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2009年6月

2009年6月30日 (火)

el poniente Ola

大阪のスペイン料理といえば、私はやっぱり el poniente(エルポニエンテ)グループがだんとつ一位だと思う。

ポニエンテグループは4〜5店あって、それぞれ違うコンセプトになっています。

フォーマルもあれば、タパスやピンチョスを楽しむスペインのバルみたいなのもあって、そのどれもが平均レベルをはるかに超えています。(お値段もちょっと越えてる、、、という意見もありますがcoldsweats01

なかでもちょっとカジュアルなタイプの、大阪ダイビル(大正時代のクラシックビル)にあるcabo del ponienteは、スペイン語教室の
fiesta(パーティー)にもよく使わせてもらって、大好きだったのですが、なんとダイビルリニューアル、、、というか歴史有るビルが壊されることになり、なくなってしまうのです。weep

その代わり、、、なのかどうなのかはしりませんが、ダイビルの川向こう、堂島川に面したABC放送新社屋に隣接する、ほたるまち(by 水都・OSAKAプロジェクト)に、ポニエンテグループの一番新しいレストラン、el poniente Olaができました。

この日大切なお客様が遠方よりみえられたので、早速お連れすることにしました。(とゆ〜か、思いっきり自分の趣味!)


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Olaは、スペイン語で「波」。

ちなみによくいわれる、「オラ!」というスペイン語のあいさつは、「Hola!」ですので、ちがう言葉ですよ。

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このOlaは、ちょっとファーマルな線をねらっています。

インテリアもなんとなくハイセンス。

この陶器は、スペイン・ガリシア地方(スペイン北西部:地理的だけでなく、バグパイプなど、イギリスのケルトに近い文化を持つ)の「サルガデロス」とよばれるものらしい。

この濃紺が特徴。

そういえば、この波のような文様はケルティック・クロス(ケルト人の十字架)の文様によく似ています。

もちろん、ここの食器もほとんどこのサルガデロス。

どのお皿もおいしかったのですが、特に印象深かったものをいくつかご紹介。


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最初の一皿。

チーズになるまえの牛乳、、といった感じ。

上にかかっているのはaceite de oliva、オリーブオイルです。


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有名なスペインの冷製スープ、ガスパッチョ。

トマトベースで、ミキサーがあれば家庭でも作れますが、生のニンニクがはいるので、休日前に作らないと、ちょっと匂いが、、。

でも大好き。おいしいです。


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上にのっかっているのはエビですが、下のものはなんと、スペインソーセージ(morcilla)の中味を取り出してほぐしたもの。

スペインソーセージは、豚肉と、豚の血と、タマネギ、たくさんのスパイスでできています。(ちょっとスコットランドのハギスに似てるかも)

う〜ん、スパイシ〜delicious


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いきなりデザートになりますが、これはデザートその1。

シナモンの香りがきいた甘いミルクにハードビスケットがのっていて、これをくずしながらいただきます。

スペインでは、これ、arroz con lecheといって、中味がビスケットではなく、お米、、ちゅうか、ご飯なんです。

ご飯食いの日本人にはちょっと許し難い味なんですが、ビスケットなら許せます。(←個人的見解)


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デザートその2、コーヒーゼリー。

普通のコーヒーゼリーなのに、点々とのっている、超すっぱいジャム(梅??)といっしょにいただくと、まあ、これが斬新なお味でした。


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デザートその3。スペイン小菓子。いくつでも選べます。

一つのコースに3つもデザートがつくなんて、うれしいですわlovely


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ただ、ちょっとお腹の方も飽和状態になってきたので、この小さいお菓子をひとつ。

黄味だけを使った濃厚ミニプリン。

たしかに、濃厚!でした。


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おまけです。

スペイン料理といえば、ハモン!(生ハム)

この突き出た豚さんの足の根本、ここを薄く削って供されます。

この足を固定するねじの頭がキュートな豚のおしり!

反対側は豚の顔になっています。

基本的に、和食が好きですが、時にこんなスペイン料理をオリーブオイルとともに、がっつり行きたいときもあります。

さて、私は十分、満足しましたが、お客様はどうだったでしょうか。happy01


2009年6月28日 (日)

花月のお稽古〜水無月’09

今月も花月のお稽古がやってまいりました。

一ヵ月あくと、記憶のほうが、、、、coldsweats01トホホな状態で。

なかなか体が覚えてる、、という境地に達することはできません。

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準備されたお花の数々。

ガクアジサイ、小さな青い紫陽花、白蝶草、キンシバイは、我が家の庭から。


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涼しげな主菓子は銘を「月見草」。

中の黄味餡が〜lovely

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お稽古にこられているお茶の先生のおひとり。私などと違い、経験豊かな大先輩です。

このお着物は麻でしょうか、それともやはり紬?

涼しげに着こなされています。絣っぽい柄がまたいいですね。

この日のお稽古は、仙遊、貴人清次花月、茶通箱付花月。

ややこしいったら、、、、coldsweats02

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お軸は、淡々斎の「瀧」。

なかなか渋い色になってますね。「瀧」のさんずいで、まさしく瀧に水が流れる様をあらわしたもの。

(多分、本歌があったと思いますが)


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仙遊で最後におさまった花籠に、縞葦、白シモツケ、そして我が家の紫陽花が。

   雨雲の 近づきて 翳る 部屋隅に ほのかに灯(あか)る 紫陽花の花  (オソマツさま)


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茶通箱付き花月になると、もう頭は飽和状態で、とても来月まで覚えてるとは思えない。

「まあ、一回にひとつ、おぼえてゆけばええのよ。」の、先生のお言葉に、思わずみんなが「一つ覚えたら、一つ出て行く!」と。coldsweats01(みなさん、平均年齢65は越えてると思います。)


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残ったお花がとても綺麗だったので、撮影会を。

これは半夏生(はんげしょう)。

斑(ふ)入りの葉がすがすがしい。


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こちらは檜扇水仙と、うちの庭のガクアジサイ。

そしてふと、目を外にやると、、、、

げげっ!!でかい猫!


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先生んちのアメショーちゃん(♂)でした。

それにしても、でっかいおけつ、、。

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おっと、これはわが家のプリさん。

このアメショーちゃん比で、体重約半分と思われます。

花月で頭の体操を思いっきりした後は、一度家に帰り、夕方再びルーチンのお稽古に。


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こちらのお花は柏葉紫陽花。

ちょっと茶花としては派手派手しいかも。


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お菓子は「せせらぎ」。

菓子鉢のうえに涼やかな清流と青楓をわたる風が再現されましたconfident

2009年6月25日 (木)

Along The 哲学の道


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緑がむせかえる哲学の道です。

東天王町から銀閣寺までぶらぶら北上します。


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大学の最終学年の1年と、結婚するまでの計2年あまり、哲学の道のほとりのアパートに住んでいました。

銀閣寺道から若王子まで、夜にジョギングをしたものでした。(短期間でやめちゃったけど)

だからこのあたりも旧・テリトリーだったんですが、もう10年以上ご無沙汰してます。

この日は朝は雨、昼からは真夏のような日照りで、観光客もまばらで、本来の静かな道です。


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昔、銀閣寺道のあたりの駐車場に車をとめて、ちょうど法然院の真下あたりにあったアパートまで歩いた道。

哲学の道は、疏水の西側の石の舗道のある方を歩くのがポピュラーですが、それに飽きられたら、東側の道をお薦めします。

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こんなふうに、民家の玄関先を歩く感じになりますが、なかなか風情があるのですよ。

それにしてもどこのお家も、家の前=疏水べり、に紫陽花をはじめ、たくさんのお花を綺麗に育てておられること。


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疏水から少し、東の山端へはいるとファンの多い、椿の寺、法然院です。

表の石畳はもうすっかり乾いていましたが、緑陰の中にはいると、ひんやりと湿った山の気がただよってきて、石畳もしっとりぬれたまま。


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あれ〜、、、4時閉門でしたか、、、、

と、あきらめて帰ろうとしたところ、「ここから入れますよ。」と、ジモティらしき方。

表門を迂回する道からまだ中へ入れたのです。ヤッタ!!


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門の裏側ではメディア系の方が写真を撮っておられます。(私が写真撮るのにちょっと邪魔、、、、)

白砂壇〜これは水を表しているそうですから、今日は雨の水紋のイメージでしょうか。

一番最後にここに来たときは、椿の季節で、たくさんの落花を見たものでした。

今日は、緑がただただ美しいです。


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本堂の濡れ縁。

ここはお気に入りのコーナーでした。本を読んだり、友達とおしゃべりしたり、お昼寝している人もいたものです。

風が通る真夏でも涼しい気持ちの良い場所です。


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今でも、「どうぞごゆっくり読書下さい。」とばかり、ミニミニ図書館もありますしね。

(宗教、美術関係の本多し)


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本堂から方丈へ。

漆喰の壁、年を経た建物の木の味わい、そして美しい青楓、苔の緑。

美しいです。

法然院をあとにして、また哲学の道にもどります。

あった、あった、まだ健在です。もう30年近くたつのに、おかわりなく、、、のかつての住み家のアパート。

あのあたり、あそこの窓の部屋に住んでたんだよな〜、若かりしころ。

ついつい思い出にひたり、立ち止まってぼ〜っと建物を見上げていたので、怪しむ人もいたかもしれませんわ。


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今でも深く印象に残っているこの入り口の桜の樹。

何用だったかは覚えていませんが、何日か家をあけた後、すっかり夜も更けて帰ってくると、出かけるときはつぼみだったこの桜が満開だったのです。

それはみごとな夜桜で、いまでも脳裏に焼き付いている景色です。

ああ、この木だったなあ、、、。お前はちっとも変わらないけれど、私は確実に30年、年をとったよ。

鹿ヶ谷通りにでると、新しいお店も目につくけれど、30年前からず〜っと変わらずあるお店もあって、びっくり!

あの喫茶店、まだ健在だ!同級生が、あそこのウエイトレスさんに惚れ込んで、すったもんだして、そしてついに結婚までこぎつけたんだった。今、どうしているかな〜?


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これは新しくできた方のお店、甘味処㐂み家さん。

ガイドブックによく出ていますが、昔はなかったです、ハイ。


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ミルク氷がおいしかったです〜heart01

そして、また哲学の道にもどって、最後の目的地、ユキ・パリスコレクション

デンマークと京都を半年ごとに行ったり来たりしておられるユキ・パリスさん。ご実家を改造して、プライベートミュージアムにされています。

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一階はアンティークショップ。

李朝家具をはじめセンスの良い品々が。

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奥に見える離れは畳の部屋で、江戸時代〜昭和初期の着物や、裂地がたくさん。

二階には、ユキさんがヨーロッパでコレクションされたアンティークのレースが隅から隅までぎっしり!!

フランドル絵画などでよくみかける、女性の髪の毛をすっぽりおおうレースの帽子や、レースの襟、手袋から靴下まで。

日本で言えば江戸時代くらいの女性が身につけていた物ですね。

おまけにそのレースを編む道具だけでなく、繕う道具までコレクションされています。

こういう手仕事がお上手でお好きなnnya様がここをいたくお気に召されたのもよくわかります。

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左手の桐に鳳凰の筒描(つつがき)、その前の古伊万里、どちらも垂涎ものですが、今回はがまんがまん!coldsweats01

こちらを出て、夏至のまだ明るい夕刻、帰途につきました。

2009年6月23日 (火)

拾翠亭にて茶会

さて、前日のいろいろネガティブな感想を持った大寄せ茶会の翌日。

連日ですが、茶会へ、京都へ。(今月はよう京都へ行ってるな〜)

今回は心茶会関西地区支部のいわばOB会とでもいうべき合同例会としてのお茶会です。

いつも仕事の都合などで参加できませんでしたが、今年はじめて参加させていただきました。


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場所は京都御所(正しくは御苑ですが、あえて御所とよばせていただきます)の中にある九条家の遺構、拾翠亭

(こちら金曜と土曜に公開されています。)

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簾がかかって夏のしつらいになっています。

ちなみに管轄は宮内庁、使用許可も宮内庁にお願いするそうです。


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待合いにて。

畳のうえに置いてあるのは端座(心茶会では稽古の前に必ず30〜40分、線香1炷もえつきるまで、端座いたします)用の警策、鈴、線香立て。学生の時、ずっとお世話になった端座セット。

この待合いに座っていると、外の緑と、池の水に反射する光がとても美しい。

この日は朝は雨で空気もしっとりと湿って、緑が一番美しく見える自然条件だったのではないかと、自分の幸運を喜びました。

この日は午前と午後の2席、我々の入った午後の席は客五名という理想的な人数。

皆さん私よりかなりの先輩のかたばかり。

一番お若いのは平成卒のお亭主と半東さんでした。

こちらの待合いで茶道箴(心茶会のリンクをみてね)を唱えて(若い頃覚えたものは不思議と忘れない)10分ほど端座いたしました。

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隣の茶室にはいると、まあ、思わず声が出るくらいの開けた美しい緑が!

まさしく、名にし負う、拾翠亭、緑を集めた、そんな眺めです。

亭主は後輩の男性で、まだお若いのですが、その点前のはっとするほどの美しさ、ここ最近見た点前の中ではダントツ一番です。(いや〜、自分もがんばらねば〜)

学生心茶会(家元のところで業躰さんに直接習っているはずです)を離れて日も浅いようですしね。

こうして最後まで、お点前の美しさ、迫力を拝見できるところが、大寄せ茶会とはちがうところですね。


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(一席終わってくつろぐ大先輩方)

でてきたお茶碗などのお道具はかつて私たちが、学生の頃使っていた物ばかり。

思わず私の口からも、私より10年先に卒業された先輩の口からも「懐かし〜〜!」のセリフが。

ここにはお家元の箱書きのあるような道具はありません。

でもなによりうれしい、道具組です。

ちなみに主茶碗は加納白鴎(鈴木大拙のお弟子さん)作の、無骨な黒々とした茶碗。

銘を「馬祖」(by 久松真一先生

馬祖道一は唐代の有名な禅僧で、平常心是道などたくさんの語録、逸話のある人です。←この逸話の一つをお正客から聞くことができました。

なんの衒いもなく、良く見せよう、という意図もなく、「綺麗」でもない茶碗は、何ものにも執着しない心をよしとする、禅の心にかなっている、、といったら思いこみすぎでしょうか。


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軸は久松真一、「喫茶去」(抱石は久松先生の号)。

豪快で力強く、おそらく気力も体力も一番充実しておられたときの書でしょう。

迫力です。いいです。(無理だけれど、ほしい、、、、coldsweats01

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(立ち蹲居)

お茶をいただいていると、けたたましい鳥の声が聞こえたり、池の鯉がパシャン!と跳ねる音が聞こえたり、なんだか自然の中の一部に同化したような気さえおこさせるお茶席です。

重要文化財ですので、風炉だけは炭でなく、電熱器でした。火気厳禁なのです。(あ、さっき線香炊いたけどcoldsweats02

水屋はなんと、お亭主と半東さんのふたりですべてされたそうです。

こうして華やかさとは縁のない、茶会は終わったのです。

でも、とても心に残る茶会でした。

こういう茶会がいいのです。私には。

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お茶会の後、二階の十二畳もみせてもらいました。


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いくぶんちがったアングルからの庭です。

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真ん中に池の中に突き出すように設けてあるのは藤棚のようです。

この日は緑を堪能しましたが、それぞれの季節にまた違う美しさを見せてくれるのでしょうね。

京都移住後の楽しみの一つになりそうです。


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(丁字の意匠)

会の後、お客さんでこられていた韓国からの留学生の方と少しお話を。

利休とその時代の思想の研究をされているとか。

すでにお点前については全部習い終えていて(!)、現在の研究は「山上宗二記」の中にある茶道修業の部分を、「守・破・離」に分類して考察する、というもの。(と私のつたない理解で、正確には説明し切れていないと思いますが。)

日本の芸道は、結果だけを重んじることをせず、その習得していく過程を重んじる物である。

茶の道もしかり。よって、茶道はたんなる芸事ではなく、精神性に裏付けられた、やはり「道」なのである。

という結論になるようですが、またしても、こういう大切なことを外国の方に教わってしまうのでありました。

2009年6月21日 (日)

月釜にて

庭の合歓の花が咲きました。

鳥が落としていったタネから立派な木になり、もうけた気分。

でも花が咲かなかった。それが今年すごくたくさんのつぼみをつけたので、期待していましたら、期待にたがわず、たくさん咲きました。


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さる月釜、本当は水屋お手伝いをする予定でしたが、いろいろ事情があり、お客さんで行くことになりました。

単衣の江戸小紋の一つ紋に紗の帯で。

もう絽でもいいかな、と思ったのですが、この色ですから、9月には着にくい単衣、今、着ておかなくては!


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こちらは神社の中にあるお茶席で、裏千家の肝いりでできた、と聞いています。

本日の月釜は薄茶のみのお席です。


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こちら、待合いになっていますが、本来は立礼席。

数寄屋のエッセンスがつまった造りになっています。

(下地窓、網代戸、掛け込み天井、葦天井、節のある床柱などなど、、、)


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こちらは床になります。

昨年か、一昨年、やはり裏千家により、同じ敷地内に小間の茶室ができたそうですが、いちど拝見したいものです。

(まあ、機会はないでしょうけれど)


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お菓子は鶴屋八幡の黄味餡くず餅「紫陽花」と、亀屋伊織のお干菓子。

この右側の薄焼きはほんまに薄くて、もちあげると、少量だけ挟んである餡の重みでたわんでしまうくらいに繊細な物。

ホタルのおしりに金箔が、、、lovely

席は十畳+八畳。一席40人くらい。

こんなことを言うと不遜に聞こえるかもしれませんが、大寄せの茶会はもういいかな、、、と思いました。

この席をかけはった先生は1年以上前からあれこれ苦労されていたのは、よ〜く知っています。

でてきたお道具は、ほとんど箱書きがあり、わざわざこの日のためにお家元までいって揃えられた物もあります。

数茶碗にいたるまで、見所が多い良い物でしたが、どうみても新しく誂えられたものとお見受けします。

おそらく新築マンション1件分のお金はゆうに使われたと思います。(ご自分の意志もありましょうが、親先生のご指示もあったと思います。)

肝心のお点前は、点て出しがはじまったころから、もうだれも注目してなくて、お茶碗に、菓子器に、と目がいってしまっています。

待ち時間を少なくするためとはいえ、席入りでは早く早く、とお辞儀もさせてもらえず、お床の拝見もできません。

その指揮は、入ってきているお茶屋さんがしてしまいます。

客も40人もいると、せっかく半東さんが説明されているのに、私語をかわす方もおられます。

この先生は立派にお席をつとめられたと思います。自分にできる限りのことはすべてなされました。

水屋の方もそつなくこなされ、大方の客はよかった、と満足して帰られたと思います。

上出来だったと思います。だから私が抱える小さな不満はこういう大寄せ茶会というシステムに対してなんですが。

一方、本日は、私がかくありたいと思うような席に京都で参席できました。

この話はまた後ほど。

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同じお社中の方々と。

私が羽織っておりますのは、この時
にゲットした羅の反物からこしらえた長い塵よけです。

写真ではわかりませんが、透け感抜群でお気に入りです。

ちなみに持っているのはこの神社の夏祭り用の団扇。

2009年6月18日 (木)

聞香体験〜西本願寺前・薫玉堂

茶道の花月では、且坐(しゃざ)や仙遊の式、香付き花月など、聞香がついてくるものがあります。

昨年、松栄堂さんで香木を買って、一応聞香セットはひとそろいそろったので、お家で時々楽しんでいますが、もう少し、本式の香道の世界を知りたいな、と思っておりました。


香道を習われているみなみ様から、初心者なら薫玉堂さんの香道体験がおもしろいですよ、というのをお聞きして、行ってみようと思い立ちました。


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正式の聞香の会では和服が基本ですので、敬意を表して、村山大島に「源氏香」の帯!をあわせてみました。

(あ、たれが長すぎる!今気がついた! ←遅いっ!)

薫玉堂さんは西本願寺の真ん前にありますので、JR京都駅からぶらぶらと歩いていくと、、、


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おおっ!町家好きならだれでも知ってる(?)かの有名な、町家再生技術職人集団京都作事組さんがこんなところに!

京都駅の周辺は昔からあまり縁のないところで、こうして細い小路を歩くのははじめて。

このあたりも実は昔からのお店や家が残る風情のあるエリアだったんですねえ。


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堀川通り、広大な西本願寺のお向かいの通りは、場所柄仏具や僧衣などを扱うお店が軒を並べています。

古くからの町家あり、近代的ビルあり、です。


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おまけです。西本願寺の一部。(広すぎて間口だけでもそうとうなもんです。)


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薫玉堂さんは新しいビルになっていますが、創業410年前、だそうです。(桃山時代〜??)

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かつては店の間にこんな衝立がおいてある立派な町家だったのでしょうねえ。

下り藤の紋は、門徒さん(本願寺)のものです。


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みなみ様によると、講師の中村先生の話が抜群におもしろいそうです。

最初、私の帯をみて、中村先生は気づいてくれたようです。「ええ帯しめてはんな〜。」(やった!!happy02

まずはお香の歴史や産地、香道についてお話をうかがいます。

この日は16名の方が参加でしたが、なんとお若い方が多い!どうして香道に興味が?と若い女性にお聞きすると、京都案内の雑誌に良く載っているとのことでした。しらんかった、、、。

若い世代がこういう道に少しでも興味をもって、体験しようと思うのはたのもしいことではありませんか。


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そして、次に体験する予定の、三種香の説明を。

初心者向きの一番簡単なものらしいのですが、これがなかなかむつかしいそうで。

このあと十畳の香室(茶道の茶室のようなもので十畳が基本だそうです。)へ移動しました。

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お店の方が香道のお点前をされます。

茶道とはまたひと味違いますが、手の動きが優雅です。


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こちらの香室では月2回、志野流のお家元が名古屋からこられて、じきじきにお稽古をしてもらえるそうですよ。

(志野流の家元はもと京の方でしたが、禁門の変で都を追われ、当時の尾張藩の庇護をうけたため、今でも名古屋においでです。)

三種香の簡単な説明をすると、3種の香木をそれぞれ3片けずって包みに入れ、計9包みの中から3包み選び、順番に炊きます。

そして、同じ香があるかないか、あれば同じ香は何番目と何番目か、をあてるゲームです。


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聞香中のわたくし。中村先生に撮ってもらいました。

(こちらでは写真OK、というのが初心者に受けます。)

目を閉じて真剣に聞きわけようと努力中の図。

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同じと思う香を線(右から1,2,3)でつなぐと、こんなふうに五つの模様ができ、それぞれに雅な名前がついています。

3番目はようわからんが、1番と2番は絶対ちがう!

で、16人中12人が1と2は違うとお答えに。

ところが!

なんと1と2が同じ、3だけ違うというのが答えで、この場合春・隣家の梅と答えられた3人のかただけが正解でした。

むつかしいものですね〜。

中村先生によると、同じ香でも、それぞれの香炉の火力の違いでもかわってくるし、その日の体調によっても違うように思えるとか。

だから香道を長年やっておられる方ばかりでも、正解率は30%なんだそうです。

嗅覚って、ほんとにたよりない感覚です事!

でも、あてられたお若い方、何の先入観もない素直な気持ちがよいのかもしれません。


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三種香の会記です。「叶」とあるのが正解者。

これは茶道の茶カブキの式と同じです。いやむしろ、茶道が、香道から写した物でしょう。


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三種でこんなにわからないのに、これが五種になる源氏香はどんなにむつかしいのかしら?

(ちなみに源氏香では52種の組み合わせができます。)

お隣の方が私の帯をご覧になって、「この印は何の巻になるのでしょう?」と、おたずねになりました。

私もよく知りませんのよ、おほほほ、、、、coldsweats01

その他にも七種香の七夕香(はじめに「牽牛」「織女」の香を聞き、「天の川」の香、五包みと混ぜて、計七種の香のうち、何番目と何番目が「牽牛」「織女」かをあてる)、あやめ香、など200種類以上の遊び方があるそうです。

香道って、香を聞くとぎすまされた感覚だけでなく、こういう古典の知識や教養も要求されるとても高度な芸道なのですね。

奥が深すぎて、とても茶道の片手間にできるようなしろものではありませんわ。

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お香を入れる志野袋。

この結び方も、その季節のお花の形などかたどったもので、いろいろな結び方があるようです。

空結び(中味が入っていない)が茶道の茶碗の仕覆の真の結びといっしょというのがなんとも。


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最後に永楽屋さんのお干菓子とともに、お薄を一服いただけます。

これで2000円は安いわ〜。(トータル2時間半くらい)

この香道体験、外国の方にも人気があるそうですが、香道をしよう、という方は日本の文化についてものすごく勉強されている方が多いそうです。

なのに、その外国の方が日本人に香道の話をすると、「香道ってなに?」と聞き返されて絶句されるとか。

中村先生がおっしゃるには「長い歴史をもつ日本の文化が、このままでは消えてしまう。いったん消えるともう復活はできないでしょう。」

若い人がこういう芸道、文化に興味を持たなくなったのはなぜでしょう。そしてまたこの文化を継承していくためにはなにをどうすればいいのでしょう。

さっぱり答えは見えてきません。

私自身は興味を持っていても、一番身近にいる子供たちに教えてこなかったなあ、、、。ひとをとやかくいう資格はありません。

でも、この日参加されたたくさんのお若い方は、これを機にもっともっと(学校で教えてくれない)日本の伝統文化について造詣を深めていって下さることでしょう。

2009年6月15日 (月)

匣・筥・箱 遊び展 in h2O

赤穂緞通を堪能したあとは、三条富小路にあるギャラリーh2Oさんへ。

路地町家・有さんが新町通錦小路上る、だったので、三条通まで北上して、そのまま東へ。烏丸を横断して、、、、ええ〜っと、、、富小路って何番目だっけ、、???

京都の東西の通りは、”姉三六角蛸錦〜♪”でわかるんだけれど、南北の通りがどおしても覚えられなくて、、、。

東洞院通りあたりで、京都のジモティと思われる方に、「富小路通りは?」とお聞きしたところ、

「ええ〜っと、次が高倉で、堺(町)で、、、、その次ですわ。」

3筋目か〜と行ってみたが、どこにもギャラリーはない!

もしかして、と、もう一筋東に行くと、そこが富小路でした。つまり柳馬場がぬけてたのね。

地元の人でも南北の通り名は弱いらしい。ましてやよそさんにはねえ、、、、sad


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ろうじの入り口にはこんな暖簾が。

「匣・筥・箱 遊び展」。

御所の南側にあるアンティークの漆器をあつかっておられるうるわし屋さんと、布作家 昆布尚子さんの展示会。

茶道の茶箱、煎茶の箱のセットを、見立ても含めたアンティークな道具組で、、というとても楽しいもよおし。


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h2O はとても小さなギャラリーですが、こんな本格的な茶室のようなスペースもあります。

(ろうじの奥にこんな空間があるなんて!)

茶道をされている方はよくご存じだと思いますが、茶箱、というのはもともと野点で、戸外でお茶を楽しめるように茶道具をコンパクトにまとめたもの。

茶碗、茶筅、茶杓、茶巾、振り出し(金平糖などを入れる)、それぞれの入れ物、かかる仕覆、などが組まれています。

煎茶セットはどういう道具組か、よく知りませんがきっと ↓ こんな感じ。


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茶室のお隣の展示スペース。

写真OKの許可をいただきましたので、少しご披露します。


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こちらオーソドックスな蒔絵の茶箱。

アンティークのベネチアングラスの瓶を振り出しに見立てているところがすてきです。錫の茶巾ばさみもいいですねえ。

ちなみにお仕覆はすべて布作家 昆布さんの作です。

ひとつずつ、バラで購入できるのですが、いいなと思う物はすでにおおかた売約済みでした。残念!
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こちらはピクニックのお弁当セットにぴったり!


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この茶箱セットもいいですね〜。

お稽古で使う茶箱は、たいがいはオーソドックスな物なので、茶箱組でこういう遊び方ができる、ということで目からウロコです。

かたくるしく見える茶道ですが、茶箱はなんだかこんな自由な楽しみ方が似合いますね。


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盆点ても、こんな菱形の盆を使うのはとてもおもしろい。(盆点ては丸い山道盆を使うものだ、と刷り込まれているのでとても新鮮)

もともと茶道に使われる道具は、こういう風に融通無碍に使ってもいいものなんだろうなあ。

自分がすっかり硬い頭になってしまっていたことに気づく。

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超お買い得の錫の茶杓を茶箱用にもとめました。

夏場には涼しそうです。


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そして、こちらは大正〜昭和初期のころの茶杓。

作者がわからないため、これもすごくすごくお安かったのです。

(不思議ですが、お茶の世界では物そのものの価値より、作者名のほうが価値がある、、、という傾向は残念ながらあるのです。)

飴色になったところや、男性使いにいいような無骨さ、節がやや櫂先寄り、節の虫食い、そしてすごく良い感じの蟻腰(節の裏の部分がくびれて、蟻のウエストのくびれのようになっている)、共筒、そしてその銘がとても気に入って。

共筒に書かれた字はカナクギ流ですが、なんといっても日本武尊の「大和は国のまほろば たたなづく青垣 山こもれる 大和しうるわし」ですものねえlovely

こういうのは歌銘といってこれ全部が銘になるそうです。

これを使うお茶席には、奈良の赤膚焼きのお茶碗があうかしら。

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もちや様おすすめのシノワさんのお菓子も販売されていましたので、これもお持ち帰り。

(この抹茶のクッキー、すごく美味でしたわ。)

とてもよいものをたくさん見せていただき、満足したあとは近くの和久伝・堺町店さんで一服。

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こちらも紫陽花が美しいです。

いただいたのは薄茶と、、、


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抹茶水ようかんに透明な寒天がまあるく、まるで草にとまるホタルのほのかな灯りのようです。

その銘も「笹ほたる」。

茶道具といい、お菓子といい、ほんまに、京都って、、、ええわあ、、、、。

2009年6月13日 (土)

路地町家”有”さんで〜和紙の灯りと赤穂緞通展

昨年、夷川通りの大きな古い骨董屋さん、万市さんで、一枚の赤穂緞通を手に入れました。(「嵯峨」という模様だそうです。)

しばらく制作する人がいなくて、幻の緞通になっていたため、市場に出回っているものは、いずれも京都他の旧家から出た古いものです。

中国の緞通とちがって、色は藍、茶、など渋くて少ない色数が基本です。

そして糸は木綿です。だから手触り、気持ちいいです。

かつて京都の少し大きなおうちには、この緞通が座敷にしかれていたそうです。とてもほの暗い町家にあうのです。


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楽町楽家という毎年ひらかれる、町家を舞台としたさまざまなイベント、その一環として、和紙のあかりと赤穂緞通展が、中京の路地町家 有さんでひらかれています。

これはいかねば、、、、とおでかけ。

主催はお若いあかり作家のYUKIYOさんと、一度とぎれた赤穂緞通を復活させよう、と赤穂市が育成指導した、新しい赤穂緞通を制作されている工房ひぐらしさん。

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有さんは、え?こんなろうじに奥があるの?というようなろうじの奥にあります。

典型的京都のろうじでうれしくなりますね。

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こちらはギャラリーに使ったり、簡単なお茶会をやったりできるスペースで、オーナーさんは私と同年代くらいの女性で、子供の頃からこのお家で育ったそうです。

痛んでいたり、戦時中の無理な改修を改めて、ここちよい空間に変えられました。


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(半間の走りの火袋ともとからある水屋箪笥)


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(ダイドコからはしりを見る。このはしりには、今は枯れている井戸と、つるべも残っていました。)

町家での不便で冬は寒い生活、けれど、一度離れてから見えるようになったこのお家のよさをお話ししてくれました。

冬、寒いはしり(台所)で仕事をしていると、「はようこっちであったまり。」とこたつのある部屋にさそってもらう。

そのあたたかい部屋のぬくもりが家族のぬくもりだったと。


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この急な階段の傾斜は半端じゃありません。(この角度からの写真ではよくわかりませんが、45度よりもっと傾いていると思う。)

上りはまだしも、降りるときはちょっと危険です。

でも、有さんのお母さんは90才でもこの階段を上り下りされていたそうで。

ずっと使い続けているとちがうんでしょうかねえ。鍛え方のちがいかしら。


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玄関の間です。

まあ、なんてすてき〜lovely

水に浮かぶ睡蓮のような幻想的でさえある和の灯。

それもですが、やっぱり目がいくのはその下の「藍地花紋」の赤穂緞通!!

こんな貴重なもの、もう流通してません。

しっかり「非売品」とありました。やっぱりね〜〜〜。

「これはもう市場でみることはないでしょう。次に見るとしたら、私が作った新作です。」

とは、赤穂緞通コレクターで、復活した赤穂緞通の制作者でもある工房ひぐらしのHさん。

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痛んでいたため、半分にした緞通と和の灯りです。

緞通は痛みがひどい物も多く、どうしても使えないくらいひどいのは、縁だけ、あるいは一部だけ切り取って、額にしたりタペストリーにしたりされているそうです。

(緞通はもともと畳一畳の大きさが基本です。)


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奥座敷に敷かれた緞通。

こういう感じでかつては使われていたのでしょうか。

こちらの物は全部アンティークで修復、補修、洗いがかかっています。

ちょっと足でふむのも気がひけるくらい、立派。

奥のがポピュラーな利剣文、真ん中が十字唐草文、手前のも多分利剣文。(ちがってたらごめんなさ〜い。)

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こちらは二階の座敷、書斎の雰囲気ですね。

ああ、こんなところで本を読んだり手紙を書いたりしたい!

(もちろん、ねっころがりもしたいcoldsweats01


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ランプ、ペン立ての下も緞通の切れ端です。

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修復作業中のHさん。

握りばさみで、痛んだりよごれたりしているところを掻きだしてカット、という根気のいる作業をされています。

鍋島緞通は毛足が長いのですが、赤穂緞通は7mm!と決められているのだそうです。

短いです。だから文様がより鮮やかにはっきり浮き上がるのかもしれません。

お話しているうちに、Hさんもやはり去年、万市さんで緞通、しかも私と同じ「嵯峨」を一枚、よそにおさめるためではなく、あまりにきれいなので自分のために買われたことが判明。

あの時嵯峨が、確か5〜6枚ありました。まとめてどこぞのお屋敷からでたのでしょう。その中の一枚をもとめたのですが、彼女の一枚ときっと兄弟(?)だったにちがいありません。


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Hさんはもちろん、新作もてがけておられます。

この大きなつづら(?)の上にのっている松竹梅文は新作です。

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こちらも新作。丸花文、これも伝統的な柄だそうです。

これだけにかかりきりになったとしても、半年はかかるという根気のいる仕事です。

畳の上のものは本藍をつかって染めた糸で作った物。

今では化学染料を使うことがほとんどだそうですが、やはり年月がたつとさらに丈夫に、さらに美しくやつれる、という点で本藍にまさるものはないのですって。

ただし、藍を使うと糸が硬くなって、作業はとても大変になるそうです。


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こちらも新作の大作、蟹牡丹文。

美しい!これから100年後には使い込まれてさらに風合いを増すことでしょう。

しかも、もうお目にかかれることのない、伝統的文様の再現も可能ですから。

ただ、お値段はアンティークの約5〜6倍しますが。


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アンティークの桐唐草文。縁はほつれていたので、Hさんがきれいに巻きかがりで修復された物です。

この藍のやつれた色がもう美しくて、、、、、(おほほほ、、、買ってしまいましたわcoldsweats01

一年に1枚、手に入れてあちこち敷き詰める野望にもえてしまいました。


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おまけにいただいた、修復のさい出た緞通の糸くずをまるめたオブジェ。

和箪笥の上においても絵になりますね。

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こんな冊子もありました。

まず、アンティークではお目にかかれない、美しい文様の数々を眺めて、その美しさにしばしうっとり、、、でしたよ。


2009年6月11日 (木)

”苦労は身につけよ”

浅田次郎さんは好きな作家の一人なのですが、少し前から「週刊文○」に小説を連載中です。

老境に達した、新撰組最強の剣の使い手、斉藤一(はじめ)が近衛師団の士官に自分の半生を回顧して語る、というスタイルの
「一刀斎夢録」。

(斉藤一、NHKの大河「新撰組!」ではオダギリジョーさんがやってましたね。)

おもしろくて、週刊誌を手に入れたらまず読むのですが、今週号の中のセリフにちょっと心うたれて、かくありなん、と思うせりふがあり(この頃記憶力がぱ〜ぷ〜なので)、ここに記しておきます。

セリフは吉村貫一郎のもの。

そう、あの同じく浅田作品で、映画にもなった「壬生義士伝」(これも週刊文○連載だった)の主人公ですよ。こんなところにもでてくるのです。

乞食の如く落ちぶれた武家の少年兄弟を、新撰組にひきとって自分がめんどうを見る、と決めたときにまだ幼さの残る兄弟にいってきかせたせりふ。

「ただし、ひとつだけ約束せよ。苦労は男子の本懐だが、その苦労を決して看板にしてはならぬ。君たちの苦労はこの吉村がすべて承知したゆえ、二度と口にするな。苦労は口にしたとたん身につかずに水の泡となってしまう。身につけよ、よいな。」


苦労を看板にするな、身につけよ、、、いいせりふだなあ、、、、。

とかく自分はこんな苦労をしてきた、とかいいたくなるものだが、他人には関係ないことなのだ。

理解もされないだろう。おのれひとりがわかっていればよい。自分一人の宝とすればよい。

これは自分への戒めとしても、しっかり心に刻んでおこう。(ってすぐ忘れるんですけど、、、悲sad

(↓本文と関係ありません)

鶴屋八幡の上生菓子。

銘は、、、忘れました。gawk

露草をあしらった餡を調布(小麦粉の薄焼きみたいなもの)でくるんだお菓子です。

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空堀〜Sally MacLennane(サリー マクレナン)あるいは”こぐたん”

ちょっと前、時間切れであまり散策できなかった、レトロエリア空堀、また行く機会があったのだけれど、今回も時間がなくて、、、、

でもせっかくここまできたし、、、と一番行きたかった空堀の戦前の家並みの中の、ろうじにある雑貨屋さんSally Maclennaneさんだけわ〜〜、、、と行ってみました。


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空堀通り商店街を一歩外に出ると、あるわあるわ、レトロな町並みやろうじ、そして空き家だった戦前の家を、若いアーティスト系の人が改装したお店が。

ここは長屋複合ショップ。雑貨屋さん、カフェ、美容サロン、レンタルスペースなどなどがはいっています。

時間がなかったので、ここも通り過ぎ、この惣さんの前のろうじへ。


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昭和初期と思われる袋小路、なつかしい雰囲気です。

いくつか小さいお店もあるようですが、地元のおじいさん、おばあさんも住んではる現役のろうじです。


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あ、いました、いました。

サリーどん(Sallyのご主人、すらっとしたべっぴんさんどす。)の愛猫、小熊。愛称こぐたん。

近づいても逃げもせず、Sally Maclennaneの看板の下に。

「ここ、お気に入りなんですよ。」と、サリーどん。いきなり店の話ではなく、猫談義に花が咲いてしまう。


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おや、こぐたん、どこ行くの?

2〜3軒となりで、おばあさんが家の前の水まきをしておられましたが、そのお家のなかに、こぐたん、ちゃ〜っとはいっていくではありませんか!

おばあさんも、いつものこと、という風で気にしておられない様子。

実はこぐたん、おばあさんがお出かけの時、するっと侵入して、気づかれないまま鍵をされてしまい、おばあさんが帰ってこられるまで、閉じこめられてにゃ〜にゃ〜哀切な声でないていたんだとさ。

で、こぐたん話におばあさんも水をまきながらちょっと参加。

サリーどんとおばあさんの、なにげない会話がここちよくて、地域にこうしてとけこんではるんやな〜と思いました。

ろうじの家からでてきたお姉さん、こぐたんお気に入りの人らしく、すりすり。

地元のおっちゃんが親しく店の奥に声をかけてくる。

地域のコミュニケーションがしっかりあって、なんだかうらやましい。(まあ、うっとうしいときもあるんだろうけれど、、、)

ちなみにこのろうじの家でこぐたんが制覇(?)してない家はほとんどないそうな。coldsweats01

「よく遠出したり、逃げ出したりしませんね〜。」と感心すると、

「基本、びびりやし、小さいときからこのろうじで育ったから。」とのこと。

(こぐたん、1年前、子猫の時にサリーどんに拾われたんです。)

ありゃりゃ、お店のことを書くはずが、私ってば、ほとんどこぐたんのことばかり。coldsweats01

実はサリーどんも、商品のことなど言わず、最初からおわりまで、こぐたんのことばかりしゃべっておられたような、、、。


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一応(笑)お店のことなども。

一言でいえば、、、いえない、、、。

なんのお店なのか、けっこう良いアンティークの食器があると思えば、何に使うのかよくわからないものまで。

まあ、サリーどんのブログでも

”もし、雑貨屋巡りが趣味で、新しく「可愛い雑貨屋さん♪」を求めていらっしゃった方には申し訳ないですが、恐らくご期待を裏切る結果になると思います。”

と、書かれているわけで、思いきりご本人の趣味の品々、手作り品を集めた、という、何が出てくるかわからないおもしろさがあります。

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人一人がやっとなんとか動けるかな〜というスペースにいろんなものがあちこちに。


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中で話していると、いつのまにかこぐたんが入り口に。


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するすると足元を通り抜けて、奥のソーイングスペースに。

か、、かわいい!!heart02

いかん、いかん、また、こぐたんの話になってしまった。

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以前nnya様が、Sallyさんの旧店舗で、古い外国の切手を買われた、ということでしたので、その話をしたら、アンティークのチェストのひきだしを開けて見せてくれましたがびっくり!

その切手が数枚セットで入ったマッチ箱と、サリーどんが暇に任せて貼った、という切手でデコレイトされたマッチ箱!

おお、一つ150円? 買った〜!(めちゃおもしろいわ、このお店)


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このぎしぎしいう床も、ご自分で張られたとか。

ただ、床材とまちがえて壁材を買ってきてしまったので、みょうにマッチしないとかhappy02


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最後に爆笑したのがこのパンダ!?

いや、これどうみても、普通の熊の置物に色塗ったでしょ!

ちかぢか行われる空堀エリアの4店のコラボ企画、Panda Walkにちなんで、サリーどん、塗っちゃったらしい。

ユニークな店主さんですわ!


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あともうひとつ、このお店の目玉は、サリーどんのご主人、イラストレーターのイナバミツトシさんのイラスト。

額もあればポストカードも。

そしてはじめて作られた絵本「かめのパンをかいにいくはなし」。

ご本人の分身とおぼしき男性が「かめ(の形)のパン」を買うために、プチ旅をするお話。

おおきなクライマックスがあるわけではないけれど、ほんわかとなごんでしまう絵柄とおはなしです。

なんと、この絵本を買ったら、このミニカレンダーをおまけにつけてくれました。

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本の中にはご本人が本当にのっておられる車のビートルや、こぐたん(?)もでてきますよ。


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こちらでゲットした(ちょっとへんてこりんな)雑貨です〜。

ちなみにこのかめのパンのマークのはいったサリーどんお手製のブックカバーも絵本のおまけなんです。

いや〜、こんなにいっぱいもらってしまって、商売なりたつのかな?とちょっと心配。


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これが例の、ひとつ150円の切手グッズです。

なんだか置いておくだけで、アンティークな雰囲気がだせる小物です。

古切手のこういう使い方もあるのね。


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そしてそして、こぐたんが子猫だったときのポストカードもいただきました!

か、、かわええ、、、lovely(こればっか、、)

ちなみにこぐたんがかじりついている人形は、これもサリーどんお手製の「サリーどん人形」。

最後に、こぐたんにバイバイして、このろうじをあとにしました。

(サリーどん、サリーどんと呼び捨てにしましてごめんなさいませ。初対面ですのにねえ、つい気安くて、お話しやすかったので。たくさんのおまけと、こぐたんのお話、ありがとうございました♪)

Sally Maclennane:
大阪市中央区瓦屋町1−1−6

2009年6月 7日 (日)

お茶のお稽古〜村山大島の単衣デビュー

真夏並みの日があるかと思えば、こんな梅雨寒(正確にはまだ梅雨ではありませんが)の日もあって、、、

猫の後ろ頭を並べた姿がハートの形をしてたりして、ちょっと笑える。

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さてこの日のお稽古には、去年店じまいした呉服屋さんの商品を、超・超・超安値でゲットしたあの反物のうちのひとつ、村山大島の単衣をお初に。

ちなみにお仕立ては、おかかえの(うそ)和裁士さん雛(ちゃな)さん


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とにかく単衣のシーズンはいつも思うのだけれど、袖を通すときのその軽さときたら!

袷を着慣れた体にはここちよいのです。

大島なのでよけいに軽い軽い、そしてさらさらして涼しい。

去年秋に仕立ててもらって、やっと出番の季節になりました。

お初は見えにくいけれど、水色の涼しげな帯揚げも。

南座前の井澤屋さんでもとめたもの。


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そしてもう一つ!

この猫の半襟〜〜!!

猫好きにはたまらんです。私が猫heart01なのをご存じのあまね様からのいただきものです。


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(デジカメを忘れたので、携帯の画像です。ちょっと見えにくいですね。)

お床は有馬籠に、升麻(しょうま)、ホタルブクロ、白シモツケ、縞葦。

風炉の季節の籠花入れはすずしげでよいですね。

宗全籠が個人的には一番好きかも。ちょっとさびた感じで。


お稽古は、本日は四ヶ伝で、前の方が唐物。私は盆点。

お茶を茶碗に入れて、象牙の茶杓を盆にかえすとき、拭かずに返すか、拭き上げて返すか、諸説あるようなんですが、(先生もはっきりご存じでない)皆様のところでは、どうされていますか?

こういうとき、四ヶ伝は口伝なので、確認しようがありません。社中によって違ったことが伝言されているかも。

まあ、時代によってお点前の形はけっこう変わっているらしいのですけど、、、、、。

(お点前や作法など、流派によっても時代によってもびっくりするくらい違う、、、、今そういうことが書かれた本を読んでいます。利休の頃と現代、身分の差がはっきりしていた頃と、身分差のない時代、そういう時代背景もお点前の作法に影響しているのですね。そのうちこの本、ご紹介いたします。)


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お菓子は、露をふくんだ感の「山百合」。

これまた黄身餡でけっこうなお味でございました。

2009年6月 4日 (木)

久々に中崎町散歩

nnya様のブログを見て、おお、そうじゃ!(岡山弁)最近中崎町にとんといってないな、、、と気づく。

ご存じない方に説明すると、中崎町は大阪北区、梅田にほどちかい一画で、空堀とおなじく戦災を免れた昭和初期の古い町並みが残るレトロタウンです。

若いアーティスト系の方たちが、町家を改造したおもしろい試みのお店をだしているエリアです。

今日写真を撮った店は、以前行ったことがありブログにも載せたものから、ありゃ〜こんな新しい店ができてる、というものまでいろいろ。

ではレトロタウンの雰囲気をお楽しみくださいませ。

(もし、ご興味ありましたら「中崎町シリーズ」のカテゴリーをご覧下さいませ。いくつかのお店の中を紹介しています。)

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まずは中崎町隣接の黒崎町エリア。

ここも細いろうじにおもしろい店を発見できます。

ここは「もったいない堂」coldsweats02

雑貨屋さんのようですが、中で宴会をされてるらしく、にぎやかな歌声が、、、


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雰囲気のあるどこか懐かしい町並みが続きます。


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ろうじの中には、なにげに「黒崎明神・青龍明神」

ポール型の賽銭箱がユニーク。

ここから、勝手知ったる中崎エリアにはいりますが、、、、

なんだかしばらくご無沙汰してる間に、あっちにもこっちにも新しい店ができているではないか!

う〜む。nnya様が手に入れたというSAVVYの中崎町特集買わないといけないわね。


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Salon de 天人(あまんと)やTwo Elephant(s)(中崎町シリーズに書いています)のエリアに、こんな新しい雑貨+カフェが。


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天人さん(左手の緑におおわれている一応カフェ)は、地域に密着して、地域の人をまきこんで、いろんな活動をされているのですが、その天人さんのギャラリー部門とでもいうべきスペースが右側にできています。


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そのむこうのお店、ランジェリーのお店?

ただちょっと、雰囲気がここらとあわないような、、、、。


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こちらも左手に手芸雑貨を扱うpinoさん、突き当たりはお地蔵さんとナントカ明神さん。

このあたり、こういう祠、お社が多いです。(あ、それと猫もねhappy01


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作家物の器やガラスアクセサリーをあつかう、いえみせ・Kocoroさん、手描きTシャツの花音さんのある細いろうじ。

以前あった店は閉店されることなく、今も元気なのが、うれしい。

がんばってはるんやな〜。


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ステンドグラスの不思議なドア。

どこへ通じるのでしょうか?

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キューバカフェ、カリエンテの前には、、、、

一番のお目当て、お気に入りのうてな喫茶

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SAVVYに載っていなかった、、ということなので、ええ〜?と、、、心配してやってきたわけです。

よかった、ちゃんとありました。はやっていました。


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良い雰囲気でしょ?

ここに来たら必ずいただくおいしいチーズケーキと。

なんとゴージャスな真っ白なシャクナゲの生花が飾ってあって、この古い家と不思議にマッチしています。

ここの好きなところは、ご近所のおばちゃん、おばあちゃんも利用してることなんです。

私がなごんでいるときも、おばあさんがはいってこられて、若い店主さんとご近所話をなごやかにされていました。

そのゆっくりとした静かな会話がまたこの空間によく似合う、、、、。

残念なことに、、
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このエリア、ちょっと前まで古い家があったところに、こ〜〜んなモダンなビルが、、、。

向かいの町家群と対照的。

大阪には景観条例、風致地区なんてなかったわね、、、

もう少しデザインが周囲になじむものであったらよかったのにねぇ、、、。

なおさら、このあたりのお店のみなさんにがんばってもらいたい!

せいぜい利用することでしかお手伝いできませんが。

2009年6月 2日 (火)

空堀(からほり)レトロ〜ほんのさわり

なんで「さわり」なのか?

地下鉄の駅で言うと谷町6丁目が一番便利。


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そこは難波宮のころからの歴史を持ち、江戸時代に発展した町並みが、戦災からからくも免れ残っている空堀地区です。

この近くにたまに用事があるので、空堀通り商店街は知っていたのだけれど、1年前に行ったとき、その明治〜戦前のものとおぼしき古い建築物がたくさん残っていることに興味を持ちました。

ここらは大阪のどまんなかなのに、上町台地といって町並みに、高低差があり、坂や石の階段、お地蔵さんや井戸、お稲荷さん、そして古い町家や仕舞屋がそここここにある、そう、まるで京都みたいなレトロな町なのです。

でも、仕事がらみなので、ゆっくりできず、いつかこのエリアを探訪しようと前々から思っていたのです。

マップも手に入れました。

でもなかなかチャンスがないまま、ぽん様kasparek様に先を越されましたわ〜。coldsweats02


この日も用事でいったのです。でも、マップ持ってくるの忘れました。もとより時間的余裕がありませんでした。

でも、悔しいので時間が許す限り(超・短時間でしたけれど)ウォッチングを。

なので、「さわり」です。

近いうち本格的に探訪します!


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まずはレトロな町並みの背骨部分にあたる空堀通り商店街。

この商店街だけでも戦前の古い建物がたくさん残っていて、今も現役でお商売されているところも多いです。

この写真ではわかりにくいですが、ずっと西に向かってゆるい上り坂になっています。

私が知っている限り、こんな勾配のあるアーケードの商店街は他にありません。


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この白い表の看板の後ろがもろに古い建物だってわかりますか?

町家の看板建築ってよくあるけれど、こういう無造作に、建物と密着しないで看板だけ立ててみました的なのは、初めて見たなあ、、、。coldsweats01


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こちらは個人のお宅で厨子二階の仕舞屋。もともとの建物を行かして再生改修したもよう。

オリジナルの雰囲気がよく残っていて、白い漆喰壁がすてきです。

さて、この背骨部分の商店街から、肋骨のように左右あちこちでている細いたくさんの路地。

実はこれが見所なのですが、今回はほんにさわりだけ。


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商店街が高台になってるので、路地はこんな坂になっているところが多いのです。

突き当たりの家、わかりにくいですが、二階部分の格子の向こうは年代物の土壁(あるいは黒くなった漆喰壁)なんですよ。


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こんな、京都でよく見かけるトンネル路地もあります。


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このちょっと急勾配の坂の路地を入ってみると、、、、


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お稲荷さんが見える袋小路。


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また、別の道を入ると、これこれ!

私の大好きな雰囲気のろうじがありました。

他にも以前、nnya様に教えていただいた、かわいい黒猫がいるおもしろい雑貨屋さん、Sally MacLennaneさんもこのあたりにあるはず。

じつはたどりつけなかった。

でも、この日は午前中だったし、サリーどん(雑貨屋さんの女主人)は朝寝坊?らしいから、きっとまだあいてなかっただろうな。

、、、、というわけで、今月は何回かこの近辺に用事があって行く予定ですので、ちかぢか「空堀・本編」を書きたいと思います。(あんまり期待しないでね。いそがしくてやっぱりだめだった〜ということもありかも、、なので)