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2011年1月

2011年1月31日 (月)

町家でちくちく

京町家・風の会さん主宰の町家で「ぬいっこごっこ」に参加して参りました。

当日は頬も切れるようなつめた〜い風が吹き、雪もちらほら。

そうでなくても底冷えの京都なのに、例年にない寒さに町家はどんなに寒かろう、、、、と覚悟しておでかけ。

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場所は上七軒ちかくのみつばち舎さん。
織屋建の町家です。
こちらで着物やお裁縫を愛して和やかにお暮らしのみつばちさんに、今回は指導していただきます。

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もと織屋だっただけに玄関の間の天井がとても高くて、びっくり。(玄関から天井が高い町家はめずらしいそうです。by あまね様)

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走りもとの三和土はそのまま活用されているし、レトロなタイルの流しはなんだかとても懐かしい感じ。

ちゃんと現役で使われている、こういう普通のお家の町家のお台所(大きな商家のは見たことありますけどね)を見せていただいたのは初めて。

三和土は冬寒いでしょうねえ、、、(実際寒かった)と聞くと「寒いですよ〜。」というご返事。
なのにこのスタイルで住んでおられるのだから、寒さごときにはまけない魅力があるのね、町家には。

さて、今回作るのはこれ!


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スーパーサ○ヤ人じゃありませんよ。
彼はたまたまモデルになっただけで、そのはいているモノです。

着物の上からはける水屋袴というもの。

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みつばちさんが着用されるとこんな感じです。(着物の上にはいておられます)

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こんな風にけっこう足を開いても裾がわれないので、家事や防寒にお役立ち。
でもなんといっても、これを着用すれば着物で自転車にのれる!というのが高ポイントです。

そう、着物で自転車、、、、京都巡りになんて似つかわしいlovely、、、、という妄想あこがれをいだき、これは縫い方をマスターせねば!と。


もちろん、実寸で縫い上げるのは短時間では無理ですのでミニチュアを作って、その構造を知ろう、という試みです。

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縫い上げるのはこれ。
ちなみに左はしのは例のスーパーサ○ヤ人が着用していたモノ。

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材料も用意していただいて、早速ちくちく。

だてに10年以上キルトをしていたわけではありません。(えっへん)
縫うのは早いですよ〜(えっへん)

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少人数でテーブルを囲んでの作業なので、みなさん手だけではなく口もよう動かしました。
若いお母さん、その赤ちゃんといっしょにちくちく。
つい自分の子育ての時を思い出しちゃいますね〜。
皆様、たのもしいお母さん方です。


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右足と左足の部分の縫い付け方がミソですね。
これがうまくバランスがとれれば大成功です。


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でもあいまにちょっと休憩。
おお!!
これはあの京都和菓子の会ででた虎屋さんの非売品の羊羹千里の風ではありませぬか!(非売品ではありませんでした。ただし赤坂店でしか手に入らないそうです。)

和菓子の会主宰の中川典子様からの差し入れとか。
やった〜!
この微妙な寅の模様がすてきなの。そしてとてもおいしい。

おやつをいただいたあとはラストスパートで紐をつけて完成!


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しかもこのミニチュア、用がすんだらばらして、二枚合わせると巾着に再利用できますよ〜、紐も利用して。とのこと。
わあ、これもエコかしら。

このあとはしばしおしゃべり。
着物生活を楽しまれ、お裁縫だいすきなみつばちさんの独創的な作品を次々みせていただく。

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このスツールは、みつばち舎でときどき開かれる落語会用の椅子なのですが、、、、


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ひっくり返すとこんなん。
アイデアですねえ。
もちろんカバーはみつばちさん手作り。

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こちら手ぬぐいを利用した巾着。
これを籠に入れると、、、

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まあ、おしゃれheart01

飽きたら糸を切ってしまえばもとの手ぬぐいにもどっちゃう、というのがミソ。


なんだかんだでわいわいおしゃべりを楽しんで、ふと思うとそんなに寒さを感じないことに気付く。

ホットカーペットとストーブ一つなのにね。
(走りもととの間の戸を開けるとさ〜っと寒いけど。)

ちゃんと建てられた町家はそんなふうにできているのかしら。
住んでおられる方の暖かさのせいでしょうか。
とても居心地の良い町家のおうちでした。

2011年1月29日 (土)

某大寄茶会と茶道具の仕分け

先日某大寄せ茶会に行って参りました。

正客のおしつけあい譲り合い、箱書とともに飾ってあるだけで実際は使われない(まあ、これは大寄の性格上やむをえないところもありますが)会記のお道具、、、、、などなど、どうもストレスを感じるので大寄せは避けていたのですが、点心付きの券をいただいたので。(おほほ、点心に惹かれたのよsmile


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でもね、この日の席主さんはとても気さくで面白い方で、こういう大寄せなら楽しいな、と思ったのです。

まず例によって正客の譲り合い、なかなか座れない人も出てくる始末。
なんとか正客がしぶしぶ(?)定まって、濃茶席がはじまりました。

お正客さん、「こんな高いところで、もうドキドキします。(多分、半分以上はご謙遜)」
席主さん、「あら、私も席主でドキドキなんですよ〜。」
これでどっと席がなごみました。

席主さんは「今日は茶杓が主役なんです。他のお道具は忘れてもあれだけはしっかり見ていって下さいね〜。」
(スミマセン、にもかかわらず作者を忘れましたwobbly

「高いお道具は持ってなくても、何か一つ思い入れのあるものがあったらお茶会はできるんですよ。今井宗久さんはお金持ちだったから、良いお道具をあちこちから集めたでしょ。でも利休さんはそうではなかったから、アイデアで勝負したんですよ。そして歴史に名を残したでしょ?」

なるほど〜。
これは心にしみるお言葉です。

大寄せともなると「道具茶」に流れる傾向にありますし、このお茶会も決してあり合わせのお道具ではなく、良い物がでていたと思いますが、こういう心でなさる大寄せならいいですね。

さて、私は先日クロ○コヤマトのお一人様引っ越し便で届いた段ボールの山に茫然自失しておりました。


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実家の母が使っていた茶道具を送ってもらったのです。
茶碗以外の道具はほとんど持っていませんでしたので。
でも、こんなにたくさんの荷物とは!

仕分けもさることながら、、、、どこに収納すりゃいいの〜っ!!

なので先日の休みの日には家にこもってあれこれ仕分け。
あれはここにしまって、これはここで、、、

大きな水屋屏風や風炉先屏風など、もう「見せる収納(=収納する努力を放棄)」にするしかないですね、あはは(←なげやり)。

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これは少しめどがたった状態。
でもまだまだ片付きません。
これはまた数日掛けて仕分けるしかないようです。


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でもいきなり道具持ちになったのが(決して高価な道具はありませんよ)うれしくて、水指の一つを茶室においてみました。
これは作者不明。何焼きなのかも不明ですが、豪快で無骨なところが気に入っております。


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丸一日仕分けにかけたので、一段落ついたらお茶で一息いれます。
先日高台寺近くで手に入れた吉井史郎さんの黄伊羅保と、虎屋さんの節分菓子、蒸し羊羹「寒中の華」で。パッケージは椿の花でした。

2011年1月26日 (水)

とりとめもなく洛中散歩

烏丸通りにでたので、いつか行こう行こうと思っていたお店へ行ってみようと。

どこの通りだったか、はっきり覚えていないので看板を探しながら上を見て歩いて行くと、、、、

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ああ、ここ、蛸薬師のところだったのね。
京都茶華道具館

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古美術のようなものはありませんが、お稽古道具になら、手頃な物からちょっと良い物までなんでもそろうお店だそうです。

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店内の写真はありませんが、ほんと、茶道具ならなんでも。
お軸から釜から、茶入、棗、水指、建水、、、、あと水屋道具、炭までそろいます。

この日はまあ、下見、偵察だけで。
わが家の茶室用に足りない水屋道具など、いずれきちんとまとめてリストアップできたら、こちらで頼もうと思います。

さて、ちょっと空腹感を覚えましたので、そのまま烏丸通りを北上、三条通のお気に入り韓国カフェ素夢子古茶家さんへ。
京都に越してからは初めての利用です。(いやあ、こういうふうに行こうと思ったらすぐ行ける、京都暮らしのありがたさ、実感!)


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今回も「鳥の巣部屋」(←勝手に命名)をチョイス。


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いただいたのは松の実粥セット。
とってもなめらかな口触りで濃厚、日本のお粥のイメージとは全く違います。

本当は素夢子カレーとか素夢子御膳とかもためしたいのですが、いつも少しランチタイムをはずしてしまうので、いまだ食べられません。でもお粥シリーズだけ、コンプリートしましたねえ。(松の実、小豆、カボチャ)

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それにしても、いつもここの室礼の美しさには感動します。


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暖かな光の鬼灯ランプ。
実はこれトイレの中なんです。
以前ここのトイレの写真をアップしましたが、ほんまにトイレそのものも素敵だし、室礼も素敵なのです。

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一月のことゆえ、ここにも仏手柑が!

蛸薬師通りを東へ歩いて行くと、こんな町家を発見。


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この煙突は?!

この下になにがあるのかちょっと興味がありますね。
こんなところにお風呂やおくどさんがあるはずないし、、、、

さて、柳馬場あたりで南下、ここまできたし錦市場に行ってみよう。

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あらこんなところに西京漬の有名なお店、一の傳さんが。
まあ、りっぱな町家だこと。
こちらの2Fではランチもいただけるそうなので、いつか町家探訪がてら行ってみよう。

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この年末にはうれしくて、用事もないのによう錦に行ったなあ。
もう人混みはそれほどなくて、ぶらぶら歩きには良い感じ。

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錦の花屋さんで黄水仙とガーベラを。
これがまた安かった!

錦をぬけて、それからこの日はなんと東大路まで、四条通を歩ききりました。
南座の前の和装小物の伊澤屋さん、草履の伊と忠さん、舞妓さんの小間物全般の幾岡屋さん、、、あちこちのぞきながら。

こちらは東大路の手前、原了郭さん。

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香煎と七味の老舗で、ルーツはなんと赤穂浪士、原惣右衛門とか。
元禄の頃からのお店なんですねえ。
(この手の老舗は京都にはいっぱいある)

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欲しかったのは、評判の黒七味。
たしかに、色は黒っぽい。
よく揉み込むと赤い辛子が黒っぽくなるのだそう。

味は、、、、すごくスパイシー!
そして、、、気持ちよく辛い!!

さて、最後に錦で買ったお花を投げ入れ。

う〜〜む。
素夢子の室礼を見たあとではいささか全然工夫もなんも足りんなあ、、、、despair


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花器はいずれも小谷真三さんの倉敷ガラス。

2011年1月23日 (日)

ルーシー・リー展〜大阪・東洋陶磁美術館

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このドキドキするようなバランスの形と、いままでの陶器で見たことのないような淡いピンクの鉢。

このポスターを街角で一体何回見たことでしょう。

心惹かれてやまないこの姿に導かれて、大阪は中之島、東洋陶磁美術館へ行って参りました。
ルーシー・リー展


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まずはお向かいのランドマーク、中之島公会堂にごあいさつ。

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こちらのレトロで雰囲気抜群のレストラン、中之島倶楽部で腹ごしらえ。(これは東洋陶磁美術館へ行くときの恒例ですの)


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おどろきました。
この美術館は何回も来ていますが、平日なのにこんなに人がたくさん来られているのは初めてです。

ルーシー・リーの人気のほどがわかります。

やはり女性の姿が多かった。
陶芸家としてだけでなく、女性として魅力のある生き方をされた人だからでしょうか。

これから高齢期を迎える私にとっては、93歳でなくなられるまで「窓を開けるときはいつも驚きの連続」というみずみずしい精神で創作に生きられたその姿は、高い高い目標です。

Lucie Rie:
ウィーンに生まれ、ヒトラー政権下でロンドンに亡命。
ロンドンで陶芸界をひっぱっていたバーナード・リーチに認められないなどの不遇の時期を過ごす。
生活のためにたくさんの陶器のボタンを作った時代をすぎて、やがて彼女独自の独創的な作品が認められるようになる。

美術館で公開されている、その制作現場の貴重な記録フィルムは彼女が80歳の時のもの。

こんな80歳がいるなんて。

生き生きとした表情、確かな手の動き、そして笑うと少女のようでとてもかわいらしい。

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器はフォルムもさることながら、とくに釉薬の多彩さと独創性はすごいです。
陶器はかくあるもの、、、という常識をうちやぶってくれます。

しかもその釉薬の調合はいきあたりばったりでなく、確かな化学的知識に裏付けされたものだったといいます。
調合のノートも展示されています。

ポスターのピンクの鉢は現物を見るとちょうど高台(というのかどうか?)との境に一本すっとグリーンの線が引いてあって、普通なら合わない色の組み合わせだと思うのですが、これがまたすごく効果的。

針で一本一本細い線を彫ってある鉢もすてき。
なんだか三島茶碗を連想してしまって、これにお茶をいれたらどんなだろうな、、、と。

経済的に不遇だった時代に焼いたボタンも、一つ一つが立派な作品。
(下世話な話ですが、このボタンひとつの値段を聞いてびっくりしたことがあります)

まあ、私のつたない説明や感想よりも、まずは美術館へおでかけください。
器の前に立ってみて、それらと静かな対話をなさってくださいませ。
なぜこんなに多くの人を惹きつけるのか、それぞれの理由を見つけることができるかもしれません。


2月13日までです。


2011年1月21日 (金)

JR京都駅界隈にて

食品の買い物は仕事の帰りにすますことが多いので、交通機関とつながったデパ地下の食料品売り場はとても貴重な存在です。

よく利用するデパ地下は高島屋、大丸、伊勢丹なんですが、私にとっては一番使いやすいのは伊勢丹かな。
売り場がシンプルな構造で、一カ所で精算できるので。

この日はその伊勢丹のデパ地下へ行く前にちょっと呉服売り場で目の保養を。オホホbleah

着物はまだしつけもとっていない物が箪笥にねむっているので自粛中。
でも小物ならいいよね〜♪、、、と自分に甘い、甘い、、、、、

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卯年にちなんだ帯揚げと、若竹色の帯締めを買いましたの〜。coldsweats01

呉服売り場から駅側に出て、そうそう、古伊万里のをやっていたな、と7Fの美術館「えき」KYOTOへ。

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いつも思うのですが、JRの駅のこの構造は、高所恐怖症にはちょっときつい。


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今回の展示は「海を渡った古伊万里展〜セラミックロード〜」。

大航海時代、ヨーロッパにおける磁器の収集は熱狂的で(まだ磁器を作る技術がなかったので)中国・景徳鎮から主に輸入していたそうです。
ところが明末より清初の政情不安によって景徳鎮での産生が打撃をうけ、そこでかわりにヨーロッパ人が目をつけたのが、すでに磁器産生の技術を会得していた有田で焼かれた古伊万里だったんですねえ。


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当時たくさんの古伊万里が長崎・出島からオランダ、フランス、ドイツ、オーストリアなどのヨーロッパの国々にわたったそうで、この航路のことをシルクロードならぬセラミックロードとよぶのだそうです。

それらを一つ一つ買い戻して里帰りをさせた、柴田夫妻寄贈のコレクションがメインの佐賀県立九州陶磁器文化館所蔵。
文化館でもその業績をついで、古伊万里の里帰り事業推進中とか。

色絵のものは、当時の絵付け技術がまだ未熟であったが故に、けっこう色落ちがあるので、ちょっと残念なものが多い。
なんといっても青の染付がすばらしい。
ヨーロッパ人でも(でも、、、と言っちゃ失礼ですが)この青の濃淡だけの、しかも乳白色の余白のある東洋的美である染付の美しさがわかってたんだなあ。

これええなあ〜、、、、と思わずガラスにへばりついてしまう。

しかし一番衝撃的だったのは実物大のシャルロッテンブルグ城のポーセリンキャビネット(磁器の間)の写真!

同城はベルリン郊外にある、プロイセン王フリードリヒ1世が妃ゾフィー・シャルロッテのために17世紀に建てた城。
そこの磁器のコレクションされた部屋はまあ、たくさんの磁器で上から下までびっしり!壁面を埋め尽くすように飾られているのです。

壁の真ん中に布袋とおぼしき陶磁器の人形や、どうみてもラーメン鉢をかぶっているとしか思えない、あやしい中国人の焼き物の人形やらはご愛敬。すきまを埋めるように染付のお皿やらカップ&ソーサーやらがぎっしり。
もうびっくり!


この磁器の間をみて、うらやましがったザクセン公国のアウグスト2世が自国の職人の尻をたたいて開発させた磁器がかの有名なマイセン。
以後ヨーロッパでも磁器が作られるようになり、古伊万里輸出は衰退していく、、、という歴史のことわり。

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本物の有田は買えないので(器集めも自粛中)、古伊万里の猪口のシールを。

さて、美術館をでたあとは、駅ビルの2F,昨年できたばかりの新しいお楽しみスポット、ギャラリーカフェ京都セレクションへ。

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こちら、老松、千本玉壽軒、亀屋良長、俵屋吉富、鶴屋吉信のなだたる京の上菓子老舗の上菓子、プラス丸久小山園さんの濃茶、薄茶、玉露、煎茶、ほうじ茶がいただけるのです。

中に入るときは、きちんとスーツを着たマネージャーさんがさっとアテンドしてくれますので、ちょっと良い気分ですよ。


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わあ、どれにしようかな〜lovely
目移りしちゃう〜。


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結局老松さんのこなし「神の梅」(老松さんは北野天満宮のすぐそばゆえ)とほうじ茶を。

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こちらでは、お菓子の名刺とでもいうべき説明カードを必ずつけてくれます。
お茶は一煎目はいれてくれますが、すぐにお湯のポットがでてきて二煎目以降は自分で煎れられるようになっていて、入れ方の説明書付き。

しかも月替わりのギャラリーがあって、1月は唐長さん。
唐長の料紙はいいですねえ〜、、、
また買いたくなるのをぐっとこらえて、(そんなこんなできれいな和の紙をためこんでいるので)見るだけにとどめました。

伊勢丹のデパ地下にいくときはなんとなく寄ってしまうスポットになりつつあります。

2011年1月19日 (水)

初釜と最後の特別稽古・大円真

先日は宝塚で初釜。

今のお社中での最後のお茶会になるので、水屋方をさせていただきました。

この日の早朝、まだ薄暗く、前夜降った雪が積もる道を宝塚まで。
さすがに宝塚でも雪がちらつき、冷蔵庫にはいったような冷たさ。(寒さをとおりこして冷たかったですねえ)


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床荘り。
お軸は「千歳丹頂鶴」、日本画家・今井景樹。
彼は京都美術専門学校卒業で、偶然にも一時京都岡崎に住んではったそうです。

結び柳がバランスよく決まっていますねえ。

お正月らしく香合はぶりぶり、三番叟の鈴とともに。

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長板総荘りにて。
皆具はオランダデルフト焼写し、今年のお題の「葉」模様。
(今年はこのセット、あちこちの茶道系ブログで見たなあ、、、)

先生の炭点前のあとは点心の準備を。


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いっしょに準備をする水屋方の皆様。

点心、お酒の燗鍋、八寸の準備、お菓子の準備、、、、

水屋はほんまに忙しいですね。
でもだからこそやりがいがあります。
ひとりでやる自信は今のところありませんが、裏方さん同志、力をあわせればなんとか。

こうやってご一緒に、今まで何回のお茶事をさせていただいたことやら。
同じ釜のメシを食べた、、、と言ってもいい社中の皆様とのお別れはすごくさびしいです。


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お点前は濃茶の重ね茶碗をさせていただきました。
この島台(本歌は赤楽で、内側を金箔、銀箔で塗った重ね茶碗、多分裏千家独特の初釜用)、年季が入っているので内側の箔がすっかりとれてしまっていますが、これもまた味ですね。


なんと、ここでの最後のお茶事というのに、かっこよく茶碗を持って出たはいいが、あれ?!、、、、

茶入がないっ!!!!

、、、、茶入を飾っておくのをころっと忘れていましたcoldsweats01


焦る気持ちを隠して平然を装って水屋へ取りに戻る、、、、超・はずかし〜っ!!

まあ、そのあとはなんとか。
お客さんは私よりお若い社中さんばかりなので、そこは年の功、貫禄でおしきりましたわよ。

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続き薄で他の方にバトンタッチして、あとはリラックス。

みなさん、それぞれお気に入りのお茶碗で二服飲まれました。

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鏡面の写真ですが、この日はお正月、少々派手でもいいか、と茶屋辻文様の着物を。
(なにしろ年々中味が地味になるものなあ、、、、)

この日社中の大半の方に最後のご挨拶を。

さて、初釜の数日後、こんどはいよいよ本当に最後のお稽古、それも特別稽古の大円真。

大円真のお稽古はこちらでは茶名拝領者だけが参加できるのです。


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大円真は風炉と炉とそれぞれ一回ずつ、見ることができ、これでなんとか奥伝は一通り最後まで触れることができました。

(もちろんマスターはまだ全然できていませんが。)

思えばこちらの教室で9年とちょっと、でした。

大学時代に心茶会で茶道をかじったとはいえ、帛紗さばきもすっかり忘れて、の再出発でした。


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私が完璧な弟子でなかったように、先生も人の子、完璧ではありません。
物足りなく思うこともなかったわけではありません。

でもその分、受け身だけではイケナイ、自分で補おうと、点前だけでなく、茶道の歴史、禅の思想、茶道具の来歴や分類、、、いろんな本を読みあさり、茶道関係のあらゆる展覧会にでかけ、、、はじめは着物着られるし〜と軽い気持ちで再開した茶道に、いつのまにかどっぷりとその深みにはまってしまう次第になりました。(茶室までつくっちゃったし、、、)

それでもめったに参加できないような茶会の機会をくださったり、大先生による花月のお稽古にも参加させて下さったり、茶会や茶事の、理屈だけではどうにもならない訓練もたくさんしていただきました。それらのことは感謝してもしきれません。

そしてなにより茶道が好きで、真剣にお稽古して、茶の湯を熱く語れる茶友ができたことは宝です。

この社中をはなれても、ありがちなしがらみのない、茶人(の未受精卵)としてのつきあいを今後とも是非続けていきたいと思うのです。

京都はなんといっても茶道の本場です。
その憧れの京都に移住したからには、これからも茶の湯の道に精進いたしたく存じます。
その思想的バックボーンの追求も含めて。


2011年1月16日 (日)

京の冬の旅〜大徳寺+今宮神社

今年もやってまいりました、京の冬の旅、非公開文化財特別拝観のシーズンです。

何しろ今年は地元ですもの〜♪
半日はあちこちまわって、あと半日は別のことができる、というありがたい境遇。

でも地元の人って、はたしてわざわざ行ってるんでしょうかね?

初日のこの日、トップに選びましたのは紫野・大徳寺。
なんといっても茶道をかじるものとしては、大徳寺は別格ですから。


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金毛閣。
上層におかれた利休の木像が、秀吉からの賜死の一因になったことは有名。

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あ、徳禅寺。

以前淡○社のお稽古茶事で、ここの和尚さんが正客をしてくださって、なかなかよいお席にしてくださったのを思い出します。
大徳寺のなかでも唯一、寺号を持つ格の高い塔頭とききました。

今回の公開寺院は玉林院、総見院ですが、ちょっと寄り道を。

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瑞峯院、キリシタン大名、大友宗麟が自らの菩提寺として建てたお寺。
こちら茶室前の蹲居。

ここには3つもお茶室があって、実はこの日も、どちらさんかのお茶会がひらかれていました。

でも目的の安勝軒は見ることができてよかった。


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表千家第12代惺斎好み、大徳寺山内唯一の逆勝手でしかも向切。
道具をどのように置き合わせるのか、頭の体操が必要。

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さて、玉林院。
写真不可のため、前庭の写真しかアリマセン。
しかも門をはいったら大徳寺保育園、、、、

うちの子たちも百万遍・知恩寺のお寺さんの保育園にかよっていたので、なんだか懐かしいわ。

こちらなんといっても有名なのは霞床席。
たいがいの茶室本には載っています。

こちらで写真が見られると思います)
富士山の絵は数種類あるようですが、軸を棚の後ろに掛ける、、、という逆転の発想はすばらしい!


今ひとつの茶室、蓑庵(さあん)は土壁に粗い藁がすきこまれている「すさ壁」で、錆が出て良いあんばいな黒っぽさ、三畳台目中板。

この塔頭、山中鹿之助を祖先に持つ(知らんかったなあ)豪商・鴻池との関係もあるそうで。

玉林院を出て、とおりすがりの聚光院。

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無情にも拝観謝絶ですが、一度は入ってみたいなあ。
なにしろ利休さんのお墓があるし、閑隠席はかつて千利休自刃の席として伝えられていたそうだし。(これは否定されています)
さらに有名な正方形の床を持つ、その名も桝床席も見てみたい。


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こちら総見院。

山上宗二記に「総見院様」という記載があり、総見院=信長ということはしっていましたが、その名の塔頭があるとはしりませんでした。

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信長の死骸は行方不明なので(一説には遺灰は持ち出され、洛中の寺に埋葬された)どうしてこんなところにお墓があるのか奇妙です。
信長の後継者であることを認めさせたかった秀吉が、二体の信長木像を作り、一体を火葬して、その灰を強引に遺灰とした、、、らしいです。その残りの一体がポスターのやつね。

享年49歳、(TVではトヨエツがやってますが、)こういうお顔だったんですねえ。


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その信長の慰霊塔、息子の信忠、信雄、正室の帰蝶さん、側室のお鍋さんのお墓の横に、、、、猫よけの猫が!

(うちの庭もノラちゃんの糞害に困ってます。こんなもので防げるとは思わないけどなあ、、、)


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釣瓶の滑車が織部!

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墓地の脇に立つ、樹齢のいってそうなクスノキ。

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なんや、りっぱな井戸があるなあ、、、と思って写真に撮りましたが、あとで調べると加藤清正が朝鮮から持ち帰った石をくりぬいた井戸だとか。
ちゃんとガイドさんの説明を聞かず、勝手にうろちょろしていたので、それを聞き逃すとは!
(ついでに秀吉が植えた侘助椿も見損ねた、、、アホや)

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梅はもう、つぼみをつけていましたよ。

大徳寺を出て、お昼はこちらで。


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ゆばんざいこ豆やさん、北大路店。
こちら上田湯葉店プロデュース。
湯葉をいろいろアレンジした料理をだしてくれる、とってもヘルシーなお店です。

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錦にもお店はあるそうですが、こちらは場所柄(西陣が近い)高い天井の(多分)織屋建の京町家。

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湯葉のあんかけ、湯葉のお刺身、湯葉の佃煮、湯葉揚げ、、、、
おいしくてカロリー低そうなところもポイント高し!

大徳寺をぐるっと北に廻って、今宮神社に足をのばしました。


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まあ、もうおわかりですね、目的は。

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今宮神社参道名物あぶり餅!

道をはさんで、いち和さんとかざりやさん。
参詣の方はどうやって、お店を選んでいるのでしょう。

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特に根拠なく、いち和さんにはいって、お向かいのかざりやさんを眺める。
どちらのお店にもちょっと行列が。

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白味噌ダレがおいしいのdelicious


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ちゃんとお参りしたかって?
一応、、、、


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ちゃんと「阿呆賢(あほけん)さん」をなでなでして、持ち上げてきましたわよ。

そしてこの日のお土産は、、、


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大徳寺門前、味噌松風で有名な松屋藤兵衛さんの、当然味噌松風と、、、


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その切り落とし!(パンのミミのようなものですな)
これはでるときと、ないときがあって、ご近所さんはねらっているとか。
お味はしっかり味噌松風なのに超お買い得な値段なので。
むふふ、、ラッキーでしたわ。

(右のきれいなお菓子は同じく松屋さんの「玉織姫」。色によって味がちがいます)

家に帰ってお茶とともにぱくついていましたら、いつのまにか残り2〜3本になってしまい、coldsweats02えっ!?
食べ過ぎだわ、それ。
なので晩ご飯を作る意欲がすっかりなくなりました、、、、sad


2011年1月14日 (金)

閑話休題〜猫と踊るルンバ

♪ルンバ〜

、、、、、ってラテンミュージックのルンバじゃありませんの。

これ、お掃除ロボットルンバ

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買おうかどうしようか、半年くらい前からずっと検討していたのですが、ついに買ってしまいました。

迷っていた理由は、結構お値段がするので失敗するとキビシイ、ということと障害物の前でセンサーが働いて減速するとはいうものの、壁にゴンゴンあたって傷つけないか、ということで。

特にうちは漆喰やら土壁なので、当たられるとかなりマズイ。

お店の人に聞くと、特に色の黒い壁や家具はセンサーが感知しづらいのでよくぶつかるかも、、、と。
長いこと使うと壁紙の下の方にルンバ筋(!?)がつくこともあるそうな。

しかし!
働く主婦にとって、留守の間にお掃除してくれるというのは大きな魅力。

すでに使用している友人は、ペットより可愛いヤツ、とほれこんで「ルンバ君」と擬人化しているし。


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これはここから先は侵入禁止、という電波を出すヴァーチャルウォールという付属の機械。
これでぶつかられたくない家具や建具、壁をある程度保護できるだろう、と考えて購入することにしたのです。

使ってみて、やっぱり可愛い!
そういう気持ちがよくわかる。

一生懸命ちょこちょこと、あっちへこっちへお尻フリフリ(どこがお尻なのか不明なのだが)動き回る動作がなんともいえんわあ。

少々の段差はおかまいなしだし。
ま、やっぱりある程度はゴンゴンぶつかるけどね。
本体に付属のクッションラバーをつけたので、衝撃は許容の範囲。

あとでゴミパックをあけてみると、けっこうたくさんのゴミを収集しています。
うちの場合、猫の毛が一番多いのだけどね。

同じ場所を平均4回きれいにして、掃除残しなし、と判断したら(購入した機種では)自分で充電ポートに帰って自分で充電するというお利口なヤツ。

もう一つ副効果があって、なるべくルンバのお掃除の邪魔にならないようにと、いらないものを片付けるクセができたこと。
ダブルの効果で家の中(リビング限定で使用ですが)きれいだわ〜happy02

さて、もう一つの懸念はこのルンバ君(あれ、私も擬人化してる?)に、猫がどう反応するか?

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まずはシェル。
最初は顔がひきつっていましたが、おりこうさんなので「これは人畜無害」とすぐ理解したようで、ソファの上から高みの見物。

プリの方は、、、、
好奇心で近寄っては、自分の方に急に突進してきたりするのでとびあがったり、猫パンチをくらわせようとしたり、飽きるまでよう遊びました。

(どちらも高速で動くため、画像はすべてぶれてますが)
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猫と踊るルンバ君、ルンバと踊る猫、、、、

しばらくすると二匹とも、一生懸命働くルンバ君を尻目に高いびきでしたわgawk

2011年1月12日 (水)

産寧坂〜二年坂〜高台寺・中谷でのある邂逅

前回からの続きです。

茶わん坂から清水坂へのショートカット、あさひ坂とよばれる急な狭い坂からの景色。


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遠くに京都タワーがみえます。

この坂には陶芸ギャラリーやらカフェやらレストランやらがひしめいていて、なんだか狸の置物がやたらあちこちに置いてあるんです。

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レストランに使われている建物の一画に、あら腰掛け待合いが、、、しかも蹲居も完備。
思うに茶室をそなえた数寄屋のお屋敷だったんでしょうねえ、以前は。

それにしても、やたらわけのわかんない置物が、、、、

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でも陶芸ギャラリーには、なかなか面白い器がおいてあります。
ここの道をぬけると、、、


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はい、天下御免の観光のメッカ、清水寺。

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茶わん坂と比べ、さすがに賑わう清水坂。
でも聞こえてくるのは、なんだか中国語の方が圧倒的に多いような。


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清水さんには遠くからお参り(?)して、産寧坂にはいります。

このお店は学生だった昔と全然変わらんなあ。

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軒下にかわいい陶器の箸置がはりつけられています。

しかし、振り返ってみると、、、
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ありゃあ、、、、、でかい複合商業施設が、、、
ずいぶんかわったなあ、ここらも。


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二年坂。
この界隈は昔からのんびり、どこかひなびた感じの落ち着いた、大好きなエリアでしたが、、、


昔、風情のある仕舞屋だったところまでも、土産物屋さんになってるわ〜。
ちょっと新京極化してない?

かつての落ち着いたたたずまい、雰囲気を観光客も求めていると思うのだけれど、方向性がちがってはいないかと、ちょっと心配になります。

うれしいことに、その中でも変わらないのが二年坂・かさぎ屋さん。


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実はこちら、大学時代の先輩のご実家。
学生時代にはよくこちらで甘いもんをご馳走になりました。


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店の中は当時とほとんど変わらず、なつかしい。

私が好きなのは小豆の粒のないお汁粉。
今も変わらぬ上品な甘さでとてもおいしい。


小豆の粒の比率が増えるとぜんざい、その上があって、小豆だらけで汁がちょっとのものを亀山、というのはここではじめて知ったものです。さすがにあれは完食できる自信がありません。

お汁粉でほっこりぬくもった後は高台寺の方へぬけます。

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あら、こんなところにすてきなうつわ屋さんが。
高台寺・中谷さん。


こちらは普段使いの器から、茶事に使えるような器まで、ディスプレーもすてきです。

店の真ん中にあるガラスケースに作家物の抹茶茶碗がいくつか並んでいて、、、、、
その中の一つに釘付け。

作家さんの名前は書いていませんが、これは私の好きな、、、好きな、、黄伊羅保ぢゃありませんか。

お店のかたに「どなたのお茶碗ですか?」とたずねると、「吉井史郎さんの。」と言われ、きゃ〜!!

私、亀岡に窯をもっておられる吉井史郎さんの作品のファンなんです。

実は数年前、西宮のとあるギャラリーの吉井さんの個展に行ったことがありました。
彼の作品は普段使いの食器が多いのですが、めずらしく抹茶茶碗も展示されていて、そのなかで欲しい!と思ったのが黄伊羅保茶碗だったのです。

でもちょっぴり値段が、、、で手が出なかったのです。


あれから似たような伊羅保茶碗を見るたびに、無理をしてもあれを買っておけば〜〜と悔しく思っていたのです。
こんなところ(どんなところだ?)で巡りあったが百年目(もちろん全く同じ茶碗ではありませんよ)、いやきっと私を呼んだに違いない、、、、云々、、、でこれはもう入手するしかないでしょう。


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心茶会の、歴代学生が使った30年以上の歴史を持つ黄伊羅保茶碗が、永年の使用ですっかりざらざらがなくなって、つるっと良い感じのお茶碗になったように、この茶碗も使っているうちに良いお茶碗に成長しそうな予感がします。

お茶碗は一度吉井さんのところに戻って、箱に入ってわが家へ輿入れする予定。

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うれしい気持ちで石塀小路を歩く足もかるく。
ここはひっそりお店がかくれていて、良い感じ。

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右の煉瓦塀は高台寺圓徳院の壁。
圓徳院は今回の「京の冬の旅」の公開寺院にもなっていますね。

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石塀小路の出口は現実へもどるトンネルかもしれません。
ここをくぐりぬけ、収穫多いお散歩終了、やっと帰路についたのでした。

2011年1月 9日 (日)

茶わん坂〜近藤悠三記念館

祇園さんから五条の方をめざします。
遠景に八坂の塔。

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しっとりとした石畳の小路もあり、古い町家もたくさん残る「京都」らしいエリアです。

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八坂の庚申堂などながめつつ、、、

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おや、この辻はよくTVの京都シリーズによく出てくる場所では?


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これこれ。
京都もの、といったらやっぱりここでしょう。


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めざしたのは清水さんの参道にほぼ並行する茶わん坂。

あり?

なんだか閑散と、、、、
正月から日もたっていないし、完璧に観光シーズン外しているので、閉まっているお店が多いぢゃないか、、、、

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でも元気にあけているお店もあって、ぶらぶら眺めながら坂を登ります。

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あ、清閑寺窯だ。
仁清の流れをくむきれいな色絵の抹茶茶碗を作っておられます。

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こちら、ちらっと拝見した奥のお庭の様子がとても良い感じの東哉(とうさい)さん。
日常使いの器も手に入るそうです。

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とあるお店のウインドウで見つけた仏手柑の器。
お正月ですものねえ。

目的地はこちら。


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近藤悠三記念館


染付で人間国宝になられた近藤悠三さんのご自宅であり(現在は息子さんの濶さんのご自宅)その作品の一部が展示されているミニギャラリー。


実はここには30年以上前、いちどお宅におじゃましたことがあるのです。
大学の心茶会の仲間と息子さんの濶(ひろし)さんにご指導いただいて作陶させていただいたのです。
濶さん、いまではもう古稀を越えられていると思いますが、当時すんごい男前だったんですよ〜。

なにしろ親戚筋が俳優の近藤正臣さんですからねえ。
でも正臣さん以上の男前でしたのよlovely

あら、話がそれました。コホン。

ちなみに濶さんの息子さんの高弘さんも現在陶芸家として活躍されておられます。

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悠三さんのお師匠はあの富本憲吉。
とちゅうで袂を分かったはといえ、一時は民藝に共感していた富本ですので、その影響でしょうか。
悠三さんの作品はとてもおおらかで、素朴で、あたたかい。

赤地に金彩というと普通は緻密な金彩絵を連想しますが、彼のは地の赤が透けて見えるくらい、筆の勢いでかすれて描かれています。
白磁に暗紅色の椿の絵付の大壺は、李朝の鉄絵の壺など連想させ、なんといっても青い染付がのんびりした感じでいいですねえ。


仕事場を再現したコーナーもあって、試しに作陶したか?とおもわれる様々な焼き、釉薬のぐい飲みがガラスケースの中に。
彩色に使われた筆は当時のまま、悠三さんの息づかいを感じさせてくれました。

展示された叙勲や京都市・府からの表彰状など、授与者の名前がなつかしい政治家の方々の名前で、ああ、こういう市長さん、知事さん、大臣さん、おったな〜、、、と。

亡くなられたのは昭和60年でしたから、私が京都に住んでいた時期にもご活躍だったのですね。


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記念館を出て、みおろした茶わん坂。

え?その濶さんとこで作陶した物はどんなできだったか?、、ですって?

実はあるんです。
今だにわが家に。
あれだけ(結婚後6回)引っ越ししたのに失われずに。


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天目茶碗を目指したにもかかわらず、建水か?といわれた分厚い、重たい茶碗。

今でも時々点てておりますのよ、この茶碗でお抹茶を。

2011年1月 8日 (土)

佐川美術館〜楽吉左衛門さんの茶室

はるばるやってきたのは湖国、守山市の佐川美術館
(そう、あの佐川○急便の佐川ですよ)

昨年は、夏に当代の楽さんの講演会に行き、そのお人柄に惹かれ、12月には楽家でおこなわれた還暦茶会に参席する機会を得、さらにファンになった私です。
(ちなみにアヴァンギャルドなお茶碗のほうは、まだワカリマセンcoldsweats01

そこで以前から行きたかった佐川美術館・楽吉左衛門館内のお茶室見学を、同じく楽さんファンの茶友を募って敢行することに。
(この見学には事前の予約が必要です。)


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守山駅からタクシーで10分ほど、ちと交通の便は悪いなあ。
しかし車をおりると、おお〜っ!
なんだかすごい美術館!

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佐川の財力はすごいなあ、、、などと下世話なことを思いながら入館しました。
水面を強調した建物はもちろん琵琶湖のイメージでしょうか。
ちなみに設計施工は竹中工務店とか。


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正面にみえている葦のむこうの屋根が、くだんの楽さんのお茶室です。


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水面下につくられた楽吉左衛門館の一画にお茶室はあります。
(ここから画像はありません)

楽さん自身が設計し、材料を吟味し、5年かけて完成した展示室+お茶室。
この経緯は「茶室をつくった」というご自身の建築日誌にくわしいです。(ちょっと専門的すぎてよう読まんかったですが、、、、)


お茶室のコンセプトは「守破離」。
お茶をされている方には、なじみの言葉ですよね。

話にはきいていましたが、この茶室は普通の茶室と全く異質で、無機質的。

コンクリートうちっぱなしの壁、アフリカ産の黒い巨石、オーストラリアで使われていた枕木、そして水面下のひんやり感。
これはまさしく、楽さんのアヴァンギャルド黒楽茶碗に通じるものが、、、


茶室は水面下。

普通の茶室では露地は草木のある茶庭ですが、ここでは光のほとんどさしこまないコンクリートの壁。
表面には木材に拭き漆でも施したのかと錯覚するほどよくできた木目が。しかも材料にこだわったため、コンクリート臭がまったくありません。

どこまでも続くかと思われるような遠近法を利用した枕木の道。
日本の枕木は腐食しやすいため、タールなどが塗られるのですが、オーストラリア産の木は水に強いため塗料が不要とか。

寄付には鉄刀木(タガヤサン:硬い木材)の見事な一枚板のテーブル。(紫檀・黒檀・タガヤサンといって三大唐銘木。いまどきこんな見事な鉄刀木は入手困難)
丸炉付き。

水露地、腰掛け待合いはまさしく地下の池のなかに浮いているような感じ。
足元の黒い粘板岩の石のすぐそばまで水がひたひた。
そこだけぽっかり天井があいて空が見え、コンクリートの壁から水がしたたり落ち、その水音もごちそう。


P1080469(見学者にもらえる写真小冊子より)

埋蹲。
地面と同じレベルに水面がくる設計。
かがんで柄杓をとると、正面のスリット窓の光が水面に映るという趣向。

小間:盤陀庵は水面下。
壁は構造物としてはなく、吟味を重ねた和紙の簾が壁として機能。
天井は吹き抜けでびっしり煤竹が。(このあたり、また佐川の財力をみる思い)

下地窓にあたるところにはプリズムになった透明アクリル柱が竹木舞のかわりに。
これに光が当たると、時間と共に変化してたいそう美しいとか。

風炉先にあたるところこれもまた真っ黒な石の壁。

う〜む、、、、
これは待庵に通じるものが(実物見たことないけれど)

階段を少しあがって広間に出るとこれまた息をのむ開放感!
広間:俯仰軒は畳の面が水面と同じ高さ。

外に広がる水面と葦の一群(外から見た景色)

一瞬、えっ?寒くないの?と、茶室が全く外気にさらされていると錯覚するほど透明で、反射のないガラスで囲まれた、開放感120%の空間。

畳と同じ水位で水面にまで続く、部屋を取り囲む黒い巨石。
このアフリカ産の石は自然に浸食されてできた表面の波紋で、まるで黒い水が畳にまでひたひたとおしよせているようにも見えます。

床柱は、いまどきこんな立派な、、と思うような桑の木。
床壁も黒い石。

この広間に座して外の景色を見る。
みんなそこを離れがたく思うのか、時間が来てキュレーターさんに促されてもなかなか腰があがりません。

既製の茶室の概念から離れ(破)つつも、茶室の基本は外さず(守)、しかも新しい展開をみせる(離)。

ようやくこのコンセプトが少しわかったような気が。

この茶室でこそ、あの茶碗は似合う。
むしろあの茶碗が似合うような空間を、あえて作った、というべきか。

今度はここでお茶会に参席したいもの。

P1080357(ギャラリーカフェからの景色)


<作者の言葉(抜粋)>

設計で特に心を配ったところは光と闇の美しさです。水没する茶室では人工の照明は一切なく、薄闇に自然の光が柔らかく差し込み、光と闇の調和に苦心しました。明るさばかりが求められる現代に、闇は疎まれ排斥され、代わりに蛍光灯に照らされた明るい均一な空間ばかりになりました。闇の存在によって光の美しさがあり、光があって闇の深さがわかります。それは心の闇も同じこと。外の闇と心の内の闇、その闇をもっと大切にしたいと私は思います。

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楽さんのあのお茶碗はまだ発展途上にあると思います。
その先の到達点を見てみたいと思います。(あ、少しエラそうなこと言っちゃった)

今見てきた茶室に少し興奮しながらあれこれ語りつつ、琵琶湖を後にいたしました。

2011年1月 6日 (木)

年末年始つれづれ

年末年始、お休みの間のあれこれ。

年末休みにはいって、なぜか突然天龍寺に行く!といいだしたダンナ。

雨がそぼ降る寒い中、なんでこんな日にと思いつつも、ウン十年ぶりに嵐電に乗りたくておつきあいしてしまった私。

いやあ、乗るとき改札もなく、狭っちい電車、ちっともかわらんわあ。なつかしい。
京都にきたばかりの学生だったころ、読めない駅名がいっぱいでびっくりしたっけ、、、(太秦、車折、帷子ノ辻、、、などなど)


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これは嵐山駅の新名所、足湯ですな。
こんな寒い日はいいだろうなあ、、、と心惹かれつつもあとにして、、、

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紅葉の頃の嵐山にはこわくてよう行きませんが(紅葉より人出を見に行くようなもの、、、とききます)、冬枯れの渡月橋からの眺めを見て、紅葉の頃を想像してみるのもまた一興。


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臨済宗・霊亀山天龍寺。
夢窓国師開山、足利尊氏開基。
尊氏がいぢめた(?)後醍醐天皇の霊を弔うために創建。


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いや、懐かしい天龍寺。
多分20年以上はたってるなあ、、最後に来てから。(ほとんど寺の記憶なし!あのころは建物や庭に全然興味がなかったのかな)

夢窓国師作庭当時の面影をとどめる曹源池。

正面の石組みは龍門の滝をあらわすそうですよ。


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漆喰壁と障子の白、年代色のついた木材のコントラスト。
好きな色の組み合わせ。


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こちら広い庭園だけでなく、昭和になってから作られた祥雲閣・甘雨亭というお茶室もあり、茶庭も整えられています。
中は拝見できませんが、右手にちらっと見えるのが表千家・残月亭写しの祥雲閣。

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広いお庭は山茶花が盛りで、あちこちで冬枯れの景色に鮮やかな色を添えていました。

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でも枯れた蓮池の景色もまたよいですね。

雨の中、しぶしぶつきあったわりには結構楽しんでしまった私ですが、なぜいきなり天龍寺だったのか、、、?を推理してみました。

多分これあたりが思いつきの元では?

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年末嵐山の方に住む方からいただいた、嵯峨野森嘉さんのお豆腐とお揚げ。
デパートなどには卸していなくて、嵐山まで行かないと入手できないお豆腐です。

これを見て、森嘉→嵯峨野・嵐山→天龍寺、、、、、だったのでは?
(確認はしてません。本人も自覚してないだろうし)

それはさておき、ここのお揚げ、初めていただいたのですが、今まで食べていたのはなんだったの?!と思うくらいもちもちのおいしさ!目からウロコでしたわ。
京都の食もまた、奥が深い。


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さて、年が明けてから亀屋良長さんの上生菓子を携えて実家へ顔見せに参りました。

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そしてこちらでも、ウン十年ぶりに後楽園へ。
正面に小さくみえるのが烏城(うじょう)こと岡山城(再建されたもの)。
約300年前、岡山藩2代藩主池田綱政が旭川の中洲に作り上げた庭園。

幼少のみぎり、日曜日と言えば必ずここにつれてきてもらって遊んでいた(らしい、、記憶かなりかすか)
なので実家にある私の幼少期のアルバムには、後楽園でのものがいっぱいあるのです。
(それなりにカワイイ時代もあったのですのよ、この私にもcoldsweats01

なのでどの景色も、あ、これアルバムにあった場所!と思い出せるのです。


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たとえば、この池の鯉にやる麩を2本、両手に持っている1〜2才くらいの写真もありましたっけ。

それにしてもあれからウン十年、ちっとも変わらない、、、というのはそれだけ立派にメンテナンスされているってことでしょうね。
さすが天下の後楽園!(←郷土愛)

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茶畑。
藩主が日常飲むお茶を、実際に摘んでいたそうです。
今でも五月には茶摘祭がおこなわれます。


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ほかにも稲の収穫できる水田もあれば、梅林、桜林、菖蒲池、滝、、、など、ここかしこに四季折々を楽しめる工夫が。

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開放的なのは瀬戸内気質、山陽気質と言うべきか。

京都の庭園とはまたずいぶんちがいますね。


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四阿なども散在しているところ、ヴェルサイユ宮殿の庭園にちょっと似ているかもしれないと思ったり。

さて、最後にお正月、久々に私がずっとお家にいるので喜んでいた(多分、、、)猫たちの写真を少し。

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catきりっ!としたハンサムな僕はフレディです。

娘夫婦と同居していますがいっしょに里帰り。
きりっ!、、、、としているのは見かけ倒しで、シェルプリのおばさま猫にフーフー怒られていつもしっぽをまるめて逃げ回る情けなさ。


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このように図体は一番でかいんですがねえ、、、心臓はどうも蚤サイズらしいです。

最後にこのおもしろい寝方がすっかり板に付いたプリさん。
ソファのクッションと、背もたれの間に挟まってねるのがマイブームらしいです。sad
(後ろのゴミ袋は見なかったことに、、、)

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2011年1月 3日 (月)

知恩院の除夜の鐘

(時系列では少し逆戻りするのですが大晦日のお話)

いつも大晦日は家でぬくぬくすごして、新年に日付がかわったとたん初詣にいく人たちをTVの「ゆく年くる年」で眺めて「この寒いのにようやるな〜」と他人事として見ておりました。

以前京都に住んでいたときも、あちこちのお寺からの除夜の鐘を聞くだけで、見に行くなんて考えたこともありませんでした。

でも!
今回はやっちゃいました。
久々の京都のお正月ですし、夜の雪景色を見ながら歩けるなんて、そうあることぢゃありません。

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10時半ごろに(とても知った人にはお見せできないくらいの)完全防寒対策をして家を出ましたが、平安神宮の前には初詣の参拝客をあてこんだ屋台がもう出ています。

神宮道をひたすら南下。
このあたりまでは人影はほとんどなく、雪道で滑らないように気をつけながらざくざくと。
吐く息は白い。

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暗すぎてわかりにくいですけれど、青蓮院の前をとおりすぎて。
このころには少し人影がふえてきました。
みなさん、知恩院をめざしているようです。

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ふっとひらけた場所に来たと思ったら、ライトアップされた知恩院の三門前。
屋根につもった雪の白さが印象深く、この場を浄化するための雪景色か、とも思えたり。

並んで待つこと約15分くらい。
11時開門、同時に大鐘の第一声が聞こえてきます。
鐘楼までたどりつくのにこれまた行列ですが、その間にも遠くから鐘の音だけでなく、僧侶たちのかけごえもかすかに。


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御影堂の前にて。

そして、、、、
かの有名な、(「ゆく年くる年」でも定番の)あの除夜の鐘撞きが目の前に。


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方広寺、東大寺と並ぶ日本三大梵鐘のひとつの大鐘です。

親綱を引く1人の僧侶が、子綱を引く16人の僧侶と共に「えーいひとーつ」「そーれ」の掛け声とともに体を大きく反らして全身で鐘を撞きます。


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それはそれは、なかなかダイナミックで見事。
雪の夜道を歩いて行った甲斐がありました。


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ただ人が多くて、前に近づくのがけっこう大変。
立ち止まれないので、少しでも見やすいところを、、と思うのですがなかなか。

しかし、最後にベストポジション発見。


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もう出口にさしかかるころ、鐘楼を囲んでいた幔幕の下にしゃがみこむと、ばっちり撞くところがおがめたのです。
隣でカメラをかまえた外人さんに「Good place!」と言われて「Exactly!」と親指を立てて返す。
まあ、鐘を撞くときは高速モーションなので、写真はブレブレですけど、、、、


108つのうちの7〜8回を聞いて、人波におされて鐘楼を後にしました。
心の中で去年今年(こぞことし)への思い、祈りの言葉をつぶやきながら。

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帰りは円山公園にぬけて、夜の雪景色を楽しむ。


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昨年大人気だった龍馬さん、慎太郎さんも雪帽子。

このあと八坂神社もめざそうとしたのですが、四条通のあまりの人の多さに断念。
家に帰り着いたときがちょうど12時、新しい年のはじめとなりました。


2011年1月 1日 (土)

明けましておめでとうございます

本年もよろしくお願いいたします。

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平安神宮〜蒼龍楼。

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昨日の雪がうそのように空は晴れました。

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京都能楽会の方々による仕舞も奉納され、新年を言祝ぎます。
演目はかいもく見当がつきませんが、きっとおめでたい演目なのでしょう。
翁とか髙砂とか(←それしか知らない、、、)
 *三番叟(大蔵流では三番三)だそうです。   by はかなきものにて様

昔学生バイトをした甘酒接待が、有料になっていたのは残念だなあ。(あのころは無料だった!)

次いで氏子であるところの岡崎神社にむかう。

え?!
なんじゃこりゃ〜!!

丸太町通りにもあふれる長蛇の列!
シンボルが今年の干支の卯だけに今年は大人気のようです、こちら。
いつもは閑散としてるのにねえ。

というわけで回れ右。
後日ほとぼりがさめたころにまた。

そんなぐあいで今年も雑文を書き散らす予定です。
よろしくおつきあいのほど、お願い申し上げます。

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