coldsweats02


研究されているご本人は、とても楽しくて楽しくてしょうがないといったご様子。

いや、ほんま、そういう一生のテーマにめぐりあえた研究者はしあわせですねえ。
(われわれはちょっとおいてけぼりでしたが、、、)

で、最後に私なりにまとめると、かなりの飛躍はありますが「銅器に和物はない」ってこと。

う〜む、、、世の中にはまだまだ知らんことが、知らん世界がまだまだあるのだなあ。←本日の結論。

2011年4月13日 (水)

浅川兄弟の心と眼〜白磁はふたりを忘れない

昨年、京都の高麗美術館で浅川兄弟のことを初めて知りました。

朝鮮本国でうち捨てられていた白磁にあらためて美をみいだし、のちに民藝をおこすことになる柳宗悦を朝鮮の民芸品のもつ美しさに導いた浅川兄弟。

彼らの朝鮮古陶磁フィールドワークの業績もさることながら、特に朝鮮の人を愛し、朝鮮の人にもっとも愛された日本人、そして彼の地の土となった弟の巧の生き方に深い感銘をおぼえました。

かれらのことはかなりくわしく、力をこめて記事に書きましたので、ご興味のあるかたは是非拙文を読んでくださいませ。


そして本日は待ちに待っていました大阪市立東洋陶磁美術館です。

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「浅川伯教・巧兄弟の心と眼〜朝鮮時代の美〜」
そしてポスターのコピーが泣かせます。


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〜白磁は ふたりを 忘れない〜

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そもそもこのポスターの一面を飾る辰砂蓮花文面取瓶、これは浅川伯教が朝鮮で手に入れ、柳もこれにいたく感動した、という名陶です。これは東洋陶磁美術館の顔ともいうべきコレクション。
(もとは安宅コレクションのもので、安宅産業倒産の混乱に散逸を防ぐために作られた美術館がこの美術館。)

なのでここで浅川兄弟展をするのは当然と言えば当然かもしれません。

安宅コレクションのこの瓶がここにあるのを知ってはいたのですが、常設展には出ないのです。

なので今回、この瓶をはじめ、かの兄弟、柳宗悦や河井寛次郎、濱田庄司などのエピソードにでてくる朝鮮王朝時代の陶器が(多くは日本民藝館所蔵)これほどの規模で見られるのはとても感激です。

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パンフレットの裏側の写真ですが、左下のかわいい手のひらサイズの白磁の壺、青花草花文面取壺。
伯教がはじめて柳に会うために、お土産として持参した朝鮮古陶、これが柳を朝鮮白磁の美しさに目覚めさせた、というものなんですよ。

実際サイズといい、形といい、ぽってりした白磁の肌の暖かさといい、思わず大事に抱きしめたくなるような壺です。

上段の真ん中の青花窓絵草花文面取壺はこれも安宅コレクションの代表、巧が持っていた物だそうです。
これも肌の色が暖かくてなんともいえません。

今回の展示は、ほぼ朝鮮全土、700もの窯跡の調査研究をした伯教のアカデミックな業績に重点をおいているようで、細かいシールをはってある陶片や正確な記録やら、彼の緻密な正確がうかがわれるようです。
なのに、彼の描く朝鮮民衆の日常生活の絵は、どこかのんきでユーモアがあって、あたたかい。

いまいちど、当時の朝鮮が日本による植民地時代で、同化政策がおこなわれていた時代だということを思い出してほしい。
審美眼だけでなく彼らの人間性にいたくひかれるゆえんです。


展示は壺の他にも垂涎の茶碗類もたくさんでています。
(多くは兄弟と柳たちが朝鮮民族美術館を創設するにあたり集めた物)
私は粉青とよばれる青磁から白磁への橋渡しの時期の茶碗が一番好きだな。
(粉青:粉引、刷毛目、三島など)

こういうのを見てしまうと、もう色絵の茶碗なんぞ、どうでもよくなってしまう。
まあ、もう少し若かったらちがう見方をしたかもしれないけれど。

最後に初めて朝鮮の骨董屋の隅に白磁の壺を見いだした伯教の言葉を。

高麗青磁は過去の冷たい美しさだが、この白磁は現在の私の血の通ふ生きた美である。
  これには間違いはない。私の目がひらけたのだ。
良い物を見た。

大阪市立東洋陶磁美術館
〒530-0005大阪市北区中之島1−1−26
TEL.06-6223-0055
浅川兄弟の心と眼   7月24日まで

2011年4月11日 (月)

桜・清流亭〜京おどり〜平安神宮紅しだれ

(今しばらく、京洛の桜にうかれること、お許しあれ)

気になっていた野村碧雲荘のお向かい、清流亭の枝垂れ。

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お見事!

ただし、人出もお見事!


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← 2日前とえらい違いです。

この日はおそらく、京都においでの方が一番多い日ではなかったでしょうか。

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碧雲荘に沿う疏水分流の桜。
東山の緑に映えます。


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この日は野村美術館のお茶室で某茶会がありました。

この会でよく出会う、茶道文化・芸術を研究をしておられる韓国出身の研究者の方に現在の研究についてさわりをうかがう。

「山上宗二記」の研究をずっとされていて、2年前もお話を聞きましたが、さらに当時と別のテーマを現在研究中とか。

お隣の国の方のほうが深く理解されているというのは、日本人として少し恥ずかしい。
あわててまた「宗二記」読み直そう。

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こちらは市立美術館側からみた、岡崎の疏水の桜です。
花見の宴の最中で、もうできあがったかたもおられます。


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ここの桜は是非、美術館側からもご覧下さいね。

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気の早い桜はもうはらはらと散りそめていますね。

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白川のほとりにて。
お茶会の着物のまま、時間がないので宮川町へ。

お茶会用ですので、地味な江戸小紋です。
これで華やかな花街に行くのは若干気がひけたのですが、まあ、華やかな舞妓・芸妓さんを見に行くのに、自分がおしゃれしても仕方があるまい(ハナから勝負になりませんので)と思い直してそのまま。

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宮川町は祇園甲部と同じく京の五花街のひとつ。

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シンボルマークは三ツ輪。
おどりは京おどり、若柳流です。


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祇園歌舞練場に比べるとややこぢんまりとした感じですが、美人度が高いと評判。

日本舞踊はあまりくわしくないのですが、井上流とは少し雰囲気がちがうな、と素人目にも理解できます。
歌舞伎みたいな演出もあったり、おどりの途中で舞妓さんが、帯の間からきれいに結んだ手ぬぐいを客席に投げてくれたり、なかなか面白い演出でした。

確かにべっぴん度が高いな、と思ったのですが、最後の総踊りでがてんが。
そう、舞妓さんに比べ芸妓さんが圧倒的に多いのです。

舞妓さんを勤め上げ、芸妓さんになるにはいくばくかの選抜があるでしょうし、花街の水に磨かれた時間も長いわけですから。

いや、総おどりで歌われる「宮川音頭」はええですね〜happy02
有名な歌なので、客席でも歌っている方がおられました。
圧巻、圧巻! なかなかのカタルシスであります。

しばらく頭の中を宮川音頭がぐるぐるまわってました。

  ♪ 花は宮川 花は宮川 ヨ〜イヨイヨイ 京おどり

この日の締めは平安神宮紅しだれコンサート

自宅から徒歩5分の至福の時。

実は2日前にも行ったのですが、雨だったのと、コンパクトデジカメだったので画像がいまいち。

そこでこの日は一眼レフで!

もう説明はいいですね、画像をお楽しみ下さい。
(ここでバックにチェリスト・溝口肇さん作曲の「紅しだれコンサートのテーマ曲」が流れればモアベターよ。)


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ここで今一度、江月宗玩の詩を捧げよう。

   糸桜(しおう)一樹 瀑千丈
        引いて銀河よりたらしめ この庭
にみなぎらす 


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コンサートがおこなわれる尚美館。

コンサートは時間の関係で少ししか聞けませんでしたが、南神苑でずっとBGMにかかっていた「紅しだれコンサートのテーマ曲」のチェロの音色がすごくよかったなあ。

頭の中を、宮川音頭と紅しだれコンサートのテーマ曲とが交代でぐるぐるする、京の桜を堪能した一日でありました。

2011年4月10日 (日)

♪ 都をどりは、、、

友人との待ち合わせは南座の前。

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あら、玉さまheart01のポスターがlovely
いけない、いけない、今日は玉さまじゃなくって、こちらへ。

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雨でしっとりの石畳が美しい祇園花見小路。

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京都の五花街のうち、おそらく一番有名な祇園甲部の都をどりへ。
入り口の大丸と高島屋の広告が、なぜかくも大きいのかというと、この都をどりの全衣装(推定ウン千万)のビッグスポンサー兼プロデューサーだからなんですのよ。


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祇園甲部歌舞練場。

こちらにくるのは学生の時以来。
といっても都をどりではなくて、井上流一門の温習会にきたのです。

当時の友人に先代の井上八千代さんの直弟子さんがいて招いてくれたのですが、そのころの私といえば、井上八千代のビッグネームすら知らない田舎からぽっと出の学生でしたからねえ、、、
(ちなみに祇園甲部の芸・舞妓さんは全員井上流の舞ですの)

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提灯のお団子マークは祇園甲部のお印。
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こちらでも芸妓さん、舞妓ちゃんが東日本大震災の義援金募金箱で協力をよびかけていました。
それでも自粛ムードで、人出は例年ほどではない、といいます。

バックの着物が今年誂えられた総をどりの衣装です。
京友禅に西陣織の帯。
華麗どすな〜。


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こちらの中庭に咲く桜は、気のせいか色っぽいような、、、


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をどりの前には芸妓さん、舞妓さんのお点前が。
まあ、あでやかで見目麗し。

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水屋のおかあはんらしき方も粋なんですのよ。
(あれ?粋というのは江戸のほうでしたかねえ。京ではなんというのでしょう)


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お菓子は虎屋さんの薯蕷、お団子マークのお皿はお持ち帰り。
これとおんなじお皿をお茶の先生のところの水屋で見たわhappy01

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お軸は裏千家家元「坐花酔月」。
写真ではわかりにくいですが、黄交趾の大花瓶、普段なら派手すぎてどうにも、、、ですが、ここならほんとうにお似合いですね。

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歴代の都をどりの衣装展示室で、大丸の方が見所と衣装について説明してくれました。
なんでも衣装の誂えに直接関わった方らしく、をどりへの思いの深さを感じました。


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今年は法然上人ゆかりの年ですので、都をどりもテーマは上人に関係のある京都の名所巡りという趣向です。

  ♪ 都をどりは  ヨ〜イヤサァ〜

「サァ〜」の部分は、いったいどこから声が出てんの?というくらいのファルセットですねえ。

かけ声に会わせて、まあ絢爛豪華な衣装のきれいどころがぞろぞろお出ましなのは圧巻です。

咲き誇る京洛の桜のあでやかさにもひけをとりません。

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まあ、夢見心地の1時間でしたわ。
伝統と格式とプライドによって裏打ちされた美しさ。
これは私のつたない言葉では伝えきれませんので、機会があれば是非ご覧になってね。

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帰りがけ、他の花街の舞妓さんでしょうか、艶やかな方が目の前に。


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ささっと雨コートをお召しになり足早に去って行かれました。


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さて、歌舞練場からでまして、花見小路の1〜2筋西の小路へ。

ランチはこちらで。

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OKUさんへ。

こちらかの美山荘中東氏プロデュースという和カフェ+ギャラリー。


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モダンでスタイリッシュな内装の奥にこんな坪庭も。
ここでもミツマタの花が咲き、なんとケマンソウ(真ん中の白い小さなすずらんに似た花)まで発見。


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こちらは入り口。

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いただいたのは「京のおばんざい」。
おいしいものがちょこっとずつ、量も乙女(うぷぷ、、、)にちょうど良い。
ただしご飯はお代わり可、で二膳いただいちゃいましたわ。(あれ?ダイエットは、、、、)


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ここのギャラリーでもとめた、ルーシー・リーのお茶碗、、、、というのはウソで有田焼です。

でも似てるでしょ?
なんちゃってルーシー・リー茶碗とこれから呼ぶことにしよう。


こちらをでて、同じ筋にあるスタイリッシュ着物+和装小物の弓月・祇園店

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弓月さんは上七軒に本店があって、そちらには何度か行ったことがあります。
きものまわりの雑貨がすてきで、おもわず乙女心(!)をくすぐられてしまうのよね。


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で、このがま口をお買い上げ。
何が気に入ったかって、このチャームが足袋のコハゼってところ!

他にもコハゼ5枚の根付けなんかもありました。

祇園からさらに西南へ行くともうひとつの花街、宮川町があります。
なんでもここの芸妓・舞妓さんはべっぴんさんが多いとか。


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祇園甲部がお団子マークなら、宮川町は三輪がシンボルマーク。
そして都をどりに対して、京おどり。若柳流。

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宮川町まで来たのはちょっとこの裏具さんに用があって。

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細いろうじの奥にある仕舞屋。
ここでご愛用の文具の補充を。

巻紙みたいな、巻き箋セットがお気に入りなんですの。


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ここから川端通りへ、鴨川の桜を愛でつつ帰路につきました。

そうそう、木屋町の高瀬川の桜も忘れずに。

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2011年4月 8日 (金)

今日の京の桜〜哲学の道・その他

人がおしよせる前の朝早い時間に観光地に行けるのが、地元のありがたいところだと、今年は実感。

で、観光客が朝、まだ動き出す前、哲学の道へチャリをとばすこと約5分。
大豊神社の前の所にチャリをとめて歩きます。


京都移住前にしたかったことのその一つ。
早朝の哲学の道の桜を見る。
(寝坊しまして早朝、、、とまではいきませんでしたが)

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ほぼ満開。
レンギョウの黄色い花との美しいコンビネーション。

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お子たちの通園時間でしょうか。

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学生の頃、この疏水べりに2年ほど住んでいました。
でも若かったのね、桜見るより楽しいことが山ほどあったあの頃。
桜をゆっくり愛でることもなく、足早に生きていた。

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雨がふる直前ゆえ、空の色が鈍いのが残念です。
でも、やはりここの桜はいいですね、好きです。

哲学の道沿いは桜だけじゃありません。
疏水に沿って住んでいるうらやましい方々が育てておられるいろいろな花を見ることができます。

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ミツマタのけっこう大きな低木があってびっくり。
花が咲かないと何の木かわかりませんもの。

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茶花としてもよく使われるバイモ。
ほしいなあ、、、でも採ったらダメダメ!

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早咲きのツツジなども。

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とぼけたフクロウのハンギングにはキンレンカ(ナスタチウム)。
これは宝塚の庭ではよく育てました。
明るい鮮やかな色が庭によく映えるので。

次はあわただしく哲学の道からチャリを蹴上のほうへとばします。


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インクラインの桜、ほぼ満開。

再び北上して南禅寺界隈お屋敷群のあるあたりへ。
気になっていた野村碧雲荘のお向かい、清流亭の枝垂れはどうでしょうか。

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少しまだ早いようですね。
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実はここでチャリにまたがったまま(お行儀悪〜)ばしばし写真を撮っていたら、思いがけない人に出会って、びっくりするやら、恥ずかしいやら、、、。ちなみに京都の人じゃないんですよ〜。
まあ、せめて膝のでたパンツはいてなくてよかった、、、。

お次は地元岡崎の疏水の桜。


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こちらもほぼ満開。
桜十石舟もでているようです。

この疏水の桜は裏から、、、、というか市立美術館のほうから眺めてもなかなかよいですよ。
腰掛けて眺められる場所もありますし。

そして平安神宮前あたりの白川沿いの桜。


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ここは地下鉄東山駅へぬけるご愛用の小径なんです。


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一年前、この桜を見ながら、「来年こそはこの桜をジモティとして見るんだ!」と思ったものでした。
時間がたつのは早いもので、あれほどまちどおしかったその「来年」に今いる、というのがまだ信じられないくらいで、、

あれほど夢見た京都暮らし、がんばって夢見てきてよかったなあ、としみじみ思えるありがたさ。
ただ幸せは、それをメンテナンスする努力が必要よ。

自宅近くにもどって、ほぼ毎日前を通っているお宅の椿が「卜半(ぼくはん):または月光」だと、今日初めて気付く。

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芯が特有の唐子咲きといわれる椿で、芯まで赤い物を日光(じっこう)といいます。

茶花としての椿は、つぼみを使うのがルールですが、この卜半に限り、開花した物を用いるとか。
命名はかの澤庵 宗彭。
卜半は彼の弟子の名前だったそうです。

これも一枝ほしかったんですがね〜。
見るだけでガマンガマン。

2011年4月 7日 (木)

桜月(旧暦)雑記

<その1> 今日の京の桜

残念なことに、平日には京都にほとんど昼間おられません。
なので夜桜を。

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市立美術館の向かい、疏水べりの桜です。
(シャドウ処理で、バックにかすかに美術館が見えます?)

でもね、桜だけじゃないんです。


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楓の若芽ももうこんなに、、、

<その2> 杉本家住宅の雛飾り展

ちょっと古い話になりますが、もちや様にいただいた招待券でいって参りました。

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杉本家住宅にお邪魔させていただくのはもう数回目になります。
2年前には行った雛飾り展のことをくわしく記事にしています。

でも行くたびに、京都で最大級の町家のお屋敷やったんやなあ、、、の感を強くします。

黒光りして、虫食いのあとも風情がある濡れ縁の板は、はじめはぴかぴかの真新しい木地だったんだろうか、,,などと考え、それがこんなふうになるまでの年月と、そこで暮らしてきた人々への思いになります。

2年前は杉本家の方々総出でミニカフェをきりもりされておられ、あのみごとな走りもと(土間の台所)が活用されている様をみることができたのですが、今年はなかったようです。
ちょっと残念。

全然関係のない人ながらcoldsweats01、お体の具合でも、、、なんて心配になったりして。

ここまできたからには、杉本家の西、歩いて楽しい膏薬図子(こうやくのづし)にも行かなくちゃ。


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綾小路から四条へぬける鈎形の小路。
木版印刷の竹笹堂さんがあるのは知っていましたが、今回タイヤ男ガイドブックで☆をいくつかとらはった緒方さんもここにあるんだ、と初めて気付く。

お値段はちょっと高め、といったところ、いつかは行ってみたいですねえ。

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短い道ではありますが、京都らしい趣のある、好きな小路であります。


<その3> 北村美術館

閉館間際にかけつけたのはここ。

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北村美術館

今回のテーマは春の茶事、「重春」。(昨年なくなった表千家重鎮、久田宗也宗匠の著書名からつけたタイトルだそうです)

ここはいつもりっぱな奉書風の目録をくださるのでありがたい。

淡交社から出ている茶道系雑誌「和(なごみ)」の今月号に北村の特集があって、そこに載っていた道具を図らずも見ることができました。

金森宗和の「お茶をありがとう」の消息の軸なども拝見。

でも、ここにきた本当の目的は、、、、むふふ。
4月12日から数日のみ公開される四君子苑の案内ハガキをゲットするためだったのですよhappy02
こちらはやはり,一度は実際にいっておかなくちゃね。

またその節はご報告いたしますわ。

<その4> おかしいお菓子(?)

まずはこちら。

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神戸のモトコー商店街(元町高架下商店街の元町より西側。よりディープな神戸よん)に知る人ぞ知る、レンセイ製菓のお菓子の詰め合わせ!

高架下で戦後からやっている、良い感じの老夫婦のレトロなお店。
そこで売っているこれまたレトロなロシアケーキ!

一度ここの話を知人にしたら、それを覚えていてしかも詰め合わせでプレゼントしてくれたのです。
見た目は胸焼けしような感じのバタークリームやアイシングですが、生地が乾パンみたいにほろほろなので、意外といけるのです。

いや、すでにもう懐かしかったわ。ついこの前まで阪神間に住んでいたのにねえ。

次はこちら。


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四条河原町のLacueにはいっているロールケーキ専門店アリンコの、その名も「百年蔵醤油ロール」。

京都の澤井醤油の醤油、もろみを練り込んだクリームに醤油カラメルソースという、なんともユニークな、、、

ただし、味の方はおいしいのだけれど、どこらへんが醤油???と思うくらい普通のロールケーキだった、、、


<その5> 水屋道具

茶室を作りながら、一体いつになったら茶会をするんだ?

と思われている方もおられるでしょう。
残念ながら、炉の季節はついに炉をあけないまま終わりそうですsad

まだ水屋にたりないものがいくつもあるので、、、、

こうなったら風炉の時期に勝負ですわよ。(あ、、、、灰形が、、、、shock

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でもまあぼちぼち水屋らしくなってきました。
(あ、福島のりんご、、、、がんばれ!福島!私は福島産の野菜果物食べるぞ!)

中でもゲットして物珍しくうれしかったのがこちら。

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小間用の座箒。

使い方はこの前学習しましたしね。

<その6> お茶会の着物

先日新しいお社中での初めての茶会のお手伝い。
茶歴はそこそこでも、このお社中では一番のぺーぺー新入社員なので、もっぱら水屋で点て出しの茶筅振り。
この後2日間、首と肩が本気でヤバかったです。

着物は春らしい色をと水色の江戸小紋と桜色の袋帯で。


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この着物、遠目では色無地に見えますが、じつはこんな感じなんです。
麻の葉模様になってます。

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似合う,似合わないは別として、春になると着たくなる、お気に入りの一枚なんです。

2011年4月 5日 (火)

苔玉と進々堂

先日vivasan様にお久しぶりにお目にかかり、お手ずから作られた苔玉を頂戴いたしました。

その受け渡しの場所が、お互いになつかし〜、、、、ここ。

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百万遍東、進々堂
十数年ぶりだと思うけれど、中の雰囲気や、学生の姿はかわっていないのね。

大学の構内の延長のような場所です。
図書館の机のようなテーブルを囲んで、ゼミやらミーティングやら自習やら。

vivasan様とはなにやら趣味や好みもオーバーラップしていまして、ついついおしゃべりに夢中で、隣に座っていた教授っぽい?方を辟易させてしまったかも。その節はスミマセン。(あ、vivasan様はほんとうは物静かな方なのです。誤解なきよう)
進々堂では静粛に、、、ですよねcoldsweats01


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いただいたユキワリソウの苔玉。
とっても可憐な花です。
注目は苔玉の苔!
種類はわかりませんが、苔自体もすごくきれいなんです。

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同じくいただいた椿の切り花も、小谷真三さんの赤いガラス器にいけてみました。

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いただいたユキワリソウ。
夢風庵様からいただいた紅白梅(これは花は散りましたが、葉芽がでております)
去年秋に買ったシノブ(冬はこせないから安くしておくといわれましたが、越冬しましたあ!)

あちこちに飾って楽しむんだ〜happy02


vivasan様、苔玉だけでなく、ジモティしかしらない貴重な京都情報もたくさんいただき、ありがとうございました。
また御所のお花見でお会いしましょう!

2011年4月 3日 (日)

今日の桜は〜上賀茂の枝垂れ

夕刻、約束通り訪れました。
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上賀茂神社の社家の連なるその先。

見えてきました。
社家、岩佐家の枝垂れ桜。

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この2月に訪れたとき、きっと満開の時はさぞ美しいだろうと思っていました。

洛中の枝垂れ桜がきれいに開花しているので、きっとこちらの桜もさいているだろうと思って、無理して今日行ってみましたら、思った通り、折からの夕日をうけて見事です。

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花の下にて、、、

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建物は京都市指定有形文化財。


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さくら・桜、、、立ち去りがたく、、、

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いとおしく、はなれがたく、、、


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私よりはるかに長く生きてきて、はるかに遠く生きていくだろう桜。

人生はうたかたの時ではあるけれど、その間にまたなんども巡り会いたいね。


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賀茂川べりの桜はごらんのように、まだ少し時間がかかりそうです。

2011年4月 2日 (土)

大山崎山荘〜春

京都から少し西へ、アサヒビール大山崎山荘へ行ったのは昨年の晩秋、紅葉の美しい頃でした。

今日は今日とて大山崎山荘へ春を訪ねて。


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山荘への坂を登り切って、まず最初にお出迎えはハナモクレン。
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そしてほぼ満開の枝垂れ桜。

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庭園内にたくさんあると思われるソメイヨシノの開花にはまだかなり早く、この日の人出はそれほどではありませんでしたが、それでも枝垂れ桜の下でお弁当をつかっている方も。


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枝垂れの風情がいいですね。

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足元の可憐なスミレもお忘れなく。


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野の花も。


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蔓ニチニチソウ。
これ、宝塚の庭に植えていたんだ。
この季節、立ち上がるように咲く花をたくさんつけたっけ。

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この蕨は食べるには少し大きくなり過ぎかな。

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山荘の美術館。
ここは建物自体がすばらしい美術品なんです。


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やわらかな日差しはもうすっかり春のもの。

そして、この美術館のナンバーワンスポット、二階のテラスへ。


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どおです!この眺め!

保津川、桂川、宇治川の合流するあたり。

残念ながら、堤の桜はまだ薄く色づくばかりで開花まではほど遠そうです。
(枝垂れ桜の左手に一列に桜の木が並んでいるのがわかるでしょうか?写真はクリックで大きくなります)

実はここからの桜の土手の眺めがすばらしい、と教えて下さったのはいつもコメントをくださるMariko Ishii様。(「京都が好き」の著者さんで、その京都好きぶりははんぱじゃありません。私など遠く及びもつかないです。)

残念ながら他日は所用があって、こちらには来れそうもないので、少し早目の訪問となりました。

かくなるうえは満開の桜堤のイメージを脳内に描いて楽しみましょう。

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こんなものをいただきながら。

(やっぱりアサヒビール大山崎山荘ですから、アサヒビールですのよ)

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こちら、好日居さんもお手伝いされている中国茶会、年に何回かひらかれています。

今年も青楓の美しいと思われる五月に開かれるようで、これには是非参加したいと思っています。
皆様もいかがでしょう?