フォトアルバム
Powered by Six Apart

« チェコ紀行〜カルロヴィ・ヴァリの温泉 | メイン | チェコ紀行〜プラハ2 »

2008年8月20日 (水)

チェコ紀行〜カレル・チャペックの家

今回の旅行のハイライトはなんといっても、カレル・チャペックが晩年を過ごした、スターラーフーチという小さな村にある家を訪ねる冒険(?)でした。

冒険というのは、頼りになるのはHPの記事だけという、しかも言葉の全然通じない場所での暴挙ともいえる計画だったので。

少しだけチャペックについて説明すると、チェコの国民的作家で、SFから推理小説、児童書、園芸の本、猫や犬の本、台頭するナチスへの鋭い批判的小説などを書いた人です。

私には特に童話が印象深い。

「長い長いお医者さんの話」「郵便屋さんのはなし」「長い猫の話」などなど、、、

小学生の時、チャペックの童話の大きな本が手元にあって、何回も読み直しました。

学校の図書館にもあったのを覚えています。ほのぼのとした絵の表紙でした。(実はカレルの兄、ヨゼフが描いた絵だったのですが、当時は知るよしもなく)

残念ながら内容はだいぶん忘れているので、あらためていく前に読み直そうとしたのですが、なんと本屋の児童書にないんですね。彼の本。

大人を対象とした本は岩波文庫でもあるのですが、、、、。

最近の子たちはこんな良い本をよまないのか?

特に心に残っているお話は、、、

郵便局には小人がいて、心のこもった手紙は暖かく、事務的な手紙は冷たく感じ、手紙を額にあてると中まで読める、という「郵便屋さんのはなし」
ある日宛名を書き忘れたとても暖かい心のこもった手紙が郵便局にきて、離ればなれに暮らす恋人への手紙と知った小人と郵便屋さんは小さな手がかりだけを頼りに、国中を探して配達しようとする話。

Imgp4429
プラハのアンジェルというところのバスターミナルからプジーブラム行きバスで30分くらい、と聞いたのでまずはそこへ。

ところが、チェコ語オンリーの案内で、どこでどのバスに乗って良いか全然わからず、ここで1時間時間を無駄に。

ここですでに迷ってます。なんとか案内所で聞き取りにくい英語の説明を聞いて、7番ホームへ行け、といわれたのですが、6番ホームまではみつかっても、7番がないやんか〜(;O;)


Imgp4566

幸運にも車体にプジーブラムープラハと書いたバスを発見し、追いかけて、、、、なんだ、キオスクの反対側に7番ホームが!無事、乗車。

ところがどっこい、これだけではすむはずがありません。

ドブジーシュZ.S.というバス停でおりると徒歩圏内ということだったので、着いたらわかるだろうと思っていましたが、、、

バスの運転手さんに、ここだよ、といわれて降りたところは、、、

Imgp4568

な〜んにもない、田舎の村。おばさんが鴨にえさやってるし、、、、、。

雨もふってきて、途方に暮れつつも大型スーパーをみつけて、何人かに英語で声をかけ、やっと通じるおじさんを発見。

「カレル・チャペックメモリアルへ行きたいんですけれど。」

親切なおじさんでしたが、う〜ん、簡単に説明するのはむずかしい。とのこと。

もう少し行ったら町のセンターへでるからそこで聞いてみたら?とアドバイス。


Imgp4570

町の中心ってどんなん、、、と思ったら、、、、ほんとにちっちゃいちっちゃい町。

こんなかわいい骨董屋さんもありましたが、、、

ここでもめざとくインフォメーションをみつけた!

お互いどっこいどっこいの英語でスタッフさんに行き方の説明をうける。タクシーで行く?と聞かれたのですが、小さい町のこと、40分待たないと来ない、というのを聞いて、約1時間の道を歩いていこうと決めました。

親切に、一生懸命森をつきぬけて行く道を手描きの地図で教えてくれたのですが、いまいちよくわからない。

まあ、なんとかなるだろう、という根拠レス自信がまた災いしたのです。


Imgp4581

出発したときは、こんなきれいな森の道でるんるんhappy01だったのです。


Imgp4580

道を横切るおおきなカタツムリにも、かわいい〜なんていう余裕があったのです。

Imgp4583_2


森はだんだん深くなり、心細い道がだんだん細くなるし、雨はひどくなるし、、、

来た道がわからなくならないように、昔ガールスカウトでとった杵柄、木を折ったり、石をおいたりして進んだつもりだったのですが、、、

途中、こわれた石の壁があるからそこをまわって、、、、と言われたのですが、石の壁がまっすぐでなく、カーブを描いているところから方向感覚を完全に喪失!

Imgp4584


旦那とふたり、冗談じゃなく、遭難するかも、、と焦りまくりました。

頭をふと仮想の新聞記事が、頭の中に、、、

  「日本人二人、ドブジーシュの森で遭難。持っていたiPhoneも電池切れで役に立たず。(実際電池切れ間近だった)」

ひぇ〜〜

やっぱり無謀だったか、、、。結局はなんとか二人で一人前の方向感覚でなんとかもとの入り口に戻ることはできました。gawk

ここでも1時間のタイムロス。

命からがら(?)インフォメーションに帰り着くと、やっぱり無理だったわね、という感じのスタッフさん。

やっぱりタクシー呼んでくださ〜い、待ちますから。

タクシーは幸いにもすぐ来てくれて、我々が1時間すったもんだした場所へ、あっというまに到着。

やっとたどり着いた〜〜、うるうるcrying


Imgp4623

ピンクの屋根の黄色い壁のなんてかわいいお家。

周りはチャペックの森です。でもこのすてきなお家にチャペックはわずか3年しか暮らせなかったのです。

でもずっとつきあっていた女優のオルガと結婚してから、ここで病気でなくなるまで、たくさんの傑作を世に送り出し、一番幸せで満ち足りていた3年間ではなかったかしら。


Imgp4589

中はチャペックの写真や、本、資料などが展示してあります。コンビで本を作ったお兄さんのヨゼフとの写真もありますね。

雨もあって、来訪者は私たちだけ。、、、、でも多分、通常もそんなに人はこないだろうなあ。

Imgp4592

サンルームからはチャペックの庭がみえます。チャペックはガーデニングにも造詣が深く、この広い庭でいろんな草花を植育てて、『園芸家12カ月』という本まで書いています。

ただ、主が亡くなった今は森に帰ってしまったようです。


Imgp4596

これこれ!この表紙の絵!この本を子供の頃もっていたのです。なつかしいなあ。

「長い長いお医者さんの話」で、けがをした妖精の足をどうやって治そうかと思案しているお医者さんの場面。


Imgp4597

この絵も覚えてる覚えてる。


Imgp4598

チャペックは自分の犬だったダーシェン(ニ)カと猫のブドレンカにもめろめろで、彼らに話しかけるようなお話の本も書いているのですよ。(なぜか日本語の本が展示されてる!)


Imgp4594

ほんもののブドレンカ。


Imgp4602

また、SFも書いていて、「ロボット」という言葉を発明して、作品の中ではじめて使ったのは実はチャペックだったのです。

チェコ語の賦役という意味の「ロボタ」から来て、今ではインターナショナルな言葉に。


Imgp4605

知能を持った山椒魚を使役するつもりがいつのまにか支配される、という話を通じて痛烈なナチス批判をした「山椒魚戦争」

実際ナチスに目を付けられ、病死していなければ逮捕されていたところでした。実に兄ヨゼフは後にナチスの強制収容所で亡くなっています。


Imgp4620

玄関に回るとドアの上に「子犬の里親募集(たぶん)」の張り紙が。

なんだか、犬や猫を愛したチャペックの魂がまだ生きているように感じられて、ついほほえんでしまいます。


Imgp4631

Imgp4624

敷地内に来訪者へのカフェがあります。

Imgp4625

入り口には子供が描いたとおぼしき猫の絵。これもほほえましい。

Imgp4628
ユーモラスな粘土細工の蜂(?)

いまでも、そこここにチャペックのユーモアの心が残っているようです。


ここカフェのおばさんがこの小さなメモリアルの中で唯一英語がわかる人。


タクシーのドライバーに1時間後に帰ってきてくれるよう通訳してくれて、寒いので中で待ったら、と勧めてくれてた親切な人でした。

タクシーを待つ間、チャペックの童話についておばさんと楽しくおしゃべり。

まさか日本人はそんなに来ないだろうと思ったら、一月に3〜4組は来ますよ、とのこと。びっくり(@_@;)

チャペックは日本でまだ人気あるんだなあ〜。

でも、きっとここに来て報われた〜と思ったでしょうね。ファンなら。

私たちも、ここに「たどり着くまでと〜っても(しなくていい)苦労したから、いっそう報われた気分です。


Imgp4634

最後に記念におばさんとツーショット。

ありがとうでした。happy02

プラハに戻って、本屋を探したのですが、ここでチャペックの児童書を見つけることはできませんでした。

唯一「長い猫の話」の英語版があったので、購入しましたが、本当は読めないけどチェコ語のが欲しかったなあ〜。

これを機にもういちどチャペックの本を読み直そうと思っています。新たな発見がありそうです。

トラックバック

このページのトラックバックURL:
http://app.blog.eonet.jp/t/trackback/349039/15615500

チェコ紀行〜カレル・チャペックの家を参照しているブログ:

コメント

遅ればせながら、「おかえりなさい」

素敵なチェコの町並み、ゆっくり何度も記事を読んで画像を見せていただきました。

宛名を書いていない手紙の話、私も小学生のときに読んで、好きなお話の一つでした。

チャペックさんの家まで大冒険でしたねえー!
「園芸家12カ月」は最近読みましたが、むかーし学校の図書館で読んだ「お医者さん」や「郵便屋さん」と同じ作家とは思い至らなかったです。「長い猫の話」は図書館に無かったので読んでいなかった!未読の「猫」も含めてあの童話をもう一度手にとって読んでみたくなりました。でも、もう新刊では入手できないのですね。今の子供たちにも読んで欲しいのに残念です。

紫様も

読まれていましたか、チャペックのお話。私が小学生の頃はどこの学校の図書館にも彼の本があったものですが、今時のこどもたちはチャペックの名前も知らないみたいで残念。
しつこいようですが、もう少しチェコの話、続きます、、、、、m(_ _)m


yuchi様

私が探した本屋はあまり大きいところでなかったので、チャペックの本は見あたりませんでしたが、岩波少年文庫でまだ手に入れることはできるようですよ。800円弱くらいの値段なので、機会があればまた読んでみてくださいね。私も早速アマゾンで注文しました。「園芸家12ヶ月」といっしょにhappy01さすが、専門家(?)だけあって、この本、すでにお読みでしたのね〜。

よくぞ~~ご無事でぇ~~~!はらはら~~うるる~~~!でも!
どうぞ!根拠レスな自信をそのまま~~お持ち続けてくださいませ!(今回はご主人様とご一緒で本当によかったです~~!)
本物のブドレンカちゃんの写真なんですね~~!同じ写真持ってます!
ロボットと言う言葉までも作り出していたのですか??
※この人形??ミシュランタイヤのマスコット!ビバンダム君にくりそつです~~!
すごいっ・・・
しぇるさんのチェコ記・・・この可愛いお家が一番の訪問先・・・
何が何でも到着を♪でしたね♪
こんなに遠くの地で子供の時の一番愛した記憶に包まれるなど!これまでの人生からの最高の贈り物(の!おひとつ!笑)ですね!
静かにご訪問・・・それが・・・なによりも・・・
素晴らしいです~~!
ここ数日!チェコ紀行に酔いしれてます♪

あの・・・シェルちゃん、プリちゃんはどうしていたのですか・・・?ご夫妻ご不在時・・・

あれはビバンダム君というのですか?わたしもクリソツ!と思いました。どちらが本家か知りませんが。
今、プラハで買った英語の「The Long Cat Tale」に悪戦苦闘しております。でも、なんとなく覚えている場面もあって、先に先に読み進みたい、という気持ちでがんばってます。

猫に関してはプラハ1で熊五郎さんにも鋭く指摘されました。
罪悪感がうずくんです。いつも留守中めんどうをみてくれていた義母が今年は腰痛でたのめず、はじめてペットホテルを利用したのです。同じスペースにおおきな犬のケージもあって、シェルプリは固まっていたので、旅行中も気になって気になって、連日電話で様子を聞いていました。神経質な子だと、排泄もできなくなるので、ホテルの人が自宅に連れ帰ってめんどうを見た、という話も聞いていたので。幸い2匹とも連れて行ったその日のうちにご飯も食べて、ウンチもしました、とのことでちょっとだけ罪悪感が軽く。それでも我が家に連れて帰ったとき、やっとのびのびできた、という感じの2匹を見て、ストレスをかけたことに胸がいたみました。言い訳みたいに聞こえるかもしれませんが、、、。次回はどうしたものかと、ちょっと思案しています。

こんばんは。はじめてコメントいたします。
チェコのお話だったのでつい書き込んでしまいました。
チャペックの「長い長いお医者さんの話」は子供のころのお気に入りでよく読んでおり(変わった名前の人ばっかりでてくるなぁと不思議に思ってはいましたが)、上の挿絵も懐かしく見させていただきました。どの話もとても印象に残っており、また読み返したくなりました。
「長い〜」の児童書は実家から持ち帰り今もうちにあります。今の子供が読む機会がないなんてとっても残念です。
大人になった今もチェコのアニメが大好きで、一度は行ってみたいと思いつつもう10年くらいが経とうとしております。。。

kasparek 様

こんばんわ。コメントをありがとうございます。
西宮にお住まいなんですね。きっとどこかですれちがってますわね、阪急今津線のヘビーユーザーですので。
これを機に読み直そうと、Amazon で取り寄せたのが、岩波少年文庫の「長い長いお医者さんの話」。表題作をはじめ9編の童話がはいっており、「郵便屋さんの話」や買ってかえった「The long cat tale」 のはなしは「王女様と子猫の話」と訳されていました。ちなみに中央文庫の「園芸家12ヶ月」の表紙はこのチャペックの家の写真でしたよ。
チェコのアニメは有名ですね。雑貨も楽しいのがたくさんありました。でも物価はどんどん上がっていっているようです。今は旧社会主義国の名残で治安も良いですが、これもかわっていくかも。行かれるのならおはやめに〜。

コメントを投稿