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2009年6月13日 (土)

路地町家”有”さんで〜和紙の灯りと赤穂緞通展

昨年、夷川通りの大きな古い骨董屋さん、万市さんで、一枚の赤穂緞通を手に入れました。(「嵯峨」という模様だそうです。)

しばらく制作する人がいなくて、幻の緞通になっていたため、市場に出回っているものは、いずれも京都他の旧家から出た古いものです。

中国の緞通とちがって、色は藍、茶、など渋くて少ない色数が基本です。

そして糸は木綿です。だから手触り、気持ちいいです。

かつて京都の少し大きなおうちには、この緞通が座敷にしかれていたそうです。とてもほの暗い町家にあうのです。


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楽町楽家という毎年ひらかれる、町家を舞台としたさまざまなイベント、その一環として、和紙のあかりと赤穂緞通展が、中京の路地町家 有さんでひらかれています。

これはいかねば、、、、とおでかけ。

主催はお若いあかり作家のYUKIYOさんと、一度とぎれた赤穂緞通を復活させよう、と赤穂市が育成指導した、新しい赤穂緞通を制作されている工房ひぐらしさん。

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有さんは、え?こんなろうじに奥があるの?というようなろうじの奥にあります。

典型的京都のろうじでうれしくなりますね。

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こちらはギャラリーに使ったり、簡単なお茶会をやったりできるスペースで、オーナーさんは私と同年代くらいの女性で、子供の頃からこのお家で育ったそうです。

痛んでいたり、戦時中の無理な改修を改めて、ここちよい空間に変えられました。


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(半間の走りの火袋ともとからある水屋箪笥)


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(ダイドコからはしりを見る。このはしりには、今は枯れている井戸と、つるべも残っていました。)

町家での不便で冬は寒い生活、けれど、一度離れてから見えるようになったこのお家のよさをお話ししてくれました。

冬、寒いはしり(台所)で仕事をしていると、「はようこっちであったまり。」とこたつのある部屋にさそってもらう。

そのあたたかい部屋のぬくもりが家族のぬくもりだったと。


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この急な階段の傾斜は半端じゃありません。(この角度からの写真ではよくわかりませんが、45度よりもっと傾いていると思う。)

上りはまだしも、降りるときはちょっと危険です。

でも、有さんのお母さんは90才でもこの階段を上り下りされていたそうで。

ずっと使い続けているとちがうんでしょうかねえ。鍛え方のちがいかしら。


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玄関の間です。

まあ、なんてすてき〜lovely

水に浮かぶ睡蓮のような幻想的でさえある和の灯。

それもですが、やっぱり目がいくのはその下の「藍地花紋」の赤穂緞通!!

こんな貴重なもの、もう流通してません。

しっかり「非売品」とありました。やっぱりね〜〜〜。

「これはもう市場でみることはないでしょう。次に見るとしたら、私が作った新作です。」

とは、赤穂緞通コレクターで、復活した赤穂緞通の制作者でもある工房ひぐらしのHさん。

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痛んでいたため、半分にした緞通と和の灯りです。

緞通は痛みがひどい物も多く、どうしても使えないくらいひどいのは、縁だけ、あるいは一部だけ切り取って、額にしたりタペストリーにしたりされているそうです。

(緞通はもともと畳一畳の大きさが基本です。)


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奥座敷に敷かれた緞通。

こういう感じでかつては使われていたのでしょうか。

こちらの物は全部アンティークで修復、補修、洗いがかかっています。

ちょっと足でふむのも気がひけるくらい、立派。

奥のがポピュラーな利剣文、真ん中が十字唐草文、手前のも多分利剣文。(ちがってたらごめんなさ〜い。)

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こちらは二階の座敷、書斎の雰囲気ですね。

ああ、こんなところで本を読んだり手紙を書いたりしたい!

(もちろん、ねっころがりもしたいcoldsweats01


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ランプ、ペン立ての下も緞通の切れ端です。

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修復作業中のHさん。

握りばさみで、痛んだりよごれたりしているところを掻きだしてカット、という根気のいる作業をされています。

鍋島緞通は毛足が長いのですが、赤穂緞通は7mm!と決められているのだそうです。

短いです。だから文様がより鮮やかにはっきり浮き上がるのかもしれません。

お話しているうちに、Hさんもやはり去年、万市さんで緞通、しかも私と同じ「嵯峨」を一枚、よそにおさめるためではなく、あまりにきれいなので自分のために買われたことが判明。

あの時嵯峨が、確か5〜6枚ありました。まとめてどこぞのお屋敷からでたのでしょう。その中の一枚をもとめたのですが、彼女の一枚ときっと兄弟(?)だったにちがいありません。


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Hさんはもちろん、新作もてがけておられます。

この大きなつづら(?)の上にのっている松竹梅文は新作です。

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こちらも新作。丸花文、これも伝統的な柄だそうです。

これだけにかかりきりになったとしても、半年はかかるという根気のいる仕事です。

畳の上のものは本藍をつかって染めた糸で作った物。

今では化学染料を使うことがほとんどだそうですが、やはり年月がたつとさらに丈夫に、さらに美しくやつれる、という点で本藍にまさるものはないのですって。

ただし、藍を使うと糸が硬くなって、作業はとても大変になるそうです。


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こちらも新作の大作、蟹牡丹文。

美しい!これから100年後には使い込まれてさらに風合いを増すことでしょう。

しかも、もうお目にかかれることのない、伝統的文様の再現も可能ですから。

ただ、お値段はアンティークの約5〜6倍しますが。


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アンティークの桐唐草文。縁はほつれていたので、Hさんがきれいに巻きかがりで修復された物です。

この藍のやつれた色がもう美しくて、、、、、(おほほほ、、、買ってしまいましたわcoldsweats01

一年に1枚、手に入れてあちこち敷き詰める野望にもえてしまいました。


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おまけにいただいた、修復のさい出た緞通の糸くずをまるめたオブジェ。

和箪笥の上においても絵になりますね。

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こんな冊子もありました。

まず、アンティークではお目にかかれない、美しい文様の数々を眺めて、その美しさにしばしうっとり、、、でしたよ。


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コメント

お買いになった桐唐草文緞通は色合いも模様もとても良いですね。
洋間でも和室でも敷物をとっても上手なアクセントにしていらっしゃるお家にあこがれますが、私は敷物使いがとても下手です。必要に迫られて汚れやすいテーブル下に敷くぐらいです。bearing
新しいお家に今回のと前のと、段通を敷いた様子を見せてくださいね。楽しみにしています。

yuchi様

昨年買った物は、京都に引っ越してから使おうと、丸めて包装紙に包んだままだったのですが、「湿気るからかびますよ。風通しの良いところに広げておくのが一番長持ちするんです。」と言われて、あわてて包装紙を剥がし、広げました。危なかった〜。
緞通はやはり和室に敷くのが一番似合います。今はちゃんとした和室がないので、京都へお引っ越し完了のおりにはまた公開しますね。

とてもいいものですねhappy01

なかなか、手が出ませんけど
家宝となりますねscissors

すてきな新しいおうちに素敵な逸品
私も楽しみになってきましたheart04

みゅう様

赤穂緞通はいろんな伝統的柄があるのですが、よいな〜と思う物はあそこのお屋敷のあそこにあって、、、というふうに行方がわかるくらい少なくなっているらしいです。新作なら出会えますが、さすがに手が出ませんわ〜。

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