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2010年2月 6日 (土)

大阪城公園〜梅林

梅花      ( 王安石 )

牆の角なる数枝の梅  寒を凌ぎて独り自ずから開く

遥かに知る 是れ雪ならざるを   暗香の有りて来るが為なり

(土塀のすみの数枝の梅が寒さをものともしないで一人で咲いている。《白い花は雪のようにみえるが》遠くからでもそれが雪ではないのがわかる。ほのかに良い香りがするから。)

    雪の色を、奪ひて咲ける、梅の花、今盛りなり、見む人もがも

           ( 大伴旅人 )
わたくし、梅花を愛すること、いにしえの中国の文人にも万葉びとにも負けません。

2月になるとあちこちの梅便りが気になります。

なのでフライング気味ながら少し早い梅林をたずねてこちらへ。


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手前は大阪城ホール、背景はOBP(大阪ビジネスパーク)の超高層ビル。

こんな背景の梅林なんてなかなかシュールじゃありませんか。


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大阪城は復元されたものでも、石垣は秀吉の時代のものがたくさん残っています。

こうしてみるとどれが当時のもので、どれが復元したものかわかりません。

刻印石といって寄進した大名のマークが刻まれている石もあるそうで、探してみるのも一興。

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JR大阪城公園駅に一番近い青屋門から中へはいります。(ちなみに青屋門は復元されたもの)

大阪城公園はいろんな所から入れて、しかも無料!というのがいいですねえ。


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ごらんのように梅にはまだちょっと早すぎ。

でも満開の頃は人も満開ですし。

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枝がほんのり色づいているのが見えるでしょうか。

どの木もふくらんだつぼみをつけているのです。


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早咲きの梅はそれでも見頃です。

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ほのかに梅の芳香があたりにただよっています。

この香りあっての梅花です。


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しかも厳冬の寒さの中でも、雪の中でも凜として咲く姿が東アジアの人の心をひきつけてやまないのでしょう。


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万葉の時代に愛された梅ですが、時代が下って平安時代になると桜にその地位をとってかわられます。

日本人は桜を愛していますが、不思議と中国、韓国ではそれほど人気がないようです。


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梅の強いスピリット、というか精神性が大陸的な気風に合うのかもしれません。


ひるがえって、桜には無心を感じるのですが、それは日本人特有の感覚かもしれませんね。

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絵画的な紅梅。


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梅林のかなたに大阪城天守閣。

この梅林が満開になったときにはそれはそれは見事で、芳香あたりに満つ、という感じになります。

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外濠からみる石垣。

大阪にもこんなたたずまいがあるのです。


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濠の鴨たち。

水は手が切れるほど冷たいはずですが、羽毛がぬくぬくして暖かそうに見えます。

もう少し梅林が花開いてから、もう一度ここに来なくては。

おまけに梅にちなんだ和菓子をいくつか。


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梅に鶯。(ちなみにもう一つは万両)


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この日見た咲き誇る八重の紅梅のようなきんとん。

梅花三昧の一日。


   梅の花夢に語らくみやびたる花と我れ思ふ酒に浮かべこそ
   (作者不詳)


<蛇足>高校生の頃、この歌をもじって駄歌をつくったものです。
「たこやきやそのままではまずしとおもふソースにうかべこそ」


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コメント

昔は実家の屋上から大阪城天守が見えてたんですが、どんどん高いビルが建って見えなくなりました。
子供の時、復元で昭和に建てられたと知ってショック受けました。
たしかエレベーターついてますもんね。
でも梅林は美しく気持ちいいです。

和菓子の意匠ってほんとうに食べるのが惜しいですね。。。

元歌を書かれた作者も、それを知るときっと喜ばれることでしょう(笑)

お菓子を拝見して、我が家の床に目をやると
水仙と八重の紅梅
やはりこの時期のものですね
大阪城の梅、きれいですねえ
行ってみたくなりました
9日に懐徳堂に行くのでそのときにでも行ってみたいです

いい時期にいかれましたね、梅は早咲きがイチきれいで香りもいいと私は想います。
そして見物客も少ないってぇ~のが何よりでしたね。

和菓子が食べるの躊躇しそうなほどにキレイやわぁ~・・・、
そしてしぇるさんの短歌、字あまりも同じくなんと元歌と雰囲気が良く似てらっしゃるわぁ~・・・笑

夢風庵様

それでも大阪城はあちこちから、ちらちら見えますよね。大阪人は太閤さん贔屓だし。
そうそう、エレベーターついてますね〜。実家のある岡山城も私が物心ついてからの復元でしたし、ほんまもんの天守閣は彦根城とか姫路城とか国宝ですものね。
この梅林、もう少し開いてから、今一度行く予定です。

野中の清水様

この梅林で、梅の足元に水仙も咲いていました。
わが家の庭の水仙もいつも飾りたいと思いつつ、猫ががじるので(有毒とききました)それもかないません。庭で寒さに耐えて楽しむしかないようです。
懐徳堂というのは大阪大学のなかにあるのですか?また古裂についてのお調べでしょうか。

ヘルブラウ様

淡青様みたいにつぎつぎと俳句をつくりだす才能はありませんが、この本歌を見たとき、なつかしい高校時代の駄歌がよみがえりました。友人と紫式部、清少納言などになりきって言葉遊びをよくしたものです。
ハンブルグではやはり梅はご覧になれませんか?

早咲きの梅がこちらでも満開に近く
良き香りが薫ってきます。万葉の頃のお花見といえば梅だったらしいですし、古では、御所の紫宸殿の右近の桜は梅だったそうですよ。
和菓子も季節感あふれる食べる癒しですね。

梅も水仙もいいですね。
しぇる様もお好きなのですね。
ネコちゃんも大事ですものね。

懐徳堂記念会というのが文学部に事務局があるらしいのです。
さっき調べていて、中之島じゃなくて待兼山にあるのですね。勘違いしていました。
中井竹山の先生に五井蘭洲という学者がいて、その人の軸を持っているので、
それを懐徳堂に寄付するのでそこへ参ります。
古筆は、東京で年2回古筆をみせっこする会をしており、
そこに研究者をお招きしてお話をお聞きしています。
収集家ですが研究者ではないので、古筆についてはそこでお聞きする知識ぐらいです。
えらそうなことを書いていますがその程度です。
でも、収集品を見ていただきたくてときおり展示会をしています。
今度は4月の終わりから5月にかけて表具屋さんの二階を会場に開催します。
3回目です。会場の隣は鶴林寺という白鳳期の観音さんで有名なお寺があります。
でも、地味な会ですのでいつもあまりお客さんは来られません。


おはようございます、しぇる様

この週末、所用にて岡山に帰省しておりまして。
新幹線が雪で遅れて遅れて・・・。
トホホでございましたわ。
晴れの国岡山といえど、朝は雪がちらつき、久米辺りは5センチほどの積雪となりましたそうです。
ですが、笠岡の美術館には早咲きの紅梅がもう5分ほど咲いていました。
「今日降りし 雪に競ひて 我が宿の 冬木の梅は 花咲きにけり (大伴家持)」

nageire様

紫宸殿の梅の話は、かすかにどこかで聞いた記憶があります。ちょっとびっくりです。梅か桜か、、、といわれると甲乙付けがたい。どちらもそれぞれの盛りに季節に見ると、こっちの方がいい、と思ってしまいます。
今はあちこちに梅見にくりださないと。今日くらいあたたかだとうれしいのですが。

野中の清水様

懐徳堂にまつわる古筆を寄付なさるのですか。貴重な物でしょうに、すばらしいお心です。
懐徳堂の関係の方々にとってはとてもうれしいことでしょうね。また、そういう書は懐徳堂にあってこそ、価値が更に増すのかも知れません。
大阪にこんな学問所があったなんて、実は全然存じませんでした。(滴塾どまりで)勉強になりました。

いけこ様

それはそれはたいへんでした。山陽新幹線が雪で遅れるなんて、めったにありませんからね。
笠岡といえば、小学校の担任の先生が笠岡から通っておられて、ともすれば笠岡自慢をされていたのを思い出しました。happy01
万葉集は梅の歌が多いですね。良い歌がいっぱいありますね。

しぇる様

今日、大阪城公園の梅林に行ってきました。3分咲きぐらいでしょうか、梅林全体がうっすら紅色でした。
古木も多く、姿香りともにいいですね。
桃園も有りますのでそちらの見物にも来ようと思いました。
ご紹介、ありがとうございました。

懐徳堂には五井蘭洲と荻生徂徠の軸を寄付しました。
しぇる様のお言葉を受け、文学部の方には平安時代末の古筆の伝甘露寺資経筆堀川院百首切1葉(葵の歌の部分)を寄贈する旨お願いしてきました。
これは伝西行とする鑑定書もあるようです。
家には同じく伝西行の大色紙というものを懸けて楽しんでいます。
お歌は、
 ちるとみて
 あるべきものを
 むめの花
 うたてにほひの
 そでにとまれる

間違って表記していました
堀河院百首切です。
私のこの断簡で名古屋大学がC14の比率を調査したところ、平安時代末期と判定がでました。
それまでは鎌倉時代後期という説もありましたが覆りました。

野中の清水様

ええ〜?!平安時代ですか?\(◎o◎)/!
そんなすごい物が残っていて、さらにお持ちの方がおられて、さらにさらにそれを寄付されるとは!
堀河院百首切、、、で調べてみると国宝級なんですか?私には想像を絶する世界です。

梅林、いかれたのですね。楽しまれたようでなによりです。
私も月末にもう一度出かける予定です。大阪天満宮の盆梅展にもいかなくては。梅〜桜とこの季節は心いそがしくすごしてしまいますね。

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