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2010年6月

2010年6月30日 (水)

アテネ世代

6年前、アテネオリンピックで戦った、山本昌邦監督率いるU22の日本サッカーチームは「谷間の世代」とよばれた。

ひとつ前の世代にいたような、とりたてて目立つスター選手がいなかったからだ。

だけど同世代ばかり、ということでとても仲のよいチームにみえた。

「アテネからドイツ(2006ワールドカップ)へ」をスローガンに戦ったチームは予選で全くよいところなく敗退した。

もう予選落ちが確定した最後の対ガーナ戦で、大久保が意地でたたきだしたヘディングシュートの1点で、からくも1勝だけはしたのだ。

その試合の後、大久保は不機嫌な顔はしていたが、泣かなかった。
他の選手もだれも泣いてはいなかったと思う。

その大久保が昨日の試合のあと、泣いているのを初めてみた。

選手全員が泣いていた。

前回のドイツ大会で、予選敗退が確実になった時、だれか泣いていた選手はいただろうか。
記憶にない。
チームの心がばらばらだったように思う。
全力で戦い抜いた、、、、という気迫もなかった。

だから、きのうの日本選手は泣いていい。
控えの選手も含め、みんながひとつになって全力をだしきった。

やれることをすべてやり、おのが持てるすべての力を使い果たした。だからこそ涙がでるのだと思う。

思えば、「谷間」と揶揄され、目標にしたドイツ大会で活躍した選手はほとんどアテネ世代にはいなかった。

けれど今大会、そのアテネ世代こそが中核のチームだった。

大久保がいた、松井がいた、駒野も紺野も、阿部も闘莉王もいた。

昨夜の戦いは、見る方にとっても、興奮するというより、じっと耐えて耐えて、、、の重苦しい観戦だった。
はやく決着をなんでもいいからつけてくれ!と言いそうなほど重かった。

だからベスト8直前に敗れた瞬間はなぜかほっと力が抜ける感じだった。

1日たって、じわじわと今更こみあげるものがある。
今になってやっと自分の本来の感覚が戻ってきたような感じで、なんだか涙がにじんでくる。

「このチームでやれてよかった。」「このチームが大好きだった。」

選手たちは口々に言う。

明日にはもうこのチームはなくなる。
次回の大会では、また次の世代が台頭してきて、もうワールドカップメンバーから去っていく選手もいるだろう。

それでも、このチームにいた、ということは、将来サッカーをはなれても、生涯の誇りになるにちがいない。

すばらしいゲームだった。
ほんとうに、ご苦労様でした。拍手を!

2010年6月28日 (月)

但馬の国にて(前編)〜お茶事

そらいろつばめ様からお招きいただきました。

ご自宅でお茶事をしてくださるというのです。happy01

いそいそと電車ででかけましたのは但馬の国です。

義理姉がこちらの方に嫁いでいるので、子供たちが小さいころは、いとこたちと遊びに、こちらへよく行ったものでした。

山に囲まれながら海が近く、昔から洪水とたたかってきた土地です。
上流・下流の高低差のとても少ない円山川は、それがゆえに流れているのかどうか、よくみないとわからないくらいゆっくりゆっくり流れ、動きの少ない水は霧をよぶので有名です。

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まあ、まずはお宅のすごさにびっくり!!いたしました。
着工から竣工まで約3年、構想時間をいれるとそれ以上、、、というのが納得の、お家です。

個人のお宅ですので、許可はいただきましたが、写真掲載は少し控えますので、エッセンスのみを。

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この1枚、ぱっとみてシュールな感じがしません?
高低差のある室内に、一方は洋風のタイルのような床、一方は茶室ですよ〜coldsweats02

開け放てば、壁やしきりがないので、それこそ100人でもパーティーができるのだそうです。

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地階から、最上階の、円山川を眼前に独り占めできる、秘密基地、、、のようなお部屋までをつなぐ吹き抜け=光の井戸、はこの家という木の幹にあたるかのごとく。

左手のスサがみえる巨大な壁は、現在の日本最高の左官のお一人、久住 章さんの作品。(「情熱大陸」にでた久住有生さんのお父上とか)

あちこちに建築家と、そらいろつばめ様ご夫婦の思いがたくさんつまった、個性的でユニークなお宅です。

6年前の但馬をおそった台風による甚大な水害は、このおうちにも被害をもたらし、地階などは「ここまで水没した。」と土壁の中程をしめして教えていただきました。

水没してなお、こわれなかった久住さんの炉壇。

それが、茶道を続けよう、と思われた理由のひとつだったとか。

この日はお茶友さんもお手伝いにかけつけてくれまして、おもてなしいただきました。
いつもはゲストルームにされている(これもちょっと変わったお部屋なのです)四畳半で炭点前と濃茶を。

不肖、わたくし正客をつとめさせていただきました。

お道具は、そらいろつばめ様がご自身の審美眼により選ばれ、集められた思い入れのあるもので。

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濃茶のあとは八畳にうつって、薄茶席です。
(上の写真で中二階にみえていたお部屋です。これだけみたら独立したお茶室のようですね。)

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蹲居、柴折戸のある茶庭もまた見事。

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床には服部嵐雪(芭蕉の弟子)の短冊、お花は半夏生。

実はこの短冊、だれも読めないのです、、、、(崩し字の勉強は道半ばでして、、、、coldsweats01

ただ、同じ嵐雪の有名な「布団着て寝たる姿や東山」の俳句から、近いうち東山山麓に住む予定の私へむけたプレゼントとして、飾ってくださったそうです。
ありがとうございました。


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楽しい懐石は、主客いりみだれてもりつけていきます。
前夜、手早くおつくりくださった、心づくしの懐石です。
とてもおいしく頂戴いたしました。

このお家の地階は広大なオープンスペースですので、よくパーティーや、コンサート、地元の集まりなどが、それこそ100人規模でおこなわれるそうです。
こちらで結婚披露パーティーをされたカップルも3組とか。

これだけ人が集まってくるのは、ひとつにはこういう構造のお家のゆえでしょう。
けれど、それだけではなく、多くの人を受け入れる度量の広さ、人脈の豊かさ、なによりご夫婦のお人柄ゆえ、、だと、強く思いました。

私なぞよんでいただくのに、さっと、手だれのお茶人さんのご友人が来てくださる、というのもそのひとつですね。
ほんとうに感謝です。


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そらいろつばめ様ご夫婦とお茶友様。
(さっと洋服に着替えられましたが、お着物姿もすてきでしたのよ。ご主人の本邦初公開とは思えない和服姿もよくお似合いです)

最後に、玄関の天井を、、、、

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天井にツバメの姿が、、、。

ああ、これがHN「そらいろつばめ」だったのですね。

2010年6月26日 (土)

モトコー(元町高架下商店街)〜レンセイ製菓

ちょいと用事で神戸にでかけました。

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JR元町からちょいと南へいくと、旧居留地や大丸のおしゃれ〜なエリアがひろがります。

元町の大丸には、いつもおもしろいな〜、と思ってみていたもがあります。

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どのフロアにも「海側」「山側」の表示があるんです。
普通なら東西南北の表示かもしれませんが、坂の町、神戸は海といえば南、山といえば北にきまっているのです。

いや、デパートの中で、どっちが北だろうが南だろうが、知りたい人はそんなにいないと思うのですけれど、、、。


、、、、で、今日はそのおしゃれ〜なエリアではなくて、その反対、ディープアジアなあやしいエリアへ。

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ここは通称モトコーこと元町高架下商店街。
文字通りJRの高架下に、神戸駅まで長く続くちまちまとした商店街。

高架下、といえば三宮高架下(三宮〜元町)はよくいくのですが、元町から西、つまりモトコーに足をふみいれたことがありませんでした。

高架下といえ、三宮の方はどことなくおしゃれでこぎれいな感じなのですが。モトコーはこれまた全然雰囲気がちがうんですね〜。(参考までに三宮の方→

ここはアジアのどこか〜、、、というディープなにおいがぷんぷん。
(ほんまに怪しい薬草か漢方薬かのにおいしてたし。)

戦後すぐの日本か(知らんけど、、、、念のため)、ソウルの市場、ベトナムの市場、、、そういう雰囲気。
「民族結婚衣装・京都屋」という看板がでてて、何かと思うとチマチョゴリはじめ韓国の伝統的結婚式の衣装屋さんだったり(なんで京都屋?)、なにを商っているのか、ドアをあけるまでわからないようなお店があったり。

そういう雰囲気を楽しんで、とけこんで、、、、目的のお店はこちら。


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洋菓子製造レンセイ製菓


ロシアケーキの製造販売のお店。


以前kasparekさんのブログで見て、ず〜っとひっかかっていたのです。

ロシアケーキといえば、頭の中を「パルナス、パルナス〜♪」のメロディーが、、、、、(←関西限定)


元町にくるたびに、行かなくちゃと思いながら、今日まで機会がなくて行けなかったのですが、やっとお店が目の前に!

この高架下で戦後すぐからず〜っとここでお菓子を作って、売ってきたというご年配のご夫婦のお店です。

店にはいると木製の年季の入った大きなトレーにいろんな種類のロシアケーキが山と積まれ、奥の方にはお菓子の製造機械とおぼしき、これまた年季の入った機械が。

ロシアケーキというのは、ケーキと行っても実はケーキではなくてクッキーなんですねえ。

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このアイシングたっぷりの、いかにもロシアケーキ!というのが食べたくてね〜。
普通のケーキならちょっと食べただけでギブアップしそうだけれど、これがさくさくで意外に軽いのよ。

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裏側はこんな感じで乾パンみたいだから。

ほんま、昭和のにおいがするわ。
なつかしいバタークリームだわ。(←若いモンにゃわからんやろな〜)
昔はバタークリームのデコレーションケーキも作っておられたとか。
(今は生クリームに駆逐されたけれどね。子供の頃にはケーキと言えばバタークリームだったのよ)

今時こういうお菓子屋さんなんてそうないでしょうね。
ちょっと表通りへ行けば、おしゃれな洋菓子屋さんがいっぱいならんでいる神戸にあって、戦後からまもってきたこのお菓子、なんだか貴重だわ。
こういうお店が生き延びているのも神戸だからこそかも。

旧居留地のハイソでハイセンスな町のとなりに、猥雑な中華街あり、怪しげなモトコーあり、この国際色ゆたかな(?)ごった煮感が実は神戸の魅力かもしれません。

まだまだ、ご夫婦でがんばってください。

1個90円、もお値打ち。

ごちそうさまでした。

<おまけ>

鳥の糞の種から大きな木に育ったネムノキ。

花、たくさん咲きました。

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      象潟や 雨に西施が ねぶのはな   芭蕉

2010年6月23日 (水)

My garden in the rainy season

春の花壇を作った後は、もう京都にいるはずなので、春の庭でおしまい、、、、のもくろみでしたが、諸般の事情で、まだ宝塚におります。ので、夏の花壇をつくりました。

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ベゴニア、メランポジウム、マリーゴールドは暑さにも、庭主の手抜きにも強いので、夏の庭には欠かせません。

それにしても、日に日に雑草が勢いを増して、私は戦意を喪失し、「なんちゃってイングリッシュガーデン」は雑草が我が物顔の主になってしまったなあ、、、。

雨の季節と言えば、やはり紫陽花ですね。

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一番最初に我が庭にやってきた紫陽花です。

微妙な紫。

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きりっと青いやつ。

一番たくさん花をつけました。

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どうして自然界には、こんなに鮮やかなブルーがあるのでしょうね。


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茶花になりそうな額紫陽花。

色は青紫、赤紫のキメラ。

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この子は少しかわいそう。
繁殖力旺盛なシモツケとキンシバイにはさまれて、十分日光があたらなかったのと、昨年末、植木屋さんが思いっきり花芽を切ってくれたのでpout2輪しか花をつけられませんでした。

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長雨で少し花びらが傷んでしまった白薔薇のアイスバーグ。

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こちらも少し傷みかけのオールドローズ、ピエール・ドゥ・ロンサール。
16世紀のフランスの詩人の名前を冠す。


すっかりこの土地になじんだ花たちですが、もうすぐお別れです。
名残を惜しみつつ、雨の庭を眺めます。


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シモツケと名もない雑草を。

花を育てる楽しみの一つは、切り花にして、家の中に飾ること。

茶花ならなおのこと。
多くのお茶人さんは、ご自分で茶花を挿し木などで育てておられますね。

でも、ガーデニングがちょっと重荷になってきた私は京都ではもう育てないだろうなあ。
鴨川べりで採ってきたりもできるし、、、。せいぜい植木鉢栽培くらいかな。


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キッチンに飾った、リシマキア・プンクタータ。
この小さなガラス瓶もお気に入り。

花を家のあちこちに飾る、、、、のは理想的ですが、水換えがたいへんなのと、、、、猫に食われるのが問題で(有毒なものもあり)こういうワンポイントで楽しみましょう。

2010年6月21日 (月)

旧・藤田邸庭園〜太閤園

春に上京したときに、目黒区の旧・前田邸のすばらしい屋敷、庭園が無料で開放されているのを知り、東京都、太っ腹!と感激したものでしたが、あったんですよ、大阪にも。

無料開放されているすばらしい庭園が!
大阪市も太っ腹!

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旧・藤田邸庭園(毛馬桜之宮公園)。

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立派な門構えを入ると中は、とても大阪の町のど真ん中(京橋のほん近く)とは思えない豊かな緑が。
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関西財界の雄であった藤田傳三郎男爵(民間初の男爵)が淀川べりに7000坪の大邸宅を建てたのは明治42年。
傳三郎翁は山口・萩の出身で、なんとあの奇兵隊の隊士であったそうです。

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残念ながらこの邸宅は戦災でほとんど失われ、(東邸のみ残る→あとで出てきます)すっかり荒れ果てていたそうです。

平成になって、大阪市がその遺構を生かし、復元、修復の末、市民の憩いの場、公園として開放したそうです。

 
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かつての藤田邸庭園の作庭は大阪の庭師、梅園梅叟(ばいそう)。
平坦な地形に起伏に富んだ地形を人工的に作り出し、築山、滝、流れ等で構成した、、、と。(受け売り)


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まあ、見て下さい。
ここが都心だなんて信じられないですから。


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ここはまるで山の中です。
湿った空気が、ほんとうに深山の匂いなんです。

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この景色の向こうに高層ビルが建ち並んでいる様は想像できませんよね。


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これだけの豊かな緑ですから、ちょっとしたバードサンクチュアリになっています。
え〜と?
この鳥はなんて名前でしょう?


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この庭園の一角には大阪市公館(旧・大阪市長公館)、そしてこの(後ろにみえる建物)藤田美術館があります。

実は、この公園を発見したのはけがの功名なんです。
ほんとうは藤田美術館へ、国宝・曜変天目を見に行くはずだったのですが、その展示は2,3日前に終了していたのです。

あいかわらずなツメの甘さですが、そこは転んでもただでは起きないのはオバサンの掟(?)です。

さあ、調子にのったところで、その藤田邸の唯一焼失をまぬがれた東邸へ、Go!


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こちらは昭和34年から太閤園としてよみがえりました。
結婚式、宴会、食事などできるのですが、そちらに用事はなくても、庭園は無料で開放されているのです。


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焼け残った東邸の重厚な建物は「淀川邸」とよばれています。

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庭園入り口には傳三郎翁のコレクションの石造りの仁王様(江戸時代のもの)が。

最初はどこかで入園料をはらうのかしら?勝手に入って良いのかしら?と逡巡したのですが、全然フリーパスで入れました。

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入り口近くにはお茶室らしき建物もあって、ちょっとのぞいてみたかったのですが、中から人の声がcoldsweats02

後で聞くとこのお茶室は食事を供する場所にもなっているそうで、お客さんがあったのですね。
残念!


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ここは池泉回遊式庭園。

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季節柄、睡蓮の花がきれいに咲いていました。
見学者は私一人。
おほほほ、、、独り占め!

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紫陽花も美しく、

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楓の若葉の緑、紅、

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これまた傳三郎翁のコレクション、室町時代の石塔。


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池の一画には蛍の籠が。
この池には蛍の自生もあるそうです。

この蛍を愛でながらのイベントもあるようで。


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したたる緑・翠・碧。

、、、、で、ふと顔をあげると、

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あはは、、、
にょきっと立つOBP(大阪ビジネスパーク)の高層ビル。
やはりここは大阪都心なんですねえ。、、、、と現実にたちもどります。


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外に出て、目の前に続く長い壁は、今回残念だった藤田美術館のもの。

次期、9月からの展示会のおり、かならず今度は参りますわよ。
(待ってろよ!曜変天目!)

2010年6月18日 (金)

私的・茶の湯記念日

午前中は大先生のお宅で花月、夕方からはいつものお稽古の茶の湯な一日。

花月に使う本日のお花。
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去年初めてチンシバイという名前を知ったのですが、この日のは源平(赤白)になっています。
(ご指摘をいただきまして、どうもシモツケのようです。)

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お菓子は青梅。

懐紙もこの季節だけの限定使用、紫陽花。

前回の復習で軸荘花月を。


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だんどりはだいたい覚えたのですが、やはり白菊扇で軸の紐をはさむのがみなさん、むつかしそうです。
扇も、床壁も、軸も痛みそうでこわい。

この軸荘をするような軸は大名物かご宸翰、というのに、これではだれもしたがりませんよねえ。

続いて東貴人且座。

半東があたりましたので、とても勉強になりました。
貴人さんに薄茶をたてるのに、茶筅、茶器、茶巾の置き換えがあるので、これがとてもややこしい。


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この日のお干菓子は京都・上賀茂霜月(そうげつ)さんの「木の芽琥珀」。

うわさには聞いていましたが、こちらでいただけるなんて!
口に木の芽の香りがふわ〜っとひろがります。

季節によって、紫蘇だったり、柚子・蓼だったり、柿だったりかわるそうですよ。
これも京都へ越してから、1年間でコンプリートしないといけませんわね。

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お稽古中、乱入してきた大先生んちのアメショー。(でかいです!)

さていったん家に帰って、用事を済ませ、夕方はあらためていつものお稽古へ。


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こちらのお花は、伊勢撫子。

おお!この前いった宝鏡寺でたくさん鉢(冬なので花はなし)があった、あの伊勢撫子ですね。

こちらのはちょっと花びらの房の垂れ方がかわいらしいですが、ネットで見た写真では10cm以上もこのひらひらがたれている珍しい花です。


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涼しげなお菓子は「せせらぎ」。

お軸は「千山染翠色」。

特に今日のように、雨にぬれた山の緑はほんとうに美しい。
五月のさわやかな空の下の若い緑も美しいですが、雨の季節の緑はさらに上をいくように思います。


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お稽古は唐津の大水指、割蓋で茶筅飾り、薄茶を。

水の存在感、涼感、を茶室で味わえる水指ですね。

割蓋は半開きに開きます。
表は黒ですが、ひらくと裏に蒔絵などあるものもあって、はっとすることもあります。
金魚だったり、アメンボだったり、七夕にちなんだ星座だったりしたのを見たことがあります。

すごい楽しみ方ですよね。日本人の美意識の高さを感じますわ。

さて、なにが「私的記念日」なのか?

はい、お待たせしました。(だれも待ってないって、、、coldsweats01

お茶名、ついに拝領いたしました。

1年近くかかるかな〜と思っていたのですが、4ヶ月もかからないスピード認可です。
(大先生の添え書きが効いたのかも?)

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普通千家では「宗○」と宗の字をいただくのですが、○の部分に自分の名前がくることが多いのです。

たとえば、「花子」さんなら「宗花」とか。

ところが以前ブログにも書いたのですが、私の場合、自分の名前の音読みがとっても美しくない!

で、申請の時、心に決めた一字を、その理由もいっしょに添えて出したのですが、そのままとおりました。

ふふふ、、、これからプライベート名刺にこのお茶名をいれようwink


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ツボツボ紋の紋許も同時にいただくので、これから作る色無地に一つ紋として、このデザインを入れることができます。
(この紋の着物をきてはったら、お茶名もってはるんやね、とわかるのです)


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同時に裏千家今日庵からいただいた記念の飾り帛紗。この銀杏は今日庵のシンボルです。

渋い臙脂色に地紋は織部緞子の波模様。(織部緞子はこれに梅が入ります)

そして先生から記念にいただいたお祝いはこちら。


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花入れの宗全籠です。
前から、この籠がほしいといっていたのを、覚えていて下さったのです。
わびの草庵茶室にとても似合いそう。lovely

もちろん、茶名はゴールではありません。
これでやっと茶人としてスタートラインに立てたかな、というところです。

茶名に負けぬよう、これからますます精進していく覚悟でございます。(あら、かっこいいこと言っちゃった!)

最後に、宗全籠の箱をあけていると、わらわらやってくる物見高いこの方たち。

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しかも包装材の上でくつろいでるし!

2010年6月16日 (水)

雪華紋の帯完成

季節ですので、わが家の庭の紫陽花を。


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さて、京都・東本願寺北、染工房 遊さんに塩瀬の白生地を持ち込み、名古屋帯の染めをお願いしたのは今年の4月。(→


できあがってきましたので、遅くなりましたがご報告を。

こちらです。

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前回こちらでお願いしたのは雪輪の小紋でした。

今回の注文は雪華紋。

漠然としたイメージだけでお願いしたのですが、メールで何回かやりとりしたあと、思った以上にすてきなデザインに仕上げていただきました。


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黒の地にさまざまな雪の結晶が散ります。

写真ではちょっとわかりにくいのですが、金彩もほどこされています。


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こちらは銀彩。

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ひとつひとつ、手描きで丁寧に描かれています。


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帯の前にあたるところ。

これからは夏帯の季節ですので、この帯のお披露目は少し後になりそうです。

今から締めるのが楽しみheart01
どの着物にあわせようか、小物は、、、と考えるのも和服の楽しみのひとつ。

気になるお値段ですが、なんと、なんと、デパートで同じような帯を求めたらきっと3倍以上はすると思います。

なんだかすっかり染めのオーダーがやみつきになりそうで、こわいわ〜。

と言いつつも、この雪華紋で付下げなんかも一枚、、、、なんてもくろんでおります。coldsweats01


<おまけ>

オヤジ寝のシェル。

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2010年6月13日 (日)

飛鳥〜万葉の国

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飛鳥川。

 明日香川 瀬瀬の玉藻のうちなびき 情(こころ)は妹に寄るにけるかも   作者不詳


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甘樫丘(あまかしのおか)に登りて。


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夕暮れの畝傍山。

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耳成山、天香具山。

 かぐ山は畝火を愛(を)しと耳成と 相あらそひき 神代よりかくなるらし いにしへも しかなれこそうつせみも つまを あらそふらしき      天智天皇


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水が張られ、田植えを待つばかりの水田の景色。


  大和は国のまほろばたたなづく 青垣山ごもれる大和し美し         倭健命

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  紫陽花の八重咲くごとく八つ代にをいませ我が背子見つつ偲はむ       橘諸兄


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水落遺跡。

日本で初めての時計(漏刻=水時計)を司ったところ。


  時守が 打ち鳴す鼓 数(よ)みみれば 時にはなりぬ 逢はなくもあやし       作者未詳

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明日香村の暮色。家路をいそぐ。

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君も早くお家にお帰り。

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河原撫子。

  なでしこが花見るごとに娘子らが笑まひのにほひ思ほゆるかも        大伴家持

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万葉文化館にて。
万葉の時代のおおらかな男女交際の場、歌垣か。


率(あども)ひて 未通女壮士(おとめおとこ)の 行き集ひ かがふ刊歌(かがい)に 人妻に 吾(あ)も交はらむ 吾が妻に 人も言問(ことと)へ      高橋虫麻呂


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同じく万葉文化館の、「さやけしルーム」にて。(超・お気に入り)
キトラ古墳の天文図か。

  天の海に 雲の波立ち 月の舟 星の林に漕ぎ隠る見ゆ         柿本人麻呂 

<おまけ>


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キトラ古墳壁画四神特別公開は本日限り。
飛鳥資料館にて。

初公開の南壁「朱雀」も見られます。
1300年の時をこえた朱の色。

ちなみに朱雀の目は必見。
(「ゴルゴ13」デューク東郷の目を連想した私、、、、)


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お昼におすすめ、手打ち蕎麦の山帰来さん。

(山帰来は別名サルトリイバラという植物)


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そばがき。


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小エビの天ぷら蕎麦。

美味!

紫の辛み大根のおろしがきいています。
予約がおすすめ。

2010年6月11日 (金)

おばさまたちの合宿 in 飛鳥〜古都里庵

雲一つない空の下、のどかな田園風景は、飛鳥の里です。

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飛鳥は1年に最低一度は訪れていますが、ここに古民家をまるまる一軒、貸しきりできる宿があると聞いて、これは是非一度泊まりたいなあ、、と思っていました。

音頭をとってくれた友人のもと、ついにそれが実現。
あつまった仲間は5人。

いずれも妙齢のcoldsweats01おばさまたち。


でも好奇心と向学心では若いもんにはまけませんわ〜。

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その古民家、古都里庵の玄関です。

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ここはかつて築80年のぼろぼろの古民家だったそうです。

今のご主人がこの家に出会い、古民家再生専門の大工さんや、日本庭園専門の庭師さんとともに蘇らせたのが2年ほど前。

今はこうして一日一組限定の貸別荘になっています。

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八畳の居間から庭を望んだところ。

とても広くて、それぞれが別々の部屋でくつろげるくらいです。


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建具も舞良戸(まいらど)や帯戸など、古建具を見つけてきて使用されています。

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浴室の戸はこんな感じ。
よくこんな古建具、みつけましたね〜。
垂涎もの。

ちなみにお風呂は広くてよい香りのする檜風呂でしたよ。


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こんな板の間も。
この三角クッション、最高にすわりごこちがよかったです。(東南アジアのものらしいのですが)
和室にもにあいそうで、これもほしいなあ。


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六畳の間には囲炉裏もあって、こんな自在がかかっていました。
この長年燻された色がよいですねえ。

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どこか懐かしい感じの洋間もあります。

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町家必須アイテムの階段箪笥もちゃんと二階への階段として機能。

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二階は天井の低い屋根裏的お部屋になっていて、下の台所がみおろせます。

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寝室として使用。

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このお家のすてきなところは、庭や畑(広い畑もあるのです)でとれたお花をさりげなく、あちこちに生けてあって、調度もセンスの良いアンティークだ、というところ。


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こちらは座敷からみえるお庭で、ぼ〜っと眺めていると、時々野鳥がやってきては水浴びをしたりするのを見ることができます。

ちなみに池には錦鯉がいっぱい。


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庭はここだけではないので、裏から廻ってみましょう。


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食べ物を盛るのにもよさそうなギボウシの葉。

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座敷庭から続く小高い山も全部敷地だそうで、こんな竹林まであります。
春には宿泊客が筍採りをされるとか。

今を盛りに山盛り咲いていた栗の木もあちこちにあるので、秋には栗拾いもできるそうです。


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これはなんの葉っぱかわかりますか?
私は始めてみました。

ミョウガの葉だそうです。
いつも食べているのは芽ですものね。こんな葉っぱになるとはしらなんだ。


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こちら台所の上のふきぬけ。

さて、この宿の特徴はなんといっても自炊!

食事は付いていないので、自炊するか、外食するかなのですが、飛鳥の里では夜食事ができるところは、ほとんどないのです。

食器や鍋、電子レンジ、電気釜などの調理器具、調味料一式はそろっているので、材料さえもちこめば、自炊OK。


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そこは皆様、それぞれ仕事をおもちの兼業主婦ですので、手際よく、ワイワイ楽しみながらあっというまにご馳走ができましてよ。good


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テーブルに並んだこれでもか!の量のご馳走。
とても5人分にはみえません。→実際多すぎた。


夕食、後片付けがすむと、あたりは都会では味わえない、暗さを楽しめる夜です。
昼間とうってかわって涼しい夜風に、かわずの鳴き声だけが聞こえる音です。
そうか、苗代、田植えの季節ですものね。

そんなこんなで、そなえつけの日本酒などちびちび飲みながら、若返って、さながら学生時代の合宿みたいに楽しい時をすごしたおばさま達なのでした。


    *     *     *


古都里庵:奈良県高市郡明日香村真弓1473  
     0744−54−1055


近鉄飛鳥駅からほど近く、高松塚古墳、キトラ古墳も近いです。

2010年6月 9日 (水)

堺町画廊〜きのちから〜

前を通るたび。一度入ってみたいと思っていた町家の画廊がありました。

堺町御池下るの堺町画廊がそれ。

今回機会があって、やっと中へ入ることができました。

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紫野和久傳堺町の南側。

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この日は「きのちから」小沼智靖展開催中。


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玄関の間から玄関庭を経て、走り庭の方をみたところ。

ここは明治の頃からの大きな町家だったようで、もともとは呉服屋さんだったそうです。
医院として使われていた時代もあったとか。

ギャラリーとして残ってよみがえって、ヨカッタ!


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玄関庭を通して堺町通りをみたところ。

井戸と、少しの植栽だけで、ゆとりと癒しの空間が。
こんなに狭いスペースなのにね。

足元の排水溝の蓋(?)に注目!


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う〜ん、蓋までアートしている。

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中のもと、はしりもと=台所であったところがギャラリースペース。

なんとまあ、広い!

二間はあるんじゃないでしょうか。

床も、正しく(!)三和土(たたき)です。

右奥につるべの跡も見えます。

ちなみにぶら下がっているのが今回の作品。

<作者のコメントから>
「2007年の中越沖地震をきっかけに、5000年前から海底に沈んでいた古木が大量に浮遊。
この縄文時代の海底古木をデザインの力で再生するプロジェクトに参加しています。時を経て、さらに”ちから”に充ちる古木。古材の美しい町家に、縄文古木がたたずむシーンをイメージしながら制作しました。」


さわっても、写真とっても全然OKの、おおらかさ。

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これらが海底に沈んで、悠久の時を眠っていた木なんですねえ。
また現代によみがえって、町家の空間を飾ることになろうとは、木も思ってもいなかったでしょう。

しかし、このほの暗い空間はなんとぴったりの展示場所ではありませんか。


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お客さんのひとりが言っておられましたが、普通の展示ではなかなか上の火袋をみあげないけれど、こういう作品の見せ方は、視線を上に誘導して、美しい火袋が同時に見られて、いいねえ、、、、と。


まさにそのとおり!


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縄文の木にちなんで、こちらで「縄文カフェ」のお茶をいただきました。

お皿かわりのこの葉っぱは見たことあるんですが、何の葉っぱでしょうね?

丸いのはヒエのお団子。茶色いクッキーは団栗の実の粉を使った物。豆のようなのはカヤの実。
どれも素朴なおいしさ。
そしてお茶は柿の葉茶。とっても後口さわやかなお茶でした。

ちなみに麻の紐は茶碗を落ち着かせるために下に敷いていた物。、、、う〜ん、縄文と関係有り、、ですね。
(縄文式土器は紐で模様をつけたんですよね)

町家のりっぱな火袋を見上げながらこれらをいただくのは、なんだか贅沢な楽しみです。

それに、なんと、こちらでブログを通じてHNだけ存じ上げていた方に、お目にかかってしまいました。
(まあ、京都ってやっぱり狭い、、、と何回思ったことでしょう。)

満ち足りた気持ちでこちらをあとにして、近くのギャラリー遊形さんでこんなものをお土産に。


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そう、京都は来月はもう祇園祭突入ですよ。

というわけで、少し早いですが粽の匂い袋を。

2010年6月 7日 (月)

賀茂御祖神社(下鴨神社)

京都の夏の油照りを予感させるような、暑い一日、こんなところにおりました。

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したたる緑、ここだけ暑さがうそのような森の中。

賀茂御祖(みおや)神社こと下鴨神社の糺(ただす)の森です。

学生の頃はこの広いところをみこんで、当時日本に上陸したばかりのフリスビーにうち興じたものでした。(←ばちあたりcoldsweats01


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   石川や瀬見の小川の清ければ月も流れを尋ねてぞすむ  (鴨 長明)

糺の森を流れる瀬見の小川。

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こちらの流れで個人的に禊ぎをして、ふと顔をあげると、、、、
なんだかシュールな景色が、、、、


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参道をゆく壺装束の女人の行列が、、、

あら、平安の時代にタイムスリップしちゃったのかしら、、、、coldsweats02


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、、、、ではなくて、紀州田辺うめ振興協議会が主催する「紀州梅道中」。


6月6日は「梅の日」なんだそうな。

 <HPより>
6月6日としましたのは、梅が実り収穫が本格的に始まる時期であることと、天文14年4月17日(1545年・室町時代) 京都・賀茂神社の例祭(現在の暦で6月6日、五穀豊穣祈願)におきまして、時の後奈良天皇が祭神を祭り、神事がおこなわれた際に梅が献上されたという故事に由来するものであります。


梅を奉納するために、この装束で下鴨神社〜上賀茂神社まで行進するらしい。


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神殿で奉納の儀を行っている間、花ののっかった御輿(のようなもの)の上の巨大梅干しとおぼしき物を観察していると、どうも梅干しのゆるキャラらしき着ぐるみが、こちいむいて愛嬌をふりまいてくれました。
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神殿わきにぬいであった、神官さんたちの沓。

履き心地はどうなのよ、、、と思ってしまいます。硬そうなんだもの。


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井上社、または御手洗神社。

この玉石の小川が御手洗川。

葵祭の時に斎王代が禊ぎをなさるところ。

また7月の土用の丑の日に、みたらし祭、または足つけ神事がおこなわれる場所。

これは夜に行ってみたいですねえ。灯りと水のコラボが幻想的に美しいにちがいない。

そういえば蛍火の茶会は今年はおこなわれるのかしら?


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今はこんなに水が少ないのですが、土用のころになると裾をたくしあげないといけないくらい水が増える、、、、そうですが
それってほんまに自然現象?

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御手洗川は反橋の下を通って、、、、


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奈良の小川へ。

  風そよぐ ならの小川の 夕暮れは みそぎぞ夏の しるしなりける  (藤原家隆)

今でも皆さん、禊ぎをなさっておられますね。

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下鴨神社はかつて鴨川の水の湧き出づる神聖な場所とされた水の社でもあるんですねえ。

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この日は大炊殿(おおいどの:神饌を調理していた、神様の台所)の特別公開がありましたが、その拝観券を求めた窓口に神社のシンボル、双葉葵の鉢植えを発見。
写真に撮らせてもらいました。

現代の気候では、この葵、なかなか育てるのが難しいようで、「葵の庭」とよばれた場所ですら葵を見つけることができませんでした。

しかし、美しい造形の葉ですね。

下鴨神社の清浄な空気に、水にすっかり浄化されてそこを後にしたのですが、、、、、
一歩外に出ますと、あっというまにまた世俗化され、もとのもくあみになったことでございましたcoldsweats01

2010年6月 6日 (日)

道修町〜湯木美術館

大阪には町の名前がお商売のシンボルになっているところがけっこうあります。

たとえば、北浜なら、ああ証券取引の町。船場ときけば繊維の町。
松屋町は人形やおもちゃの町。

そして道修町といえば薬の町なんです。

ちなみに松屋町、道修町、が正しく読めたらあなたはりっぱな関西人(というか大阪人)。

(正解:まっちゃまち、どしょうまち)

道修町は北浜の少し南、少し歩けば、いくつかの誰でも知ってる大きな製薬会社のビルを見つけることができるだけでなく、家族でやっているような小さな漢方薬の会社や問屋にも行き当たります。

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なんだかレトロ感ただようビル、、、と思ったら、武田薬品の旧本社社屋です。
昭和3年建設。


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近代的ビルのあいまには、こんな懐かしい明治、大正のものと思われる建物も散在しています。
こちらは漢方薬を扱っておられるようです。


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「神農さん」の看板が目に付きました。(右上の虎の看板)

神農さんは、古代中国の伝説上の三皇五帝のひとり、百草を嘗めて効能を確かめ、諸人に医療と農耕の術を教えたという、まさに薬の神様。道修町にこそふさわしい。

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少彦名神社とありますが、少彦名命も健康、医薬の神様なので、薬関係の神社には神農さんといっしょに祀られているようです。

京都の二条通もまた薬関係の店が集まっているところですが、そういえば烏丸二条の薬祖神社にも神農さんと少彦名命と、それにヒポクラテスなんかもいっしょに祀られていましたねえ。

「くすりの道修町資料館」なんかもくっついているんです。

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中は普通の神社ですが、関係なくもないのでお参りしてきました。

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献灯の「薬」のロゴがおしゃれ。


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この神社の入り口には谷崎潤一郎の「春琴抄」の碑があります。
そういえばあの小説の舞台は道修町だったんだ。wink

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更に南下。目標はこちら湯木美術館

吉兆の創始者、湯木貞一の茶道道具のコレクションで、こじんまりした美術館ですが、けっこうツボを刺激してくれるお道具がよくでます。


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春に「茶の裂地展」に行こうと思いつつ逃してしまったので、こんかい「釜と水指展」は是非に、と。
(6月30日まで)

利休所持、宗旦箱書きの与次郎作、阿弥陀堂釜でてました。
阿弥陀堂、、、良いですね、あの形。

茶飯釜には「飢来飯 渇来茶」の字が。

信楽鬼桶水指、「鬼」がつくだけに、でかくて迫力ありました。

私ともう一方しかおられなかったので、へばりつきながらじっくり拝見できてよかったです。


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最後に、井戸茶碗がマイブームなので、展示されてはいなかったのですが、湯木美術館所蔵の大井戸茶碗「対馬」のポストカードを買って飾ってみました。(写真立て、いまいち合ってません。そのうちちゃんとしたものを、、、)

2010年6月 2日 (水)

ゆるゆる中崎町

<中崎町シリーズ>と銘打って、楽しいどこか懐かしい、レトロエリア、大阪・中崎町の風景、お店をいろいろご紹介してきましたが、最近はもうあちこちいろんな町家ショップができて、全部を追いかけるのが難しくなってきました。

この前はどこかのTVクルーが来ていたし、なんだか歩いている人も増えてにぎやかになってきました。
それはそれで、また楽しいのですが、、、、、

そんなこんなで、ちょっと足が遠のいたりしていたんですが、久々に、ここ、と目標を定めず、ぶらぶら、ゆるゆる歩いてみました。

そんな切り取った中崎町の風景をぼ〜っと見てみてくださいね。
あくまでぼ〜っと、、、


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こんなところにこんな小路が、、、と思って迷い込んでみると小さなカフェや雑貨屋さんにいきあたったりするのが、中崎町ウォークの醍醐味ですね。

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長屋スタイルの町家なので、お隣さんの生活感coldsweats01が、良いですね。


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カフェ・パラボラさんは中崎町の草分け的存在です。
この日はお休みのお店が多くて。


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ベトナム料理のワヲンさん。
町家としてはここらでは一番立派かも。


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中崎町の特徴の一つ、とにかくグリーンが多い。
お店も意識して植物を使っているし、普通の住宅でも、軒先にいっぱい植木鉢をおいて、グリーンを育てています。
だから、気持ち良いのかな。

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町家ではないけれど、ふるそうな小さな小さなアパートもごちゃごちゃあって、おもしろい。


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ガラスや陶器の器、アクセサリーのお店、いえみせ kocoroさんの窓。

こちら、中崎町で一番愛用しているうてな喫茶さんとこの近く。このお店見つけられるかな?むつかしいよ。


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こんなうさぎの看板見つけたら、入りたくなりますよね!

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こんなお店です。

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ハンドメイド雑貨、ビンテージ物のボタンや糸、レース、アクセサリーパーツなどの素通りできないお店、シロツメ舎さん。
実はこちら、kocoro さんの近くのninoというお店の「隠れ家的姉妹店」なのだそうだが、、、、
ninoの方がよっぽど隠れ家的な場所にあるんだがな〜。


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で、やっぱり買ってしまいました。
レースと、、、


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何に使うかよくわからないcoldsweats01パーツ。
まち針と大きさを比べてね。とっても小さくてかわいいの。lovely

、、で、どのように使うかは全然未定。(持っていて喜びたいだけかも)

(ちなみに下のバレーシューズのこれまたかわいい布は、猫日和。キルト日和。のふーテトママ様からの頂き物、ありがと〜)

どこにどの店があるか、あくせくさがそうとしないで、いきあたったらもうけ物、のつもりで中崎の森をさまよってみてくださいね。

おもいがけない発見があることうけあいです。

2010年6月 1日 (火)

御所西・御所北・御所東

、、、、というタイトル通り、この日は御所を中心にぐるぐると。

よ〜く歩きました。
やっぱり御所の一辺って長い!と実感できた日でもありました。(足にマメができましたweep

まずは御所西、KBS京都と平安会館の間を西にはいったところ、弘道館

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右の石碑に「皆川淇園弘道館址」とあります。
皆川淇園は江戸中期の京都を代表する儒者ですが、彼が1806年に創立した学問所が弘道館。

その場所にある江戸後期〜大正年間に建てられた屋敷を、それにちなんで弘道館としたとか。

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現在の所有者は上七軒の有職菓子御調進所老松さん。(夏柑糖で有名よね)

以前の所有者が売りに出して、あやうくつぶされてビルになろうかというところ、姿を消しつつある京屋敷を保存し、その景観や文化を守ろうとする志で老松さんがかわはったとか。

先日のNHKのW&Wで、南禅寺別荘群も維持が大変なため、次々と所有者が変わっているというのをやっていました。
ただ、その建物を、庭を、守り、次の世代に伝えていこう、という志を受け継ぐ所有者なら、次々にかわったとしてもよいのではないかということでしたが、同じものを弘道館にも感じますね。

受け継いだときはずいぶん荒れ果てていたと聞きます。
ここは是非、維持にがんばって欲しい、と思うとともに、弘道館基金なるもので、われわれも協力できます。

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長い玄関アプローチを振り返るとこんな感じ。
緑がきれいな季節でよかった。

こちら普段は非公開ですが、お茶会やお茶事、いろいろなイベントをされているときは中へ入れます。
この日は夢風庵様の陶芸の師匠でもあり、老松嵐山店のカフェでも使用されている脇山さとみさんの作品展。

25日までなら、老松の若手菓子職人さんプロデュースの創作菓子を使ったお茶会に参加できたそうです。残念!


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まずは火袋拝見。(←火袋フェチ)

ここのは広いです。一間半?

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玄関から入り口方面をみたところ。

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お庭も、座敷も広くて開放感があります。
この眺めを見ながら、脇山さんの器で冷たいグリーンティをいただきました。

ちなみに茶道具あつらえになっているのはみんな脇山さんの作品。
これは絶対に柄杓を落とすことがないだろうな、、、という構造の建水にいたく惹かれました。

そして、点前座にちょこんと座っているお人形も、なかなか味がある表情です。

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こちら六畳のお茶室(?)。
作品のお茶碗は手にとることができて、よさげなものがたくさんありました。

これだけ座敷も庭も広いと、確かにお手入れはたいへんそうです。

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庭の腰掛け待合い。
こちらではほぼ毎月、お茶会や音楽のイベント、お茶事などもおこなわれているそうで、これは是非参加したいですね。

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帰りの玄関へのアプローチで視線を感じてふりかえると、あら、こんなところにまで、とぼけた作品がhappy01

この展示会+茶会のためだけに作られた創作菓子、とてもステキだったんですが、残念ながらほぼ売り切れ。
唯一ゲットしたのがこの求肥のお菓子。


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銘を「五月のそら」。
その名の通り、さわやかな青空と白い雲のようなお菓子。
包装紙は脇山さん作の湯飲みです。

弘道館をあとにしまして、御所西側を南下、ぐるっと東にまわって、お昼をこちらで。

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御所東・厚凜さん。
(京都市上京区新烏丸通丸太町上る信富町298  電話:075-212-3531)
築70〜80年の仕舞屋。

こちらは愛読書のらくたび文庫の「京都の町家ランチ」の巻に載っていた和食のお店。

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京料理をカジュアルな雰囲気でいただけます。
こんなお庭を眺めながら。

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コースもあれば、1200円のお得なランチもあって、絶品だったのはこれ。
山芋を揚げたのに、湯葉たっぷりの出汁の餡かけ。
人気メニューというだけあるわね。


腹ごしらえをして、ふたたび御所の西側を北上。
御所の北、相国寺承天閣美術館

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<柴田是真の漆X絵>。


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美術館への長いアプローチは緑にあふれています。


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こちらは、今や毎日新聞夕刊のトップを飾った老犬ぱる君のご主人様、ぽん様のおすすめで。

柴田是真は、幕末から明治期に活躍した漆芸家であり画家なのだそうですが、全く私は知りませんでした。
日本ではメジャーではありませんが、欧米では人気が高く、事実この展示のほとんどが、アメリカ人エドソンのコレクションなのです。

これも西洋で再発見され、日本に逆輸入された芸術で、プライスコレクションと若冲みたいな関係ですかね。

蒔絵などは多くは印籠や、根付け。
これらは、日本人は実用品とみなし、今はだれも使わないので忘れ去られていたのに、実用品ではなく美術品として西洋人は評価し、人気を博したようです。

ありとあらゆる漆の技法を使った実用品。
図柄は優美なものもあれば、判じ物のような、ユーモアを感じさせるものもあり、蒔絵をみるのが大好きな私としては、とても楽しかった!

なかでも印象に残った角盆の絵はがきを買ったので、ご覧に入れます。

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「稲穂に薬缶」。
薬缶だけでもユーモラスなのに、取っ手の所に見えるでしょうか?
漆に筋彫りだけで描いたキリギリスが、、、

(実際は光に透かして、やっと見えるくらいなんです)

なんと楽しい図柄ではありませんか。

ぽん様、ありがとうございました。
行ってよかったです。

<おまけ>
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某町家カフェの営業副部長(部長はわんこ)の猫ちゃん。