フォトアルバム
Powered by Six Apart

« 2009年9月 | メイン | 2009年11月 »

2009年10月

2009年10月31日 (土)

奈良〜秋のひと日

足が痛い云々で人の同情を買っておきながらなんだ!といわれそうですが、、、、coldsweats01

あまりにも気持ちの良い秋の1日、でかけちゃいました。奈良まで。

一番のお目当てはこれ。


P1020987

奈良国立博物館でひらかれている正倉院展


P1020982

年々人が増えて、来年の遷都1300年祭にむかってさらに観光客はもりあがりそうです。

関東の方から来られている方々も。


P1020983

いつも思うのですが、出陳されている品々の芸術的価値の高さはもちろんのこと、これらの御物がよく1000年以上の時を越えて、こんなにきれいに遺ってきたものだ、、、ということ。

この当時、西欧、ペルシア、中国、朝鮮の芸術、工芸技法がなだれこんできた極東ターミナルが日本だったわけで、すべての美しい文様、デザインはこの時にすでに完成されていたのではないかしら。

後世のものはみんなその焼き直しにすぎないのではないかと思ってしまいます。

古文書は(読めないのですが、)今、筆を紙から離した、とすらおもえる水茎の跡、文字の数々、書いた人の息づかいまで聞こえるような気がする、、、といったらロマンチックにすぎますかねえ。


P1020990

奈良の街路樹はナンキンハゼが多く、季節の一番に紅葉するそうです。この日もみごとな赤。(春日大社参道にて)

さて、博物館で古代の夢にひたった後は、奈良に来たら素通りできないあーとさろん宮崎さんへ。

P1020991

こちらは古い町家をほとんどそのまま使われているギャラリーです。(参考:以前の記事

P1020993

走り庭の一角にカウンターをおいてコーヒーがいただけるのですが、この上は火袋の高い天井、この開放感を味わいながらすわるこの席が特等席。


P1030001_2

実はこの意匠、京都の家にいただきました。(後ろ姿は友人です。)

まあ、ここのように走り庭に相当する部分がそう広くはないのですが、、、。


P1030002

いつもほれぼれする火袋の意匠。

さてこの日は「お手頃古い物市」のご案内をいただいていました。


P1020997

こんな感じで、傷物、半端物なんですけれど、十分に良い物が、ええ〜っ!?という安さで売られています。

え?私?

そりゃ買いましたよ、買わいでか!coldsweats01

なにを買ったかは最後に。

P1020994

オーナーさんのご自宅でなった渋柿を焼酎に数日つけて、すっかり甘くなったものをご馳走に。

おいしかったんです、この柿が。

おまけに友人とそれぞれ5個ずついただいてしまいました。happy02

宮崎さんを後にしてその道をひたすら西へ、ならまちの方へ。

実は以前来たときに一人ではいりづらかった場所へ。


P1030016

酒蔵春鹿
、今西酒造さんです。

重要文化財今西家書院を有しておられます。


P1030013

中にはいると、こんな感じ。

築130年の酒造り建築で、昔ここは釜場で火を入れる場所だったとか。高い天井が印象的。

そして、そして、、、、


P1030006

400円の聞き酒グラスを購入すると、5種類のお酒の聞き酒ができるのです!!

これがしたかったのよね〜。

あ、やっぱり気になります〜?左端のお酒のラベル。


P1030008

こちらの醸造元はまんとくんではなく、せんとくんを応援されている公式サポーター(?)だとか。

聞き酒グラスは小さいながらも5杯も飲むとさすがに良い気分です。


P1030017

ほろ酔い機嫌で夜のならまちをふらふら。気分最高、豆名月も顔をのぞかせてました。

ならまちは夜になるとほんとに人気がありません。まあ、そこが奈良のよいとこ。

お腹もすいたので、雑誌などによくのっているレストランカフェ+雑貨のくるみの木さん、一条店へいこうということに。


P1030033

そこはふつうの町中、殺風景なJRの踏切のすぐそばに、え?こんなところに北欧が、、、と、そこだけちがう空間が、、、

P1030031

私は最近ここをしったのですが、じつはもう25年の歴史のあるカフェの草分け的存在だったそうですね。

いつも人気で待ち時間がある、とは聞いていましたが、ウェイティングルームもちゃんとあって、退屈しないように本や雑誌までおいてある気配り。

同じ敷地内にある雑貨コーナーではオーガニックな食品から作家物の食器まで。


P1030023_9

ここでいろいろ見ていると待ち時間などあっという間でした。


P1030026

お店の中も居心地がよいというか、飾り付けもなにげなく、おしゃれです。

このでかいテーブル、真ん中は枝を折り採ったばかり、という風情のスグリを投げ入れ。

おしゃれカフェにいがちな(?)若い女性ばかりでなく、中年の男性も、子供も、わたしらのようなおばさんも、いろんな年代層のお客さんがおられて、ここの地に足の着いた人気ぶりがわかります。

そして奈良の中心から少し離れて決して行くのに便利な場所ではないのにも関わらず、、ですよ、この人気。


P1030029

和食膳1470円。

お値打ちです。ひよこまめご飯、ゴボウなど野菜たっぷりのヘルシーメニューに、お腹にちょうど良い鶏肉の南蛮、デザートとして小さな黒糖ゼリー+コーヒーorリンゴジュース。

お野菜がおいしかった〜。又来よう!

お家に帰ったら9時をすぎてました。

で、あーとさろん宮崎での、戦利品を、、、、


P1030036

雪華文様の茶箱です。

お稽古用にと一つすでに茶箱を持っていますがその3分の1くらいの値段でした。

もちろん、振り出し、茶碗、棗、茶杓、それぞれの仕覆、茶巾筒つきですよ。

なにより気に入ったのは、、、、、

P1030037

箱が雪なら、蓋裏が月、掛合が花。

雪月花茶箱なんです。

P1030038_2

おまけに振り出しが大好きな青海波文様となれば、もう手に入れるしかないでしょう。

塗りはすこしいたんでいるのでこの値段ですし、すごく良い物、というわけではありませんが、友人を招いてするお茶なら十分美しく、話題にもなりそうです。


    *     *     *

くるみの木 一条店
  奈良県奈良市柏木町581-1
    営業時間 [月~金]11:30~18:00  [土・日・祝]11:30~22:00ランチ営業、日曜営業
       定休日 第3水曜日

2009年10月26日 (月)

体調・絶!不調

その1:1週間前、段差で足を思いっきりくじいた。瞬間絶対骨にひびはいった!と思った。
でもマシにはなってきたので医者にも行かず、そのままだが、やっぱり歩くと痛い。走るなんてとんでもない。でもぐずぐず痛いまま仕事してる。

その2:庭仕事していてまぶたの近くを虫にかまれた。その時はかゆいな、蚊かな、と思っていたが寝る前には腫れてきて、翌朝お岩さん状態に。とても人様には見せられないので(夫婦げんかと間違われても困るし)眼帯をしているが、うっとうしいのなんの!!

その3:夕食の支度をしていて、エノキダケを切っていたはずがざくざく自分の指を切る。いって〜〜!!血は止まったがなにをしても痛い。

ふとんかぶって家でふて寝していたい気分だが、貧乏暇なし、働かないとね。

、、、、というわけで、あちこち出歩けませんので今日は寄せ集め画像で、、、(すごく長いいいわけ、、、)

P1020963

遠近法が微妙にぶれてますね。

向こう4kg弱、手前6kg超(ひょっとして7kgかも)なので違和感があるのですよ。


P1020976_2

秋明菊、イヌタデ、(多分)雑草。

全部うちの庭で。


P1020974

ベトナムで買った貝殻のトレーに鶴屋八幡の干菓子・吹き寄せをのせて。

(箕籠があればよかったんですけどね)


P1020791

この夏、玄関先の花のハンギングで虫をとってすごしていたカエル殿。

(時々背中をさわって挨拶してました。)

そろそろ寒くなりました。ぼちぼち冬眠をしなくちゃいけないね。

来春また会いましょう。

2009年10月23日 (金)

新・逸翁美術館

ようやくこの10月からオープンした、池田市の新・逸翁美術館へ。

以前の美術館は小林一三の旧宅、雅俗山荘そのもので、和洋折衷のすてきな場所だったのですが、(以前の逸翁美術館の記事)逸翁の質量ともにすばらしいコレクションを独立して展示する美術館としてを少し離れたところに建てられたのが新しい美術館です。


Fy_abjjhthumb
(以前の記事の雅俗山荘の写真)

こちらは今は閉じられていますが、中をもう拝見できないのか、と残念に思っていますと、来年には逸翁記念館としてオープンするらしいです。よかったhappy01


P1020960

エントランスはこんな感じ。


P1020961

以前の物と比べてずいぶん無機質な感じです。

建物自体が美術品みたいだった雅俗山荘に比べてどうなのよ、、、という感じですが。


P1020962

少し離れてみたところ。

手前はカフェスペースでけっこうしっかりしたランチがいただけるところは良いですね。


P1020956

さて展示品ですが、以前に行ったときに拝見した物にいくつか再会できました。

逸翁がコレクション=茶道具の蒐集を始めたのが20代のころといいますから、若い頃から美に対する鑑識眼、そして財力があったのですね。

当時は益田鈍翁や松永耳庵、野村美術館の野村得庵など、大実業家でありしかも茶人であった方々が綺羅星のごとく活躍された時代。

有名な佐竹本三十六歌仙絵巻断簡(あまりの高値に、もともと上下2巻だった巻物を益田鈍翁の指揮で、一歌仙ごとに切って売却したもの)のうちのひとつ、藤原高光の軸が。おまけにどの絵をとるかきめたくじ引きのくじ棒まで展示されていました。

ちなみにこの佐竹本三十六歌仙絵巻断簡、だれがどこにいったか、いまどの美術館にあるか、を見てみるとけっこうおもしろい。まんべんなく全国に散っていて、鈍翁の三井や住友、野村などのきらびやかな名前がもれなくはいっています。

逸翁の茶道具コレクションには見立てもたくさんあって、どこか民芸に通じる物を感じました。用の美、というか、飾ったりしまいこんだりしておくのではなく、とにかく茶会、茶事に良く使い込まれた物ばかりで。

セーブルやマイセンの水指があったかと思うと、東南アジアあたりのナプキンリングを蓋置きにみたてたり。

でもそこに茶道具としての筋の通った美しさがあるものが選ばれている、という印象をうけました。

あと、逸翁のネーミングのセンスには脱帽です。

有名な「家光公」。つぎはぎだらけの茶碗に「よう継いだ。(徳川家と茶碗の継ぎをかけている)」、にはユーモアのセンスが。(このお茶碗、実物は意外と小さいです。)

あともう一つ。南宋時代の青白磁刻花文茶碗。逸翁銘「一輪」。

高台が小さく、ふわっと朝顔のように広がった薄青の繊細な茶碗で、まさしく朝顔の花のよう。

そこに利休の朝顔のエピソード(垣根に咲くたくさんの朝顔を楽しみに利休の茶室を訪れた秀吉を、垣根の花すべてを取り除いて、一輪だけ茶室に飾ってむかえた)をからませた銘。

う〜ん、感動的。

もとの雅俗山荘には三畳台目の茶室を土間で取り囲んで椅子を置き、畳の面をちょうどテーブルのようにして参席できるユニークな茶室「即庵」があります。

↓オリジナルの即庵(以前の記事より)

Wvadwzputhumb

これを写した茶室がこれ。


P1020957

「即心庵」と名付けられていました。


P1020959

それにしても畳座の点前を見ながら立礼風に楽に参加できるこの茶室、なかなか斬新なよいアイデアですね。

さすが、阪急電車とともに沿線分譲地や宝塚少女歌劇を作るアイデアを生み出したお方です。

即庵は広い庭に面していましたが、即心庵はこんな坪庭風庭に面しています。

P1020958

開放感がいまいちかな。

土日にはここでお茶が呈されます。

次回はここでお茶をいただこうと思いながら退出。

さて、実はこの日、先生の先生宅(箕面)での花月のお稽古の帰りでした。

お稽古でいただいたお菓子はこちら。あまりにかわいいのでアップします。


P1020953

中まで柚子餡の柚子薯蕷でした。happy01

2009年10月20日 (火)

両親とまわる懐かしい京都

私にとって京都が青春の思い出の場所であるように、両親にとっても京都は思い出の土地であります。

娘を一人暮らしに送り出した地であり、娘の結婚式に参席した地であり、また働く娘を助けて、孫の世話をみるため通った場所でもあるので。

母は車椅子なので、そんなにたくさんの場所は回れませんでしたが、両親にも懐かしい場所をいくつか一緒に回りました。


P1020812

まずはやっと着工した京都の家の現場へ。

基礎をうっています。ただし茶室部分だけですけれど。

実は私、新婚時代ここの目と鼻の先に住んでいたのです。両親もなんどか訪ねてきてくれた界隈です。
(まさかまた、この近くに住むことになろうとは想像できませんでしたが、、)

竣工はまだだいぶん先ですが、早く親にも見せたいものです。


P1020820

徒歩圏内の南禅寺草川町のお屋敷通りへ。

P1020822

野村碧雲荘の赤松。見事です。

夕日に映えて名前に恥じないきれいな赤の幹肌。


P1020824

ここは野村美術館にぬける、私が「けもの道」とよんでいる疏水の分流沿いの道。

ここを歩くのはとても好きです。ただし石ころだらけなので、車椅子を通すのはかなり苦労しました。

紅葉には少し早いのですが、尾花が秋の風情で。

野村美術館から南禅寺の中をとおってインクラインの方へ。

P1020831
こちらは桜が少し色づき始めています。

そのほとりにあるうつわやあ花音さん。

P1020828


小さいスペースですが心惹かれる作家物の器が集まっています。

お値段もお手頃価格からややお高い物まで。(新門前の梶古美術の奥様のお店なんですってね!)

P1020829

心惹かれた粉引きのお皿をもとめました。

これも菊割でしょ?今この形がマイブームなんです。

あと象彦の漆の菊割銘々皿をねらっているんです。


P1020879

あと母のご飯茶碗にと。

サイズといい、素朴な形、手触りがとてもよい、と気に入ってくれました。

P1020832

炭屋さんに帰る前に、姉小路麩屋町東入るの遊形サロン・ド・テさんへ。

こちら俵屋さん経営の町家カフェです。

P1020835

すてきな銀のティーポット、シュガーポット、カップ、グラスにかこまれていただくお茶はアールグレイ、美味です。
(ただしお値段もハイクラスcoldsweats02


P1020894

翌朝は早くから母のたっての希望で青蓮院へ。

青蓮院での御開帳は、描かれた平安時代以来初めて、という青不動さんを拝みに。

薄暗いお堂で灯明に照らされ荘厳された青不動はなにやらありがた〜い感じです。ただ、美術品としてみるにはちょっと暗くて距離がありすぎ。

不動さんがしょった火焔の中の火の鳥(迦楼羅・かるら)などはよく見えませんでした。TVの方がきれいだったかも、、、


P1020900

樹齢800年の青蓮院のシンボル、楠の大樹です。

青蓮院はなんといってもお庭がええですね。


P1020918

この日は庭園内の茶室、好文亭で月釜が開かれていたもよう。

障子が開いていましたので、中のお亭主の後ろ姿や、替え茶碗まで見え、参加させていただいているような気分に。


P1020922

朝早かったせいか観光客もそれほどではなく、静かな秋を楽しめました。

さて、ここからまあまあ近い哲学の道へとびます。


P1020932

ここもすこしだけ紅葉が。

このほとりのアパートに私は2年ばかり住んでいまして、そこから嫁にいきました。

P1020929


いまだに健在なそのアパートをながめながら、当時はなかった疏水の向かいのカフェで、あたたかいコーヒーをいただきながら、結婚式のあと、その部屋の後片付けをしたときの思い出を両親は語ってくれました。

お昼はここからまた先斗町にとびます。

先斗町四条上ル5軒目、イタリアンのクワトロ・セゾンさんへ。

P1020941

ここも町家を改修したお店なのですが、入ったとたん、おおっ!!

P1020936

なんと、南座と鴨川が見える絶好のロケーション!

夏には床もでるそうです。

P1020937


このお店、実は両親とゆかりのある方のお店なのです。

初めて連れて行ってもらいました。(先斗町なんて久しぶり!)


P1020938

京野菜をふんだんに使った美味なるイタリアンが、え?こんな値段でええの?というおりこうなお値段でいただけますので、四条河原町あたりに買い物にくりだされたとき、少し足を伸ばしてこちらでランチなどいかがでしょう。

なんといっても器のセンスがとってもよくておしゃれなのには感心しました。

P1020942

盛りつけもすてきです。

しかも最後にはご飯と味噌汁、香のものがいただけるのがうれしい。

この時出てきた焙じ茶の入った湯飲みの模様がとてもすてきだな〜と思っていたのです。

それぞれ違った模様で、私のは菊、母のは青海波、父のは梅+蘭。

あ、四君子(梅、蘭、竹、菊)だ。

裏を見ると「深川製磁」。

歴史のある有田焼の製品です。

ランチのあと、京都駅まで両親を送り、わかれた後、駅ビルの伊勢丹へついふらふらと。

そこで引き寄せられた器売り場でなんと出会ってしまったのです!同じ湯飲みに!


P1020949

ここで買わずに帰れましょうか〜coldsweats02

というわけで、今我が家にあります。

これでお茶をいただきながら、両親とまわった京都をしみじみ思い出しております。

2009年10月18日 (日)

京都・炭屋旅館

両親孝行とて、週末は京都、ご存じ老舗旅館御三家のひとつ、麩屋町三条の炭屋旅館へお泊まり。


P1020891

母は車椅子つきですので、あちこち出歩くのではなく、老舗旅館にとまること自体が目的です。
一昨年は俵屋さんでしたので、今年は炭屋さん。(次回は柊屋さんでコンプリート!、、、、かな?coldsweats01

P1020890

炭屋さんの玄関です。車椅子で乗りつけたもので、旅館の方々にほんとにいろいろ気を使っていただきました。

ありがたいことです。


P1020796

歴史のある数寄屋造りのお部屋、まあまず、この坪庭をみて感動いたしました。

P1020798

二階を見上げたところ。

P1020882


次に感動したのがこちら。


P1020797

古い京都のお屋敷にはふんだんに敷かれていたという赤穂緞通じゃございませんか?!lovely

(実は私も古いやつを2枚ゲットしております。なかなか状態のよいのが手頃な値段ででないのが残念)


P1020802

床は秋のしつらいで、いけてあるお花も花入れもさすがです。

この二畳の床は、残月床、表千家の残月亭の写しのようです。部屋の名前も「残月」でしたし。

P1020887

香炉も香炉台も菊の意匠です。


P1020803

鉄斎の額。実はこのすぐ横の天井に蛭釘がうってあり、このお部屋も釣り釜のできる茶室になるようです。

天井などの意匠も凝っていて、お茶をかじっている方なら、これは!とうならせる数寄屋の造りであります。


P1020838

最近改修したばかり、というお風呂。檜の香りがいいですねえ。日本人でヨカッタ、、、

お部屋でいただくお料理も、季節を感じさせる物ばかり。

味は京風の薄味のだしです。いく皿かご紹介を。


P1020843_2

お造りのお皿も乾山写し、お醤油入れも菊割り皿と菊づくし。

P1020846

この季節最初の(きっと最後の、、、)松茸をいただきました。土瓶蒸し。

鱧と生湯葉がおいしいこと!


P1020855

こちらも秋の吹き寄せ。

ムカゴ、銀杏、鯖寿司、生麩などなど。


P1020844

炭屋オリジナルの大吟醸は奈良、生駒の中本酒造さんのもの。

なぜ奈良のお酒か?

京都のお酒はどこでもだすので、鉢合わせにならないようにということと、あと炭屋さんの先代は奈良ご出身で、ご親戚筋なんだそうです。

お料理の邪魔にならないおいしいお酒、というコンセプトで選び抜かれたそうです。

さて、炭屋さんでは毎月先代、先々代のご命日に当たる7日、17日には泊まり客を招いてのお茶席が楽しめます。

じつはこれを目当てに、泊まる日取りを決めたのです。

でもお茶をまったくご存じでない方も気軽に参席できるように、というお席です。


P1020877

四畳台目のお茶室は「玉兎庵」、先代が卯年だったことにちなみ淡々斎が命名したとか。

この兎さん、楽ですよ。(覚?入造る、、、と読める)


P1020872

お軸は吉井勇の「京に来て うれしとおもふ しづかなる 利休ごのみの 宿の一夜を」

(この歌は玄関の石碑にもなっています。)

P1020863

席はこんな感じで。

ここの仲居さんは裏千家茶道学園などの卒業生も多いそうです。

リラックスした雰囲気でお茶をいっぱいいただきました。


P1020867

ここの客席の天井は変わっています。

P1020870

赤松の格子に桐の板を向きを変えて市松に。

ちなみに点前座の天井はよく見る葦張りで、床の天井は一枚板を薄く削った物?でした。

さて、先代の堀部公允さんという方はすごい方で、茶道への造詣深く、裏千家今日庵の老分としても重鎮として活躍された方だそうです。

実はクラシック音楽の大の愛好者でもあり、旅館の中にある十畳の部屋には当時の最高級のオーディオセットがあって、かつて音楽雑誌にその写真が良く載っており、オーディオファンの父はすごくうらやましかったそうです。

古株の仲居さんの話では、そのオーディオルームは当時の京都文化人のサロンになっていて、先代のお人柄を慕う作家さんや、歌舞伎役者、茶道関係者がたくさん集まっておられたとか。


いてはるんですよね、こういう地方の文化サロンの中心となるような求心力のある方って。

残念ながら最近では少なくなったといわざるをえないのでは。

仲居さんからきいた面白い話では、宿泊客をまねく気軽な茶会なので、浴衣でも参席OKなのに、「公允さんのお席だから、、」と、いきなり着物をきちんと着て、白足袋をはきだしたお客さんがおられたとか。

他のお客さんに悪いので、気軽な格好で、、、と念を押したにも関わらずそんななりで、しかも茶席に入るなり浴衣姿の他のお客さんを見て、「失礼な!!」と怒り出したそうな。

ほんとのお茶人さんなら臨機応変、座に合わせて自分が変化するべきなのにね。

、、、というエピソードがあるくらい公允さんはお茶の世界でもすごかったらしい。

この古株の仲居さん、すごく素敵な方だったんですが、いままでで一番緊張されたお客さんは、というと鵬雲斎大宗匠の今はなき奥様、登美子夫人だったそうです。

しゃきっとして、立ち居振る舞いも美しく、オーラがちがっていてつい手が震えて、お膳を逆向きにだしてしまわれたとか。

「あなた、逆ですよ。」とおっしゃたそうで。

美しい方でもありました。はなから無理ですが、あんな女性を目標としたいものですわ。

さて、部屋に戻るとき気がついたのは、私たちの部屋の隣に、晩年公允さんがお好みになられた一如庵があったこと。(拝見はできませんでしたが)


P1020808

炭屋さんでは本格的な茶事も定期的にされています。

京都に移住した暁には是非参加したいものだと申しますと、「是非初釜の常連さんになってくださいね。」と言われました。

あはは、、、常連さんは無理ですぅ〜。(お財布的に、、、、)でも憧れますわ。

2009年10月17日 (土)

成田不動尊さんで献茶式

大阪のタクシーや個人の車で成田山の交通安全のプレートをつけてる率はかなり高いのではないかしら。

交通安全の御札所として有名ですが、正式名は「成田山大阪別院 明王院」、成田の不動さんとして親しまれています。


P1020742

なんで別院かというと、本山は千葉のほうにあるそうで、大阪の信者さんの熱望でここに別院として建てられたのが昭和9年。

今年は開創75年にあたり、その記念行事の一環として裏千家大宗匠の献茶式がおこなわれました。

たまたま券をいただく機会があり、はるばる1時間かけてやって参りましたのは、一つには献茶されるのが大宗匠だから。

私は家元至上主義ではないのですが、一つの道に生涯精進された方はやはり尊敬いたしたく、またご高齢であることを考えれば、この先拝見できるそれほど多くの機会はないと思いまして。

P1020749

まずは受付で成田さんのお守りを拝領。


本堂の不動明王さんの荘厳はそれは華麗でした。

献茶の前に、お坊さん総出で読経されましたが、腹の底に響くような太鼓の音と、音楽的読経の声を聞いていると、宗教的高揚感はこのようにかもされるのだなあ、、と思いました。(カソリックのミサも同じですね)

献茶は、前に座られたおばさまの頭が邪魔になって手元はあまりよく見えませんでしたが、おばさまがコックリされるとよく見え、思い出したように意識を取りもどされると見えなくなり、、、、で「ずっと寝ててください」と思わず言いそうになりましたわ。coldsweats01


P1020751

大宗匠は濃茶、薄茶を不動さんに献じられました。

30年以上昔、学生の頃、京都吉田神社で当時現役の家元であった大宗匠(鵬雲斎)の献茶式を見たことがあります。

当時は茶道の入り口にちょっと足を踏み入れた、、、、程度でしたので、献茶の意味すらわかっていませんでしたが、真台子をやってから拝見すると、基本的には同じなので、ちょっと理解できました。

気合いを入れて練習しなければできない真台子に苦労している身としては、さらさらとすすみ、いつのまにかお茶が点っている、というのは感嘆ものです。

理想的なお点前とは、見せ場を誇張してみせるものではなく、こういういつのまにか、、、、というお点前なのだと思います。

P1020754

家元制度というシステムの功罪はともかく、ひとつの道に精進するのも大変なら、多くの人を率いてトップに立つ、というのも並大抵のことではできないでしょうね。

前に拝見した献茶式から30数年、円熟とはこういうものかと、我が身をつい振り返ったりしてしまいます。

(裏千家では禁断の書coldsweats01宮尾登美子の「松風の家」を読書中なのでよけいにそう思うわ)

さて、ここからは眼福、口福のお時間です。

献茶式には今日庵、淡交会支部、青年部支部の茶席+点心がついています。

まずは今日庵、業躰部席。

P1020757


何畳あるのかわかりませんが、とにかく広〜い席です。

なので点前座が遠くて写真では見えないと思いますが、五行棚がでています。

いつもお稽古で使うのは焼杉板なのですが、玄々斉考案の本歌は漆塗りだそうです。


P1020758_2

お菓子は末富さんで、銘を「山土産(やまづと)」。

中の栗が絶品でしたわ〜。

さすがに今日庵席、お道具も良いですね。主茶碗は一入の黒楽「喫茶去」。

釜は古天命釜で伽藍釜といい、伽藍の柱の礎石の形、なんだそうな。珍しい。

P1020759_2

香合は鎌倉彫、金森宗和・書付。


P1020761

花は秋明菊、照り葉。

古銅の花入れ、すばらしいですね〜lovely

次はがらりと雰囲気をかえた青年部席。


P1020772

菊置き上げの火鉢を瓶掛けにみたてて、千歳盆のお点前でした。


P1020764

お菓子は成田さんのお供え、紅白の白雪糕(はくせっこう)。


P1020770

琵琶の香合がまたかわいらしい。


P1020771

10月に付きものの藁灰をおもわせる煙草盆。

取っ手の金具が銀杏なのもすてきです。


P1020774

写真では見えにくいですが、この棗、花兎文様が描かれていて、これもかわいい。

う〜ん、さてはこの席のテーマは「かわいい」なのかも、、、coldsweats01

最後は淡交会支部の席。


P1020775_2

お菓子は「米の花」。

そういえば透明なお米を中にひそませた籾のようにも見えますね。


P1020782

上が八角、下が四角の淡々斎好みの寿棚。


P1020777

お茶をいただいたお茶碗は俵型。

しかも、、、

P1020784

香合は稲束。

このお席のテーマはさしずめ「稲熟(イナアガリ)」でしょうか。


P1020783

籠の名前を「寿籠」といわれたようなのですが、自信はありません。

白ホトトギス、秋明菊、赤いのは、、、これも聞き漏らしました。どなたかご存知でしょうか?(←山芍薬だそうです。nageire様、ありがとうございました〜)

美味しい物、美しい物ばかりで、肝心の軸の写真が一枚もないやんか〜、と思われた方、スミマセン。

夢中になって、すっかり忘れとりました。coldsweats01

おぼろげな記憶によると、、、

  今日庵席:「独座大雄峰」  玉舟和尚  (碧巌録:百丈禅師のエピソード)

  青年部席:「千里一望秋」  

  支部席:「寂然不動心」         (易経)

とどめにおいしい京樽さんのお寿司点心をいただいて、さわやかな1日をしめました。


2009年10月12日 (月)

神戸・岡本〜おされな散歩道〜

秋晴れの気持ちの良い一日。

宝塚からは電車で30分もかかりませんが、岡本はもう神戸市になります。

このあたり、ちょっとハイソな方がお住まいの住宅地。良家の子女が通われる私立大学もあり、かの有名なN高もこの近く。

山手幹線の一本北に石畳のおされなショッピングゾーンがあります。


P1020686

岡本では花屋さんもこんなにおしゃれ。


P1020687

すてきなカフェもたくさんあります。


P1020688

京都・百万遍に本店があるフェアトレードのお店シサムコウボウさんもあるんです。

(シサムさんの事務所は北白川疏水べりのかの有名な銀月アパートメントにあるんですってね!)


P1020718

こちらでインドの型染めのワンピをもとめました。(セーター、ネックレスは自前ね。モデルはない方が良いと判断coldsweats01

巻きスカート式で、下にレギンスなどあわせるとおしゃれかも〜。


P1020705

フランス人のパティシエのマカロンのお店、グラモウディーズ

マカロンタワーのディスプレーもすっかり秋色ですね。


P1020706

かわいいおもちゃ屋さんを横目でみながら、目指したのは日本茶カフェ、一日(ひとひ)さん。

これがまた見つからなくて、、、、。

だいぶんこことおぼしきところを行きつ戻りつ、、、

ビルの2Fにあるのですが、入り口は看板もなくこんな感じ。


P1020696

たまたまこのとき、植物作家?の方の植物展をやっておられて、この植木も作品なんだそうです。


P1020697

これはまたすてきですね。


P1020695

店内にも作品が。苔玉など、和室にもあいそうです。

こちら日本茶アドバイザーのマスターがされているお店ですが、こんなふうにギャラリーになったり、アンティーク着物の展示会場になったり、お茶の講座があったりと、なかなか楽しめるお店なんですよ。


P1020692

いただいたのは煎茶・さやまみどりと、焙じ茶杏仁。

このスイーツもスタッフ手作りでなんとまあ、ほのかな焙じ茶の香りが絶品でした。


P1020693

この釜でお湯をつぎ足して、三煎まで楽しみました。

最初他にお客さんがいなかったので、マスターとご飯の時にあうお茶はなにか?という談義を。

私はやはり焙じ茶(我が家は加賀の棒茶をおとりよせしています)派なんですが、マスターおすすめはこれ。


P1020694

熊野番茶。熊野鼓動という和歌山の食材を扱っている工房がつくっているお茶。

マスター曰く、番茶とはいえないくらい良い茶葉を使っているとのこと。

葉はちょっとねじれて烏龍茶を思わせる感じで、いただくとちょっと特徴のある味。

でも自己主張はあまりしないので、なるほど食事時にはあいそうです。

(京都人の常備茶は京番茶らしいのですが、くせがあって、あれはちょっと慣れないとビックリする味かも。)


P1020704

ひとひさんを出て、ソーイングショップRick Rackさんをひやかす。

こちら子供服の型紙がたくさん、とニット生地が豊富。


P1020708

神戸のパンといえばフロイントリーブかビゴの店かフロイン堂か、、、、のフロイン堂さん。

このクラシックな雰囲気がたまらんわあ。lovely

昭和7年にフロイントリーブの支店として創業されたそうで、いまでも煉瓦造りの窯に薪をくべてパンを焼いているのです。

山食をもとめました。形は食パンでも、外はパリっとしてイーストの味がしっかりするフランスパンのようでおいしかったです。

さて最後にむかったのはこちら、アジアの日常雑貨をあつかうNAIFS(ナイーフ)さん。


P1020700

(是非、リンクしてあるページをみてね。)

お店の中はキッチュな雑貨であふれかえるワンダーランド!お値段もアジア仕様!

ここ1日いても飽きないかも。

台所雑貨も新しい物から骨董とよべそうなものまであるし、アンティークの壁付け用のフックなんかもあるんです。

このまえベトナムでみたバッチャン焼とおぼしき器が山積みになっているベトナムコーナーで、なんだか骨董のにおいのするものを発見!


P1020715

これは結構時代のついた安南ではないか!香合としてゲット!

(まあ、値段は2000円しませんでしたけどぉ、、、、coldsweats01安南にまちがいはあるまい、あは!)


P1020709

そしてほうろう製品コーナーでこんなピッチャーを。

裏返してみると、、


P1020711

チェコ製品までおいてあるんですね〜。

去年行ったのでなんだかなつかしいわ。チェコって雑貨がとっても楽しいもの。

そして同じくほうろうコーナー、こちらはフィリピン製のお皿。


P1020714

フレディ用のお皿に!cat

なにしろ、子猫の時に買ったキティちゃんのお皿があまりにもかわいすぎるようになったので。

2009年10月 9日 (金)

神無月雑記

<その1>

今年の4月に京都は錦の有次さんで手に入れた銅の洗い桶、買ったときにはこんなにぴっかぴかでした。

P1000602

ぬれたままで放置すると緑青がでるので、せっせと使ったあとはクレンザーで磨いて、乾いた布巾でふいて。

そのかいありまして、いまだ緑青は出しておりません。

しかもこんな、渋い色になってくれました!


P1020652


<その2>

長年パッチワークをやっておりますと、布がたくさんたまってきます。

なんとか色別にはプラケースに分けていれていたのですが、中はもうぐっちゃぐちゃ。

どんなきれがあるのかさえわからん、、、、


P1020656

キルトの先生をされておられる、ふーテトママさんのブログ猫日和。キルト日和。で、あまりにもすばらしいママさんの、はぎれの整理を拝見して一念発起。


P1020654

ママさんには遠くおよびませんが、こんなふうに整理すると、ほしい布をすぐみつけることができます。

まあ、この状態を維持しないとね。

<その3>

虫籠にいれていた鈴虫がいつのまにか、籠から脱出しておりました。


P1020658

寺町の清課堂さんで手に入れた鈴虫です。


<その4>

今日の猫たち。

P1020662

ほぼ物置と化している部屋にて。

本など、引っ越しに供えてそろそろ荷造りを。手伝わなくていい人(猫)が手伝いに来ています。

ふと窓辺をみると、こんな人(猫)まで、、、、(しっぽのみ)


P1020671

このカーテンの穴も、この方作、ですsad


P1020677

「なんのことかしら〜♪」

<その5>

食パンに関する限り、私はここのパンが一番だと思う。


P1020681

阪神間では有名な宝塚のパンネルの食パン。

神戸や大阪、京都のいろんなパン屋さんの食パンを試したが、ここよりおいしいのはない。(あくまで個人的意見です)

京都に引っ越すにあったって、一番残念なのはこのパンが簡単に入手できなくなること。(おとりよせはできるのですが)

P1020683


生で食べるともっちもちで一番美味しいのだが、いつも2本買うので、スライスして冷凍している。

冷凍のままトースターに入れて焼くとこれもまた香ばしくておいしい。

今さら他のパンでは満足できそうにない。どうしたものか。

<その6>

nageire様に遠くおよばないものの、まねして投げ入れ。


P1020682

ちなみにこの籠は、先日行ったベトナムでバッチャン焼の茶碗を買ったときにそれをパッキングしてくれたもの。

花はいずれもうちの庭で摘みました。

<その7>

お茶のお稽古。

P1020721

秋草の帯は今昔西村で何年か前に。

初めはこれでテーブルセンターでも作ろうと思っていたのですが、なんとなく帯として活用していますわね。


P1020725

お花はホトトギス、すすき、玉すだれ、アメジストセージ、、、

大板中置きのお稽古。長板を真、小板を草とすると、大板は行とか。

長板は湯返しあり、だが大板・小板ではなし。来年の10月までおぼえてられるかな〜。


P1020726

お菓子の銘は「薄野」。

札幌のススキノじゃありませんことよcoldsweats01

2009年10月 6日 (火)

久松真一先生献茶会 in 神戸ポートアイランド


P1020626

お出かけの日、10月というのに汗ばむほどの暑さでしたので、袷はまだ敬遠して単衣にしました。

帯は名物裂、獅子狩文様錦の写し。茶人好みですhappy01


P1020632

神戸はひさしぶり、かつポートライナーにのるのは何年ぶりかしら。

この日はたまたまの神戸行きでしたが、実は京都引っ越しまでの間に、神戸散歩をテーマにしようと考えていました。

なぜかというと、京都に行くと神戸は心理的にすこし遠くなりますからね。神戸、阪神間は独特の雰囲気のあるエリアなので今のうちにしっかり味わっておこう、と思ったのです。

P1020634

ポートアイランドはご存じの通り人工島ですが、いつも閑散と人通りも交通量も少ない、という印象があります。

神戸空港を作ったり、大学や研究施設を招聘して学術都市にしようとしたり、人工的な町なので、通りも建物も整っていて、きれいはきれいなのですが、対岸の元町や三宮の猥雑さの方が人の生活感にあふれて魅力的です。少なくともここに住みたい、と私なら思いません。


P1020636

この日心茶会創設者の久松真一先生への献茶会が行われたのは、某大学のポートアイランドキャンパス。

2年前にできたばかり、ということですがまあなんと!広大なキャンパスだこと!

P1020637

日曜日なので、学生がいないせいか人気のないこんな長い回廊を一人あるくのはシュールな感じがします。

デ・キリコの絵を思い出したりして、、、、)


P1020640

しかし、キャンパスからこんな神戸港の景色が見られるとはなんともぜいたくな。

遠く、マリンタワー、オリエンタルホテルが見えています。息子が小さい頃、よく魚釣りに連れて行った第1突堤のあたりも見える。(現在は立ち入り禁止)

潮風がここちよいです。


P1020646

心茶会の遠い大先輩がこの大学に寄贈された茶室。ここで会は行われました。

P1020642

外構は大学の校舎にあわせた赤煉瓦作り、という少し変わった茶室です。外からではこれが茶室とは誰も思わないでしょうね。

さて、大学学舎の一画を待合いとして、茶室に入る前にこの蹲居を使います。


P1020643

蹲居の周りは木賊と椿。

海風が強くて椿がうまく育たないそうですが、ここの椿は塀が風をさえぎってくれるので、なんとかきれいな花を咲かせています。


P1020647

茶室は八畳+六畳。洞庫(どうこ:茶室の道具畳の脇に設ける一種の戸棚。 点前座にあって、亭主が座したまま使用できる)付き。

花はこの季節まで、なんとかもってくれた白木槿、ホトトギス、藤袴、水引、コムラサキ。


P1020651


床には久松先生の写真と、書が飾られ、お菓子とお茶を献上し、参会者がこれにご相伴させていただきました。

ここでは久松先生に直接指導を受けられた先輩方の先生にまつわるエピソードなど拝聴できるのがうれしいのです。

私が、現在の世間の茶道の現状になにか違和感をおぼえる理由はなにか、を考えるのにいい場所でもあります。

先輩方の御清談をうかがっていると、自分が目指すわび・すきの茶の湯の方向性はそうそう、こういうものだった、と勇気づけられ、めざすべきものがなんとなくわかったような。(実践できるかどうかは別として、、、coldsweats01

年代はさまざまに違えども、同じ茶道に対する考え方、同じ言語を有するというのは居心地のいいものです。

ふだん、特に大寄せの茶会でいつも感じる、なにかちがう、というストレスが解消です。

ついで心茶会の先輩でもあり、野村美術館学芸部長でもある谷 晃先生の講演を興味深く拝聴。

「近代数寄者の果たした役割〜野村得庵を例として〜」

南禅寺畔の野村碧雲荘の写真などもたくさんみせていただきましたが、これは機会があれば是非一度は中にはいってみたいものですわ。(東山を借景にそれはそれはみごとなお庭で、、、、いつも外側を指をくわえて通り過ぎるだけですので)

大寄せの茶会、というものを広めたのも得庵ら近代数寄者の功罪だったとか。彼らはわびさびの茶の湯からはじかれた大名茶を再び復活させた(意識あるなしに関わらず)のだそうです。

それにしてもビジネスの世界では(得庵は野村證券をつくった)辣腕をふるい、片方では茶の湯の世界に遊び、昔の財閥は文化的に高い価値観をもっていたのですね。(最近の経営者はゴルフしかしよらん!とはある大先輩のお言葉coldsweats01確かにあまり文化の香りがしませんわね)

戦後財閥解体で、もう得庵や益田鈍翁などのような数寄者はでないであろう、とのことでした。

最後に床の久松先生の書についてのお話を聞きました。


P1020650

「花」だけ読めたのですがあとが解説をきいてもさっぱり漢字が解読できませんので、解説だけ。

拈華微笑(ねんげみしょう)のエピソードからきています。

*インドの霊鷲山上で釈尊が黙って華を拈(ひね)ったところ、大衆はその意味を理解することができなかったが、迦葉尊者だけがその意味を理解して破顔微笑したため、迦葉に禅の法門を伝えたという伝説。

この花は釈尊が差し出した花。

ただし最後にこの霊山でのできごとを「一場もうら(←漢字不明)」つまり「なんという恥さらしな茶番だろう」とくるのが久松先生らしい。また禅の公案のようでもあります。

事実、禅宗ではめちゃめちゃけなすのが実は最大の讃辞だとか。

なんだかこのお写真の中のように、久松先生が呵々大笑されているお姿が目に浮かぶような言葉です。

そして、久松先生という大きな山の前で、自分は全然修行も知識もたらんなあ、、、と自分の小ささを思い知らされるのです。

2009年10月 4日 (日)

名月とお茶の一日

先日は仲秋の名月、前日までの大雨がうそのようなめぐまれたお天気でした。

この日仕事を終えまして、大阪は今福西と呼ばれるエリアにありますお茶屋さん、袋布(たふ)向春園さんへ。

P1020611


こちらで京都遊びのブロガー友達で、喫茶文化の歴史の研究者、もちや様のお茶の歴史講座が4回シリーズであります。

残念ながら、仕事を終える時間からいって、ご講演を拝聴できません。

でもせっかく大阪におでましですし、職場から30分以内でいける場所ですので、講演後にお茶でもとおさそいを。


P1020613

袋布向春園さんのサロンで講演後のもちや様。(顔出ししなければOKの許可をいただきました〜coldsweats01
凡蔵さんで誂えはったシックな紬のお着物で。

(なんとこのあと、このまま行かれた下鴨神社の観月茶会で、かの麻生圭子さんにまちがわれたそうですよ〜。happy01すらっとしているお方は着物姿もいいですね〜)


P1020616

向春園さんは1Fにお茶カフェスペースもありますので、こちらでいただいたのがこれ。

ロールケーキにほうじ茶のアイス(さっぱり後口で、んまい!)+煎茶。

今年の春、御所の出水の小川でお花見会をしたときにお目にかかった、紅茶と日本茶を愛する(?)三十路のA君もおいででしたので、ごいっしょに。

あれこれお茶の話(+アホ話)を。私は前の記事で書いた工芸茶の話を。

次回の講座は闘茶(茶歌舞伎)についてで、しかも実際に楽しめるそうです。

茶道の七事式にもある茶カブキですので、これには参加したいけどな〜、ちょっと無理なのが残念。sad


P1020604

さて、名月の日のお茶のお稽古、お菓子はもちろん名月にちなんだもの。


P1020605

銘を「芋名月」。

(手前のがへこんでいるのは、私がつまんだときつけちゃったものです。反省)

仲秋の名月の日(陰暦8月15日・今年は閏月がはいったので現在暦で10月になりました)にはお月見団子、ススキ、里芋をお供えしたことから。(ちなみに陰暦9月13日は豆名月)

P1020606

お稽古は中置きと風炉の流し点て。

10月だけのものです。やや肌寒い日もあるので、少しでも火(=風炉)をお客様に近づけるようにしたもの。

こうした点前をするころになると、まもなく始まる炉の季節が楽しみになりますね。

中置きの濃茶を初めてしたのですが、拝見を乞われたとき、ものの本では勝手付に水指、仕覆、茶碗、建水、蓋置きが並ぶことになっています。

そんなせせこましいところにすべて並ぶのか、懐疑的だったのですが、意外とすんなりおさまりました。

ここの畳は京間よりやや小さめですので、それで大丈夫だったら、京間の点前座なら余裕ですね。

茶杓の銘は「敷波草(ススキの異名)」にしてみました。

さてすっかり暗くなって家に帰って名月を見ようと庭に出てみたところ、月あかりのなかに見事に輝く白い花の大群が。

名月に似合って幻想的な雰囲気をもりあげています。

翌朝になって太陽光のもとで見てみました。10年以上の株になるわが庭自慢の白孔雀の花でございます。


P1020620

2009年10月 2日 (金)

工芸(康藝)茶〜CROESUS(クロイソス)〜

大阪は四天王寺ちかく、正確には夕陽ヶ丘ですが、谷町筋に面した、こちらのお店でとてもすてきなお茶をいただきました。


P1020584

中国工芸茶、日本唯一の多種を揃えたお店、クロイソスさん。

とても間口がせまいので、うっかりお見落としのなきよう。私も一度は通り過ぎてしまいました。

工芸茶というと、よく中国土産にもらう東方美人茶(お湯をそそぐと千日紅に似た赤い花が咲く)しか思い浮かばなかったのですが、どんでもなくたくさんの種類があるのですね〜!

お店のディスプレーをまずご覧下さい。


P1020585

ポットの中に咲くカーネーション。


P1020586

後ろのポスターの写真にも注目!


P1020587

こちら水中花を楽しむ専用ポット。

こちら喫茶ではありませんが、こうしてお茶を買いに来たお客さんに入れ方、楽しみ方を丁寧にレクチャーしてくださいます。


P1020583

「まずは冷たい紅茶をお楽しみ下さい。」

右の入れ物に入っているのが、中国のキーマン紅茶で仕立てた紅牡丹。これで煎れた物だそうです。

うん、お味はふつうのおいしいアイスティーなんですが、、、、、


P1020589

熱湯でいれていただいた紅茶はなんと、とても同じ茶葉から煎れたもの、とは思えない味、香りのちがいです。

いつもいただいている紅茶とちがって、ちょっと初体験の味。(上品な椎茸のだし汁が一番似てる?)

同じポットにいれておくと普通の紅茶はにがく、えぐみがでてきますが、これは杯を重ねるに従って味、香りがかすかに変化していき、全然苦みはでてきません。

ちなみに茶菓子の右側、器の中が白いのでよく見えませんが、天王寺といえば有名な100年以上の歴史のある干菓子の老舗、河藤(かわとう)さんの看板菓子、「割氷」(干琥珀です)が入っています。

これがまた、このお茶にあうんですね〜。

(河藤さん、ちかくなので干菓子買おうと思ったのですが、この日は残念ながらお休み!)

P1020588

もうひとつ、緑茶の連環茶(手前のポット)をいただく。

こちらはお湯を注ぐ前は、茶葉がくるくるコイル状になっていました。

上品でほのかな香りを楽しむお茶です。

これらすべては中国安徽省の代々続く茶園主、汪芳生氏によって発案されたものとかで、まだ歴史は浅いのですが中国外交の献上品にもなっているそうです。日本で入手できるのは、こちらのお店とそのネット販売だけとか。

福建省の武夷岩茶は有名で、こちらも美味しく、薫り高い、どちらかといえば烏龍茶系のお茶ですが、この安徽省はキーマン紅茶で有名らしい。発酵させないその緑茶もまた、違う系統の味です。

どうも中国に行くと観光客が必ずつれていかれるお土産物屋のお茶とは違う世界があるようです。知らなかっただけでこれも奥が深そうですね。


P1020592

しかも飲んで楽しむだけでなく、見て楽しいのがこのお茶のすてきなところ。

あれこれ迷って、味重視・普段使い系の白パックと、見た目重視・工芸系の赤パックをとりどり選んでみました。


(お値段も250円くらいのから工芸性の高い2000円のものまであります。)


P1020593

子供さんにうけそうなウサギちゃんのお茶。

お湯をかけるとウサギの首の所からキンレンカとジャスミンの花が咲くそうです。

かわいい〜lovely

ではおうちでまずひとつ、試してみましょう。


P1020594

牡丹茶、初めはこんな形です。


P1020597

熱湯を注ぐとじわ〜っとゆっくりゆっくり開いていきます。

これをじっとみているのもお茶をいただくと同じくらい癒しの時間ですわ。


P1020598

さあ、大輪の牡丹が咲いてきました。

あ、もちろんガラスのポットは必須ですわよ!


P1020600

お茶の味はお店でいただいた、あの緑茶の不思議な味です。

お菓子は蜻蛉の薯蕷。(安南薯蕷←ウソ)

お茶用のポットはあまり大きくないので、飲むのを楽しんだあとは少し茶気を洗って、ガラスの花瓶に入れてみました。

このまま、水をかえれば約1週間は水中花として楽しめるそうです。

まあ、、、、きれい、、、、、

P1020603

この麗しい牡丹のエキスをいただいたので、ちょっとは麗しくなった、、、、かも〜coldsweats01


    *      *      *

CROESUS(クロイソス)

大阪市天王寺区六万体町4-18 カセタニビル1F
TEL : (06)6771-0088
FAX : (06)6771-6600
地下鉄谷町線『四天王寺前夕陽ケ丘』駅  1番出口下車徒歩2分
OPEN 10:00~19:00