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2009年10月23日 (金)

新・逸翁美術館

ようやくこの10月からオープンした、池田市の新・逸翁美術館へ。

以前の美術館は小林一三の旧宅、雅俗山荘そのもので、和洋折衷のすてきな場所だったのですが、(以前の逸翁美術館の記事)逸翁の質量ともにすばらしいコレクションを独立して展示する美術館としてを少し離れたところに建てられたのが新しい美術館です。


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(以前の記事の雅俗山荘の写真)

こちらは今は閉じられていますが、中をもう拝見できないのか、と残念に思っていますと、来年には逸翁記念館としてオープンするらしいです。よかったhappy01


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エントランスはこんな感じ。


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以前の物と比べてずいぶん無機質な感じです。

建物自体が美術品みたいだった雅俗山荘に比べてどうなのよ、、、という感じですが。


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少し離れてみたところ。

手前はカフェスペースでけっこうしっかりしたランチがいただけるところは良いですね。


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さて展示品ですが、以前に行ったときに拝見した物にいくつか再会できました。

逸翁がコレクション=茶道具の蒐集を始めたのが20代のころといいますから、若い頃から美に対する鑑識眼、そして財力があったのですね。

当時は益田鈍翁や松永耳庵、野村美術館の野村得庵など、大実業家でありしかも茶人であった方々が綺羅星のごとく活躍された時代。

有名な佐竹本三十六歌仙絵巻断簡(あまりの高値に、もともと上下2巻だった巻物を益田鈍翁の指揮で、一歌仙ごとに切って売却したもの)のうちのひとつ、藤原高光の軸が。おまけにどの絵をとるかきめたくじ引きのくじ棒まで展示されていました。

ちなみにこの佐竹本三十六歌仙絵巻断簡、だれがどこにいったか、いまどの美術館にあるか、を見てみるとけっこうおもしろい。まんべんなく全国に散っていて、鈍翁の三井や住友、野村などのきらびやかな名前がもれなくはいっています。

逸翁の茶道具コレクションには見立てもたくさんあって、どこか民芸に通じる物を感じました。用の美、というか、飾ったりしまいこんだりしておくのではなく、とにかく茶会、茶事に良く使い込まれた物ばかりで。

セーブルやマイセンの水指があったかと思うと、東南アジアあたりのナプキンリングを蓋置きにみたてたり。

でもそこに茶道具としての筋の通った美しさがあるものが選ばれている、という印象をうけました。

あと、逸翁のネーミングのセンスには脱帽です。

有名な「家光公」。つぎはぎだらけの茶碗に「よう継いだ。(徳川家と茶碗の継ぎをかけている)」、にはユーモアのセンスが。(このお茶碗、実物は意外と小さいです。)

あともう一つ。南宋時代の青白磁刻花文茶碗。逸翁銘「一輪」。

高台が小さく、ふわっと朝顔のように広がった薄青の繊細な茶碗で、まさしく朝顔の花のよう。

そこに利休の朝顔のエピソード(垣根に咲くたくさんの朝顔を楽しみに利休の茶室を訪れた秀吉を、垣根の花すべてを取り除いて、一輪だけ茶室に飾ってむかえた)をからませた銘。

う〜ん、感動的。

もとの雅俗山荘には三畳台目の茶室を土間で取り囲んで椅子を置き、畳の面をちょうどテーブルのようにして参席できるユニークな茶室「即庵」があります。

↓オリジナルの即庵(以前の記事より)

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これを写した茶室がこれ。


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「即心庵」と名付けられていました。


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それにしても畳座の点前を見ながら立礼風に楽に参加できるこの茶室、なかなか斬新なよいアイデアですね。

さすが、阪急電車とともに沿線分譲地や宝塚少女歌劇を作るアイデアを生み出したお方です。

即庵は広い庭に面していましたが、即心庵はこんな坪庭風庭に面しています。

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開放感がいまいちかな。

土日にはここでお茶が呈されます。

次回はここでお茶をいただこうと思いながら退出。

さて、実はこの日、先生の先生宅(箕面)での花月のお稽古の帰りでした。

お稽古でいただいたお菓子はこちら。あまりにかわいいのでアップします。


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中まで柚子餡の柚子薯蕷でした。happy01

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コメント

これは、一度伺ってみたいですね。
確かに以前の建物は素敵ですが、これが収蔵品を管理保存する立場になると(笑)、以前の建物ではきっと大変でいらしたことでしょう。保存管理がきちんとできないことには、後世に残せませんものね。新しい収蔵庫や展示室ができてよかったなあと。

やはり茶人さんて自分の数寄なすままに美しいものを
手に入れて使う。それが本分なのかもしれませんね。
佐竹本三十六歌仙絵巻、確かに切れれたけれどそのおかげで
海外に流失しないで済んだのも事実ですね。
そういえば益田鈍翁はくじ引きで僧正をあてて・・・・
その後、斎宮女御を手に入れたという逸話が伝えられていますよね。

もちや様

できうるならば、ガラス越しの展示ではなくて、手にとってお茶や花、料理を盛られた状態で拝見できるのがいちばんいいのですけれどねぇ、、。
あ、そうなると管理はもっと大変ですねcoldsweats01
ここのランチ、試していませんが、けっこういけそうでしたよ。あまいもんもありますよ〜。

nageire様

>自分の数寄なすままに美しいものを手に入れて使う

金銭のことを考えずに、自分の美意識だけをたよりに道具が選べましたらね〜。この時代の財界人はそれができたのがうらやましい話です。
まあ、私は分相応のものを集めましょう。
佐竹本三十六歌仙のくじの話は今回記事をかくのに調べていていろいろ知ることができました。鈍翁と斎宮女御の話もみつけました。つい百人一首の坊主めくりを思い出したり、、、(みんな「姫」をほしがりますよね)たしかに僧正や男性は地味、、、ですものね。

新しい建築でありながら、なんとも懐かしい穏やかさ・・・
切り妻造りの角度のせいでしょうか・・・
一枚一枚の壁材もとてもいい感じです。あとは時間というエッセンスが植栽にも建築物にも!ですね!

又、良いものをご覧になられましたね。
おできになる方々の頭の中・・・柔軟な思考なんだろうなあと・・・いつも思います。
面白いですね!小林一三さんのリラックス!
お饅頭の表面が・・・こんなお肌の薯蕷があるのですね!
ほんまに「柚子」!

nnya様

言われて初めて気がつきました。ほんとに切り妻になってますね、屋根!
なんとなく直方体だと思いこんでいたもので、新たな気持ちで見直しました。これはこれで美術館としてはよいのでしょうが、以前の雅俗山荘をしっていると、ちょっと素っ気なさ過ぎるような気が、、、、。
自分の中ではランチができるカフェができたのがポイント高かったりして、、coldsweats01催しができる小さなホールもあるようです。
逸翁や鈍翁などの時代の財界人の美意識の高さ、見識にはいつも感心させられます。
この柚子、どうやって表面にボコボコを作ったのでしょうね。まさに「柚子」です!。

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