フォトアルバム
Powered by Six Apart

« 灰形講習会 | メイン | 柳緑花紅 »

2011年3月23日 (水)

平野の家〜わざ永々棟

東北地方の気候は厳しい。
その厳しさと戦いながら代々農作業や漁業に携わってきた人々は我慢強く粘り強い。

あのような大惨事のあとも、略奪もおこらず、黙々と配給の列に順序正しく並ぶ姿は、外国のメデイアには驚異と絶賛をもって語られた。それを日本人の美徳と言うかもしれないが、むしろ東北人の美徳、というべきなのかもしれない。
厳しい自然と闘ってきた如く、この厳しい現状にも粘り強く黙々と耐えて向き合う姿が胸をうつ。

もしこれが大阪人だったら、、、略奪はおこらないまでも、列にはならばないわ、文句ぶーぶーいうわでかしましいことだったかも、、、と想像してしまった。

    *     *     *

昨年の秋、北野白梅町近くに大正時代の数寄屋建築を改修した文化施設が完成しました。
平野の家・わざ永々棟です。

パンフレットによると

「昨今京都の街でも「日本建築」が取り壊されていく中、少しでも多くの伝統的な大工の仕事をおこしたい思いから、数寄屋大工の山本隆章棟梁が入手し修復しました。」
、、、そうです。


P1090642_2


門構えからしてすてきですね。
そして京都らしい景観の一部になっています。
(壊されなくてヨカッタ)
敷地は約610平方メートル、建物は約300平方メートル、まあなんとも贅沢な豪邸といえましょう。


P1090643_2

今は「雛様の饗宴」という催しをやっているのですが、実は私が興味があるのはお雛様ではなくて(ゴメンナサイ)改修された建物自体。

監修は京都工繊大の教授で、大工さん、左官さん、庭職人さんの伝統技術をフルに駆使し、しかもその伝統技術を受け継ぐ若手の職人さんの研修も兼ねていたそう。

P1090644_2

入り口をはいったところ、お供の待合いもあります。

上棟式では棟梁が「「千歳棟、万歳棟、永々棟」と声をかけて、建物のとこしえを祈り、棟をおさめる木槌がふりおろされるそうですが、「永々棟」の名前はここからきたそうです。


P1090645_2

残念ながら建物の中の写真はありませんが、二階の窓、わかりますか?
大正モダニズムではやった和洋折衷のステンドグラスの窓です。
これもその時代の雰囲気をあらわすように、あたらに作られたもの。工繊大の学生たちのデザインだそうです。

P1090646

ここはお茶会で利用することもできるのですが、その茶室のバリエーションがすごいのです。

洞庫のある隅炉三畳半
出炉の八畳広間が二つ
大炉のある六畳

ひとつの施設でこれだけの茶室完備のものを他にはしりません。
一つ一つがそれぞれ違う意匠で、しかもお金かかってますよ〜。
三畳半の小間など、とても良い雰囲気で、どなたかここでお釜を懸けて、招待してくれないかしら、、、と思いました。

実際、お雛様を見にこられているお客さんの中には、もうここでの茶会の段取りを話し合っておられる方もいましたよ。

P1090647_2


ダイドコの天井は拭き漆と思われ、ハシリにはあらたに設置されたおくどさん。
寄せ木細工の土間の床には、改修時にでてきた古い家の礎石が一部そのまま使われています。

土間の見物はフランスのエラール社のアンティークグランドピアノ。
この演奏会もひらかれたりするようです。

あ、全然ふれませんでしたが、古い享保雛、古今雛などのお人形も見どころですので、是非。coldsweats01

お雛様は4月3日まで見ることができます。

また、新しい文化スポットが京都に生まれたんですねえ。

平野の家 わざ永々棟
〒603-8323 京都市北区北野東紅梅町11
TEL : 075-462-0014 / FAX : 075-463-0114

トラックバック

このページのトラックバックURL:
http://app.blog.eonet.jp/t/trackback/349039/26193707

平野の家〜わざ永々棟を参照しているブログ:

コメント

しぇる様
京都に移ってこられて間がないですのに すごい情報ありがとうございます。
一度行ってみたいと思います。

ひいらぎ様

お茶をたしなむ者にとって、とっても魅力的な物件ですわよ。happy01
数寄屋建築フェチにもおすすめ。

今日行ってきましたよ!
あの辺りを歩いたことは無かったのですが とてもいい住宅地なのですね。
ちょっと場所が分かりにくかったです。
また 面白そうなところを発見されたらお知らせ下さいね。

ひいらぎ様

す、、すばやいっ!coldsweats02
私もこんな施設でもなければ、あのあたり行くことはなかったでしょうねえ。京都はまだまだ開拓の余地がありそうです。

初めてコメントします。
いつも楽しみに読ませていただいてます。

大阪人の私としては、
少し悲しい気分になる記事でした。

不躾かとは思いましたが、
抑えきれなくてついコメントしてしまいました。

いつの日か、
大阪人の固定化したイメージが
変わりますように。

nico☆様

お気分を悪くされたなら申し訳ありません。
ただ、私自身、平日のほとんどを大阪ですごしていますので、京都人と言うより、7割がた大阪人だと思っております。
この話をすると大阪の友人は「そうかもね、ふふふ」とにやりとします。パターン的なイメージにすぎませんが、そこが大阪人の愛すべき所だと、私は気に入っているのですが。

vivasan様

業務連絡、確かに確認いたしました。
メール送りましたので、よろしくお願いいたします。happy01

しぇる様、私も行ってまいりました。
いやー、さすがにすごいですね。源氏香模様の欄間とか、格天井とか、手のこんだ造りと広さに、数奇屋造りとはこのように立派なものかと初めて気付かされました。
普段だとちょっと入るのに二の足を踏みそうなご門ですが、お雛様の企画のおかげで助かりました。教えていただいてありがとうございました。

vivasan様

数寄屋の伝統を後世に伝える、、という意気込みですので、今できる最高の技術を駆使したのでしょうね。こういうのができるのも京都ならこそ、と思います。東京で数寄屋の茶室を作ろうと思うと、大工さんに一からおしえないといけないと聞きました。
この技をうけつぐには、その注文がないといけないのですが、それが問題なんですねえ、、、

わざ永々棟、ちょっと前ですが、2日に行ってきました。あの辺りよく通るのですが、たぶん出来てからも何度か前を通っていたはずですが、しぇるさんに教えていただくまで、全く存在を知りませんでした。あの通り、邸宅や億ションが続いていて、しょっちゅう庭師さんなんかが入ってるので気がつかなかったですね。永々棟のお庭の裏は御土居に面していますが、中のスタッフの方はご存じなかったです。
平野、衣笠、等持院のあたり、著名な画家さん(明治以降の)が多く住んでいらっしゃたそうです。郊外ののどかな場所だったのでしょうね。私が小学生の頃は西大路より西はまだ畑も残っていました。平野通を少し上がれば平野神社正面です。まだ、五分咲きでしたが、たくさんの人でした。たぶん10日頃はすごかったのでしょうね。平野通を少し下った所にある聖ヨゼフ修道院の門はご覧になりましたか?門衛小屋付きの煉瓦作りの門はおとぎばなしに出てくる建物のようでステキです。
永々棟、エラールのピアノコンサートがあったら、また行ってみたいです。

京鹿子様

永々棟のことは茶道系の雑誌に載っていましたので、興味をもってでかけました。なにしろ数寄屋建築、レトロモダン建築が、知識もないクセに好きなもので。
京都の西の方にはあまり土地勘がなくて、あのあたりへ出かけたのは初めてなんです。(聖ヨゼフ修道院も見ましたよ)
北野白梅町は停留所として有名ですが、紅梅町があることはこのたび初めて知りました。
私も永々棟で催しがあるときは、出かけたいですね。

初めてコメントします。

お雛さまもあるのですね。
来週、ココで行われる初釜茶事に招かれているので
楽しみにして、行ってきます。

良い情報ありがとうございました。

のぞ様

永々棟で茶事ですか。
いいですね〜。
楽しんできてくださいませ。
お雛様は季節の展示でしたから、今年も3月頃、またされるのではないでしょうか。
私は昨年秋にこちらで拝見した能のお仕舞が印象に残っています。

コメントを投稿