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2010年8月

2010年8月29日 (日)

楽さん(当代・楽吉左衛門)の講演

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水の都、ヴェネチア、、、、ではなくて、、、、

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ここは大阪でございます。
水都は水都でございますよ。

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本日は大阪、天満橋にあるドーンセンターで、当代の楽さんの講演会を拝聴しにいきました。
(裏千家淡交会大阪西支部の主催)


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講演前の呈茶席では鶴屋八幡さんのお菓子、「ひさご」をいただきました。
このひさご、少し前までは緑だったのですが、まだ暑いとはいえ処暑をすぎましたので、熟れた色にかわりました。


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呈茶席のお花。
唐籠がまたいいですねえ。


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楽さんのお話はタイトルこそ「長次郎と私」でしたが、多岐にわたり、特に3年前自らが設計された佐川美術館(滋賀県)内の茶室についての思いも語られました。

あれはコンクリートうちっぱなしのような、アヴァンギャルドな茶室で小間などは水中に半分没しているような、いままでみたこともない茶室、、、、という印象で、あまりよい感想はもっていなかったのですが、お話をうかがって、あの茶室への思いをお聞きして、ああ、そうだったのか、、、と合点がいきました。

(、、、、といっても実は実際にはみたことないんですが。)

長次郎(楽家初代、利休の指導のもと、楽茶碗を作り出した)の茶碗から、利休の残した妙喜庵・待庵。
それらを深く感じ意識しながら到ったのが、光以外のすべての要素をそぎ取ったあの茶室である、と。

それに対する評価、感想はひとそれぞれだと思いますが、一つの茶室へのアプローチとしては、利休が究極の今日庵一畳台目を作った如く、革新的試みとして評価されるのでは、と思います。(と、私ごときがえらそうにいうことではありませんが、、、)

楽さんが楽家の仕事を継ぐ決心をされたのも、20代になってから、しかもイタリア遊学中、というのも意外でした。
茶道をはじめられたのも、かなり遅くなってからとか。

千家十職の家に生まれた方がみんなはじめからそういう英才教育をうけているわけではない、というのは興味深いです。
継がない、という自由意志も尊重されるのかどうか、聞いてみたい気もしますが。
ヨーロッパではそういう十職のような家が代々400年も続いている、ということが「ありえない」ほど、すごく不思議なことなんだそうです。

そして楽家当主をして「長次郎をこえるものはいない。」と言わしめる、長次郎の茶碗。
写真を見せていただきながら、このうちいくつかは実物をガラス越しに見たなあ、、、、と。

「大黒」「無一物」「俊寛」「面影」「ムキ栗」などなど、、、

フランスで楽歴代の展覧会をしたところ、文化も歴史もちがうフランス人が足をとめるのが必ず長次郎の黒楽の前だったとか。
評して「静かだ。」と。

よく見ると、長次郎の黒楽は純粋の黒ではない。
曜変天目のような黒ではなく、瀬戸黒のような黒でもない。


利休の理想そのままに、柱を立てないで塗り回した床壁(室床)が無限の空間を感じさせる待庵の黒い土壁。
この待庵の二畳の空間の中に座ったとき、まるで長次郎の黒楽「大黒」の茶だまりに座っているような感じがしたそうです。


この両者に通じる物、それを玄又玄(黒のまた黒:(老子)玄又玄衆妙門より)と思うとのこと。

こんな深いお話を約2時間、飾らないご自分の言葉で話されたのがとても印象的でした。

もうひとつ、印象に残った言葉。
大寄せの茶会、道具ばかりが主人公になる茶会、そこに利休さんはおられない、と。

さて、友人が購入した楽さんの本。


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佐川美術館の茶室をつくるにあたっていろいろご苦労された5年間の記録です。
本屋で立ち読みした限りでは、こういう茶室を一般の人はまず作らないだろうし、建築の専門的な記載が多く、理解しにくい事もあって、食指が動かなかったのです。
できれば、コンセプトだけをダイジェストした本が読みたいですわ。

友人に言わすと、「いや、この直筆のサインだけは価値がある。」、、、そうです。coldsweats01


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今まで、当代の楽さんのアヴァンギャルドなお茶碗にいまひとつよいイメージをもっていなかったのですが、今日のお話を聞いて、ちょっとファンになってしまうかも〜と思いました。

2010年8月26日 (木)

ムラーノ(ヴェネチア)ガラス〜その後

やっと、夜、クーラーなしで過ごしています。

旅行から帰って、時差ボケもさることながら、夏風邪までひいてちょっとアクティビティが落ちていました。
でも復活!

しかし、、、旅行中は食べ物がおいしいイタリアということもあり、日ごろの体重コントロールをやめて食欲を解放したことと、風邪なんだから栄養つけなあかん、といういいわけで、いつもはちょっときついだけのワンピースが、とてもキツイ!

ヴェネチアで買ったガラス細工素材のミレフィオーリの使い方を一つ、思いついたのでためしてみました。


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花瓶の底にいれた剣山かくし!
どおでしょう?

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水に入れると、さらにきれい。

ちなみに、これを一つの作品に溶かして作られたのがこちら。

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光を透かしてみるとまたきれいです。

もうひとつ、ムラーノガラスのビーズで作ったネックレス。

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というか、帯のようになっていて、スカーフのように好きなように巻いて使います。

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一本一本が微妙な色のビーズでできていて、色の組み合わせがなかなかおしゃれです。

さて、ミレフィオーリ、、、、のようにはいきませんが、布の上に作った星の花です。

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キルトトップ、ついに完成。
あとはキルトをするばかりです。

(うん、きょうはビューティフルに決まった!happy02

2010年8月23日 (月)

大円真のお稽古デビュー

大円真は裏千家では一般人がお稽古できる奥伝の最後、真台子とならんで一番位の高いお点前ということになっています。

うちの社中では大円真はお茶名をもらってから教えて下さる、ということなので、私もようやく大円真お稽古デビューです。(といっても、最初ですから見学だけ〜)

見学だけ、、というのもつまらないので、真の炭点前をさせていただく。


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真の炭では炭斗は木地の神折敷を使います。ちなみに羽根がないっ!と慌てた私に、「真では羽根は真台子の上ですよ。」と。
あら〜coldsweats01
炭のつぎ方がいつもと鏡面のように反対になるのがおもしろいですね。


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さて、先輩お二人の大円真のお点前をみせていただきます。
とても複雑なお点前をするするとされました。
もうよほど自分の身についてしまっておられるのでしょうね。

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ただ、真台子のお点前と比べて見てみると、こまかい所作はともかく、流れがだいたい予測できるので、ロジックを頭の中にえがきながら覚えるとわりと早くおぼえられそうです。次の動作はこれでなければならないはず、、、というふうにね。

前から言っているのですが、真台子を教わったとき、行台子のほうがむつかしかった、、、と思ったと同じく、大円真よりもやはり行台子、大円草のほうがむつかしいように思います。
皆様はいかがでしょうか?

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さて、まだ大円真は一度見ただけ、、ですが、一応真のお点前まで行きました。
ここまでいって元の草の点前に戻るとき、草しか習っていない方とくらべておのずと点前の質に違いが出る、、、というのが我が尊敬する岡本浩一先生のお説です。

私の普通の点前に余裕や、風格という物を感じられるでしょうか?

あははは、、、無理ですねえcoldsweats01
まだ心の修養が「真」の位までたどり着いていない、ということでしょう。

まだまだ修行、道半ばでございます。

最後に、この日いただいたお菓子でとてもおいしかった福井のお菓子があるのですが、その名前を失念してしまいました。
どなたかご存じないでしょうか。


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ちょっと水無月に似た摺り琥珀のような上品な甘さの口溶けの良いお菓子だったんですが。

2010年8月20日 (金)

ミラノ点描

  ♪ 町並み 見下ろすのさ 一番高い場所で〜

この景色をみて、こんな歌が口をついてでてきたあなたは、世界名作劇場のファンですね。


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(この旅行記も今日で最後ですので、よろしくおつきあいくださいませ)

地下鉄の駅から階段を登ってくるとこの景色が眼前にいきなり広がるのはなかなか感動的。

これは計算されたものなのか?

(同じ感動を京阪中之島駅であじわえます。
地下から登ってくると目の前にど〜ん!と中之島中央公会堂!)

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完成まで500年を要したというゴシック建築の華、ドゥオーモ(大聖堂)、ミラノのシンボル。

で、なぜ冒頭の歌かというと、ずいぶん昔にTVでやっていた世界名作劇場の「ロミオの青い空」というアニメのOPのバックにこのドゥオーモがでていて印象深かったから。(OP「空へ、、、、」→    なかなか良い歌ですよ)

原作はリザ・テツナーの「黒い兄弟」。

19世紀の少年売買や少年労働の苛酷さを描いた作品で、黒い兄弟とは煙突掃除に従事させられていた少年達が仲間とつくった同盟の名前。

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後陣からはエレベーターで屋根まで登れます。
まさに「一番高い場所」からミラノを一望。

高所恐怖症にはちょっとつらいけど、、、。

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こちらは重厚なミラノ中央駅。

1931年完成。


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いろんな様式が入り交じっているらしいが、世界で一番美しい鉄道駅、というのもむべなるかな。


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床のモザイクまでアートしてます。
(ちなみにこれはギリシア神話の神ヘルメスの杖、ケリュケイオンですね)

京都駅もでっかい数寄屋造りにするとかすればよかったのに、、、、。

ドゥオーモのすぐ横にあるヴィットリオ・エマヌエルⅡ世のガレリア。


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1867年の完成。


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中央部のドームの下に立って見上げる。

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足元のモザイク。

そして有名なのがこちら。
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雄牛のモザイク。
いつから、だれが言い出したのやら、この牛の局部にかかとをつけて一回転すると、願いが叶うとか。

なので、すっかり穴ぼこになってます。

私?  もちろんミーハーなので各国の旅行者の前でやりましたわよ。

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けばけばしいマクドのもここでは上品な黒と金。


ガレリアをぬけると、オペラファンにはたまらないミラノ・スカラ座。


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内装の写真を見るとすごくゴージャスなんだが、外観は意外とシンプル。

オペラをここで見たい、というだけでミラノに来られる身分になりたいものだ。

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大きな都市なのに、トラムが走っているのも良い感じ。


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スフォルツェスコ城。

14〜15世紀、ミラノを支配したヴィスコンティ一族の居城。

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広大な城内のあちこちにある人を食う蛇の紋章は、ヴィスコンティ家のもの。

ここの博物館で、ミケランジェロ最後の未完の作品、「ロンダニーニのピエタ」を見ることができます。

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美術全集などには必ず載っている作品ですが、ここでおがめるとは思わなんだ。(だいたいミラノはほぼ素通りする予定だったので)


これはまだ試作の段階だったようで、キリストの右腕が2本あったり、マリアの顔が二重になってたりします。
(マリアの顔の右上にもう一つの顔があるのがわかるでしょうか?)

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こういう状態だったのはここに来て、初めて知った。
完成していたらどういう作品になっていたのでしょう。


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地下鉄でちょっと下町のナヴィリオ地区へ。
運河沿いの町で、本来はこの両岸にはたくさん小さなお店がならんでいるのだが、夏のバカンスとやらでほとんどお休み。
残念!


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この運河のそばには、こういう洗濯場も残されている。

今はもうさすがに使われていないが、ちょっと前のイタリア映画には、こういうところで近所のおかみさんたちが大勢、おしゃべりをしながら洗濯をしている光景がよく出てきたように思う。

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ちなみにこれは洗濯板ならぬ洗濯石と思われる。

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イタリアの回転寿司!

ネタがでかかったような気が、、、。

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ヘルブラウ様がブログでグリコのポッキーはECでは「MIKADO」という名前で売られている、、、という記事をお書きでしたが、まさにこれ!

しかし、、、このパッケージデザインとネーミング、もうすこしなんとかならんかったのか?sad


さて、最後に、、、、

ミラノに来た最大にして最後の目的、かのレオナルド・ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」。

このためだけにミラノに宿をとったようなもので。

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サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会。

ここの食堂室の壁に描かれたダ・ヴィンチの最高傑作。

見学は事前にネットや電話での申し込みが必要。
この時期は世界各国から人がおしよせるので、予約とりづらかったですが、2〜3ヶ月前に申し込んで、なんとか。


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こちらその入り口。

見学は一度に15人くらいで15分、ときめられている。

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入室前にこの部屋で1グループが待機。

そしていよいよご対面。

普通壁画にはフレスコ画がもちいられるので、それほど褪色しないのだが、ダ・ヴィンチは色彩を自由に調整できる油彩、テンペラを使用したために、完成後すぐ剥落しはじめたとか。

以前はカビで壁面ほぼ真っ黒にしか見えなかった時代もあり、あとから想像で加筆されたこともあり、オリジナルから遠く離れた作品になっていたこともあるらしい。

近代のハイテクによる修復で、オリジナルに近い絵になったというが、それでも細部はよく見えない。

けれどこういうものは心で感じる物だろう。
門外不出(というか動かせない!)の作品なので、ここで見ることができて静かに感動。

以前NHKの特集でCGによるオリジナルの「最後の晩餐」複製をやっていたが、ほんとうに完成したばかりの頃の絵を見てみたいような気持ちはある。

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修復前までは後世の加筆でユダ(左から4番目、後ろをむいている)の背中から剣を持つ手がつきでていて、これが裏切りの象徴、と言われた時期もあったらしいが、オリジナルに近い修復では明らかに隣にいるペテロの手だとわかる。

15分は非情にもあっというまに過ぎてしまった!


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日曜だったので、教会の中ではミサがおこなわれ、司祭の説教のあと、「さあ、みなさん、握手を(多分そんなこと)」で、近くにいた見も知らぬ参列者数人と握手を。(こういうのはカトリック教会ではよく遭遇する)

ロウソクを一本、献灯して帰る。

ミラノの旅もこれでおしまい。

最後にもう一度、美しい黄昏時のドゥオーモの画像を。

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2010年8月19日 (木)

ヴェネチアガラスの島〜ムラーノ島

イタリアに行って、一つ試したかったことがある。

スペイン語の先生は、イタリア語は習ったこともなく、しゃべれないが、何を言っているかはかなりわかる、という。
同じラテン語を源に持つ言語だから、そのくらいよく似ているということ。

実際数字なんかの読み方はほとんどいっしょだし。

で、イタリアにて、スペイン語でどこまで対抗できるか?

結果は、、、、あはは、私のスペイン語は玉砕しました!

ただし、単語はかなり似ているので、標識などはなんとなく意味が読み取れたし、何を言っているかは、簡単なことならだいたい理解できた(ような気がしただけ、、という説もある)。
これがけっこう楽しい。

外国語を習う醍醐味はこんなところにある。


さて、ヴェネチアといえばヴェネチアングラスが有名だが、ヴェネチアではムラーノガラスとよばれている。

中世、時の政府がガラス製法技術の流出をおそれ、ガラス職人を集めてムラーノ島に閉じ込めたことによるらしい。

ムラーノ島はヴェネチア本島の北にあって、ヴァポレットで簡単に行ける。

、、、、はず、、、だったが。


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鉄道駅から41番(または42番)のヴァポレットに乗船。

時計回りに行けば15〜20分くらいで到着するはずが、、、、よく確かめもせずに乗ったもので、反時計回りの逆向きにのってしまったため、小1時間もかかってしまったcoldsweats02


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おかげで運河ではないアドリア海を、観光エリアでないヴェネチア(海軍学校や、自動車が走っているエリア)を垣間見ることができたのは怪我の功名か。

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途中、墓地としてだけ使われるサン・ミケーレ島を通過。

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花束を持った地元の人たちがたくさんこの島で下船。
(お盆なのに、墓参りにも行かない自分をちょっと反省)

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ムラーノ到着。

今でもこの島にはたくさんの現役のガラス工房がある。


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一歩通りを中に入ると、静かな普通の住宅地。
ここなら本島までらくらく通勤できますしね。

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まずは観光客みんなが行くガラス博物館へ。

紀元前からあったというガラスの製法の歴史などを展示。
近世の、どうやって作ったの?と思うような繊細で緻密なガラス細工の展示もあり。

でも一番ひかれたのはここの建物かな。
おそらく中世の貴族の屋敷だったのではないかしら。(写真なし、残念ながら)

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博物館を出て、運河沿いを歩く。
この運河の両脇にはたくさんのガラスショップが並ぶ。

高級な大物扱いの店から個人の作家がやってる小さな個性的な店まで。


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あちこちのお店をひやかしながら、小径の景色を楽しむ。


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どこのお家もこんなきれいな花壇があって、すてき。


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私が買ったのはこれ。
ガラスの素材屋さんで。

これはミレフィオーリ(千の花)といって、ガラスで作る金太郎さん飴のようなガラス細工の素材。
これをたくさん集めてこんなガラスのお皿を作ったりします。


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素材はそれほど高くないのですが、こういうお皿になると、すごく良い値段がするのです。

そういえば、ガラス作家の夢風庵様も作品にこのミレフィオーリをよくお使いです。

私は何に使うかって?
いや〜、、、、全然あてないんだけれど、きれいだし、、、、coldsweats01

ちなみにこのお店はヴェネチア本島のこちら。

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帰りのヴァポレットにでは、雷鳴をともなう大夕立にであったりしました。
北イタリアはどうも天気が不安定なようで。

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やっと帰り着いたホテルの窓からの雨模様。

ここらで美味しい物の写真も必要ね。


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こちら、魚介のアンテパスタ(前菜)。
地中海沿岸の国の食事は日本人の舌にとてもよくあうので、実は体重が心配で、、、coldsweats01

どこもはずれなくおいしかった。
トマト系は特にhappy02

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早朝の早起きレストラン。
こういう気取らないところでいただきます。


2010年8月18日 (水)

迷宮劇場・ヴェネチア

ヴェネチア

アドリア海の女王、水上の迷宮劇場都市。

あまりにメジャーなので、もう解説はなにもいりませんね。


写真だけでもみてってください。


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ヴェネチアの背骨=カナル・グランデ(大運河)

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ヴェネチアには自動車がないので信号もない。

運河=道にはバスまたはメトロの役目をはたすヴァポレット。


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1番線に一番良く乗ったけれど、これがまたゆっくりなんだな。
(お急ぎの方には水上TAXIもあり)


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おお、これはターナー(18世紀イギリス・ロマン派の画家)の絵だなあ。

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昼になって、日が昇ると運河の水(海)の色が美しく変わる。

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陽の傾き具合でさまざまな表情をみせる。


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真ん中の橋がカナル・グランデ最大の見所、リアルト橋。
19世紀まで、大運河をまたぐ橋はこれだけだったそうだ。

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このように、バリアフリーとはほどとおいので、荷物運びにはテクニックと力がいりそう。

それでも車椅子の方もおられましたから、不便ながらも生活に支障はないのでしょう。

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ヴェネチアのシンボル、サン・マルコ広場にたつ鐘楼から町を見下ろす。

フィレンツェもそうだったが、ここも屋根の色が見事に統一。
(どうして京都はここまで規制できないかなあ、、、。瓦屋根の景色は年々確実に減っているよね)

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サン・マルコ広場。


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この広場の左手にある1720年創業、有名なカフェ・フローリアン。

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映画「旅情」で婚期を逃しかけたOLの微妙な心の動きを好演したキャサリン・ヘップバーンがお茶をのみにたちよったのが、このフローリアンのカフェテラス。

好奇の目をなげかける男に、椅子をたおして連れがいるようにみせるシーンは印象に残る。

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フローリアンパフェ(だかなんだか、、、、名前忘れた)

でかい!
完食、、、、無理catface

甘いものといえば、こんなお菓子も。


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どんだけ甘いんやろ??
こわくて試す気にもならず。

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紐みたいなのはグミ系のお菓子かキャンディーか。

迷路のような道をあてもなく歩く。


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角を曲がるとふっと運河や橋にゆきあたる。


昔、森川久美さんのヴェネチアを舞台にした漫画、「ヴァレンチノシリーズ」好きだったなあ。

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ルネサンス期のヴェネチアの若き女元首(ドージェ)ヴァレンチノをめぐるお話は、こんな小さな運河縁の小路が舞台で。
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地図がなくとも、建物の壁に埋め込まれた矢印、広場の名前をたどっていけばヴァポレットの駅には出られるので安心。

ただ、入り口をまちがえると、目的地にはたどりつけても、同じ通りには二度といけないような気がする。


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たとえば、店主がいなくてせっかく見つけたすてきな銀のスプーン買えない。
次の日にめざしても、どこだったかわからなくなる。
(かすかな記憶をたよりに歩き回って、なんとか見つけましたが、、、)

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「暗殺者の小径」
実際ここで何人かの要人が暗殺されたとか。

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見通しが悪く、逃げやすい、、、、からか。


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さらに歩く。


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細い道のあいまにふっと現れる広場には、たいていこんな井戸がある。
今ではもう使われていないので、蓋されているが、ところどころ水が湧いている蛇口をそなえているものも。


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そして、そこここに角をまがればかくれている、クラシックな雑貨を売るお店や、小さなカフェ、レストラン。

こういうところが劇場都市といわれる所以かな。
(京都も十分劇場都市だと思うのですが)

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こんな仮面をつけ、バロックな衣装をつけた男女の華麗なカーニバルの姿を想像してみるのも幻想的かも。

さて、やっぱり仕上げはゴンドラにのらなくちゃね。

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カナル・グランデをゴンドラで行く。
正面にリアルト橋。
ヴァポレットから見るのとはまたちがった景色。

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だがなんといってもゴンドラの醍醐味はこういう細い運河にある。


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ぶつかりそうで、ぶつからない巧みな櫂さばき。


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秘密はこれかも。
櫂をうける木の棒。
この複雑なくぼみの位置を変えながら櫂をあてて、スピードをコントロールしているとか。

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夕暮れ時、運河沿いのレストランで夕食を。

運河の向かいのレストランからは陽気なイタリア民謡を合唱する歌声がきこえて、美味なるヴィーノ(ワイン)にほろ酔いになった耳に心地よい。

日ごろ、一生懸命ハードに働いているもの。
このくらいの楽しみは許されるよねえ。


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さて、すっかり日も暮れた。
ホテルに帰ろう。

2010年8月17日 (火)

旅行から帰りました

ミラノから鉄道で2時間半、ヴェネチア到着が23時で、へとへと、あとはホテルのベッドに倒れ込むだけだ〜、、、

の、はずが、ええ〜っ?予約がない〜?coldsweats02

調べてもらうと1週間先のはずだと?

ネットでの申し込みでまちがえたか、イタリアだからか?(イタリアの方、失礼!)

、、、、で、すったもんだ、すったもんだしたあげく、なんとか野宿せずにすみましたわ。
ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」を見るだけのために一泊するはずだったミラノが二泊になって、ヴェネチア一泊減ったけど〜despair

しょっぱなトラブりましたが、あとはまあ、楽しく。


で、旅の総括。

   チャイナマネーの勢い(+中華思想)を肌で感じた!!coldsweats01

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2010年8月10日 (火)

男ばかりのお茶会

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おおっと!
いきなり日本橋の国立文楽劇場。

浪花が誇る伝統芸能、文楽が演じられる劇場ですよ。

でも今日の本題はこれではなくて、ここを通り過ぎたところにある生國魂神社、通称いくたまさん。

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朝からとっても暑いです。

この暑い中、(亭主側が)男ばかりのお茶会が境内の中の玉秀庵(裏千家大阪四支部連合会事務所でもあります)でおこなわれました。


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大阪支部の男性師範ばかりの一志会主催です。

京都は東山、秀吉の遺徳をしのぶ豊国廟近くに裏千家桐蔭席というのがあって(行ったこともみたこともありませんが〜、、毎月裏千家の茶道誌・淡交でよく名前はみたなあ、、、)、毎月名だたるお茶人の方々が順番に釜をかけておられるそうです。

その桐蔭席を来年この一志会が拝命し、これは大阪の支部では初めてのことだそうで、みなさん気合いはいりまくりで、このたびリハーサルを、、、、と釜をかけられた由。


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みなさん、お道具もちよりで、すごく良い物が出る、、、と聞いたので学習のためにいそいそと。
(もちろんクソ暑い中、着物ですよ〜)

まずは受付で記帳。

むふふ、茶名デビューですのよ。happy01

初めて書いた自分の茶名、なんだかまだ名字になじんでいませんねえ。
一体、誰?って感じ。

たくさんの方が物見高く(?)おしかけたので、ずいぶん待ち時間は長かったのですが、見所はたくさんあって、待った甲斐がありました。

古銅の花入れに一輪、すっといけられた紅蜀木(または紅葉葵)、ハイビスカスに似た真っ赤な花は存在感がありました。

なんと5〜6客目にあたりましたので、同伴者ともどもすごいお茶碗にあたりました。

私の一碗目はなんだか極渋の茶色いお茶碗で、古備前?伊賀?なんて呆けたことを言っていたら、「それ、斗々屋(ととや)ですよ。」と。

ええ〜っ?!本物?本物っ!?と思わず聞き返す不調法さ、知らないってこわい。

我が愛する高麗茶碗の一種、斗々屋だったとは。
よくみれば、腰についた段や高台など、いわれてみれば、、、、

やはり本で読んでるだけではだめだ!と思いました。


高麗でお茶を飲める日が来るとは、、、うるうる。

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二碗目もこれまた高麗青磁。
同伴者のは高麗茶碗の一種、粉青沙器の三島。

写しはおおいですよ。でも本物でお茶をいただいたのは初めて。

拝見に廻ってきたのも刷毛目(これも高麗茶碗)茶碗。

これらをみたら、もう(なんぼ高価でも)色絵茶碗なんかかすんでしまって、、、。

確かに色絵茶碗はきれいなのですが、1回みたらもう飽きる、、、というか。

ただおもしろいことに気付きました。
男ばかりの茶会ですから、亭主も半東もお運びさんもみんな男性なので、渋い色の着物をみなさん着てはります。
すると色絵茶碗の色が映えるのです!

ふだん大寄せの茶会ではきれいなお姉さん方が、きれいな色とりどりのお着物でしはるので、茶碗が負けてる、、ってあるんですねえ。

まあ、亭主が男ばかり、というのは昔はそうだったし、大学時代の心茶会でも圧倒的に男性が多かったので、とりたてて変な気はしないのです。
むしろ女性ばかりのきらびやかな茶会の方が苦手。

大寄せでは、棗、茶杓は飾られるだけで手にとって拝見はできないことが多いのですが、このお席ではちゃんと末客まで、手にとって拝見できました。

棗は七代宗哲の菊桐蒔絵。
七代というと、江戸時代、今年の3月茶道資料館で見たあの夕顔台子を作った方ですね。
今できたばかり、、、と思うほどつやつやときれいな漆と蒔絵でした。


この調子で来年の桐蔭席、是非がんばってくださいませ。
チャンスがあれば、参席したいです。


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お席がおわって、一歩外に出ると、そこではいくたまさんの月一の骨董市が。

なんだかあやしげな物がいっぱい。


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こんなセリもおこなわれています。

100円でも値がつかなかった商品もありましたよcoldsweats01
たしかに、こんなもん、誰が買うんじゃ〜?と思うような物もありましたしね。

ついつい私はこんなもの、買ってしまいました。

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備前、もしくは伊賀っぽい建水。
なかなかいいでしょ?これも渋くて。

お値段は値切って野口英世さん1枚ぽっきり!(諭吉さんじゃありませんよ〜)happy02
そんな値段には見えない、、、と私は思っているのですが。

さて、またしばらく夏恒例の旅にでます。
ブログもちょっとお休み。
もし、コメント入れてくださったら、すぐにはお返事できませんことお詫び申し上げます。
お許しくださいね〜。

では、皆様もよい夏休みを!

2010年8月 8日 (日)

極暑のお点前〜葉蓋・洗い茶巾

夏のお点前の定番と言えば、やはり葉蓋に洗い茶巾でしょう。

ちなみにこのお点前は他の流派でもされるのでしょうかね?
(葉蓋は裏千家の玄々斎考案だそうです。)

エアコンのなかった時代だからこそ、こうして演出された涼味を五感をフルに働かせて、体感したのでしょう。


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夏着物の出番も気付いたらあとわずかですので、せっせと着ましょう。
ゼンマイの着物とひさごのの紗の帯で。

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お花は金水引、白エビ草、千日小坊などなど。

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葉蓋。

汁のでない大きめの葉を水指の蓋に使います。
たっぷり水に濡らして、滴が葉の上に残るくらい。

梶の葉がよく使われますが、この日は芙蓉の葉です。

水指の蓋をあけたあとは、くるくる折りたたんで建水にぽちゃん、、、と捨てます、この葉っぱ。

洗い茶巾は、利休七哲の一人だった瀬田掃部が最初におこなったそうで、当時は「すすぎ茶巾」とよばれていたとか。

なみなみと平茶碗に張られた水の涼感、
ひたひたと水をたっぷり含んだ茶巾の涼感、
茶巾を水から引き上げた時、したたる水の音、ぽたぽたと茶巾から落ちる雫の涼感、
茶碗に満たした水を建水にざあ〜っとあけるときの音と、その水。

現代のエアコンになれてしまったわれわれには、考えもつかないような、とぎすまされた五感への挑戦。

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茶巾の水をしたたらせているところ。
(ちなみに茶杓を握っているようにみえますが、握ってません、念のため)

実は先日この洗い茶巾にしたらとてもよさそうな、すてきなお茶碗をゲットしましたのhappy01おほほ。

また機会がありましたらお目に掛けます。

そして、京都の茶室は(小間)エアコンあえてつけませんでしたの〜。
暑いときは暑きように、寒いときは寒いように、お客様にはしっかり五感を働かせていただきますわよ〜。happy02
(これを聞いて、お茶の先生は「夏は遠慮しとくわ。」と。)


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お菓子はこれまた目に涼しい「清流」でした。


2010年8月 5日 (木)

桂月(八月)の雑記

  七夕や 秋を定むる 夜の始め   芭蕉

旧暦日々是好日によりますと、旧の七夕はことしは8月16日だそうです。
あら、大文字の日ですね。


<その1>

まずは涼しげな画像を。

先日ちゃみさんを送る会で、彼女にいただいたお菓子です。


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祇園・石段下
亀屋清永さんの「星づく夜」。

なんて美しい夜空でしょう。

すがすがしくさっぱりとしたお味でした。
ちゃみさん、(すごくおそくなったけれど)ありがとうhappy01

ちなみに亀屋清永さんってあの「清浄歓喜団」というすごい名前のお菓子(唐渡りのお菓子の原型か?)だしてるところだったんですねえ。

<その2>


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この炎天下の中、大工さん達は一生懸命京都のお家を造ってくれています。
お世話になります。ご苦労様ですconfident

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建具は夷川の井川家具さん(古建具専門のお店)にすごくお世話になっております。(というか、建築士の先生が発掘にいってくれているのですがcoldsweats01、、、、なにせ家具が山積みでどこになにがかくれているか、しろうとではなかなかわからない、、、)

先生曰く、昔の建具は作りが良い物が多く、新しく同じ物をつくれば場合によっては10倍くらいの値段がつくものもあるとか。
状態がよければ古建具はお買い得だけでなく、すでにほんものの古色がついているので新品より風情があるのです。

町家はどこも建具のサイズがほぼ同じなので、こういう使い回しができるのです。
なんてエコ!
生活の知恵ですね。

ちなみに井川さんでは現代の家にあわせて建具に足をはかせるのもやってくれるようですので、お宅にも古建具、ひとつどうどす?


<その3>

梅田阪急で「横浜元町チャーミングセール」、8月10日まで。

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横浜元町にあるブランドがたくさん。

★キタムラ →ここのバッグは大好きで、たくさん持ってます。元町の本店まで買い付けに行ったし。

★ミハマ →横浜といえばキタムラのバッグ、ミハマの靴、と言う程度には知っていたが、実はここのパンプスはじめて買ったのごく最近。

以下ほとんど知らんかった。(スミマセン、田舎の出なもんで)
浜っ子のもちや様とおつきあいするまでは。

★フクゾー →もちや様御用達のお洋服ブランド。う〜む、このテイストは関西ではファミリアだな、と思ったのだが。
あっちも(神戸)元町にあるし。

★近沢レース →こちらももちや様ご愛用のレースグッズ。いただいた巾着、愛用しております。

ううむ、どれもやっぱりおされでトラッド!ですわhappy02

<その4>

今でもモンシュシュ梅田阪急デパート店では、堂島ロールを手に入れようと思ったら、整理券がいるらしい。

ま、そこまでして、、、、と思っているけれど、もらうと素直にうれしゅうございます〜。


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右が堂島ロール、左はそれにフルーツがはいったシンデレラロール。


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この生クリームがねえ、、、自分ちで泡立てたのとは別物なのはなぜかしら。
あっさりと、でも牛乳のエッセンスは濃厚、というすぐれもの。

ま、行列ができるだけあるわな。
ごちそうさまdelicious


<その5>

先日手に入れた物。

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さかづき?

アヒルの足かなにか?

いいえ。


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おお、蓋置か。

で、カッパの頭かなにか?

いいえ。

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ちょっと時期外してますが、鉄仙(てっせん)でございます。

普通、蓋置は拝見にはまわらないことが多いのですが、これを出したときは、是非、拝見のあいさつをひとつ宜しく。


<その6>

ステーショナリーって集めるの好きですねえ。
使いこなしてはいないけれど。

今回はこんな物をゲット。

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スタンプと、スタンプ台。

これが非吸収紙などにもオールマイティに使える顔料系インクのスタンプで、ポリの袋にもぺったん、と押せるすぐれもの。

スタンプ廻りの製品を扱っているツキネコさんの製品。

ちなみにこんな感じ。


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実はこれ、ふーテトママ様のまねっこ。

こんな風に透明な袋にキルト布をいれて販売されていたのですが、こんなハンコが押してあるだけで、なんておされになるんだ〜!!と感動したのです。

そしてやっとこのスタンプインクを発見。

ちなみに中にものをいれるとこんな感じ。

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なんだか、中味が3割増しにみえますねhappy02

むふふ、また楽しめそう。

2010年8月 2日 (月)

茶の湯研究者のお茶席に

とあるご縁がありまして、茶の湯の点前所作を分析研究しておられる方のお宅で、いろいろお話をお聞きする機会を得ました。

はじめはお話を拝聴するだけのつもりでいましたが、なんとお茶室で濃茶、薄茶をさし上げながら、お話しさせていただきたい、とのお申し入れ、うれしいこと。

今日はそんなこんなで、写真をとりまくるのはおこがましいので遠慮しました。

まあ、お茶をいただける、と聞いてこのクソ暑い中(あら、地がでてしまいましたね)がんばって着物で行きましたので、その写真でもお目汚しに眺めながら、お読みください。

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ご自宅の茶庭は広いのに、雑草が全くといってよいほどなかったので、どんなにお手入れされているのだろう、とびっくり。
(自分の庭をふと振り返る、、、、coldsweats01

本格的に待合いから蹲居を使いまして、お茶室へ席入り。

お連れは今回、この方のお話をどうしても聞きたい!とおっしゃって企画された、私の尊敬するお茶人さん、(今年春、東京で知己を得た方です)とこの方とのご縁をつないでくださったお茶人さん。
(まあ、私が一番のぺーぺー茶人未満です)

さて、この研究者の方は石州流のお点前をされるのです。
これは初めて。

一つ一つの所作が裏千家と大きく違うので、見逃すまい、と必死で見つめておりました。

礼は武家の伺候(貴人点ての時のお供の姿勢ね)、茶杓の構え方が独特で、武家点前らしく、とてもと〜ってもかっこよい!happy02

いわゆる鏡柄杓、というのはありません。
帛紗もなんと片手でたたんじゃうのです。まあ、なんとあざやか!

茶杓の置き方、茶入れの清め方、柄杓の置き方、どれ一つとっても初めて拝見するものばかり。

客の方も、薄茶では一口お茶をすすってからお菓子に口をつけるのだそうです。

春に遠州流のお点前をみて、ああ、いろいろ違いがあるのだなあ、と思ったのですが、それ以上の裏千家との違いにびっくりです。

ちょっと前までは井の中の蛙でして、裏以外のお点前なんて存在すら知らなかったのですが、遠州流以降、とても他流派に興味を持ったのです。

まあ、私の場合はそこ止まりですが、この方は違う。

お点前の所作の類似と相違についてすごいフィールドワークをされ、データ解析をする、という研究をされておられるのです。
研究のことですから、詳しく書くことはひかえますし、私ではとうていわからないことも多いので、このへんにしておきますが。


それにしても石州流だけでも33流派があるというのはビックリを通り越して、もうanother world ですわ。

そうしてお茶を点ててくださりながら、私たちの質問に気安く、しかし丁寧に答えていただき、その研究に対する真摯な姿勢に静かに感動したのでありました。

なぜ、こういう研究を始められたのか?

本職は別にお持ちなのです。

震災の時、この邸宅も大きな被害を受け、たくさんの器物が壊れてしまったそうです。
形あるものは壊れる。さりとて仕事も自分の名前で業績が残せるわけではない。
ならばなにか壊れない物を残したい。
だからこの研究をはじめた。

そうおっしゃっておられた言葉が印象に残ります。

大学や研究施設に属されているわけではありませんので、フィールドワークでは相当のご苦労があったことと思いますが、業績の積み重ねがさらに研究をやりやすいように変えていったのでしょうね。
そこらへんは分野こそ違え、研究作業を一時していた者としてよくわかります。

全くの初対面の者にもこうしてオープンに貴重なお話をしていただいたことは、とてもありがたいことでした。

この方の家を辞して、参席した三人、口から出るのは、よかった、久々に感動した、いい茶席だった、という讃辞ばかり。
私としましては、こうした機会にお声をかけていただいたことにも深く感謝。

本当にお茶ワールドは底なしの世界でございますね。
知らないこと、知りたいこと、が次から次へと出てきて、もう残りの人生かけたって、尽きる、飽きる、ということがないでしょうから。

なんと楽しいことかしら、そういう世界に足をちょっとでもつっこんだ、ということは。

久々にわくわくします。

最後に、ひとつ、個人的にとてもうれしかったこと。

薄茶席で、なんとな〜んと!

あの浅川伯教が朝鮮で蒐集した李朝の白磁茶碗が出たこと!

(浅川伯教・巧兄弟は李朝白磁の美しさを最初に柳宗悦に伝えた人たちです。)

今まさにこの兄弟の本を読んでいるので、ここでお目にかかった上、それでお茶までいただけるとわ〜!!

お茶碗の箱の裏には伯教(のりたか)の「伯」の一文字が。
表の、伯教の手になる「茶碗」の文字に惹かれて購入されたとか。

卵色の土に青白磁のような釉薬、ちょとへりが反った感じの、手にすっぽりはいるあたたかな、あたたかな感じのお茶碗でした。伯教が愛したお茶碗のひとつだったはず。

両手に持って「じ〜〜ん、、、(←ちょっと古いけど「巨人の星」風に)」と感激したのはいうまでもありません。