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2010年9月11日 (土)

ひさかたの月の桂の、、、〜桂離宮

桂離宮参観には申し込みがいります。
3ヶ月前から申し込み可、ですがきっちり3ヶ月前に申し込まないとあっという間に予約はうまってしまいます。

実はネットで、3ヶ月前に5〜6回申し込みましたが全部外れ、、でした。
それでは、と往復ハガキで申し込んだところ、1回目で許可がでました。
どうもアナログの方が受けがよいようです。(あと外人といっしょとか)

申し込んだのは6月でしたので、まさか9月のこの時期にこんなに暑いとは思いもしなかったので、覚悟して行きました。
(それでも日陰はまだすごしやすかったです。これが1週間前だったら、確実に熱中症でたおれていたshock

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こちら、入り口の横まで続く穂垣。

まあ、桂離宮は解説不要、ですね。
数寄屋建築、日本庭園の最高峰です。

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穂垣は竹の細い枝(?)を組んで、割竹でおさえてある垣。(離宮三名垣のひとつ)


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表門(皇族の方々だけが通れる)

江戸初期、八条宮智仁親王から三代50年かかって、智仁親王とその息子、智忠親王の死後、彼らの悲願であった後水尾上皇の行幸をもって完成した離宮。


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これがその上皇をお迎えした御幸門。

残念ながら現在は(昔は中まで入れたようです)書院の中は参観できないので、その数寄をつくした建築は拝見できません。(NHKのDVDでも見るしかないですね)


庭園と散在する茶屋を約1時間かけて宮内庁職員さんの説明を聞きながらめぐります。

なにしろ、庭一つとっても景色の切り取り方、見せ方にさまざまな技法、トリックが潜んでいて、石一つまで計算され尽くされている上、ちりばめられた灯籠や蹲居の意匠もすばらしいので、とても1回行っただけでは見尽くせない、、、のです。

さらに庭に散在して見え隠れする茶屋の数寄屋ぶりは、これまた建築の専門家の解説付きでまた拝見したいもの。

いや、圧巻でした。

ですので、とてもつたない写真では全貌をおつたえすることなど、とうてい不可能ですので、心惹かれた景色を気ままにアップ。(けっこう自分の趣味だけで載せてます。他にももっと見所はあるんですがね、、、)

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入り口すぐの場所にある、衝立の松。
まっすぐには景色(特に池)が見えないようにさえぎって、いやが上にも隠された景色への期待感を高める装置。

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霰こぼしの御幸道。

よくぞここまでてっぺん平らな石を集めたもんだ。

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すごく立派な大きい踏み石。
ここでは下を向いて歩くだけでも楽しめます。
すばらしい(今では採取不能な)石がおしげもなく、あちこちに。


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御腰掛の屋根裏。

松琴亭の待合いにあたります。
「砂雪隠」付き。
本では見たことあるが、実物ははじめて。
(実際用は足さない。使えるのは下腹雪隠とよばれる)


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二重枡形の手水鉢。

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「行(真・行・草の行)の延段」
抜群の大中小、形のコンビネーション。

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やっと池のむこうに松琴亭の屋根。

池ではボチャン!と鯉がはねる音や、せせらぎ(昔は桂川の水を引き込んでいたらしい)の音が。


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ひらたい石を敷き詰めた洲浜の先頭に燈台のような灯籠。
そのむこうの石橋は、天橋立の見立て。

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織部灯籠、、かな?


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松琴亭の茶室、三畳台目。

八窓の茶室で遠州好み。
実はこの桂離宮の作庭には遠州が関わっていた、とする説もあり。

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松琴亭一の間、二の間。

でました!
市松模様の襖!

あの時代にこんなモダンな意匠。
重森三玲の住宅の襖もここから着想したのかも。

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もっと濃い青かな〜と思っていたのに、意外と薄い、、、、と思ったら、陽に焼けて薄くなっちゃったようです。


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昔のトイレ、、、、ではありません。
火も水も使える水屋ね。屋外にとびでているのがユニーク。


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正面は網代の戸。

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書院の中は襖の引き手、釘隠など懲りに凝った意匠が使われていて、「月」の文字を模様化したものが有名ですが、茶屋でもいくつか面白い意匠を見ることができます。
こちら「結び紐」の引き手。


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欄間の格子も皮付きの木、角材、竹が混在。


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「水蛍の灯籠」。
この灯籠に火をともすと、灯りが池の水面に映ってゆれて蛍のようなのだそう。
夜間参観がないのがとても残念。

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賞花亭前の棗型蹲居。
バックの白萩がまさに花ひらかんばかり。

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斬新で現代的なデザイン。


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雲一つ無いピーカン晴れ(あづ〜〜〜)ゆえに水面が鏡面になって景色が二つ。


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かの有名な三光(日光=丸、月光=三日月、星光=四角)灯籠。 ではなくて三角灯籠。三光灯籠はどうも見落としたようです。(もちや様、ご指摘ありがとうございます。)

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蹲居「浮月」。

明月の季節にこの蹲居の水面に月が映るとか。
なにしろここは「月の桂」、月の名所ですから、月を楽しむ工夫や装置がてんこもり。


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笑意軒の矢の引き手。


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櫂の引き手。

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見えにくいですが、正面窓の下に有名なビロード市松+金箔の斬新なデザインの腰壁張付。

窓の向こうは緑の稲田。
稲作は近隣の農家に委託しているそうです。


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こけら葺きの屋根。
わかるでしょうか。薄い板が積み重なっています。
この技術はちゃんと伝承されていくのでしょうか。


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(中には入れない)書院群。

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古書院月見台。
この眼前に池が広がります。

天空の月と、池に映る月を夜もすがら楽しんだいにしえの貴人たち。
うらやましいことです。
(ちょっと現代生活のスピードでは退屈かも、、、、coldsweats01

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月見のための茶室、その名も月波楼。
その膳組の間。
開放的な空間。

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こちらの引き手は杼(ひ)(機織りに使う糸巻き)。

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三名垣のその2,黒文字垣。
文字通り黒文字の枝でできています。

最後の名垣その3は、外に出てから見ることができます。


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有名な桂垣。
生きた竹をたわませて作られた垣です。

これはほんとうは中から竹の根元の方を見るのが価値があると思うのですが、残念ながら参観場所には入っていません。(これもNHKのDVDで見るしかないな)

この桂垣をぐるっとめぐって桂橋の西詰め、桂に来たからにはこちらへも、、、、

P1070129
御菓子司中村軒

名物麦代餅(むぎてもち)も食べたいし、かき氷も捨てがたい、、、、

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で、結局二つともたのんだ私。
でてきた大きさを見て、「まずった!」。coldsweats02

餅のボリュームのうえに白玉3個はけっこうきつかった、、、。
それでもおいしいのと、かき氷に練乳の追加がついてくるなど、うれしい心遣いで90%はいただきました。(完食は無理どした)

P1070164

最後に離宮の売店でもとめたもの。

松琴亭の襖の市松、月の引き手、書院の襖の桐の唐紙、真の延段、網代、、、といういずれも桂離宮にちなむ意匠のぽち袋。

おしゃれです。
(バラバラにもらったら、なんのことかわからんかもねえ、、、)

今度は季節を変えて、何度でも行ってみたいですね。
行くたびに新たな発見がありそうな気がします。
せっせと往復ハガキ、書かねばなりませんが。

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コメント

桂は季節をかえ、お楽しみください。
御写真、天橋立の灯篭は岬灯篭。「三光灯篭」とされるは「三角灯篭」にて、三光灯篭は別にあり、同じ笑意軒の船着き場の端にございます。直方体です。灯篭LOVEな故、御許しを(笑)。

月の桂離宮に行かれたのですね!
自分もかつて3度程訪れました。
2度は大学の時に、学術調査と言う名目だったので
一般には見れない所まで拝見しました。
でもやはり夜は難しいですね。
一度、望月の日に訪れみたいです。
しかし美しい場ですよね。

智仁親王

なかなか心に刃を持つ人であられたようです

徳川和子が後水尾天皇の中宮として入内する日に、
その年の3月に亡くなった母である新上東門院の月命日と称して
桂離宮にて法要を行い、一代の盛儀である行事には参加しなかった

もちや様

ご指摘ありがとうございます。(訂正いたしました!)
私もなんだかちょっと違うなあ、、、、と思いつつ、確認せぬままアップしてしまいました。coldsweats01
京都からならほん近いのに、抽選に当たるかどうかがどうもネックですわ。
往復ハガキを束で買わないとだめかも。
またそのうちご一緒して下さいませ。もちや解説を拝聴いたしたく思います。

nageire様

そうですか!学術調査などだと普通は参観できないところまで行けるのですね。うらやましいです。そういう何かのつてがないかな〜、、、
観月の離宮というのに、夜だれもここで月をみることができないなんて、もったいない話ですよねえ。fullmoon

野中の清水様

新上東門院様のお軸を以前mixiのほうにアップされておられましたね。
徳川将軍の地位がほぼ確立し、反対に没落してゆく公家階級。
智仁親王が情熱をぶつけ、公家の雅、粋をこれでもか、とみせつけたのは、公家階級のしめした最後の打ち上げ花火だったのかもしれません。

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